城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?

甘寧

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グロッサ国

23

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「話を纏めよう……屋敷に忍び込んでいるのは、リチャードを狙った毒蜘蛛達で間違いないな?」

「はい」

「……と言うことは、ここの当主は人助けをしたら実は、そいつが殺人集団の幹部クラスの奴で、知らぬ間に自分の命が危ぶまれていたって事か?」

「……はい。その通りです」

ゴリさんがリチャードに問うと、項垂れながら返事を返してきました。

レナード様からしたら、とばっちりもいい所ですからね。

「……私は、旦那様のお命が狙われていると知った時、この屋敷を出ようとしました。この、レニを置いて……レニもまた、私と一緒にいた事で何度も命を狙われました。ですから、ようやく見つけた居場所を奪う訳にいかないと思いまして……」

「だから、そんな事ないって!!私はお義父さんと一緒にいたい!!」

リチャードさんの言葉に、レニさんが悲痛な表情で声を荒げました。
レニさんはどんなに命が狙われても、リチャードさんの元を離れたくないのですね。

「……正直、旦那様宛に届いた文の内容を見た時、嬉しく思いました。私一人の力では限界がありますゆえ、衛兵に注意を払うよう頼んでおりましたが、相手が毒蜘蛛相手なので衛兵では到底太刀打ち出来ません。そんな折、届いた文でしたので藁にもすがる思いで、渋る旦那様を説得しルッツ様便利屋の皆様に参上願った次第です」

リチャードさんは更に「便利屋の皆様を騙していた事、心からお詫びいたします」と、深深と頭を下げました。

「別にお前は何も騙しちゃいないだろ?俺らは依頼があれば、何だってやる。──便だからな」

ニカッといい笑顔でゴリさんが仰りました。

確かに、ゴリさんの言う通りです。
まあ、毒蜘蛛出身には驚きましたが、それは過去の事ですから。

リチャードさんは「ありがとうございます」と一言仰り、俯き目頭を押さえておりました。

……と、その時。

「ただいまぁ~~!!!」

勢いよくドアが開き、シモーネさんとティムさんが護衛から戻ってきた様です。

お二人は部屋の中の空気を察し「えっ?何?空気おもっ!!!」と、今迄の空気が一変しました。

「──あぁ~。お前ら、とりあえず座れ。説明する」

ゴリさんがお二人に座るよう促し、一連の経緯を説明すると「ふ~ん」と、お二人共あまり驚きません。

「まぁ、最初から只者じゃないのは分かってたしねぇ」

「僕もちょっと前に気づいた所だけど……ほら僕、偽物探ししてるでしょ?追ってく内に知ったんだよね」

お二人共、今更と言う顔で仰りました。

そう言えば、ティムさんは偽物探しを担ってましたね。

「──丁度いいから報告するけど、あの偽物。毒蜘蛛の中ではNO.5奴だね」

ティムさんが、サラッと申しました。
その報告に驚いたのはリチャードさんです。

「なっ!?──なぜ、貴方はそこまで調べれたんですか!?毒蜘蛛の情報は普通の人間では到底知ることが出来ぬはずです!!」

リチャードさんは目を丸くして、若干興奮気味でティムさんに詰め寄りました。

「確かに、の人間には不可能だろうね。まぁ、どうやったかは企業秘密だけど」

「……信じられない……」と、リチャードさんが呟いている傍らで、ティムさんはとても誇らしげです。

「因みに、そいつは変装の能力持ちだよ。声まで変えるから、言われなければ本人だと気づかない。──この間の偽ゴリさんの件だって、マリーが些細な違和感に気づかなければ誰も偽物だと気づかなかったはずだ」

能力持ち……エンバレク国ではあまり聞いた事がありませんが、生まれつき特殊な能力を持った人間がいるということは聞いた事あります。

──まさか、ここで相まみれるとは……

確かに、外見だけでは完璧に騙されました。
ちょっとした癖や仕草が重要になりそうです。
能力者とは、厄介なものですね……

「僕が調べられたのはここまで。これでも十分過ぎると思うけど?」

そうティムさんがゴリさんに伝えると「あぁ、十分だ」と、満足そうです。

「……あの、それはきっとクィーンと言う奴です」

急にリチャードさんが口を開き、偽物の事を話し始めました。

「毒蜘蛛達は、ナンバーに合わせたコードネームを持っているんです。私はNO.3でしたので、コードネームはトレースでした」

私達は、リチャードさんの話に耳を傾けました。
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