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7-4 オリヴァー・フォン・スコットという男(R18)
嬉しそうに笑うアレクシスを見て、「なっ!?」と驚いたが、自分の発言をよく考えてみると男として理由も十分に分かった。無意識に煽った自分に恥ずかしくなる。
「どうしてそう俺の我慢を試すようなことばかり言うんですか」
「言ってない」
否定すると体をぐっと寄せられ、腹に硬いものが当たる。服越しですら分かるそれを自分の体内に入れるなんて末恐ろしい。
「……俺、この体では初めてなんだけど」
「え?」
「だから、俺、やり直してからはお前が初めてだって言ったんだよ」
過去のことで色々と誤解をされているが、やり直してからオリヴァーは誰とも体を繋げていない。男はもちろん、女とも遊んだりしなかった。
「そっ……、そうなんですか?」
「お前を喜ばせるためにわざわざ嘘は吐かない」
基本的にオリヴァーはアレクシスに対して嘘は言わなかった。学園に入るまで王子とは知らなかったから取り入ろうとも思わなかったし、何よりアレクシスがやけに懐いてきていたのでその必要がなかった。結果としてアレクシスの信頼を得ることになったはずだ。未だ、自分のどこがいいのか謎は深まるばかりだが。
「…………まぁ、それでも俺が過去に何人とも寝たのは変わらないが」
やり直したとは言え、記憶がある以上、他の男や女のことを知っているのは事実だ。
「忘れられるように努力します」
がっかりするかと思ったが、逆にやる気にさせてしまったようだ。アレクシスは履いていたズボンを下着ごと脱ぎ捨てる。ボロンと音を立てそうなぐらいに飛び出してきたそれは、オリヴァーの記憶の中でも目にしたことのないサイズだ。
「やっぱり、む――……」
無理だと言おうとしたとき、アレクシスの手がオリヴァーの足首を掴んだ。そのまま持ち上げられてもう早速入れられるのかと思いきや、後孔に生暖かい何かが触れた。
「うあっ!?」
ぬるぬるとしたものが後孔の周りを撫でている。それが舌だと言うのに気付いたのは少し経ってからだった。
「やめろっ! うぁあ、きたない、だろっ!」
「初めてなら、しっかり解さないと痛いだけですよ」
こんなところでルドルフと比べるのもアレクシスに失礼な話だが、ルドルフに初めて抱かれた時はこちらのことなど全く配慮がなく、無理やり尻にねじ込まれて痛いしか思わなかった。その後は歩行も困難になり、可能ならば二度と抱かれたくないと思ったほどだった。それからオリヴァーが自己防衛のために知識を手に入れ、出来る限り痛い思いをしないように努力したが、結局、最後まで気持ちよくなる日は来なかった。
そんな異母兄に比べてアレクシスは自分の欲を我慢してまでこちらのことを考えてくれている。雲泥の差だった。
「は、あぁっ……、もう、いい、だいじょうぶだから」
オリヴァーがギブアップするまでそれは続き、身も心もぐずぐずになったところでようやくアレクシスが顔を上げた。薄明かりに銀色の髪が光る。ぐいと手の甲で口元を拭うとベッドの横に置いてあった小瓶を手に取った。コルクの封を外すととろっとした中身を掌に垂らして、凶器にしか見えないそれに塗りたくっている。ふわりと甘酸っぱい香りが流れてきてそれが香油だと気付いた。
ああ、潤滑剤に使うのか、と思ってから、それを尻に塗れば良かったのではないか、と疑問に思い、アレクシスと見るとにこりと微笑まれる。
「どうしました?」
「それ、尻にも使えばよかったんじゃないのか」
「俺がしたかっただけですよ。じゃあ、そろそろ入れますね」
尻に硬い物が当たる感覚がして一瞬だけ力が入ったが、オリヴァーはゆっくりと力を抜く。こちらが強張れば強張るほど痛い思いをするのは知っている。アレクシスの手がオリヴァーの指に絡められて、ちゅ、と指に口づけをされる。
