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85話外伝 あなたの腕の中で23 フィオナの夢
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真剣な顔で尋ねたいことがあると言われて、フィオナは一瞬たじろいだが、すぐに平静を取り戻した。
「わかりましたわ。どうぞお座りくださいませ。」
フィオナに促されてレオナルドは再び椅子に座る。
フィオナはテーブルを挟んでレオナルドの向かいに座った。
「それで、尋ねたいこととは、いったいどのようなことなのですか?」
レオナルドは、ここまで勢いづいて来たものの、フィオナの顔を見ると、今更ながら、尋ねてよいものかどうなのか、躊躇ってしまう。
だが、ここでフィオナの本心を知らなければ、僕は前に進めない・・・。
レオナルドは自分にそう言い聞かせ、心を奮い立たせた。
「フィオナ嬢、僕はあなたと図書館で一緒に過ごしただけでしたが、あなたがこの国と国民のことを思い、未来の王妃になるべく、日々研鑽を続けていたことを知っています。僕はあなたこそ、王太子妃にふさわしい女性だと思っています。ですが、あなたはどうなのですか? あなたは王太子エドワードとの婚姻を望んでいるのですか? 誠に失礼なことだとは十分にわかっています。ですが、あなたの本心をお聞きしたくて、会いに来たのです。」
レオナルドは、高ぶる感情のまま、一気に思いを口にした。
レオナルドの思いつめた眼差しで語る言葉を、黙って聞いていたフィオナであるが、レオナルドの語りが終ると、ふうと一つため息をついた。
「先ぶれもなく、護衛もつけずにやって来たと思ったら、そういうことでしたか・・・。」
フィオナは応接室にいた使用人たちに、呼ぶまで入って来ないように告げた後、レオナルドを正面から見据えた。
「あなたがわざわざ、そのようなことを聞きに来たということは、殿下が、私たちの婚姻を望まなくなったということですね。」
「えっ?」
レオナルドは、フィオナの的確な指摘に、驚きの声を上げてしまった。
フィオナ嬢は、なんと聡明なお方なのだ・・・。
それとも、僕の心が読めるのか?
「申し上げにくいことなのですが、あなたの言う通りなのです。兄上に変わって僕が謝罪いたします。」
レオナルドは深々と頭を下げた。
その姿を、フィオナは黙って見ていた。
「あなたが正直に話してくれたので、私も正直にお話ししましょう。」
フィオナは真剣な眼差しでレオナルドを見つめた。
レオナルドはごくりと唾を呑む。
「婚姻を望んでいるのかという問いに関しては、私たちは政略結婚なのですから、お互いの意志など関係ございません。ただ、殿下が望まないのであれば、私はそれに従うつもりでした。」
「つまり、兄上の気持ちを尊重すると・・・?」
「そうです。私は殿下の幸せを願っているのです。」
「兄上の幸せ? あなたは兄上と一緒に幸せになりたいとは思わなかったのですか?」
「私たちの婚約は、本人の意志など関係なく結ばれたもの。いつかは殿下に、本当に愛する人が現れるのではないかと思っておりました。そのときは潔く身を引こうと考えていたのです。」
「そ、そんな・・・、あなたの気持ちはそれで良いのですか? 長い間、王太子妃になることを思い描いていたのではないのですか?」
「おそらく、私が読んでいた本からそうお考えになったのだと思いますが、私には、実は夢がございます。」
「夢?」
「私が愛する領地の民の幸せを願うこと。図書室で読んでいた本は、国のためではなく領地をよくするために読んでいた本だったのです。」
「領地・・・?」
「ええ。我が侯爵家の領地は、自然も、そこに暮らす人々も、とても素晴らしく、私にとってかけがえのないものなのです。ですが、数年ごとに災害に見舞われるのです。」
フィオナは自身が体験した怖ろしい災害について語りだした。
フィオナが幼い頃、父と一緒に視察に行った領地で激しい豪雨に襲われた。
幸いなことに領主の屋敷は頑丈に作られていて被害はなかったが、雨が止んでから領内を父親と一緒に巡ってみると、川が氾濫し、多くの家が流されていた。
川から離れた場所でも倒れた家が多く、実り多かったはずの畑は泥だらけになっていて、収穫ができる状態ではなくなっていた。
水から引き揚げられた死人が数えきれないほど地面に寝かされていて、その身体に縋り泣き叫ぶ人々の声が、村中に響いていた。
その悲惨な状況を目の当たりにし、フィオナは涙が止まらなかった。
