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第三章 獣人の国に咲いた魔女の毒花編
第4話
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アル様の話が終わり、フォルテ様とヘルさんは「明後日ロースノ国で会いましょう」と国の仲間の所に戻って行かれた。
シーラン様と2人きり魔法協会の中を歩き、癒やしの木の下まで戻ってきて木の下に並んで座った。
「シャルロット嬢は今日と明日どうする? 屋敷に帰るか、それとも城に戻り部屋に泊まる?」
「まだ、決めていませんが。シーラン様はどうします?」
「俺か…俺はシャルロット嬢と、このまま一緒にいたいかな、二人だけでゆっくりと過ごしたいな」
それは私もだけど…そうだ!
「あの、シーラン様。竜人の国が見たいと言ったらダメですか?」
瘴気に覆われた竜人の国しか知らないから、瘴気が払われた後の国を見てみたい。
「竜人の国か…いいよ。明日俺と一緒に見に行こう。俺の好きな場所にシャルロット嬢を案内をしてあげる」
「嬉しい! 楽しみにしてますね」
「ああ、楽しみにしてて……明日の予定は決まったけど、この後はどうする?」
「そうですね」
この後の予定は、シーラン様に抱えて飛んでもらって畑を見に行き、帰りに王都に立ち寄って買い物をして城に泊まる。
明日の朝、早く出発をして竜人の国へ行くことにした。
シーラン様の好きな場所か楽しみだわ。
帰る前にミルちゃんを呼んで、ラーロさんを呼んでもらった。
「ラーロ、すぐに来るって言ってたよ!」
「ありがとう、ミルちゃん」
彼女は「またね!」とパッと光って消えていった。しばらく待つと、ラーロさんが図鑑とノートを持って来てくれた。
「はい、この図鑑凄く面白かったよ。特にアル様の緊張する顔がよかった」
「はははっ」と楽しげに笑うラーロさんの後ろに、アル様が来ていると言えなかった。
アル様はにこやかに近付くと、ラーロさんの肩をポンポンと叩いた。
「あっ、アル様! これはその」
「ラーロはこんな所で油を売っていたの? まだ、仕事が残っていたよね」
和かに言うアル様に、ラーロさんは慌てふためき
「あ、そうだった。シャルちゃん、じゃぁーまたね」
慌てて教会へと去っていく、ラーロさんを見送った。
「シャルちゃんとチビ竜君はこの後はどうする? いまから私はロワに会いに、ロースノ国に行くから送る?」
アル様のお気持ちは嬉しいけど…
「私達は畑に寄ってから、帰るので大丈夫です」
「畑? ああ、チシャの葉畑か見たいな。私もついて行っていい?」
「はい」
「では、すぐに森に行こうか!」
なんだか楽しそうなアル様。
アル様は私達の肩に触れて「そおーれっ」と転送の魔法を唱えるだけで、一瞬で畑のある森の前まで移動をした。
「シーラン様。森まで、一瞬だったわ!」
「ああ、肩に触れただけで……一瞬で森の前まで来た」
驚きを隠せない私達に。
「そんなに凄かった?」
二人で大きく頷くと、それを見たアル様は微笑んだ。
「さあ、森を開けてくれるかな?」
「はい、アル様。いま開けますね」
「シャルちゃん、お願いするね」
私は森の門に手をかざして「【解錠】」と唱えた。
手のひらの前に魔方陣が現れて光る門が開く。
アル様はその門を珍しそうに見ていた。
「ふむふむ、この魔法の門は使えそうですね。ロワに許可を取ったら、今度私も真似をさせてもらうかな?」
と、開いた門を見ながら中へと入って行く。
その光景をシーラン様と唖然と見ていた。
「シャルロット嬢、凄いな…アル様はこの門を見ただけで、真似ができると言ったぞ」
「ええ、そうですね」
やはり、アル様と竜人王様は私達の遥か上を行く、存在なんだ次元が違いすぎる。
シーラン様と並んで、先を歩いて行くアル様の背中を見ていたら、突然クルッと振り向く。
「どうしたの、早く畑まで案内をしてね」
「はい、こっちです」
早く早くと急かすアル様を、シーラン様と一緒に畑まで案内をした。
「アル様、ここがチシャの葉の畑です」
「ここがですか…見た感じは普通の畑ですね、どうして付与付きになったのかな?」
アル様は畑に入り、チシャの葉を一枚採ると、土を叩くと食べた。
「美味しいけど、これは普通のチシャの葉ですね、いま育っているチシャの葉は誰が育てたの?」
「いま、ここで育っているチシャの葉は、以前お父様が育てたものです」
「ふむふむ、デュークではないのか…やはりシャルちゃんが育てたものには…付与が付くのかな?やってみてください」
やってみるとは?
