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「君、雌だったの!?」
「雌だっただすか!?」
改めて、皆にクロを紹介するとパウルとバジャーは獣人よりも、性別の方が驚いたらしい。
「なんだ、もう正体をバラしたのか?」
ラコードは最初から知っていたからか、驚きもしない。
「クロには本当に感謝してるよ」
「コルネリアさんの役に立てなら良かったわ」
クロは人間で言えば22、3ぐらいだろうか?
今の私と差程変わらん歳だな。
クロの紹介も終わった事だし、本題にいくか……
「ラルス、『黒豹』とはなんだ?」
私はラルスに手当をされながら、黒豹の事を聞いた。
「ええ、黒豹とは今王都で騎士達が血眼になって探している組織です。主な活動は人身売買、薬の取引、暗殺です」
それはそれは、犯罪の大売り出しだな。
「このヴィンという男は用心深く、中々姿を表さなかったんですよ。お手柄ですよコルネリア」
いや、あいつは自ら姿を現してきたぞ?
私としては姿を現して欲しくなかたんだがな。
まあ、後は騎士の仕事だ。私はもう知らん。
早く家に帰って一杯やりたいとこだな。
「コルネリアさ--ん!!」
「ぬおっ!!?」
急にクロが私に飛びついてきた。あまりに急だった為、そのまま床にクロごと倒れ込んだ。
「いてててっ……。クロどうしたんだ?」
「ねぇ、獣人だとコルネリアさん達と一緒に居られないの?」
「誰がそんな事言ったんだ?」
「……あいつ」
クロはラコードを指さして言った。
ラコードは素知らぬ顔で、お茶を飲んでいる。
──あいつ、変な事を吹き込んでクロで遊んでるな?
「大丈夫だよ。お前はもう私達の家族のようなものだ」
今更、追い出せないだろ。
リラも姉が出来たように喜んでいるし、ブラウはまだ戸惑っている感じだが、受け入れている。
「ありがとう!!コルネリアさん!!大好き!!」
そう言うと、クロは私の顔を舐めた。
「「あ゛ぁぁぁぁ!!!!!」」
ブラウとラルスが急いでクロを私から引き離した。
「貴方!!元はネコかもしれませんが、人になるなら動向に気をつけてください!!」
「そ、そうです!!人はそんな風に、なめ、舐めません!!」
何故かブラウは顔が真っ赤。
まだまだお子ちゃまだねぇ。たかが頬を舐めただけだと言うのに。
「……どけ、私の番になんて事を……。その獣、焼いてくれよう」
おいおい!!ラコード、お前もか!?
「何よ!!あんた達!!──はは~ん。もしかして、好きな人に手も足も出せない意気地のない男なのねぇ?」
「「なっ!!」」
クロ、頼むからこれ以上こいつらを煽るじゃない。
「そんな男にコルネリアさんは渡せないわ。コルネリアさんは私が貰うわ」
そう言うと、クロは私の唇にキス。
「あ゛ぁぁぁぁ!!!!!」
「貴方!!なんて事を!!コルネリアの初めては私が貰う予定だったんですよ!!?」
「貴様、もう生かしておけん!!」
ブラウ、ラルス、ラコードは大声を上げて、クロを追いかけ始めた。
──まさか、ファーストキスが獣人。しかも、女だとは……
唇に手を当て、項垂れた。
「ほっほっほ、また賑やかくなりますな」
爺さんが、お茶を入れながら楽しそうに言ってきた。
確かに、賑やかにはなったが……
「まったく、私は静かに生活がしたいんだがな」
「今更静かな生活になったら寂しいですぞ?」
……爺さんの言う通りだな。
今更、私一人の生活に戻ったら寂しくて仕方ないだろうな。
「雌だっただすか!?」
改めて、皆にクロを紹介するとパウルとバジャーは獣人よりも、性別の方が驚いたらしい。
「なんだ、もう正体をバラしたのか?」
ラコードは最初から知っていたからか、驚きもしない。
「クロには本当に感謝してるよ」
「コルネリアさんの役に立てなら良かったわ」
クロは人間で言えば22、3ぐらいだろうか?
今の私と差程変わらん歳だな。
クロの紹介も終わった事だし、本題にいくか……
「ラルス、『黒豹』とはなんだ?」
私はラルスに手当をされながら、黒豹の事を聞いた。
「ええ、黒豹とは今王都で騎士達が血眼になって探している組織です。主な活動は人身売買、薬の取引、暗殺です」
それはそれは、犯罪の大売り出しだな。
「このヴィンという男は用心深く、中々姿を表さなかったんですよ。お手柄ですよコルネリア」
いや、あいつは自ら姿を現してきたぞ?
私としては姿を現して欲しくなかたんだがな。
まあ、後は騎士の仕事だ。私はもう知らん。
早く家に帰って一杯やりたいとこだな。
「コルネリアさ--ん!!」
「ぬおっ!!?」
急にクロが私に飛びついてきた。あまりに急だった為、そのまま床にクロごと倒れ込んだ。
「いてててっ……。クロどうしたんだ?」
「ねぇ、獣人だとコルネリアさん達と一緒に居られないの?」
「誰がそんな事言ったんだ?」
「……あいつ」
クロはラコードを指さして言った。
ラコードは素知らぬ顔で、お茶を飲んでいる。
──あいつ、変な事を吹き込んでクロで遊んでるな?
「大丈夫だよ。お前はもう私達の家族のようなものだ」
今更、追い出せないだろ。
リラも姉が出来たように喜んでいるし、ブラウはまだ戸惑っている感じだが、受け入れている。
「ありがとう!!コルネリアさん!!大好き!!」
そう言うと、クロは私の顔を舐めた。
「「あ゛ぁぁぁぁ!!!!!」」
ブラウとラルスが急いでクロを私から引き離した。
「貴方!!元はネコかもしれませんが、人になるなら動向に気をつけてください!!」
「そ、そうです!!人はそんな風に、なめ、舐めません!!」
何故かブラウは顔が真っ赤。
まだまだお子ちゃまだねぇ。たかが頬を舐めただけだと言うのに。
「……どけ、私の番になんて事を……。その獣、焼いてくれよう」
おいおい!!ラコード、お前もか!?
「何よ!!あんた達!!──はは~ん。もしかして、好きな人に手も足も出せない意気地のない男なのねぇ?」
「「なっ!!」」
クロ、頼むからこれ以上こいつらを煽るじゃない。
「そんな男にコルネリアさんは渡せないわ。コルネリアさんは私が貰うわ」
そう言うと、クロは私の唇にキス。
「あ゛ぁぁぁぁ!!!!!」
「貴方!!なんて事を!!コルネリアの初めては私が貰う予定だったんですよ!!?」
「貴様、もう生かしておけん!!」
ブラウ、ラルス、ラコードは大声を上げて、クロを追いかけ始めた。
──まさか、ファーストキスが獣人。しかも、女だとは……
唇に手を当て、項垂れた。
「ほっほっほ、また賑やかくなりますな」
爺さんが、お茶を入れながら楽しそうに言ってきた。
確かに、賑やかにはなったが……
「まったく、私は静かに生活がしたいんだがな」
「今更静かな生活になったら寂しいですぞ?」
……爺さんの言う通りだな。
今更、私一人の生活に戻ったら寂しくて仕方ないだろうな。
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