領主の娘であっても何もできない無力さに、ただただ呆然としていた・・・。
その光景が忘れられず、あの悲惨な状況を夢に見て、今でも時々悪夢にうなされることがあると言う。
フィオナはさらに話を続ける。
「領地が災害に見舞われるたびに立て直すのですが、もっと効率よくできないか? 民のためにできることは何なのか? と、ずっと考えておりました。領地は兄が継ぎますが、私も領民のために兄を補佐したいと思っているのです。」
「あなたはその知識を国のために使いたいとは思わないのですか? 王妃になれば女性の最高の地位に就けるのですよ。」
「私は最高の地位など望んでおりません。私が望んでいるのは、王妃の身分に縛られることなく、私の心の赴くままに人々の幸せを願うことであり、それに尽力すること。それこそが私の幸せにつながると信じています。」
「ああ、あなたはなんと・・・、なんと欲のない人なのだ・・・。」
今までフィオナこそ、エドワードに相応しい女性だと思っていた。
だが、今、レオナルドは、初めて思ってしまった。
兄上に、フィオナ嬢はもったいない・・・と・・・。
だからと言って、自分に相応しいかと問えば、答えはわからない。
だが、もう、自分の気持ちに蓋をすることができなくなってしまった。
「フィオナ嬢、あなたは兄上があなたとの婚姻を望まないのであれば、それに従うと仰いました。そうなれば、あなたは自由の身だ。だったら、私があなたに結婚を申し込んでも問題ないということですね。」
「えっ?そ、それはどういう・・・?」
レオナルドはフィオナの前に跪き、彼女の手をとって、熱い眼差しで見つめた。
「フィオナ嬢、どうか私と結婚してください。図書館でお会いしたときから、ずっとずっと、あなたをお慕いしておりました。」
フィオナは驚いた顔で、手を握られたまま呆然としている。
「私と結婚すれば、王妃の身分に縛られることもなく、あなたの愛する領地を補佐することができます。それから、私が成人すると、一つ領地が与えられることになっています。その領地も自然豊かで素晴らしい場所です。あなたと一緒なら、領民を幸せにできると思います。一緒に領地を治めましょう。」
しばらく呆然としていたフィオナであったが、やっと我に返ったようで、レオナルドに握られた手にもう一方の手を添えた。
「レオナルド様、ありがとうございます。私も、図書館で、殿下にお会いできることを本当は楽しみにしていたのですよ。」
「ほ、本当ですか?」
レオナルドは、天にも昇る気持ちになった。
誰もいなかったら、子どものように飛び上がって喜んだだろう。
「では、すぐに父上に話をして、この話を進めてもらいます。後日、正式にお伺いいたしますので、それまでどうか待っていてください。」
レオナルドは嵐のようにやってきて、嵐のように去って行った。
王宮にもどったエドワードは、レオナルドと話がしたくて探したが、城内のどこにもいなかった。
どうやら行き先も告げずに外出したようだと聞かされる。
しばらくレオナルドの帰りを待っていたら、息せき切ってレオナルドが帰って来た。
「レオ、話がある。」
エドワードが、足早く廊下を歩いているレオナルドに声をかけたが、レオナルドは迷惑そうな顔をしたかと思うと、「すみませんが後にしてください。」とエドワードの誘いを断った。
レオナルドがエドワードにこんな態度をとることは、今までにないことだった。
「レオ、急いでいるようだが、何処に行くつもりだ?」
レオナルドは面倒くさそうに小さなため息をついた。
「父上のところです。そうだ、兄上も来てください。その方がてっとり早い。」
エドワードはレオナルドの後に続いて、国王ニコラスの私室に向かった。
「父上、レオナルドです。話があって参りました。中に入ってもよろしいでしょうか?」
レオナルドがノックをして、部屋の中にいるニコラスに問いかけると、中から「入りなさい」とニコラスの声が聞こえた。
レオナルドとエドワードが部屋の中に入ると、ニコラスは王妃エレナの膝の上に頭を置き、耳掃除をしてもらっている最中であった。
ニコラスはそのまま姿勢を戻さずに、レオナルドに話しかける。
「おや、レオ、どうした?血相を変えて・・・」
のんびりと語り掛ける父王とは対照的な雰囲気で、レオナルドは真剣に答える。
「父上と母上に聞いて欲しい案件がございます。」
少しの間、ニコラスはレオナルドの顔を見ていたが、このまま対応するのは良くないと思ったようで、「ふむ・・・。わかった。エレナ、続きは後にしておくれ。」と残念そうな顔をエレナに向けた。
