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第28話 金の滴
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『金の滴』に入ると、中は思いの外広々としていて、どこかのファミレスを思い起こさせる店内だった。……まぁ客層は冒険者がほとんどみたいで、かなり騒がしくてちょっとギャップがあるけど……
「おぅ!こっちだ、こっち!」
すると奥の方でジョーがこちらに手を振っていた。
「ごめん、待たせてしまって…」
「なぁに、俺らは暇だったからな、先にいただいてただけさ」
ジョーたちがいるテーブルを改めて見ると、先程の言葉通り、すでに多数の酒瓶があって顔もだいぶ赤くなっていた。
「凄い数……かなりお酒に強いんだ?」
「おぅよ!地元じゃ"酒の申し子"って言われてたんだぜ?」
「いや、それはジョーだけじゃん…俺も飲む方だけど勝てる気がしないな」
「私からしたら兄さんもバンも凄いと思うよ?………というか程々にしないとまた金欠になるんだけど?」
リンは笑顔でそう聞いていたが…後ろに包丁を持った般若が見えた気がして、ちょっと後ずさりした………直接怒られて無いのに何このプレッシャー!?
「う"………た、頼むよリン、今日だけだから…な?」
「はぁ~…わかったわよ、コウスケとイリーナもいるしね……今日だけだから…ね?」
「「はぃ………」」
……どうやら『風の絆』のパーティーはリーダーは確かにジョーだけど、力関係はリンが一番強いみたいだ……
その後はエールを注文して皆で乾杯をし、(この世界は13才で一人前だそうな、早いなぁ~……まぁ、折角だしお酒を試してみることにした━━━苦い…)卵を使った料理がオススメらしいんで頼んで貰った。(メニューは読めるけど、どんな料理なのかサッパリわからなかった……)
出てきたのは巨大な卵焼きやら炒め物、スクランブルエッグにスープと黒パンと……ほとんどに卵が使われていた。ちなみに黒パンはスープでふやかしてスクランブルエッグをのせて食べると美味しいと教えてもらった。…確かに美味しかった、調味料の類いは高くてほとんど使われてないのに、卵自体の味が濃厚な為か、むしろ日本で普段食べてた料理より美味しく感じられた。『エリックトット』って魔物の卵らしい…絶対また食べに来よう。
……まぁパンは流石に日本の方が良いんだけど……
*****
「………じゃあいつもはもうひとつのダンジョン[暗き森]に潜ってるんだ?」
「まだ浅い階層だけどな?まぁ、今回は依頼で[始まりの森]のボスのドロップアイテムを取りに行って、その帰り"奴"に出会って助けられたって訳だ」
「そうだったんだ、ちなみにボスって何?」
「『エルダートレント』だな、ドロップアイテムは[頑丈な枝]が多いが……[成長の実]をたまに落とすんで、それがメインだな」
「[成長の実]………イリーナ知ってる?」
「確か…経験値やステータスがほんの少し上がるアイテム……でしたよね?」
「おぅ、そうだ。まぁ本当に少ししか上がらないからな、主に金持ちが楽して強くなるのに依頼が出されてる感じだな。まぁ、ランクDの依頼にしたら結構割りの良い仕事さ」
「へぇ~……あれ?そういえば俺らのランクってどうなったんだろ…?」
「ホントだ……確か、依頼達成でランク上げるって言ってたよね?」
「うん、その筈なんだけど……何も言われてないね……」
俺とイリーナが二人揃って首をかしげてると、それを聞いてたジョーが何かに気付いたようで…
「ん?あー………おめぇら依頼達成した後、受付嬢から何か貰わなかったか?」
「あ!そういえば………『後で開けて見てくださいね』って小さい袋貰ったんだっけ、忘れてた」
お金の事が気になって、うっかりしてた。…小さい袋を開けてみると、俺とイリーナの名前が書かれた緑色の冒険者カードと、小さなメモが入っていて、そこにはヘレナさんからDランクになったお祝いの言葉と、手紙でしかお伝え出来ない事への謝罪、俺達の身の心配や応援しているといった内容が書かれていた。
ちなみに今持ってる冒険者カードと新しい冒険者カードを重ねたら、融合されて情報が引き継がれるとのこと……おぉぉ!ファンタジーですね!