「痛いときは、無理せず、言ってください、ね」
「んんっ、わか、っ、た」
アレクシスは手を離すと、オリヴァーの腰を掴んで少し体を持ち上げるとぐっと腰に力を入れた。無理やり押し込んでくるわけでもなく、ゆっくりとこちらの様子を伺いながら進んでくる。苦しさはあるけれど、予想したより痛くない。
「は、あっ、んんっ」
もうそろそろ全部入ったか、と思えば、「やっと半分入りましたね」と言われて引く。
「まだ……、あるのか、よ」
「あとちょっとですから、ほら」
腰を揺さぶられるとごりっと先端が前立腺を抉って目の前が白くなる。
「あれ、ちょっと動かしたほうが良かったですか」
声も出ずに体を仰け反らせてしまうと、その反応を見たアレクシスがくすりと笑って容赦なく動き始めた。
「あっ、ま、まてっ…………、うごく、な」
まだ全て入っていないはずなのに、ゴンゴンと奥に当たっている。先程までの気遣いなんてどこへ行ったのか、こちらの様子などお構いなしに奥へ奥へと入ってくる。
「あっぁ、あ、や、んんっ、むり、はっ」
「すっげ、きもち……」
軽々と体を抱きかかえられてアレクシスの上に乗せられると、かぶ、と首筋を噛まれる。一際、奥まで挿入されて、もう自分が何をされているのか分からなくなってきたオリヴァーはただ与えられる快感を享受するだけだ。
「ひ、あぁあ、あ、んんっ……、は、もっ、イきそっ!」
「うん。ここ?」
ぐり、と先が何かを刺激する。自分の体のことなのに何をされているのかさっぱり分からない。こんなにも気持ちいいことは生まれて初めてだ。
「ッ!! ま、あっ……、出て、イってる、から……、あ、っ、うごくな……」
オリヴァーが達してもアレクシスは動きを止めない。
「気持ちいい?」
「ん、うんっ……!」
「誰よりも?」
「は? あっ?!」
「まあ、これは後で聞けばいっか」
アレクシスはそう言ってにこりと笑うと、今度はオリヴァーの体を押し倒して言葉通り好き勝手してくれた。
「これでもう、女の子は抱くことができないね、オリヴァー」
意識を失う寸前、目の前の男はそう言って笑った。
「どうしてそう俺の我慢を試すようなことばかり言うんですか」
「言ってない」
否定すると体をぐっと寄せられ、腹に硬いものが当たる。服越しですら分かるそれを自分の体内に入れるなんて末恐ろしい。
「……俺、この体では初めてなんだけど」
「え?」
「だから、俺、やり直してからはお前が初めてだって言ったんだよ」
過去のことで色々と誤解をされているが、やり直してからオリヴァーは誰とも体を繋げていない。男はもちろん、女とも遊んだりしなかった。
「そっ……、そうなんですか?」
「お前を喜ばせるためにわざわざ嘘は吐かない」
基本的にオリヴァーはアレクシスに対して嘘は言わなかった。学園に入るまで王子とは知らなかったから取り入ろうとも思わなかったし、何よりアレクシスがやけに懐いてきていたのでその必要がなかった。結果としてアレクシスの信頼を得ることになったはずだ。未だ、自分のどこがいいのか謎は深まるばかりだが。
「…………まぁ、それでも俺が過去に何人とも寝たのは変わらないが」
やり直したとは言え、記憶がある以上、他の男や女のことを知っているのは事実だ。
「忘れられるように努力します」
がっかりするかと思ったが、逆にやる気にさせてしまったようだ。アレクシスは履いていたズボンを下着ごと脱ぎ捨てる。ボロンと音を立てそうなぐらいに飛び出してきたそれは、オリヴァーの記憶の中でも目にしたことのないサイズだ。
「やっぱり、む――……」
無理だと言おうとしたとき、アレクシスの手がオリヴァーの足首を掴んだ。そのまま持ち上げられてもう早速入れられるのかと思いきや、後孔に生暖かい何かが触れた。
「うあっ!?」
ぬるぬるとしたものが後孔の周りを撫でている。それが舌だと言うのに気付いたのは少し経ってからだった。
「やめろっ! うぁあ、きたない、だろっ!」
「初めてなら、しっかり解さないと痛いだけですよ」
こんなところでルドルフと比べるのもアレクシスに失礼な話だが、ルドルフに初めて抱かれた時はこちらのことなど全く配慮がなく、無理やり尻にねじ込まれて痛いしか思わなかった。その後は歩行も困難になり、可能ならば二度と抱かれたくないと思ったほどだった。それからオリヴァーが自己防衛のために知識を手に入れ、出来る限り痛い思いをしないように努力したが、結局、最後まで気持ちよくなる日は来なかった。
そんな異母兄に比べてアレクシスは自分の欲を我慢してまでこちらのことを考えてくれている。雲泥の差だった。
「は、あぁっ……、もう、いい、だいじょうぶだから」
オリヴァーがギブアップするまでそれは続き、身も心もぐずぐずになったところでようやくアレクシスが顔を上げた。薄明かりに銀色の髪が光る。ぐいと手の甲で口元を拭うとベッドの横に置いてあった小瓶を手に取った。コルクの封を外すととろっとした中身を掌に垂らして、凶器にしか見えないそれに塗りたくっている。ふわりと甘酸っぱい香りが流れてきてそれが香油だと気付いた。
ああ、潤滑剤に使うのか、と思ってから、それを尻に塗れば良かったのではないか、と疑問に思い、アレクシスと見るとにこりと微笑まれる。
「どうしました?」
「それ、尻にも使えばよかったんじゃないのか」
「俺がしたかっただけですよ。じゃあ、そろそろ入れますね」
尻に硬い物が当たる感覚がして一瞬だけ力が入ったが、オリヴァーはゆっくりと力を抜く。こちらが強張れば強張るほど痛い思いをするのは知っている。アレクシスの手がオリヴァーの指に絡められて、ちゅ、と指に口づけをされる。
「痛いときは、無理せず、言ってください、ね」
「んんっ、わか、っ、た」
アレクシスは手を離すと、オリヴァーの腰を掴んで少し体を持ち上げるとぐっと腰に力を入れた。無理やり押し込んでくるわけでもなく、ゆっくりとこちらの様子を伺いながら進んでくる。苦しさはあるけれど、予想したより痛くない。
「は、あっ、んんっ」
もうそろそろ全部入ったか、と思えば、「やっと半分入りましたね」と言われて引く。
「まだ……、あるのか、よ」
「あとちょっとですから、ほら」
腰を揺さぶられるとごりっと先端が前立腺を抉って目の前が白くなる。
「あれ、ちょっと動かしたほうが良かったですか」
声も出ずに体を仰け反らせてしまうと、その反応を見たアレクシスがくすりと笑って容赦なく動き始めた。
「あっ、ま、まてっ…………、うごく、な」
まだ全て入っていないはずなのに、ゴンゴンと奥に当たっている。先程までの気遣いなんてどこへ行ったのか、こちらの様子などお構いなしに奥へ奥へと入ってくる。
「あっぁ、あ、や、んんっ、むり、はっ」
「すっげ、きもち……」
軽々と体を抱きかかえられてアレクシスの上に乗せられると、かぶ、と首筋を噛まれる。一際、奥まで挿入されて、もう自分が何をされているのか分からなくなってきたオリヴァーはただ与えられる快感を享受するだけだ。
「ひ、あぁあ、あ、んんっ……、は、もっ、イきそっ!」
「うん。ここ?」
ぐり、と先が何かを刺激する。自分の体のことなのに何をされているのかさっぱり分からない。こんなにも気持ちいいことは生まれて初めてだ。
「ッ!! ま、あっ……、出て、イってる、から……、あ、っ、うごくな……」
オリヴァーが達してもアレクシスは動きを止めない。
「気持ちいい?」
「ん、うんっ……!」
「誰よりも?」
「は? あっ?!」
「まあ、これは後で聞けばいっか」
アレクシスはそう言ってにこりと笑うと、今度はオリヴァーの体を押し倒して言葉通り好き勝手してくれた。
「これでもう、女の子は抱くことができないね、オリヴァー」
意識を失う寸前、目の前の男はそう言って笑った。
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