15 / 19
15話 ライブハウスと霊 一
しおりを挟む
夏休みが始まる前から、春子はイケメン四人で構成されたロックバンドに夢中になっていた。
「レッドリップス、本当にカッコいいわー。」
その業界に疎い私でも、彼らの名前は知っている。
最近急激に人気が出てきて、テレビ出演も数多く、ネットで名前を見ない日は一日もないくらい世間に浸透している。
動画配信は、日本だけでなく、海外でも大人気なのだそうだ。
「生で見たいけど、チケットが取れないのよね。ファンクラブに入ってても難しいんだって。」
そういう春子は、ファンクラブには入っていない。
「でね、私思ったんだけど、レッドリップスは無理だとしても、これから超有名になるバンドだったら、生で見れるんじゃない?」
「まあ、それはそうだけど・・・?」
春子がこれから言いたいことは、だいたい想像がついた。
「だから、ストーンバレイに行こうと思うの。」
やっぱりそうなったか・・・。
ストーンバレイと言うのは、ライブハウスの名前で、レッドリップスがまだ無名の下積み時代に拠点としていたライブハウスである。
100人規模の小さなライブハウスなのだが、レッドリップスが有名になったお陰で、ストーンバレイの知名度もぐんと上がった。
レッドリップス以外にも、ここから有名になったアーティストはいたのだが、私でも知ってるくらいに有名なライブハウスになったのは、レッドリップスがあってのことだった。
「私一人でライブハウスなんて、ちょっと敷居が高いから、麗奈、一緒に行ってくれない?」
結局、最後はこうなる。
人混みが苦手な私は、本当なら行きたくない。
春子に、一人で行ってねと言えば良いのだが、春子の子犬のようなウルウルした目で見つめられると、無下に断ることもできず・・・
「わかったわ。一緒に行くわ。」
結局OKしてしまった。
「ありがとう。じゃあ、私、予約チケット買っとくね。」
春子はヤッターと大喜びで、私の手を握った。
こんなところも可愛いと思う。
実は、私が春子と一緒に行こうと思ったのには、もう一つ理由がある。
ストーンバレイが有名になると、ネットでもストーンバレイの情報が流れてくる。
ライブの今後のスケジュールや、過去に出演してきたバンド名の情報だけでなく、よくある怖い都市伝説みたいなものも流れていたのだ。
演奏が終わって皆が帰った後、誰もいないステージから、ギターの音が聞こえる。
五人組のバンドが演奏していたのに、何故か写真には六人写っていた。とか・・・。
嘘か本当かわからないのが都市伝説だと思うのだが、春子がそんな場所に行ったら、何が起こるかわからない。
春子を守るためにも、私は一緒に行った方がいい、そう考えたのである。
夏休みになって、裕太の別荘から帰って来てから、三日後、約束の日になった。
「レッドリップス、本当にカッコいいわー。」
その業界に疎い私でも、彼らの名前は知っている。
最近急激に人気が出てきて、テレビ出演も数多く、ネットで名前を見ない日は一日もないくらい世間に浸透している。
動画配信は、日本だけでなく、海外でも大人気なのだそうだ。
「生で見たいけど、チケットが取れないのよね。ファンクラブに入ってても難しいんだって。」
そういう春子は、ファンクラブには入っていない。
「でね、私思ったんだけど、レッドリップスは無理だとしても、これから超有名になるバンドだったら、生で見れるんじゃない?」
「まあ、それはそうだけど・・・?」
春子がこれから言いたいことは、だいたい想像がついた。
「だから、ストーンバレイに行こうと思うの。」
やっぱりそうなったか・・・。
ストーンバレイと言うのは、ライブハウスの名前で、レッドリップスがまだ無名の下積み時代に拠点としていたライブハウスである。
100人規模の小さなライブハウスなのだが、レッドリップスが有名になったお陰で、ストーンバレイの知名度もぐんと上がった。
レッドリップス以外にも、ここから有名になったアーティストはいたのだが、私でも知ってるくらいに有名なライブハウスになったのは、レッドリップスがあってのことだった。
「私一人でライブハウスなんて、ちょっと敷居が高いから、麗奈、一緒に行ってくれない?」
結局、最後はこうなる。
人混みが苦手な私は、本当なら行きたくない。
