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試用期間の始まり1
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洸と衝撃的な再会をしてから3週間後、清流はあっという間に洸のマンションへと引っ越す日を迎えた。
佐和子は、清流が洸からの結婚の提案をすぐに受けなかったことに不満そうだったのだが、そのことには気づかないふりをして家を出た。
「工藤様、こちらです」
事前に最低限必要な荷物は送ってしまっているので、自宅のある最寄り駅まで迎えに来てくれることになっていた。
「あ、槙野さん」
こちらに向かって会釈をしているのは、イタリアでも洸の運転手を務めていた槙野だ。後部座席のドアを開けてもらい乗り込むと、静かにドアが閉められる。
「お待たせいたしました。加賀城も一緒にという話だったのですが、急遽リモート会議が入ってしまいまして」
運転席でシートベルトを締めながら、槙野が申し訳なさそうに言う。
「私なら大丈夫です。槙野さんの方こそお休みの日なのにごめんなさい。一度伺っているのでマンションまで自分で行けたんですけど」
「いえ、今日お迎えに上がることは以前から決まっておりましたので、お気になさらないでください。それでは参ります」
小さく微笑むと、車がゆっくりと動き出し加速していく。
ちょうど1週間前、手続きのために清流はマンションを訪れていた。
洸が住むマンションはセキュリティーに厳しく、同居となれば誰であろうときちんと手続きを踏まなければならない。
この同居をするしないで二人の間でひと悶着あったのだが、『婚約者』という存在の信憑性を持たせたい洸の思惑と、家を出てもすぐに次の借りる部屋が見つかるか分からない清流の切実さが一致して、同居の運びとなった。
(もしかしたら、却下されるかもしれないと思ってたんだけどな)
そうすれば、同居の話はなくなる。
後日審査が通ったと聞かされたとき、もっとがっかりすると思っていた。
けれど、連絡を受けたとき最初に沸き上がったのは『よかった』というほっととした気持ちで。
その説明できない感情に、清流はいまだに戸惑っている。
滑らかな運転と、窓の外を流れていく景色を見ていると、だんだんと眠気に襲われてきた。
イタリアでも思ったけれど、彼の運転はとにかく揺れないし、加速や減速もとてもスムーズだ。もちろん高級車の性能もあるのだろうけれど、運転もとてもうまいのだと思う。
「お疲れではありませんか?これから高速に乗りますし、到着までしばらく時間がありますので、お休みになってください」
「はい、大丈夫です…」
そんなに眠そうな顔をしていたのだろうか。
気を遣われてしまって、どことなく気恥ずかしくなる。
「大変でしたでしょう、引っ越しや会社関連などいろいろと」
「はい、まあ正直大変でした…」
意外にもフランクに話しかけてくれる槙野に対し、清流も少しつい本音が出る。
今住んでいる部屋での荷造りに、洸の住むマンションで暮らすための手続きに必要な書類一式の準備。そして加賀城グループへの採用面接と、面接をパスした後の試用期間に向けての手続き。
とにかく怒涛の日々だったといっても、言い過ぎではないように思う。
「けれど驚きました。とうとう婚約者ができたと聞いてそれだけでも驚きでしたが、そのお相手がイタリアでお会いした工藤さんだったとは」
婚約者ではない、と否定しようとした言葉を清流はどうにか飲み込む。
「あの……このことは、くれぐれも内密にお願いできますか?」
「ええ加賀城から事情は伺っています。その点はご心配には及びませんのでご安心ください」
車は高速に乗ると、さらにスピードを上げていく。
「槙野さんは、加賀城さんとお付き合いは長いんですか?」
「私ですか?ええ、私の父が社長の…加賀城の父の秘書をしていましたので、幼少期の頃から。いわゆる幼なじみですね」
「そうなんですね。槙野さんも加賀城グループの社員なのですか?」
「はい。工藤様が配属になる経営企画部の、私は秘書課に在籍しています。経営企画部部長である加賀城の秘書兼運転手といったところでしょうか。つまり同じ部署の同僚になりますのでどうぞ私には気を遣わずに。これからよろしくお願いします」
少しおどけた槙野の言い方に、清流も笑う。