ニコラスはようやくエレナの膝から頭を上げ、姿勢を正してレオナルドに向き合った。
「して、そなたの言う案件とは何なのだ?」
「わかりましたわ。どうぞお座りくださいませ。」
フィオナに促されてレオナルドは再び椅子に座る。
フィオナはテーブルを挟んでレオナルドの向かいに座った。
「それで、尋ねたいこととは、いったいどのようなことなのですか?」
レオナルドは、ここまで勢いづいて来たものの、フィオナの顔を見ると、今更ながら、尋ねてよいものかどうなのか、躊躇ってしまう。
だが、ここでフィオナの本心を知らなければ、僕は前に進めない・・・。
レオナルドは自分にそう言い聞かせ、心を奮い立たせた。
「フィオナ嬢、僕はあなたと図書館で一緒に過ごしただけでしたが、あなたがこの国と国民のことを思い、未来の王妃になるべく、日々研鑽を続けていたことを知っています。僕はあなたこそ、王太子妃にふさわしい女性だと思っています。ですが、あなたはどうなのですか? あなたは王太子エドワードとの婚姻を望んでいるのですか? 誠に失礼なことだとは十分にわかっています。ですが、あなたの本心をお聞きしたくて、会いに来たのです。」
レオナルドは、高ぶる感情のまま、一気に思いを口にした。
レオナルドの思いつめた眼差しで語る言葉を、黙って聞いていたフィオナであるが、レオナルドの語りが終ると、ふうと一つため息をついた。
「先ぶれもなく、護衛もつけずにやって来たと思ったら、そういうことでしたか・・・。」
フィオナは応接室にいた使用人たちに、呼ぶまで入って来ないように告げた後、レオナルドを正面から見据えた。
「あなたがわざわざ、そのようなことを聞きに来たということは、殿下が、私たちの婚姻を望まなくなったということですね。」
「えっ?」
レオナルドは、フィオナの的確な指摘に、驚きの声を上げてしまった。
フィオナ嬢は、なんと聡明なお方なのだ・・・。
それとも、僕の心が読めるのか?
「申し上げにくいことなのですが、あなたの言う通りなのです。兄上に変わって僕が謝罪いたします。」
レオナルドは深々と頭を下げた。
その姿を、フィオナは黙って見ていた。
「あなたが正直に話してくれたので、私も正直にお話ししましょう。」
フィオナは真剣な眼差しでレオナルドを見つめた。
レオナルドはごくりと唾を呑む。
「婚姻を望んでいるのかという問いに関しては、私たちは政略結婚なのですから、お互いの意志など関係ございません。ただ、殿下が望まないのであれば、私はそれに従うつもりでした。」
「つまり、兄上の気持ちを尊重すると・・・?」
「そうです。私は殿下の幸せを願っているのです。」
「兄上の幸せ? あなたは兄上と一緒に幸せになりたいとは思わなかったのですか?」
「私たちの婚約は、本人の意志など関係なく結ばれたもの。いつかは殿下に、本当に愛する人が現れるのではないかと思っておりました。そのときは潔く身を引こうと考えていたのです。」
「そ、そんな・・・、あなたの気持ちはそれで良いのですか? 長い間、王太子妃になることを思い描いていたのではないのですか?」
「おそらく、私が読んでいた本からそうお考えになったのだと思いますが、私には、実は夢がございます。」
「夢?」
「私が愛する領地の民の幸せを願うこと。図書室で読んでいた本は、国のためではなく領地をよくするために読んでいた本だったのです。」
「領地・・・?」
「ええ。我が侯爵家の領地は、自然も、そこに暮らす人々も、とても素晴らしく、私にとってかけがえのないものなのです。ですが、数年ごとに災害に見舞われるのです。」
フィオナは自身が体験した怖ろしい災害について語りだした。
フィオナが幼い頃、父と一緒に視察に行った領地で激しい豪雨に襲われた。
幸いなことに領主の屋敷は頑丈に作られていて被害はなかったが、雨が止んでから領内を父親と一緒に巡ってみると、川が氾濫し、多くの家が流されていた。
川から離れた場所でも倒れた家が多く、実り多かったはずの畑は泥だらけになっていて、収穫ができる状態ではなくなっていた。
水から引き揚げられた死人が数えきれないほど地面に寝かされていて、その身体に縋り泣き叫ぶ人々の声が、村中に響いていた。
その悲惨な状況を目の当たりにし、フィオナは涙が止まらなかった。
領主の娘であっても何もできない無力さに、ただただ呆然としていた・・・。
その光景が忘れられず、あの悲惨な状況を夢に見て、今でも時々悪夢にうなされることがあると言う。
フィオナはさらに話を続ける。