「このチシャの葉を少しだけ育ててみてください」
「はい、わかりました」
私はしゃがんで「大きく元気に育て!」と願いチシャの葉が育つイメージを膨らませた。
光りがキラキラとチシャの葉畑に降り注ぐ。
それを見たアル様は「ほぉっ」と口に手を当てて考え事を始めた。
「これですね…魔力と葉を育てる能力がある者が作る作物には付与がつく、いままでのは葉を育てるだけの力だったということ…これは面白い…ブツブツ」
アル様はクルクルと畑を周り、チシャの葉見たりと楽しそうに観察を始めている。
「アル様は楽しそうに畑に没頭していますね」
「そうだな、俺も今度来た時にはシャルロット嬢のお手伝いをするね」
「はい、シーラン様」
私達は座って待つ事にした。
アル様はそこから、夕方頃まで畑を楽しんでいた。
「ふうっ、これは中々に面白い、帰って忘れないように紙に書かないといけませんね」
動き回って汗をかいたのか額の汗を拭うアル様。
「アル様、お疲れ様です」
「あ、あーっ、ごめんね楽しくて没頭してしまったよ…ははっ」
どうやら畑に夢中になって、私達のことをお忘れになっていたみたいで、アル様が慌てていた。
「次はロースノ城でいいかな?」
「はい、では森の門を閉めますね」
森の前で右手をかざして「【施錠】」と門を閉め、アル様にロースノ城に送ってもらった。
「では、私はこれからロワの所に行きますね、畑を見せてくれてありがと」
「いいえ、アル様。送っていただきありがとうございます」
「ありがとうございました」
アル様は竜人王様と話をするために王の間に行き、私達は今日ここに泊まることを伝えて、いつもの部屋へと戻る。
シーラン様はお風呂の準備に部屋に戻られ、私はくつろぎスペースでお父様にロースノ城にしばらくいますと明後日のことも手紙に書いた。
お父様への手紙を書き終えたと同時にガチャっと扉が開き、お風呂上がりのシーラン様が扉から顔を出す。
「シャルロット嬢、お風呂終わったけど次に使う?」
「はーい、使います」
クローゼットからタオルと服を出して図鑑を持って、シーラン様の部屋のお風呂を借りた。
「ふう、さっぱりしました」
「そうみたいだね…この後は街に出るけど先に軽めの食事と紅茶を飲むかい?」
「はい、私もお手伝いをします」
シーラン様は王子だけど私と違って、お風呂の沸かし方も、お料理も出来て、お湯の沸かし方も知っていた。
「シャルロット嬢は嫌いなものは無い?」
「ないです」
キッチンに立ちテキパキと、サンドイッチとお茶の準備を始めたシーラン様、私はそれを横で眺めているだけしか出来なかった。
「何も出来なくてごめんなさい」
シンラ君の時もジャガイモの剥き方がうまかった。
「ん、別に気にすることじゃないよ、もし覚えたかったら俺に言ってくれれば、俺に出来る範囲で教えるからね」
出来上がったサンドイッチと紅茶を持ちソファーに座り図鑑を開き見ていると「はぁ、疲れた」「そうですね」と、シーラン様の部屋の玄関が開き、汗だくのリズ様とリオさんが帰って来た。
ソファーにいる私達に気が付き。
「あれっ、2人ともこっちに戻ってきてたの?ただいま」
「ただいま戻りました」
「お帰りなさいリズ様、リオさん」
「お帰り兄上、リオ…凄い汗だな風呂が沸いているから順番に使って」
「ああ、ありがとう。リオ水をくれ」
「畏まりました」
キッチンから水を貰ってきたリオさんの水を一気飲みをしたリズ様。
「ふぅーっ生き返った。リオもちゃんと水を飲めよ」
「はい、シーラン様シャルロット様、汗だくですみません」
「いいえ、早く汗を拭いた方がいいです、風邪をひいてしまいます」
そうだなっとリズ様はお風呂にリオさんは部屋へ汗を拭きに行った。
その様子を見ていたシーラン様は少し拗ねた感じてボソッと呟く。
「また、兄上とリオは俺に黙って2人で何の練習をしているんだ?この前だってそうだ」
竜人王様を助ける時に見せた魔力をまとった剣の事を言っているのかな?