「私の方こそ、これからよろしくお願いします」
土曜日の夕方ではあったが、都心へ向かう道路は大きな渋滞もなくスムーズにマンションに到着した。
前回手続きをしたときにも来たけれど、とにかくハイセンスすぎて溜息しか出てこない。
マンション前の守衛に話をしに行っていた槙野が戻ってくると、隣りに立って清流と同じようにマンションを見上げている。
「敷地、広いですよね。元々は外交官などの外国人向けの高級邸宅が立ち並んでいた場所だそうです」
ここは7階建てで、超高層マンションの部類ではない。
高級マンションというとついタワーマンションを思い浮かべてしまうけれど、槙野の話を聞いて、高級邸宅があったという当時の趣を残しているのかもしれないなと思う。
「フロントカウンターのコンシェルジュには事前に話を通してありますので、そこで名前をお伝えください」
「はい、分かりました」
お礼を言って歩き始めたとき、工藤さん、と呼び止められる。
「何というか、あの人は一度言い出したら聞かないところがありますし、大変なこともあるかもしれませんが、でも悪い人ではありません。なので、加賀城のこと、よろしくお願いいたします」
深々とお辞儀をされて、清流はどう返せばいいか困ってしまう。
「6ヶ月間は…頑張ってみます」
清流は曖昧に微笑んで、エントランスへと歩き出した。
高級マンションというとあまり緑がないイメージだったのだが、ここは都会にいることを忘れるくらいにふんだんに緑に囲まれている。
アプローチを抜けると、途端にガラスウォールに囲まれた大きな空間が広がる。
エントランスホールへと続くこの空間をアトリウムということを、この前洸と訪れたときに初めて知った。
(確かここを曲がった先にホールがあって、カウンターがあったはず)
高い天井やガラス越しの植栽などをきょろきょろと眺めながら進むと、ようやくエントランスホールの奥にカウンターが見えた。
「工藤様、お待ちしておりました」
前回初めて来たときにも応対してくれたコンシェルジュの女性が、清流を出迎えてくれた。たったそれだけのことでも緊張していた気持ちが少しほぐれる。
「工藤清流です。あの、今日からお世話になります…」
「はい、それでは私よりご説明させていただきますね」
清流は、居住者が無料で利用できる共有施設やヴァレーサービス、館内のセキュリティーなどマンションの大まかな説明を受けた。
「コンシェルジュではあらゆるサービスが用意しており、24時間体制でサポートいたします。何かお困りの際は、まずこちらへご相談くださいませ。そして最後に鍵についてなのですが…」
そう言って鍵を差し出される。
「こちらは非接触キーで上部が受信機となっていますので、鍵を鞄やポケットなどに入れたままでも問題ございません。もちろん、下部のキー部分を鍵穴に差し込んでも解錠されます。
万が一紛失等された場合はすぐにお申し出ください。以上ですが、何かご不明点やご質問はございますか?」
「あ、いえ、たぶん大丈夫だと思います。ありがとうございます」
コンシェルジュが洸の部屋へ清流が到着したことを連絡している間、清流は改めてホールを見回してみる。
一通りの説明を聞きながらまるでホテルかそれ以上の充実ぶりに、とんでもない別世界に来てしまったような、地に足がつかない心地がした。
「このまま上がってきて良いそうです。部屋も鍵を使って入るようにと」
「はい、分かりました」
清流は丁寧に説明してくれたコンシェルジュに会釈をして、居住者エリアに入るために、扉の前の操作盤にキーをかざす。
キーの受信機に反応して扉が開きエレベーターホールを進むと、3基の内の1基のエレベーターの扉が、待ち構えていたかのように開く。
清流はまるでゲームのステージを一つ一つクリアしていくような気分で乗り込むと、自動で最上階の7階の文字盤が光った。
「すごい、本当にどこにも触らなくてもいいんだ」
これなら両手が塞がっていても鍵を探す必要がなくて便利だ。試しに他の回を押してみても反応しない。当たり前のことに感心してしまう。
そうこうしているうちに7階に到着した。
エレベーターが開くとすぐに701号室の表示が見えて、他の号室は見当たらない。
「えっ…7階って1部屋しかないの?」
清流は驚きながらもキーをドアの操作盤にかざすと、ガチャンと解錠音が聞こえた。ドアノブに手を掛けるも、ほんの一瞬躊躇う。
