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試用期間の始まり3
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部屋の片付けがひと段落して時計を確認すると、もう午後6時を少し過ぎていた。
送る荷物は厳選したつもりだったけれど、一箱ずつ片付けていくとかなりの量で、思ったよりも時間がかかってしまった。
部屋を出てみると、仕事部屋の明かりが付いているのがドア下の隙間から分かった。
夕方には終わると言っていたものの、あれから洸が部屋から出てくる様子はまだなさそうだ。
(もうそろそろ夕飯の時間だよね、どうしよう)
家にいるときの習慣で献立を考えようと頭を巡らせる。
何か作ろうか?でも人の家のキッチンを勝手に触るのはと考えるも、今日から自分が住む家でもあるのかと思い返して不思議な気持ちになる。
「とりあえず、何か作れる材料があるかだけでも確かめてみよ」
失礼しまーすと小声で言ってから、ステンレスの冷蔵庫を開ける。
「うわぁ、…シンプル」
アメリカの家にあるような大型冷蔵庫の中は、その大きさに反してほとんど何もない。ミネラルウォーターと牛乳、醤油や味噌などの調味料類が少し。食材といえそうなのは卵とウィンナーくらいだ。
(使いかけのケチャップがある。賞味期限は…大丈夫そう。野菜室に玉ねぎがあるし、オムライスとかなら作れそうかな)
チキンライスではないけれどそこは我慢してもらうとして、オムライスなら仕事が長引いてもレンジで温め直してもらえるし、ちょうどいい気がする。
パントリーを覗くと、お米と食パン、パスタといった主食系が常備されていた。お米を1合取ってから軽く研いで、炊飯器をセットする。
(さてと、包丁とフライパンはどこかなー?)
作るものが決まったからかこの広いキッチンを使えるからか、清流は少しうきうきしながら、戸棚の扉を開けて必要な物を探していった。
あちこちの戸棚を開けて見つけたまな板と包丁で、玉ねぎとウィンナーを切ってから、フライパンで炒める。
(下味をつけたらお皿に移して、ごはんが炊けるまで冷ましておいてっと)
ごはんが炊けたら具材とともにフライパンへ投入。ケチャップを入れて水分を飛ばしながら炒め合わせる。
(そういえばオムライスはどっちで作ろう?巻いた方がいい?オムレツを乗せるふわとろ系?)
洸の好みなどまったく分からない。
というより、そもそもオムライスが好きなのかも分からないのだけれども。
とりあえず一つずつ両方作っておいて、一緒のタイミングで食べられればそのときに好きな方を選んでもらうことにする。
そう決めて、ボウルに卵と牛乳を入れてかき混ぜてから、もう一つのフライパンでバターを溶かすと卵液を半分流し込む。半熟になったらケチャップライスを入れて火を止めて、卵を包んでいく。
どれだけ探してもフライ返しが見つからず、仕方なく菜箸で格闘しながら一つ目が完成する。
そのとき、ガチャ、とリビングドアが開く音がして、仕事を終えた洸が入ってきた。
「あ、お疲れ様です。お仕事終わりですか?」
キッチンに立つ清流を見て、洸は少し驚いている。
「あぁ、今終わった。何、もしかして夕飯作ってくれてんの?」
「すみません、勝手にキッチンお借りしちゃって」
「いや、それは全然いいけど」
そう言いながら、コンロの前に立つ清流の隣りに並ぶと手元を覗き込む。
「何作ってんの?」
「オムライスです。冷蔵庫の中身で作れそうなのがこれくらいしか思いつかなかったので…あ、でもちょうどよかったです。加賀城さんどっち派ですか?」
「どっち派?」
「ごはんを卵で包むタイプか、ふわとろタイプかです」
「……ふわとろ」
「了解です」
コンロの火をつけて、先ほどと同じようにバター、残りの卵液を入れて半熟になるまでかき混ぜる。フライパンの奥側に向かって卵を包んでひっくり返して、中に火が通り切る前に形を手早く調整していく。
「…上手いな」
「慣れれば簡単ですよ、ごはんが入らない分やりやすいですし。でもフライ返しが見当たらなかったので、少し形がいびつですけど」
「フライ返し?」
「フライパンで炒めたり裏返したりするときに使うやつです」
「あぁ、お好み焼きで使うやつか?前に部署のメンバーに連れて行かれて使ったことがあるけど、家にはないな」
「それはたぶんヘラですね」
