「悪役令嬢は愛おしきモフモフ♡へ押しかけたい‼︎」(完結)

深月カナメ

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「初めまして、わたしはカルノ・デュックと言います」

「え、カルノ・デュックって、もしかして悪役令嬢カルノ?」

(ラーチェちゃん、わたしと同じ転生者だわ!)

 悪役令嬢と呟きラーチェは口に手を当て驚いた様子。彼女は乙女ゲームと同じ、ピンクの髪を後ろで絞り、ぱっちりな瞳、白のシャツに黒のタイトスカート、エプロンをしていた。

(ヒロイン、顔ちっさい、可愛い)

「フフフ、そのカルノですよ。ヒロインちゃん」

「うそうそ、乙女ゲームより小さくて可愛いし、私がヒロインだって知っていると言うことは、カルノちゃんも転生者なの?」

「はい、ラーチェちゃんもですよね」

 私たちは手を取り合い、二人でコクコク頷いた。

「会えて嬉しいです」
「私も嬉しい!」

 ラーチェちゃんは微笑んで私に抱きついた。
 そのいきなりの行動に驚くルイとリト、そして奥から白いシャツに黒いズボン、ラーチエちゃんとお揃いのエプロンを付けてたクマさんが飛んで出て来た。

「ラーチェ、大きな声を上げてどうした?」 

「あ、ゴロさん! ルイさん、リト、私、カルノちゃんと話がしたいから少し出てくる!」

「行こう、カルノちゃん」
「う、うん、ルイ、行ってくるね」

 ラーチェちゃんに強引に手を引かれて、店の外の連れて行かれた。







「ここに座ろう」
「うん」

 ゴロさんの店近くの浜辺に並んで腰を下ろした。
 乙女ゲームのヒロインと悪役令嬢がゲームが始まる学園にいなくて、南国の島の浜辺に並んで座っているなんて不思議だ。

 ラーチエちゃんは私を見て、

「カルノちゃんはいつ、自分が悪役令嬢だって思い出した?」

「私はマクーレ王子に始めて会った時だったかな?」

「そっか、カルノちゃんはゲームだとマークレ王子は婚約者だものね。王子はどんな人だった?」

 うっ、どんな人って……一言、変態すぎる幼女趣味な王子だったのだけど……ラーチエちゃん学園じゃなくて島にいるし、この話をはなしてもいいのかな? 王子もここまでは追って来られない。

「王子はイケメンだった?」

「んー、顔はゲームと同じイケメンだったけど。わたしみたいな、小さな子が好きな変態だったかな」

「変態! そこもゲームとは違うわね。カルノちゃん可愛いから大丈夫だった?」

「怖いわね。危なかったけど、ルイが助けてくれたわ」

「ルイ? 一緒に来ていたトラの彼よね。でも彼って、この島の持ち主の方で、元王子だってゴロさんから聞いたけど。あ、もしかしてエンディングに出てきた、カルノと結ばれたトラの獣人?」

「そうなんだ、私ね。前世の記憶を思い出した時にルイの記憶も思い出して。彼に会いたくて、自分から会いに言っちゃった」

「カルノちゃん、やるわね」

「えへへ、そうかな?」

 その後もラーチエちゃんとの話は楽しかった。
 同じ転生者だから、かもしれないけど……ヒロインと仲良く話ができるなん、乙女ゲームじゃないことね。
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