足を踏み入れたら、ここでの暮らしが始まる。
もう引き返せない。
一度大きく息を吸って、ゆっくりとドアを引いた。
佐和子は、清流が洸からの結婚の提案をすぐに受けなかったことに不満そうだったのだが、そのことには気づかないふりをして家を出た。
「工藤様、こちらです」
事前に最低限必要な荷物は送ってしまっているので、自宅のある最寄り駅まで迎えに来てくれることになっていた。
「あ、槙野さん」
こちらに向かって会釈をしているのは、イタリアでも洸の運転手を務めていた槙野だ。後部座席のドアを開けてもらい乗り込むと、静かにドアが閉められる。
「お待たせいたしました。加賀城も一緒にという話だったのですが、急遽リモート会議が入ってしまいまして」
運転席でシートベルトを締めながら、槙野が申し訳なさそうに言う。
「私なら大丈夫です。槙野さんの方こそお休みの日なのにごめんなさい。一度伺っているのでマンションまで自分で行けたんですけど」
「いえ、今日お迎えに上がることは以前から決まっておりましたので、お気になさらないでください。それでは参ります」
小さく微笑むと、車がゆっくりと動き出し加速していく。
ちょうど1週間前、手続きのために清流はマンションを訪れていた。
洸が住むマンションはセキュリティーに厳しく、同居となれば誰であろうときちんと手続きを踏まなければならない。
この同居をするしないで二人の間でひと悶着あったのだが、『婚約者』という存在の信憑性を持たせたい洸の思惑と、家を出てもすぐに次の借りる部屋が見つかるか分からない清流の切実さが一致して、同居の運びとなった。
(もしかしたら、却下されるかもしれないと思ってたんだけどな)
そうすれば、同居の話はなくなる。
後日審査が通ったと聞かされたとき、もっとがっかりすると思っていた。
けれど、連絡を受けたとき最初に沸き上がったのは『よかった』というほっととした気持ちで。
その説明できない感情に、清流はいまだに戸惑っている。
滑らかな運転と、窓の外を流れていく景色を見ていると、だんだんと眠気に襲われてきた。
イタリアでも思ったけれど、彼の運転はとにかく揺れないし、加速や減速もとてもスムーズだ。もちろん高級車の性能もあるのだろうけれど、運転もとてもうまいのだと思う。
「お疲れではありませんか?これから高速に乗りますし、到着までしばらく時間がありますので、お休みになってください」
「はい、大丈夫です…」
そんなに眠そうな顔をしていたのだろうか。
気を遣われてしまって、どことなく気恥ずかしくなる。
「大変でしたでしょう、引っ越しや会社関連などいろいろと」
「はい、まあ正直大変でした…」
意外にもフランクに話しかけてくれる槙野に対し、清流も少しつい本音が出る。
今住んでいる部屋での荷造りに、洸の住むマンションで暮らすための手続きに必要な書類一式の準備。そして加賀城グループへの採用面接と、面接をパスした後の試用期間に向けての手続き。
とにかく怒涛の日々だったといっても、言い過ぎではないように思う。
「けれど驚きました。とうとう婚約者ができたと聞いてそれだけでも驚きでしたが、そのお相手がイタリアでお会いした工藤さんだったとは」
婚約者ではない、と否定しようとした言葉を清流はどうにか飲み込む。
「あの……このことは、くれぐれも内密にお願いできますか?」
「ええ加賀城から事情は伺っています。その点はご心配には及びませんのでご安心ください」
車は高速に乗ると、さらにスピードを上げていく。
「槙野さんは、加賀城さんとお付き合いは長いんですか?」
「私ですか?ええ、私の父が社長の…加賀城の父の秘書をしていましたので、幼少期の頃から。いわゆる幼なじみですね」
「そうなんですね。槙野さんも加賀城グループの社員なのですか?」
「はい。工藤様が配属になる経営企画部の、私は秘書課に在籍しています。経営企画部部長である加賀城の秘書兼運転手といったところでしょうか。つまり同じ部署の同僚になりますのでどうぞ私には気を遣わずに。これからよろしくお願いします」
少しおどけた槙野の言い方に、清流も笑う。
「私の方こそ、これからよろしくお願いします」
土曜日の夕方ではあったが、都心へ向かう道路は大きな渋滞もなくスムーズにマンションに到着した。