「でしたら、シーラン様も魔女の毒花の採取が終わったら、リズ様とリオさんに教えて貰えばいいのですよ」
「ああ、そうだな」
「私もお願いしようかな」
「それはダメ」
「えーっ、ダメ」
シーラン様とそんな話をしていると、扉がガチャッと開きタオルで髪を拭きながらリズ様が出てきた。
「ふー、さっぱりした」
お風呂上がりで腕が見える服装で出てきたリズ様、その腕には痣が出来ていた。
それを見たシーラン様はソファーから立ち上がる。
「兄上!」
「なんだ、シーラン?」
「その痣はなんだよ、また兄上達は俺を放置で何か大変な事をやっているだろう、俺にも教えてくれよ」
リズ様は自分の腕を見て、しまったという表情になったけど、少し黙って頷いた。
「わかったシーラン…大変だからな心してこいよ、リオ風呂空いたぞ」
「はい、使わせていただきます」
リズ様は髪をタオルで拭きながら、立ち上がったシーランを座らせて隣に座った。
「じゃあ、シーラン。いまやることが終わったら朝の6時からな一緒にやろう」
「はい、兄上」
「私は?」
「シャルロットちゃんは無理」
「そうだな」
「えーっ、やっぱりダメなの」
2人は見合って頷く
「だな、シーラン」
「はい、兄上」
リズ様に言いよって言ってもらえて、嬉しそうに笑うシーラン様…ふふ、よかったね。
「ところでシーラン達はここに来たってことは、明日は獣人の王子と毒花を採りに行くのか?」
「いいえ、明日は休みで獣人の国には明後日に向かうことになりました、いまからシャルロット嬢と街に出て買い物をして、明日は竜人の国にシャルロット嬢を連れていこうと思います」
「そうか、俺達は明日は朝早くから竜人王様の付き添いで南の森だとよ」
とソファーから立ち上がり、少し疲れたから少し休むなっと、リズ様は部屋に帰っていった、
リオさんもお風呂から上がると、しばらく休みますと部屋に戻っていった。
そんな様子を見てシーラン様は
「街に出るついでに夕飯を買ってこよう」
「そうですね、みんなで食べれるものを買ってきましょう」
と決まり、シーラン様と私は出掛ける準備を始めた。
シーラン様と2人きり魔法協会の中を歩き、癒やしの木の下まで戻ってきて木の下に並んで座った。
「シャルロット嬢は今日と明日どうする? 屋敷に帰るか、それとも城に戻り部屋に泊まる?」
「まだ、決めていませんが。シーラン様はどうします?」
「俺か…俺はシャルロット嬢と、このまま一緒にいたいかな、二人だけでゆっくりと過ごしたいな」
それは私もだけど…そうだ!
「あの、シーラン様。竜人の国が見たいと言ったらダメですか?」
瘴気に覆われた竜人の国しか知らないから、瘴気が払われた後の国を見てみたい。
「竜人の国か…いいよ。明日俺と一緒に見に行こう。俺の好きな場所にシャルロット嬢を案内をしてあげる」
「嬉しい! 楽しみにしてますね」
「ああ、楽しみにしてて……明日の予定は決まったけど、この後はどうする?」
「そうですね」
この後の予定は、シーラン様に抱えて飛んでもらって畑を見に行き、帰りに王都に立ち寄って買い物をして城に泊まる。
明日の朝、早く出発をして竜人の国へ行くことにした。
シーラン様の好きな場所か楽しみだわ。
帰る前にミルちゃんを呼んで、ラーロさんを呼んでもらった。
「ラーロ、すぐに来るって言ってたよ!」
「ありがとう、ミルちゃん」
彼女は「またね!」とパッと光って消えていった。しばらく待つと、ラーロさんが図鑑とノートを持って来てくれた。
「はい、この図鑑凄く面白かったよ。特にアル様の緊張する顔がよかった」
「はははっ」と楽しげに笑うラーロさんの後ろに、アル様が来ていると言えなかった。
アル様はにこやかに近付くと、ラーロさんの肩をポンポンと叩いた。
「あっ、アル様! これはその」
「ラーロはこんな所で油を売っていたの? まだ、仕事が残っていたよね」
和かに言うアル様に、ラーロさんは慌てふためき
「あ、そうだった。シャルちゃん、じゃぁーまたね」
慌てて教会へと去っていく、ラーロさんを見送った。
「シャルちゃんとチビ竜君はこの後はどうする? いまから私はロワに会いに、ロースノ国に行くから送る?」