「ははは、そうか、同じDランクになったか!。俺らも負けてられね~な?リン、バン」
そう言ってジョーが酒をがばがば飲んでると、何やら訝しげな表情をしていたイリーナがジョーに質問した。
「あの…ジョーさん、何でランクアップの事を言うのが手紙になったんですか?前は普通にその場で言ってたと思うんですけど……」
「あー…確か………貴族の冒険者が死んだ、から…だったかな…?」
「え?でも…冒険者なら自己責任ですよね?」
「あーーー……、うん、そうなんだが……リン、説明よろ」
「はぁ~…全く兄さんは………えっとですね、今から3年程前に強い魔物を倒してランクを一気に上げた人が多数いて、それに触発されたのか…登録したての冒険者が格上の魔物に挑み、帰らぬ人が増えて、そこにさらに冒険者に登録した貴族まで亡くなって…その貴族の御家族に訴えられたそうなんです。
…まぁ、冒険者はあくまでも自己責任が基本なので、それ自体は余り問題にはならなかったらしいんですが……あまりにも新人冒険者の死亡が多くて、ギルドとしてもこのままじゃマズイという事で、ランクアップに関して口頭で伝えるのを禁止したんですよ。
━━まぁ、冒険者本人が言うには良いんですけど、でもおおっぴら過ぎると良い顔はされませんね」
「はぁ~、そうだったんですか」
(なるほどね~、異世界だけどテンプレ通りとはいかないか~…それにしても3年前か……確かギルマスが言ってた魔物が地上に進出したのも3年前って話だし……やっぱり関係あるよね…?)
「ねぇ、その時の魔物とか詳しく知ってる?」
「いえ…そもそもこの国で起きたことじゃないのでそこまでは……この話も当時たまたまギルドのお手伝いをしてて、耳にはさんだだけで……ごめんなさい」
「あ、気にしなくていいよ、ちょっと気になっただけだから」
(まぁ、ギルマスもこの話は隠してるって話だし、しかたないか…)
「強い魔物と言えばあん時の"アイツ"もヤバかったよな。コウスケ達はまた潜ってたんだよな?大丈夫だったか?」
「あぁ、一応"アイツ"がいた場所も行ってみたんだけど…何も無かったね。あ、でもそこで宝箱が出たんだよ」
「おぉぉ!!そりゃ良いな!!かなり儲かったんじゃないか?」
「それなんだけど……」
*****
「かぁ~~~!おめぇ良いやつだな!せっかく入った大金をその子を救うために使うなんて…!くぅ~…!泣かせるじゃねぇか!」
「あ、あの……そんな大声で言われると流石に照れるっていうか……」
ジョーは涙もろいのか、話を聞いてから号泣しっぱなしで…あぁ~もう~鼻水まで……先ほどからすごく注目を集めていて、正直勘弁してほしいんだけど……
「でも、すごいですね、宝箱って何年もかかって出てくるものだと思ってました」
「確かに。でも間に合うのかい?」
「返済は明後日……いや、日付が変わって明日だけど、受付のヘレナさんが覚えてて住所を今日教えて貰うことになってるから…なんとかなるはず」
「よかった。ちなみに返済相手は誰なの?」
「"ジコル"って人なんですけど…ヘレナさんも知らなくて………」
「なにっ!!?ジコルだと!!!?」
さっきまで涙と鼻水でぐちゃぐちゃにしてた、ジョーが凄い形相で向かってきた。ちょっ!?飛び散ってる、飛び散ってる!!
「お、落ち着いて…!まずは顔拭いて………ジョーはジコルって人知ってるの?」
「あぁ、奴は『カラブの木』って娼館のオーナーなんだが………」
「娼館…?兄さん、どうしてそんな人の事知っているのかな?」
「えっ!?あ、その……ちょ、お、落ち着けって、奴はヤバい、今それどころじゃねぇんだから」
「………わかりました、後ほどゆっくりと話を聞かせてもらいますね?バンも良いですね?」
「お、俺もかい!?俺は関係ない……」
「良・い・で・す・ね・?」
「「はぃ…………」」
おぉぅ………ちょっと俺も娼館には興味があったんだけど……やっぱりやめとこう……
それから落ち着いたところでジョーに改めて話を聞くと、なんでもジコルって奴は娼婦街一番の店のオーナーであり、裏で娼婦街を牛耳ってる大物で、良くない噂が絶えない奴なんだと……
「少なくとも明日の今頃は、期日になったからとでも言って奴隷にされてるはずだ!今すぐ行かなきゃ、昼には店が閉まってるし、居留守でも使われてしまったら時間になっちまう!」
「なっ…!?そんな……!そんなのおかしい!!」
「だが、奴は商人じゃないんだ、これぐらいは平気でするだろうさ……!とにかく今は時間がねぇ…!すぐ行くぞ!!!」
「はいっ!!!」
くっ…!助けられるはずなのに…!頼む、間に合ってくれ…!
「おぅ!こっちだ、こっち!」
すると奥の方でジョーがこちらに手を振っていた。
「ごめん、待たせてしまって…」
「なぁに、俺らは暇だったからな、先にいただいてただけさ」
ジョーたちがいるテーブルを改めて見ると、先程の言葉通り、すでに多数の酒瓶があって顔もだいぶ赤くなっていた。
「凄い数……かなりお酒に強いんだ?」
「おぅよ!地元じゃ"酒の申し子"って言われてたんだぜ?」
「いや、それはジョーだけじゃん…俺も飲む方だけど勝てる気がしないな」
「私からしたら兄さんもバンも凄いと思うよ?………というか程々にしないとまた金欠になるんだけど?」
リンは笑顔でそう聞いていたが…後ろに包丁を持った般若が見えた気がして、ちょっと後ずさりした………直接怒られて無いのに何このプレッシャー!?
「う"………た、頼むよリン、今日だけだから…な?」
「はぁ~…わかったわよ、コウスケとイリーナもいるしね……今日だけだから…ね?」
「「はぃ………」」
……どうやら『風の絆』のパーティーはリーダーは確かにジョーだけど、力関係はリンが一番強いみたいだ……
その後はエールを注文して皆で乾杯をし、(この世界は13才で一人前だそうな、早いなぁ~……まぁ、折角だしお酒を試してみることにした━━━苦い…)卵を使った料理がオススメらしいんで頼んで貰った。(メニューは読めるけど、どんな料理なのかサッパリわからなかった……)
出てきたのは巨大な卵焼きやら炒め物、スクランブルエッグにスープと黒パンと……ほとんどに卵が使われていた。ちなみに黒パンはスープでふやかしてスクランブルエッグをのせて食べると美味しいと教えてもらった。…確かに美味しかった、調味料の類いは高くてほとんど使われてないのに、卵自体の味が濃厚な為か、むしろ日本で普段食べてた料理より美味しく感じられた。『エリックトット』って魔物の卵らしい…絶対また食べに来よう。
……まぁパンは流石に日本の方が良いんだけど……
*****
「………じゃあいつもはもうひとつのダンジョン[暗き森]に潜ってるんだ?」
「まだ浅い階層だけどな?まぁ、今回は依頼で[始まりの森]のボスのドロップアイテムを取りに行って、その帰り"奴"に出会って助けられたって訳だ」
「そうだったんだ、ちなみにボスって何?」
「『エルダートレント』だな、ドロップアイテムは[頑丈な枝]が多いが……[成長の実]をたまに落とすんで、それがメインだな」
「[成長の実]………イリーナ知ってる?」
「確か…経験値やステータスがほんの少し上がるアイテム……でしたよね?」
「おぅ、そうだ。まぁ本当に少ししか上がらないからな、主に金持ちが楽して強くなるのに依頼が出されてる感じだな。まぁ、ランクDの依頼にしたら結構割りの良い仕事さ」
「へぇ~……あれ?そういえば俺らのランクってどうなったんだろ…?」
「ホントだ……確か、依頼達成でランク上げるって言ってたよね?」
「うん、その筈なんだけど……何も言われてないね……」
俺とイリーナが二人揃って首をかしげてると、それを聞いてたジョーが何かに気付いたようで…
「ん?あー………おめぇら依頼達成した後、受付嬢から何か貰わなかったか?」
「あ!そういえば………『後で開けて見てくださいね』って小さい袋貰ったんだっけ、忘れてた」
お金の事が気になって、うっかりしてた。…小さい袋を開けてみると、俺とイリーナの名前が書かれた緑色の冒険者カードと、小さなメモが入っていて、そこにはヘレナさんからDランクになったお祝いの言葉と、手紙でしかお伝え出来ない事への謝罪、俺達の身の心配や応援しているといった内容が書かれていた。
ちなみに今持ってる冒険者カードと新しい冒険者カードを重ねたら、融合されて情報が引き継がれるとのこと……おぉぉ!ファンタジーですね!
「ははは、そうか、同じDランクになったか!。俺らも負けてられね~な?リン、バン」
そう言ってジョーが酒をがばがば飲んでると、何やら訝しげな表情をしていたイリーナがジョーに質問した。
「あの…ジョーさん、何でランクアップの事を言うのが手紙になったんですか?前は普通にその場で言ってたと思うんですけど……」
「あー…確か………貴族の冒険者が死んだ、から…だったかな…?」
「え?でも…冒険者なら自己責任ですよね?」
「あーーー……、うん、そうなんだが……リン、説明よろ」
「はぁ~…全く兄さんは………えっとですね、今から3年程前に強い魔物を倒してランクを一気に上げた人が多数いて、それに触発されたのか…登録したての冒険者が格上の魔物に挑み、帰らぬ人が増えて、そこにさらに冒険者に登録した貴族まで亡くなって…その貴族の御家族に訴えられたそうなんです。
…まぁ、冒険者はあくまでも自己責任が基本なので、それ自体は余り問題にはならなかったらしいんですが……あまりにも新人冒険者の死亡が多くて、ギルドとしてもこのままじゃマズイという事で、ランクアップに関して口頭で伝えるのを禁止したんですよ。
━━まぁ、冒険者本人が言うには良いんですけど、でもおおっぴら過ぎると良い顔はされませんね」
「はぁ~、そうだったんですか」
(なるほどね~、異世界だけどテンプレ通りとはいかないか~…それにしても3年前か……確かギルマスが言ってた魔物が地上に進出したのも3年前って話だし……やっぱり関係あるよね…?)
「ねぇ、その時の魔物とか詳しく知ってる?」
「いえ…そもそもこの国で起きたことじゃないのでそこまでは……この話も当時たまたまギルドのお手伝いをしてて、耳にはさんだだけで……ごめんなさい」
「あ、気にしなくていいよ、ちょっと気になっただけだから」
(まぁ、ギルマスもこの話は隠してるって話だし、しかたないか…)
「強い魔物と言えばあん時の"アイツ"もヤバかったよな。コウスケ達はまた潜ってたんだよな?大丈夫だったか?」
「あぁ、一応"アイツ"がいた場所も行ってみたんだけど…何も無かったね。あ、でもそこで宝箱が出たんだよ」
「おぉぉ!!そりゃ良いな!!かなり儲かったんじゃないか?」
「それなんだけど……」
*****
「かぁ~~~!おめぇ良いやつだな!せっかく入った大金をその子を救うために使うなんて…!くぅ~…!泣かせるじゃねぇか!」
「あ、あの……そんな大声で言われると流石に照れるっていうか……」
ジョーは涙もろいのか、話を聞いてから号泣しっぱなしで…あぁ~もう~鼻水まで……先ほどからすごく注目を集めていて、正直勘弁してほしいんだけど……
「でも、すごいですね、宝箱って何年もかかって出てくるものだと思ってました」
「確かに。でも間に合うのかい?」
「返済は明後日……いや、日付が変わって明日だけど、受付のヘレナさんが覚えてて住所を今日教えて貰うことになってるから…なんとかなるはず」
「よかった。ちなみに返済相手は誰なの?」
「"ジコル"って人なんですけど…ヘレナさんも知らなくて………」
「なにっ!!?ジコルだと!!!?」
さっきまで涙と鼻水でぐちゃぐちゃにしてた、ジョーが凄い形相で向かってきた。ちょっ!?飛び散ってる、飛び散ってる!!
「お、落ち着いて…!まずは顔拭いて………ジョーはジコルって人知ってるの?」
「あぁ、奴は『カラブの木』って娼館のオーナーなんだが………」
「娼館…?兄さん、どうしてそんな人の事知っているのかな?」
「えっ!?あ、その……ちょ、お、落ち着けって、奴はヤバい、今それどころじゃねぇんだから」
「………わかりました、後ほどゆっくりと話を聞かせてもらいますね?バンも良いですね?」
「お、俺もかい!?俺は関係ない……」
「良・い・で・す・ね・?」
「「はぃ…………」」
おぉぅ………ちょっと俺も娼館には興味があったんだけど……やっぱりやめとこう……
それから落ち着いたところでジョーに改めて話を聞くと、なんでもジコルって奴は娼婦街一番の店のオーナーであり、裏で娼婦街を牛耳ってる大物で、良くない噂が絶えない奴なんだと……
「少なくとも明日の今頃は、期日になったからとでも言って奴隷にされてるはずだ!今すぐ行かなきゃ、昼には店が閉まってるし、居留守でも使われてしまったら時間になっちまう!」
「なっ…!?そんな……!そんなのおかしい!!」
「だが、奴は商人じゃないんだ、これぐらいは平気でするだろうさ……!とにかく今は時間がねぇ…!すぐ行くぞ!!!」
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くっ…!助けられるはずなのに…!頼む、間に合ってくれ…!
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