前回手続きをしたときにも来たけれど、とにかくハイセンスすぎて溜息しか出てこない。
マンション前の守衛に話をしに行っていた槙野が戻ってくると、隣りに立って清流と同じようにマンションを見上げている。
「敷地、広いですよね。元々は外交官などの外国人向けの高級邸宅が立ち並んでいた場所だそうです」
ここは7階建てで、超高層マンションの部類ではない。
高級マンションというとついタワーマンションを思い浮かべてしまうけれど、槙野の話を聞いて、高級邸宅があったという当時の趣を残しているのかもしれないなと思う。
「フロントカウンターのコンシェルジュには事前に話を通してありますので、そこで名前をお伝えください」
「はい、分かりました」
お礼を言って歩き始めたとき、工藤さん、と呼び止められる。
「何というか、あの人は一度言い出したら聞かないところがありますし、大変なこともあるかもしれませんが、でも悪い人ではありません。なので、加賀城のこと、よろしくお願いいたします」
深々とお辞儀をされて、清流はどう返せばいいか困ってしまう。
「6ヶ月間は…頑張ってみます」
清流は曖昧に微笑んで、エントランスへと歩き出した。
高級マンションというとあまり緑がないイメージだったのだが、ここは都会にいることを忘れるくらいにふんだんに緑に囲まれている。
アプローチを抜けると、途端にガラスウォールに囲まれた大きな空間が広がる。
エントランスホールへと続くこの空間をアトリウムということを、この前洸と訪れたときに初めて知った。
(確かここを曲がった先にホールがあって、カウンターがあったはず)
高い天井やガラス越しの植栽などをきょろきょろと眺めながら進むと、ようやくエントランスホールの奥にカウンターが見えた。
「工藤様、お待ちしておりました」
前回初めて来たときにも応対してくれたコンシェルジュの女性が、清流を出迎えてくれた。たったそれだけのことでも緊張していた気持ちが少しほぐれる。
「工藤清流です。あの、今日からお世話になります…」
「はい、それでは私よりご説明させていただきますね」
清流は、居住者が無料で利用できる共有施設やヴァレーサービス、館内のセキュリティーなどマンションの大まかな説明を受けた。
「コンシェルジュではあらゆるサービスが用意しており、24時間体制でサポートいたします。何かお困りの際は、まずこちらへご相談くださいませ。そして最後に鍵についてなのですが…」
そう言って鍵を差し出される。
「こちらは非接触キーで上部が受信機となっていますので、鍵を鞄やポケットなどに入れたままでも問題ございません。もちろん、下部のキー部分を鍵穴に差し込んでも解錠されます。
万が一紛失等された場合はすぐにお申し出ください。以上ですが、何かご不明点やご質問はございますか?」
「あ、いえ、たぶん大丈夫だと思います。ありがとうございます」
コンシェルジュが洸の部屋へ清流が到着したことを連絡している間、清流は改めてホールを見回してみる。
一通りの説明を聞きながらまるでホテルかそれ以上の充実ぶりに、とんでもない別世界に来てしまったような、地に足がつかない心地がした。
「このまま上がってきて良いそうです。部屋も鍵を使って入るようにと」
「はい、分かりました」
清流は丁寧に説明してくれたコンシェルジュに会釈をして、居住者エリアに入るために、扉の前の操作盤にキーをかざす。
キーの受信機に反応して扉が開きエレベーターホールを進むと、3基の内の1基のエレベーターの扉が、待ち構えていたかのように開く。
清流はまるでゲームのステージを一つ一つクリアしていくような気分で乗り込むと、自動で最上階の7階の文字盤が光った。
「すごい、本当にどこにも触らなくてもいいんだ」
これなら両手が塞がっていても鍵を探す必要がなくて便利だ。試しに他の回を押してみても反応しない。当たり前のことに感心してしまう。
そうこうしているうちに7階に到着した。
エレベーターが開くとすぐに701号室の表示が見えて、他の号室は見当たらない。
「えっ…7階って1部屋しかないの?」
清流は驚きながらもキーをドアの操作盤にかざすと、ガチャンと解錠音が聞こえた。ドアノブに手を掛けるも、ほんの一瞬躊躇う。
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