春子に、一人で行ってねと言えば良いのだが、春子の子犬のようなウルウルした目で見つめられると、無下に断ることもできず・・・
「わかったわ。一緒に行くわ。」
結局OKしてしまった。
「ありがとう。じゃあ、私、予約チケット買っとくね。」
春子はヤッターと大喜びで、私の手を握った。
こんなところも可愛いと思う。
実は、私が春子と一緒に行こうと思ったのには、もう一つ理由がある。
ストーンバレイが有名になると、ネットでもストーンバレイの情報が流れてくる。
ライブの今後のスケジュールや、過去に出演してきたバンド名の情報だけでなく、よくある怖い都市伝説みたいなものも流れていたのだ。
演奏が終わって皆が帰った後、誰もいないステージから、ギターの音が聞こえる。
五人組のバンドが演奏していたのに、何故か写真には六人写っていた。とか・・・。
嘘か本当かわからないのが都市伝説だと思うのだが、春子がそんな場所に行ったら、何が起こるかわからない。
春子を守るためにも、私は一緒に行った方がいい、そう考えたのである。
夏休みになって、裕太の別荘から帰って来てから、三日後、約束の日になった。
15
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
洒落にならない怖い話【短編集】
鍵谷端哉
ホラー
その「ゾワッ」は、あなたのすぐ隣にある。
意味が分かると凍りつく話から、理不尽に追い詰められる怪異まで。
隙間時間に読める短編ながら、読後の静寂が怖くなる。 洒落にならない実話風・創作ホラー短編集。
終焉列島:ゾンビに沈む国
ねむたん
ホラー
2025年。ネット上で「死体が動いた」という噂が広まり始めた。
最初はフェイクニュースだと思われていたが、世界各地で「死亡したはずの人間が動き出し、人を襲う」事例が報告され、SNSには異常な映像が拡散されていく。
会社帰り、三浦拓真は同僚の藤木とラーメン屋でその話題になる。冗談めかしていた二人だったが、テレビのニュースで「都内の病院で死亡した患者が看護師を襲った」と報じられ、店内の空気が一変する。
「お前のカメラ、ずっと映ってるよ」〜ホラースポット配信者が気づいた時には、もう遅かった〜
まさき
ホラー
ホラースポット専門のYouTuber・桐島悠は、霊も怪異も一切信じない合理主義者だ。
ある廃病院での配信中、今まで感じたことのない「違和感」を覚えた。しかし撮影は無事終了。その後も普通に配信を続け、あの夜のことなど忘れかけていた頃——深夜、金縛りにあう。
疲れてるだけだ。
しかし、それは始まりに過ぎなかった。
記憶の空白。知らない足跡。動画に毎回映り込む、同じ女の姿。そして——「やっと、見つけた」という声。
カメラが映し続けていたのは、心霊スポットではなかった。もっとずっと、近いところにいるものだった。
それなりに怖い話。
只野誠
ホラー
これは創作です。
実際に起きた出来事はございません。創作です。事実ではございません。創作です創作です創作です。
本当に、実際に起きた話ではございません。
なので、安心して読むことができます。
オムニバス形式なので、どの章から読んでも問題ありません。
不定期に章を追加していきます。
2026/3/2:『いおん』の章を追加。2026/3/9の朝頃より公開開始予定。
2026/3/1:『のぞいてくる』の章を追加。2026/3/8の朝頃より公開開始予定。
2026/2/28:『そうしき』の章を追加。2026/3/7の朝頃より公開開始予定。
2026/2/27:『でんしゃ』の章を追加。2026/3/6の朝頃より公開開始予定。
2026/2/26:『てがみ』の章を追加。2026/3/5の朝頃より公開開始予定。
2026/2/25:『くもりのゆうがた』の章を追加。2026/3/4の朝頃より公開開始予定。
2026/2/24:『ぬかるみ』の章を追加。2026/3/3の朝頃より公開開始予定。
※こちらの作品は、小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで同時に掲載しています。
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる