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18話 ラーメン屋と霊 一
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私たち四人は、学校で会わなくても、時々、グループチャットアプリで盛り上がることがある。
夏休み中の今は、話したければスマホは必須だ。
今回は、何故かラーメンの話になり、お互いにスープは何味が好きか、なんて言い合って盛り上がっていた。
その結果、裕太と春子と私は豚骨スープが好きで、卓弥は醤油スープが好きだということがわかった。
裕太「じゃあ、皆で豚骨スープの美味しいラーメン屋に行かない?」
卓弥「おい、俺は無視かよ?」
裕太「お前ひとりだけ醤油食べたらいいじゃん」
春子「なんでもいいから食べに行こうよ。麗奈も行くよね。」
私「まあ、いいけど。」
裕太「2年前に行った店だけど、すっげえ美味いラーメン屋なんだ。そこに行かない?」
春子「お店の名前は?」
裕太「店の名前は忘れたけど、場所はばっちり覚えてる。行列ができる店だった。」
春子「じゃあ、皆でそこに行こうよ。麗奈、卓弥はどう?」
私「 OK 」
卓弥「わかった」
翌日の昼前、裕太が指定した駅前で集合し、私たちは裕太おすすめのラーメン店へと向かった。
「あった、ここ、ここ。」
裕太が指さした店を見た。店構えは少し古いが、暖簾と看板が、やけに新しい。
昼食時で混雑しているかと思っていたら、意外と誰も並んでいなかった。
「あれ? 二年前は行列ができてたんだけどな。テーブル席はなくてカウンターだけだから、すぐ満員になるんだけど・・・」
裕太が少し不安げに首を傾げた。
私たちは暖簾をくぐり、引き戸をガラリと開けた。
「らっしゃい!」
中から威勢の良い男の声が聞こえた。
店内はカウンターに椅子が15個あったが、誰も座っていなかった。
ついでに店主もいなかった。
「裕太、店間違えたんじゃないの?」
春子が不安げに裕太の顔を見た。
「いや、店の名前は忘れてたけど、場所は絶対にここだった。」
私たちの話し声が聞こえたのか、店主が奥から出てきた。
「いらっしゃい。ご注文は何にしますか?」
あれ? さっきの声と少し違う。
さっきはもっと威勢が良くて低い声だったのに・・・。
皆も私と同じ思いだったのか、お互いに顔を見合わせた。
「あの、じゃあ、豚骨、チャーシュー追加で。」
「私も同じで。」
裕太の注文に、春子と私が続いた。
「俺は醤油で、ネギ多めで。」
これは卓弥。
「へい。少々お待ちを。」
店主がラーメンを湯がきだし、その間にラーメン鉢を並べて準備に取り掛かった。
ほどなくしてラーメンが出来上がり、カウンター越しに受け取った。
湯気が上がるラーメンの香りに、食欲が増してくる。
ズルズルとラーメンをすすって食べた。
まあ、味はまずくないが、裕太が言うほど美味しいとは思わなかった。
次に、スープを蓮華ですくって飲んでみた。
やっぱり感想は同じだ。
これも皆が同じ思いだったようで、お互いに、また顔を見合わせた。
ラーメン鉢を睨みながらズルズルと麺をすすっていると、「お味はどうですか?」と低い声が聞こえた。
夏休み中の今は、話したければスマホは必須だ。
今回は、何故かラーメンの話になり、お互いにスープは何味が好きか、なんて言い合って盛り上がっていた。
その結果、裕太と春子と私は豚骨スープが好きで、卓弥は醤油スープが好きだということがわかった。
裕太「じゃあ、皆で豚骨スープの美味しいラーメン屋に行かない?」
卓弥「おい、俺は無視かよ?」
裕太「お前ひとりだけ醤油食べたらいいじゃん」
春子「なんでもいいから食べに行こうよ。麗奈も行くよね。」
私「まあ、いいけど。」
裕太「2年前に行った店だけど、すっげえ美味いラーメン屋なんだ。そこに行かない?」
春子「お店の名前は?」
裕太「店の名前は忘れたけど、場所はばっちり覚えてる。行列ができる店だった。」
春子「じゃあ、皆でそこに行こうよ。麗奈、卓弥はどう?」
私「 OK 」
卓弥「わかった」
翌日の昼前、裕太が指定した駅前で集合し、私たちは裕太おすすめのラーメン店へと向かった。
「あった、ここ、ここ。」
裕太が指さした店を見た。店構えは少し古いが、暖簾と看板が、やけに新しい。
昼食時で混雑しているかと思っていたら、意外と誰も並んでいなかった。
「あれ? 二年前は行列ができてたんだけどな。テーブル席はなくてカウンターだけだから、すぐ満員になるんだけど・・・」
裕太が少し不安げに首を傾げた。
私たちは暖簾をくぐり、引き戸をガラリと開けた。
「らっしゃい!」
中から威勢の良い男の声が聞こえた。
店内はカウンターに椅子が15個あったが、誰も座っていなかった。
ついでに店主もいなかった。
「裕太、店間違えたんじゃないの?」
春子が不安げに裕太の顔を見た。
「いや、店の名前は忘れてたけど、場所は絶対にここだった。」
私たちの話し声が聞こえたのか、店主が奥から出てきた。
「いらっしゃい。ご注文は何にしますか?」
あれ? さっきの声と少し違う。
さっきはもっと威勢が良くて低い声だったのに・・・。
皆も私と同じ思いだったのか、お互いに顔を見合わせた。
「あの、じゃあ、豚骨、チャーシュー追加で。」
「私も同じで。」
裕太の注文に、春子と私が続いた。
「俺は醤油で、ネギ多めで。」
これは卓弥。
「へい。少々お待ちを。」
店主がラーメンを湯がきだし、その間にラーメン鉢を並べて準備に取り掛かった。
ほどなくしてラーメンが出来上がり、カウンター越しに受け取った。
湯気が上がるラーメンの香りに、食欲が増してくる。
ズルズルとラーメンをすすって食べた。
まあ、味はまずくないが、裕太が言うほど美味しいとは思わなかった。
次に、スープを蓮華ですくって飲んでみた。
やっぱり感想は同じだ。
これも皆が同じ思いだったようで、お互いに、また顔を見合わせた。
ラーメン鉢を睨みながらズルズルと麺をすすっていると、「お味はどうですか?」と低い声が聞こえた。
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