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第四章 獣人の国に咲いた魔女の毒花(竜人王祭編)
第3話
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【根絶やし】作戦が開始されて、三十分過ぎに二人は声を上げた。
「ダメだ! アル様、魔力切れです!」
「私も魔力切れのようです」
エルフの国。野原の毒花と赤い花を焼き尽くして、リズ様とリオさんは魔法切れになり、一声叫んでその場に力無く座った。
「リズ君、リオ君お疲れ様でした。後は休んでいてください」
「よくやったな。お前らは、さぁこれを飲め!」
ラーロさんの懐から出てきたのは、茶色の瓶ーーアル様特製ポーションだ。
それを見た途端に顔を青くした二人。
「そ、そ、それわぁー!」
「アル様の特製ポーション……遠慮したいですが……ふうっ、リズ様。今はそれに頼らなければなりませんね」
「そうだなっ……うげっ」
リズ様にリオさんはラーロさんに渡された、ポーションを鼻を摘んで飲んでいた。
あの、独特な舌触りに味を思い出してしまい、両手で口元を覆った。
それを見ていたのかリズ様は。
「ふふ、シャルロットちゃんも時期にそうなる運命だね、頑張ってね」
「えぇそうですね、シーラン様もですよ」
「が、頑張るわ!」
焼け野原になった場所に一粒の種を植えた。
後は私が芽を出すだけだ……気合を入れ、魔法を練り上げて声を上げた。
「青桜よ育て」
願いを込めてありったけの魔力を込めた。それを何度かやると、新芽が土を盛り上げて顔を出した。
新芽が生えると、それを見にシーラン様とリズ様、リオさんが近くに来る。
私はそんな、みんなを誘った。
「最後はみんなでやりましょう『青桜よ育てー!』」
そう……唱えたあと……ギリっと体に鈍い痛みが走る。
パリンッと何かが砕け散る音と、初めて感じた痛みに呻いた。
「……ぐぅ」
(なんなのこれ、痛い、体が痛い!)
こみ上げてきたものを我慢出来ずに吐いた。
「ゴ、ゴホッ……はぁ、はぁ……グハァッ……」
ーーそれは、鮮血だった。
突然の事にシーラン様達が私の名前を呼び、アル様やラーロさんが駆け寄ってくる。
その時に感じちゃった……あれれ、私のーーシャルロットの体が、もう。もたないかもと……
足が震え、自分自身すら支えれずに、ぐらりと体が傾きわたしは地に落ちた。
♢
シャルロットが目の前で苦しみ吐血した。そのあと彼女は眠るように、その場に落ちた。
「シ、シャルロット……?」
「シャルロットちゃ、、ん!」
「シャルロット様!」
すぐさま彼女をーーシャルロットを抱えた……その、彼女の体が異常に冷たい。
俺ではどうすることもできず、声を上げることしかできなかった。
「アル様! ラーロさん!」
「すぐにここを引き上げ、魔法協会に帰ろう!」
そう言うと、アル様は懐から透明な液体が入った瓶を出し、それを一気に飲んだ。それから的確に指示を出す。
言われた通り周りに障壁を張り、来たときとは違い、アル様の転送魔法で至急魔法協会へと戻る。
その間もシャルロットは目を覚さなかった。
「シャルちゃんを預かるね」
「チビ竜ーー君達は外で待っていてくれ!」
アル様とラーロさんにそう言われて、俺達は医務室の外で待つしかなかった。
(シャルロット……無事でいてくれ)
さっきまで俺の名を呼び、元気に笑っていた彼女が、ぐったりと真っ青な顔をしていた。
なぜ、このようなことが起きた? 俺は側にいながら、なぜ気付かなかった。
ーー俺は……なぜ?
「おい、シーラン。シーランお前、大丈夫か?」
「あ、兄上……シャルロットが……シャルロットが……」
ぼたぼたと溢れ出る涙を止められない。
(あんな風に力なく彼女が倒れるなんて……俺はどうして気付かなかったんだ!)
ずるずると力なく崩れ落ちて、床に這いつくばった。
「シーラン!」
名を呼ばれ前にしゃがみ込んだ兄上に、力強く肩を握られ揺すられる。
「そんな情けない顔をするな! シャルロットちゃんは大丈夫だよ。そう、信じんろ!」
「そうです、シーラン様」
怖い癖にーー二人ともに目が真っ赤な癖に……
そのとき、足早で誰かがこちらに向かってくる。その音に顔を上げてた、デュック公爵夫妻ーー彼女の両親だ。
俺は涙を拭い、立ち上がって頭を下げた。
「シーラン様、シャルロットは? シャルロットは今?」
「シャルロットは今、ここの医務室で医者とアル様とラーロさんが見ています」
と答えたと同時に扉が開き、ラーロさんが出てくる。
「お、デュック、リリヌ来ていたか……」
「兄様、シャルロットは? シャルロットは大丈夫なの?」
ラーロさんは頷き。
「あぁ、今。目が覚めたところだよ。中に入って。そこの顔色が悪いチビ竜達も来い」
俺達は呼ばれて医務室の中に入った。
「ダメだ! アル様、魔力切れです!」
「私も魔力切れのようです」
エルフの国。野原の毒花と赤い花を焼き尽くして、リズ様とリオさんは魔法切れになり、一声叫んでその場に力無く座った。
「リズ君、リオ君お疲れ様でした。後は休んでいてください」
「よくやったな。お前らは、さぁこれを飲め!」
ラーロさんの懐から出てきたのは、茶色の瓶ーーアル様特製ポーションだ。
それを見た途端に顔を青くした二人。
「そ、そ、それわぁー!」
「アル様の特製ポーション……遠慮したいですが……ふうっ、リズ様。今はそれに頼らなければなりませんね」
「そうだなっ……うげっ」
リズ様にリオさんはラーロさんに渡された、ポーションを鼻を摘んで飲んでいた。
あの、独特な舌触りに味を思い出してしまい、両手で口元を覆った。
それを見ていたのかリズ様は。
「ふふ、シャルロットちゃんも時期にそうなる運命だね、頑張ってね」
「えぇそうですね、シーラン様もですよ」
「が、頑張るわ!」
焼け野原になった場所に一粒の種を植えた。
後は私が芽を出すだけだ……気合を入れ、魔法を練り上げて声を上げた。
「青桜よ育て」
願いを込めてありったけの魔力を込めた。それを何度かやると、新芽が土を盛り上げて顔を出した。
新芽が生えると、それを見にシーラン様とリズ様、リオさんが近くに来る。
私はそんな、みんなを誘った。
「最後はみんなでやりましょう『青桜よ育てー!』」
そう……唱えたあと……ギリっと体に鈍い痛みが走る。
パリンッと何かが砕け散る音と、初めて感じた痛みに呻いた。
「……ぐぅ」
(なんなのこれ、痛い、体が痛い!)
こみ上げてきたものを我慢出来ずに吐いた。
「ゴ、ゴホッ……はぁ、はぁ……グハァッ……」
ーーそれは、鮮血だった。
突然の事にシーラン様達が私の名前を呼び、アル様やラーロさんが駆け寄ってくる。
その時に感じちゃった……あれれ、私のーーシャルロットの体が、もう。もたないかもと……
足が震え、自分自身すら支えれずに、ぐらりと体が傾きわたしは地に落ちた。
♢
シャルロットが目の前で苦しみ吐血した。そのあと彼女は眠るように、その場に落ちた。
「シ、シャルロット……?」
「シャルロットちゃ、、ん!」
「シャルロット様!」
すぐさま彼女をーーシャルロットを抱えた……その、彼女の体が異常に冷たい。
俺ではどうすることもできず、声を上げることしかできなかった。
「アル様! ラーロさん!」
「すぐにここを引き上げ、魔法協会に帰ろう!」
そう言うと、アル様は懐から透明な液体が入った瓶を出し、それを一気に飲んだ。それから的確に指示を出す。
言われた通り周りに障壁を張り、来たときとは違い、アル様の転送魔法で至急魔法協会へと戻る。
その間もシャルロットは目を覚さなかった。
「シャルちゃんを預かるね」
「チビ竜ーー君達は外で待っていてくれ!」
アル様とラーロさんにそう言われて、俺達は医務室の外で待つしかなかった。
(シャルロット……無事でいてくれ)
さっきまで俺の名を呼び、元気に笑っていた彼女が、ぐったりと真っ青な顔をしていた。
なぜ、このようなことが起きた? 俺は側にいながら、なぜ気付かなかった。
ーー俺は……なぜ?
「おい、シーラン。シーランお前、大丈夫か?」
「あ、兄上……シャルロットが……シャルロットが……」
ぼたぼたと溢れ出る涙を止められない。
(あんな風に力なく彼女が倒れるなんて……俺はどうして気付かなかったんだ!)
ずるずると力なく崩れ落ちて、床に這いつくばった。
「シーラン!」
名を呼ばれ前にしゃがみ込んだ兄上に、力強く肩を握られ揺すられる。
「そんな情けない顔をするな! シャルロットちゃんは大丈夫だよ。そう、信じんろ!」
「そうです、シーラン様」
怖い癖にーー二人ともに目が真っ赤な癖に……
そのとき、足早で誰かがこちらに向かってくる。その音に顔を上げてた、デュック公爵夫妻ーー彼女の両親だ。
俺は涙を拭い、立ち上がって頭を下げた。
「シーラン様、シャルロットは? シャルロットは今?」
「シャルロットは今、ここの医務室で医者とアル様とラーロさんが見ています」
と答えたと同時に扉が開き、ラーロさんが出てくる。
「お、デュック、リリヌ来ていたか……」
「兄様、シャルロットは? シャルロットは大丈夫なの?」
ラーロさんは頷き。
「あぁ、今。目が覚めたところだよ。中に入って。そこの顔色が悪いチビ竜達も来い」
俺達は呼ばれて医務室の中に入った。
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