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「だ、誰だ!!?」
「……久しいな。──お前、その金どうした?」
壁を壊し、中に踏み入れるが父親は金の入った袋を取られないように後ろに隠した。
「お、お前はあの時の──!!か、金なんかないぞ!!」
どうやら、私の顔は覚えていてくれたらしい。
私は金など、どうでもいい。
「……リラは何処だ?」
「リラ?誰だそれ?」
ああ、リラは仮の名前だった。
「お前の娘だ」
「ああ、あいつか!!」
ようやく思い出したか。
「あいつは、父親の為に進んで身売りしてくれたよ!!」
「は?」
こんな父親の為に自ら売れただと!?
「いや~、今日たまたま街で見掛けて声を掛けたら、俺の心配をしてくれてな。持つべきものは血の繋がった娘だな!!わははははは!!」
リラはこいつに無理矢理連れていかれた挙句売られた様だった。
クズが娘を売るか!?ふざけるな!!
「コルネリア殿、抑えてくだされ!!」
爺さんが私の後ろから声を掛けてきた。
「……それで、リラは何処の奴に売った?」
「あ?知らねぇよ。俺は金だけ貰えればそれで、いいからな。おっ!!姉ちゃん、この金で俺とひとば──」
ドカンッ!!
気づけば、父親を蹴りばしていた。
「まったく、コルネリア殿は忍耐が足りませんな」
「……うるさい」
爺さんが呆れたように、私に言ってくるが無意識だったんだから仕方ないだろ?
こうなれば、もう我慢することもないな。
「……おい、リラの居場所を五秒以内に言え。言えば命だけは助けてやらんでもない」
瓦礫に埋もれた父親の胸ぐらを掴んで引きずり出し、リラの居場所を聞く。
「し、知らねぇよ!!本当に知らねぇんだ!!俺はあいつを引き渡して、金を貰っただけ──ぐへっ!!」
父親は鼻血を出し、真っ青な顔でリラの居場所は知らんと抜かす。
殴れば思い出すか?と、顔を拳で殴る。
「──もう一度聞く。リラは何処だ?」
「だから本当に知らねぇんだよ!!頼むから命だけは──ごふっ!!」
リラを売っといて、自分の命は惜しいだと?
ふざけるんじゃない!!
顔の形が変わるほど殴るが、答えは変わらない。
本当に知らんのか?
「だ、ずげで……ぐれ……」
「……リラの居場所を知らないお前に用はない」
涙と鼻水、唾液まで流して命乞いして来たが、こんな奴をこのままこの街に置いておけない。
そう思った私は、手を父親にかざした。
「コルネリア殿!?」
爺さんは私がこいつを殺そうとしていると思ったらしく、止めに入る。
しかし、そんな静止を無視し「転送」と唱えた。すると、父親の体が一瞬で消えた。
「……殺したのか?」
爺さんが消えた場所を見ながら私に問う。
「いや、あんな奴殺す価値もない。この街に居たら街の奴に迷惑がかかるからな。あいつにお似合いの場所へ行ってもらった」
「……何処へ?」
「さあ?何処だと思う?」
ニヤッと微笑みながら爺さんに言うと、何かを察した爺さんはそれ以上追求してこなかった。
「……お前さんを敵に回すと恐ろしいな」
お前も一時は敵だったぞ?
「さあ、リラを探さねば!!」
振り出しに戻ってしまった。
しかし、売られたと言う情報があっただけ収穫だ。
奴隷商人に売られたか、娼婦館に売られたか。
どちらにせよ、早く助けてやらねば!!
「……久しいな。──お前、その金どうした?」
壁を壊し、中に踏み入れるが父親は金の入った袋を取られないように後ろに隠した。
「お、お前はあの時の──!!か、金なんかないぞ!!」
どうやら、私の顔は覚えていてくれたらしい。
私は金など、どうでもいい。
「……リラは何処だ?」
「リラ?誰だそれ?」
ああ、リラは仮の名前だった。
「お前の娘だ」
「ああ、あいつか!!」
ようやく思い出したか。
「あいつは、父親の為に進んで身売りしてくれたよ!!」
「は?」
こんな父親の為に自ら売れただと!?
「いや~、今日たまたま街で見掛けて声を掛けたら、俺の心配をしてくれてな。持つべきものは血の繋がった娘だな!!わははははは!!」
リラはこいつに無理矢理連れていかれた挙句売られた様だった。
クズが娘を売るか!?ふざけるな!!
「コルネリア殿、抑えてくだされ!!」
爺さんが私の後ろから声を掛けてきた。
「……それで、リラは何処の奴に売った?」
「あ?知らねぇよ。俺は金だけ貰えればそれで、いいからな。おっ!!姉ちゃん、この金で俺とひとば──」
ドカンッ!!
気づけば、父親を蹴りばしていた。
「まったく、コルネリア殿は忍耐が足りませんな」
「……うるさい」
爺さんが呆れたように、私に言ってくるが無意識だったんだから仕方ないだろ?
こうなれば、もう我慢することもないな。
「……おい、リラの居場所を五秒以内に言え。言えば命だけは助けてやらんでもない」
瓦礫に埋もれた父親の胸ぐらを掴んで引きずり出し、リラの居場所を聞く。
「し、知らねぇよ!!本当に知らねぇんだ!!俺はあいつを引き渡して、金を貰っただけ──ぐへっ!!」
父親は鼻血を出し、真っ青な顔でリラの居場所は知らんと抜かす。
殴れば思い出すか?と、顔を拳で殴る。
「──もう一度聞く。リラは何処だ?」
「だから本当に知らねぇんだよ!!頼むから命だけは──ごふっ!!」
リラを売っといて、自分の命は惜しいだと?
ふざけるんじゃない!!
顔の形が変わるほど殴るが、答えは変わらない。
本当に知らんのか?
「だ、ずげで……ぐれ……」
「……リラの居場所を知らないお前に用はない」
涙と鼻水、唾液まで流して命乞いして来たが、こんな奴をこのままこの街に置いておけない。
そう思った私は、手を父親にかざした。
「コルネリア殿!?」
爺さんは私がこいつを殺そうとしていると思ったらしく、止めに入る。
しかし、そんな静止を無視し「転送」と唱えた。すると、父親の体が一瞬で消えた。
「……殺したのか?」
爺さんが消えた場所を見ながら私に問う。
「いや、あんな奴殺す価値もない。この街に居たら街の奴に迷惑がかかるからな。あいつにお似合いの場所へ行ってもらった」
「……何処へ?」
「さあ?何処だと思う?」
ニヤッと微笑みながら爺さんに言うと、何かを察した爺さんはそれ以上追求してこなかった。
「……お前さんを敵に回すと恐ろしいな」
お前も一時は敵だったぞ?
「さあ、リラを探さねば!!」
振り出しに戻ってしまった。
しかし、売られたと言う情報があっただけ収穫だ。
奴隷商人に売られたか、娼婦館に売られたか。
どちらにせよ、早く助けてやらねば!!
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