何が違うんだと言いたげな洸をよそに、清流はあまり火が入りすぎないタイミングでフライパンを下ろすとケチャップライスの上に乗せる。
包丁で真ん中から切れ目を入れると、半熟卵がとろりと広がった。
「すごいな、店で出せるんじゃないか?」
「おっしゃる通り、出してたんですけど」
カフェのバイト時代に数えきれないくらい作ったので、清流にとってはあまり難しい料理ではない。ただいつも洸には驚かさせてばかりなので、逆に驚いた顔を見るのは新鮮で、思わず笑いが込み上げた。
先に作っておいたもう一皿を一緒にダイニングへと運ぶ。
その間に洸がお茶を用意してくれて、二人同時に向かい合わせで座るといただきます、と手を合わせた。
洸がスプーンを口に運ぶのを、清流はさりげなく見守る。味は大丈夫だろうか。
「うん、すげえ美味い」
「本当ですか?よかったです」
美味いという感想にほっとする。
バイト時代は、こうやってお客さんの反応を見るのが好きだったなと思い出す。
自分が作ったものの感想や反応が返ってくるとやっぱり嬉しい。
「あんなに短時間で作れるものなんだな」
「そうですね、オムライスはカフェでも人気メニューで頻繁にオーダーが入ってたので、自然と作れるようになってました」
「へぇ、、この卵の感じも好き」
不意に飛び出した好き、という言葉にドキリとする。
それがオムライスのことを言っているのだと分かっていても何だか心臓に悪くて、どういう顔をすればいいのか困ってしまう。
「ん、何?」
「いえ何でも…加賀城さんは自炊とかしないんですか?」
少し熱を持った顔を悟られないように、さりげなく話題を変える。
「自炊か。前に火災報知器鳴らしてから、ほぼしてないな」
「えっ、何か焦がしたんですか?」
「普通にカレーを作ろうとしてただけだけど」
どうすればそんなことになるのだろう。
そのときはマンションでちょっとした騒ぎになったらしく、それ以来外食で済ませてしまうことが増えたらしい。どおりでキッチンが綺麗なはずだと納得する。
「あ、でも一昨日は卵を茹でた。でも何でか中の黄身が全部外に飛び出てたんだよな」
「……そうですか」
ここまで聞いた話だと、洸と料理の相性は壊滅的に悪そうだなと思う。
首をひねる洸が心配になりつつ、清流はスプーンをもくもくと動かした。
送る荷物は厳選したつもりだったけれど、一箱ずつ片付けていくとかなりの量で、思ったよりも時間がかかってしまった。
部屋を出てみると、仕事部屋の明かりが付いているのがドア下の隙間から分かった。
夕方には終わると言っていたものの、あれから洸が部屋から出てくる様子はまだなさそうだ。
(もうそろそろ夕飯の時間だよね、どうしよう)
家にいるときの習慣で献立を考えようと頭を巡らせる。
何か作ろうか?でも人の家のキッチンを勝手に触るのはと考えるも、今日から自分が住む家でもあるのかと思い返して不思議な気持ちになる。
「とりあえず、何か作れる材料があるかだけでも確かめてみよ」
失礼しまーすと小声で言ってから、ステンレスの冷蔵庫を開ける。
「うわぁ、…シンプル」
アメリカの家にあるような大型冷蔵庫の中は、その大きさに反してほとんど何もない。ミネラルウォーターと牛乳、醤油や味噌などの調味料類が少し。食材といえそうなのは卵とウィンナーくらいだ。
(使いかけのケチャップがある。賞味期限は…大丈夫そう。野菜室に玉ねぎがあるし、オムライスとかなら作れそうかな)
チキンライスではないけれどそこは我慢してもらうとして、オムライスなら仕事が長引いてもレンジで温め直してもらえるし、ちょうどいい気がする。
パントリーを覗くと、お米と食パン、パスタといった主食系が常備されていた。お米を1合取ってから軽く研いで、炊飯器をセットする。
(さてと、包丁とフライパンはどこかなー?)
作るものが決まったからかこの広いキッチンを使えるからか、清流は少しうきうきしながら、戸棚の扉を開けて必要な物を探していった。
あちこちの戸棚を開けて見つけたまな板と包丁で、玉ねぎとウィンナーを切ってから、フライパンで炒める。
(下味をつけたらお皿に移して、ごはんが炊けるまで冷ましておいてっと)
ごはんが炊けたら具材とともにフライパンへ投入。ケチャップを入れて水分を飛ばしながら炒め合わせる。
(そういえばオムライスはどっちで作ろう?巻いた方がいい?オムレツを乗せるふわとろ系?)