アル様のお気持ちは嬉しいけど…
「私達は畑に寄ってから、帰るので大丈夫です」
「畑? ああ、チシャの葉畑か見たいな。私もついて行っていい?」
「はい」
「では、すぐに森に行こうか!」
なんだか楽しそうなアル様。
アル様は私達の肩に触れて「そおーれっ」と転送の魔法を唱えるだけで、一瞬で畑のある森の前まで移動をした。
「シーラン様。森まで、一瞬だったわ!」
「ああ、肩に触れただけで……一瞬で森の前まで来た」
驚きを隠せない私達に。
「そんなに凄かった?」
二人で大きく頷くと、それを見たアル様は微笑んだ。
「さあ、森を開けてくれるかな?」
「はい、アル様。いま開けますね」
「シャルちゃん、お願いするね」
私は森の門に手をかざして「【解錠】」と唱えた。
手のひらの前に魔方陣が現れて光る門が開く。
アル様はその門を珍しそうに見ていた。
「ふむふむ、この魔法の門は使えそうですね。ロワに許可を取ったら、今度私も真似をさせてもらうかな?」
と、開いた門を見ながら中へと入って行く。
その光景をシーラン様と唖然と見ていた。
「シャルロット嬢、凄いな…アル様はこの門を見ただけで、真似ができると言ったぞ」
「ええ、そうですね」
やはり、アル様と竜人王様は私達の遥か上を行く、存在なんだ次元が違いすぎる。
シーラン様と並んで、先を歩いて行くアル様の背中を見ていたら、突然クルッと振り向く。
「どうしたの、早く畑まで案内をしてね」
「はい、こっちです」
早く早くと急かすアル様を、シーラン様と一緒に畑まで案内をした。
「アル様、ここがチシャの葉の畑です」
「ここがですか…見た感じは普通の畑ですね、どうして付与付きになったのかな?」
アル様は畑に入り、チシャの葉を一枚採ると、土を叩くと食べた。
「美味しいけど、これは普通のチシャの葉ですね、いま育っているチシャの葉は誰が育てたの?」
「いま、ここで育っているチシャの葉は、以前お父様が育てたものです」
「ふむふむ、デュークではないのか…やはりシャルちゃんが育てたものには…付与が付くのかな?やってみてください」
やってみるとは?
「このチシャの葉を少しだけ育ててみてください」
「はい、わかりました」
私はしゃがんで「大きく元気に育て!」と願いチシャの葉が育つイメージを膨らませた。
光りがキラキラとチシャの葉畑に降り注ぐ。
それを見たアル様は「ほぉっ」と口に手を当てて考え事を始めた。
「これですね…魔力と葉を育てる能力がある者が作る作物には付与がつく、いままでのは葉を育てるだけの力だったということ…これは面白い…ブツブツ」
アル様はクルクルと畑を周り、チシャの葉見たりと楽しそうに観察を始めている。
「アル様は楽しそうに畑に没頭していますね」
「そうだな、俺も今度来た時にはシャルロット嬢のお手伝いをするね」
「はい、シーラン様」
私達は座って待つ事にした。
アル様はそこから、夕方頃まで畑を楽しんでいた。
「ふうっ、これは中々に面白い、帰って忘れないように紙に書かないといけませんね」
動き回って汗をかいたのか額の汗を拭うアル様。
「アル様、お疲れ様です」
「あ、あーっ、ごめんね楽しくて没頭してしまったよ…ははっ」
どうやら畑に夢中になって、私達のことをお忘れになっていたみたいで、アル様が慌てていた。
「次はロースノ城でいいかな?」
「はい、では森の門を閉めますね」
森の前で右手をかざして「【施錠】」と門を閉め、アル様にロースノ城に送ってもらった。
「では、私はこれからロワの所に行きますね、畑を見せてくれてありがと」
「いいえ、アル様。送っていただきありがとうございます」
「ありがとうございました」
アル様は竜人王様と話をするために王の間に行き、私達は今日ここに泊まることを伝えて、いつもの部屋へと戻る。
シーラン様はお風呂の準備に部屋に戻られ、私はくつろぎスペースでお父様にロースノ城にしばらくいますと明後日のことも手紙に書いた。
お父様への手紙を書き終えたと同時にガチャっと扉が開き、お風呂上がりのシーラン様が扉から顔を出す。
「シャルロット嬢、お風呂終わったけど次に使う?」
「はーい、使います」