「領地が災害に見舞われるたびに立て直すのですが、もっと効率よくできないか? 民のためにできることは何なのか? と、ずっと考えておりました。領地は兄が継ぎますが、私も領民のために兄を補佐したいと思っているのです。」
「あなたはその知識を国のために使いたいとは思わないのですか? 王妃になれば女性の最高の地位に就けるのですよ。」
「私は最高の地位など望んでおりません。私が望んでいるのは、王妃の身分に縛られることなく、私の心の赴くままに人々の幸せを願うことであり、それに尽力すること。それこそが私の幸せにつながると信じています。」
「ああ、あなたはなんと・・・、なんと欲のない人なのだ・・・。」
今までフィオナこそ、エドワードに相応しい女性だと思っていた。
だが、今、レオナルドは、初めて思ってしまった。
兄上に、フィオナ嬢はもったいない・・・と・・・。
だからと言って、自分に相応しいかと問えば、答えはわからない。
だが、もう、自分の気持ちに蓋をすることができなくなってしまった。
「フィオナ嬢、あなたは兄上があなたとの婚姻を望まないのであれば、それに従うと仰いました。そうなれば、あなたは自由の身だ。だったら、私があなたに結婚を申し込んでも問題ないということですね。」
「えっ?そ、それはどういう・・・?」
レオナルドはフィオナの前に跪き、彼女の手をとって、熱い眼差しで見つめた。
「フィオナ嬢、どうか私と結婚してください。図書館でお会いしたときから、ずっとずっと、あなたをお慕いしておりました。」
フィオナは驚いた顔で、手を握られたまま呆然としている。
「私と結婚すれば、王妃の身分に縛られることもなく、あなたの愛する領地を補佐することができます。それから、私が成人すると、一つ領地が与えられることになっています。その領地も自然豊かで素晴らしい場所です。あなたと一緒なら、領民を幸せにできると思います。一緒に領地を治めましょう。」
しばらく呆然としていたフィオナであったが、やっと我に返ったようで、レオナルドに握られた手にもう一方の手を添えた。
「レオナルド様、ありがとうございます。私も、図書館で、殿下にお会いできることを本当は楽しみにしていたのですよ。」
「ほ、本当ですか?」
レオナルドは、天にも昇る気持ちになった。
誰もいなかったら、子どものように飛び上がって喜んだだろう。
「では、すぐに父上に話をして、この話を進めてもらいます。後日、正式にお伺いいたしますので、それまでどうか待っていてください。」
レオナルドは嵐のようにやってきて、嵐のように去って行った。
王宮にもどったエドワードは、レオナルドと話がしたくて探したが、城内のどこにもいなかった。
どうやら行き先も告げずに外出したようだと聞かされる。
しばらくレオナルドの帰りを待っていたら、息せき切ってレオナルドが帰って来た。
「レオ、話がある。」
エドワードが、足早く廊下を歩いているレオナルドに声をかけたが、レオナルドは迷惑そうな顔をしたかと思うと、「すみませんが後にしてください。」とエドワードの誘いを断った。
レオナルドがエドワードにこんな態度をとることは、今までにないことだった。
「レオ、急いでいるようだが、何処に行くつもりだ?」
レオナルドは面倒くさそうに小さなため息をついた。
「父上のところです。そうだ、兄上も来てください。その方がてっとり早い。」
エドワードはレオナルドの後に続いて、国王ニコラスの私室に向かった。
「父上、レオナルドです。話があって参りました。中に入ってもよろしいでしょうか?」
レオナルドがノックをして、部屋の中にいるニコラスに問いかけると、中から「入りなさい」とニコラスの声が聞こえた。
レオナルドとエドワードが部屋の中に入ると、ニコラスは王妃エレナの膝の上に頭を置き、耳掃除をしてもらっている最中であった。
ニコラスはそのまま姿勢を戻さずに、レオナルドに話しかける。
「おや、レオ、どうした?血相を変えて・・・」
のんびりと語り掛ける父王とは対照的な雰囲気で、レオナルドは真剣に答える。
「父上と母上に聞いて欲しい案件がございます。」
少しの間、ニコラスはレオナルドの顔を見ていたが、このまま対応するのは良くないと思ったようで、「ふむ・・・。わかった。エレナ、続きは後にしておくれ。」と残念そうな顔をエレナに向けた。
ニコラスはようやくエレナの膝から頭を上げ、姿勢を正してレオナルドに向き合った。
「して、そなたの言う案件とは何なのだ?」
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