洸の好みなどまったく分からない。
というより、そもそもオムライスが好きなのかも分からないのだけれども。
とりあえず一つずつ両方作っておいて、一緒のタイミングで食べられればそのときに好きな方を選んでもらうことにする。
そう決めて、ボウルに卵と牛乳を入れてかき混ぜてから、もう一つのフライパンでバターを溶かすと卵液を半分流し込む。半熟になったらケチャップライスを入れて火を止めて、卵を包んでいく。
どれだけ探してもフライ返しが見つからず、仕方なく菜箸で格闘しながら一つ目が完成する。
そのとき、ガチャ、とリビングドアが開く音がして、仕事を終えた洸が入ってきた。
「あ、お疲れ様です。お仕事終わりですか?」
キッチンに立つ清流を見て、洸は少し驚いている。
「あぁ、今終わった。何、もしかして夕飯作ってくれてんの?」
「すみません、勝手にキッチンお借りしちゃって」
「いや、それは全然いいけど」
そう言いながら、コンロの前に立つ清流の隣りに並ぶと手元を覗き込む。
「何作ってんの?」
「オムライスです。冷蔵庫の中身で作れそうなのがこれくらいしか思いつかなかったので…あ、でもちょうどよかったです。加賀城さんどっち派ですか?」
「どっち派?」
「ごはんを卵で包むタイプか、ふわとろタイプかです」
「……ふわとろ」
「了解です」
コンロの火をつけて、先ほどと同じようにバター、残りの卵液を入れて半熟になるまでかき混ぜる。フライパンの奥側に向かって卵を包んでひっくり返して、中に火が通り切る前に形を手早く調整していく。
「…上手いな」
「慣れれば簡単ですよ、ごはんが入らない分やりやすいですし。でもフライ返しが見当たらなかったので、少し形がいびつですけど」
「フライ返し?」
「フライパンで炒めたり裏返したりするときに使うやつです」
「あぁ、お好み焼きで使うやつか?前に部署のメンバーに連れて行かれて使ったことがあるけど、家にはないな」
「それはたぶんヘラですね」
何が違うんだと言いたげな洸をよそに、清流はあまり火が入りすぎないタイミングでフライパンを下ろすとケチャップライスの上に乗せる。
包丁で真ん中から切れ目を入れると、半熟卵がとろりと広がった。
「すごいな、店で出せるんじゃないか?」
「おっしゃる通り、出してたんですけど」
カフェのバイト時代に数えきれないくらい作ったので、清流にとってはあまり難しい料理ではない。ただいつも洸には驚かさせてばかりなので、逆に驚いた顔を見るのは新鮮で、思わず笑いが込み上げた。
先に作っておいたもう一皿を一緒にダイニングへと運ぶ。
その間に洸がお茶を用意してくれて、二人同時に向かい合わせで座るといただきます、と手を合わせた。
洸がスプーンを口に運ぶのを、清流はさりげなく見守る。味は大丈夫だろうか。
「うん、すげえ美味い」
「本当ですか?よかったです」
美味いという感想にほっとする。
バイト時代は、こうやってお客さんの反応を見るのが好きだったなと思い出す。
自分が作ったものの感想や反応が返ってくるとやっぱり嬉しい。
「あんなに短時間で作れるものなんだな」
「そうですね、オムライスはカフェでも人気メニューで頻繁にオーダーが入ってたので、自然と作れるようになってました」
「へぇ、、この卵の感じも好き」
不意に飛び出した好き、という言葉にドキリとする。
それがオムライスのことを言っているのだと分かっていても何だか心臓に悪くて、どういう顔をすればいいのか困ってしまう。
「ん、何?」
「いえ何でも…加賀城さんは自炊とかしないんですか?」
少し熱を持った顔を悟られないように、さりげなく話題を変える。
「自炊か。前に火災報知器鳴らしてから、ほぼしてないな」
「えっ、何か焦がしたんですか?」
「普通にカレーを作ろうとしてただけだけど」
どうすればそんなことになるのだろう。
そのときはマンションでちょっとした騒ぎになったらしく、それ以来外食で済ませてしまうことが増えたらしい。どおりでキッチンが綺麗なはずだと納得する。
「あ、でも一昨日は卵を茹でた。でも何でか中の黄身が全部外に飛び出てたんだよな」
「……そうですか」
ここまで聞いた話だと、洸と料理の相性は壊滅的に悪そうだなと思う。
首をひねる洸が心配になりつつ、清流はスプーンをもくもくと動かした。
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