クローゼットからタオルと服を出して図鑑を持って、シーラン様の部屋のお風呂を借りた。
「ふう、さっぱりしました」
「そうみたいだね…この後は街に出るけど先に軽めの食事と紅茶を飲むかい?」
「はい、私もお手伝いをします」
シーラン様は王子だけど私と違って、お風呂の沸かし方も、お料理も出来て、お湯の沸かし方も知っていた。
「シャルロット嬢は嫌いなものは無い?」
「ないです」
キッチンに立ちテキパキと、サンドイッチとお茶の準備を始めたシーラン様、私はそれを横で眺めているだけしか出来なかった。
「何も出来なくてごめんなさい」
シンラ君の時もジャガイモの剥き方がうまかった。
「ん、別に気にすることじゃないよ、もし覚えたかったら俺に言ってくれれば、俺に出来る範囲で教えるからね」
出来上がったサンドイッチと紅茶を持ちソファーに座り図鑑を開き見ていると「はぁ、疲れた」「そうですね」と、シーラン様の部屋の玄関が開き、汗だくのリズ様とリオさんが帰って来た。
ソファーにいる私達に気が付き。
「あれっ、2人ともこっちに戻ってきてたの?ただいま」
「ただいま戻りました」
「お帰りなさいリズ様、リオさん」
「お帰り兄上、リオ…凄い汗だな風呂が沸いているから順番に使って」
「ああ、ありがとう。リオ水をくれ」
「畏まりました」
キッチンから水を貰ってきたリオさんの水を一気飲みをしたリズ様。
「ふぅーっ生き返った。リオもちゃんと水を飲めよ」
「はい、シーラン様シャルロット様、汗だくですみません」
「いいえ、早く汗を拭いた方がいいです、風邪をひいてしまいます」
そうだなっとリズ様はお風呂にリオさんは部屋へ汗を拭きに行った。
その様子を見ていたシーラン様は少し拗ねた感じてボソッと呟く。
「また、兄上とリオは俺に黙って2人で何の練習をしているんだ?この前だってそうだ」
竜人王様を助ける時に見せた魔力をまとった剣の事を言っているのかな?
「でしたら、シーラン様も魔女の毒花の採取が終わったら、リズ様とリオさんに教えて貰えばいいのですよ」
「ああ、そうだな」
「私もお願いしようかな」
「それはダメ」
「えーっ、ダメ」
シーラン様とそんな話をしていると、扉がガチャッと開きタオルで髪を拭きながらリズ様が出てきた。
「ふー、さっぱりした」
お風呂上がりで腕が見える服装で出てきたリズ様、その腕には痣が出来ていた。
それを見たシーラン様はソファーから立ち上がる。
「兄上!」
「なんだ、シーラン?」
「その痣はなんだよ、また兄上達は俺を放置で何か大変な事をやっているだろう、俺にも教えてくれよ」
リズ様は自分の腕を見て、しまったという表情になったけど、少し黙って頷いた。
「わかったシーラン…大変だからな心してこいよ、リオ風呂空いたぞ」
「はい、使わせていただきます」
リズ様は髪をタオルで拭きながら、立ち上がったシーランを座らせて隣に座った。
「じゃあ、シーラン。いまやることが終わったら朝の6時からな一緒にやろう」
「はい、兄上」
「私は?」
「シャルロットちゃんは無理」
「そうだな」
「えーっ、やっぱりダメなの」
2人は見合って頷く
「だな、シーラン」
「はい、兄上」
リズ様に言いよって言ってもらえて、嬉しそうに笑うシーラン様…ふふ、よかったね。
「ところでシーラン達はここに来たってことは、明日は獣人の王子と毒花を採りに行くのか?」
「いいえ、明日は休みで獣人の国には明後日に向かうことになりました、いまからシャルロット嬢と街に出て買い物をして、明日は竜人の国にシャルロット嬢を連れていこうと思います」
「そうか、俺達は明日は朝早くから竜人王様の付き添いで南の森だとよ」
とソファーから立ち上がり、少し疲れたから少し休むなっと、リズ様は部屋に帰っていった、
リオさんもお風呂から上がると、しばらく休みますと部屋に戻っていった。
そんな様子を見てシーラン様は
「街に出るついでに夕飯を買ってこよう」
「そうですね、みんなで食べれるものを買ってきましょう」
と決まり、シーラン様と私は出掛ける準備を始めた。
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