7 / 8
7.無自覚のクソ
しおりを挟む
「父上…?どうしてシャーロット嬢に敬語なんか…」
動揺する息子…王太子。ビエラも何が起こっているのかわからない様子。それでも話続けるシャーロット。
「婚約破棄の件、了承しました。この話は無かったことにいたしましょう。これであなた達の望んでいた愛するものとの結婚が果たせるのです。謝るなら今のうちです。どうしますか…?」
「謝るとは?何の話だ!」
「王太子殿下は私と側近たち。ビエラ嬢はその男爵令嬢とパーティーを台無しにしてしまった謝罪です。」
王太子には心当たりがない様子。やっぱり無自覚クソだった。ビエラは必死にとぼける。
「もういいですわ。チャンスを上げたというのに…」
「チャンス…?」
シャーロットは怯えている令嬢に近づき聞いた。「本当のことを話してください。脅されて言わされたのでしょう?その問題は私が解決します。だから本当のことをはなしてください。」
任せてと言わんばかりの目。男爵令嬢は反抗したらどうなるのかが怖くて怖くて仕方がなかった。でもシャーロットの目を見てシャーロットを信じたくなった男爵令嬢は勇気を出して本当のことを話す。
「私はビエラ様に殴られそして言われました。言うことを聞いたらもう関わらないと…嘘の証言をしてしまい申し訳ありませんでした…」
ビエラは焦る。「これは誰か他の誰かの仕業ですわ!しかももう婚約者ではないのならこの国には関われないはずです!シャーロットさんはただの客人…部外者ですわ!」
シャーロットが本当に伯爵令嬢なら部外者かもしれない。しかし彼女は王国の主である帝国の皇女。部外者なわけが無い。
「哀れですね。そして王太子殿下。貴方はもっとひどい。早く本性を現しなさい。」その一言で王太子の側近たちが会場に入ってくる。
「無礼だぞ!お前たちがここに入ってきていいと思っているのか!!」
何も言わない側近たち。そしてシャーロットは言う。「私が許可したからいいのよ。」
「シャーロット嬢。さすがに調子に乗りすぎだ。俺はこの国の王になる男だぞ!!」やっと一人称が「俺」になってくれた。わかりやすい挑発にも乗ってくれるわかりやすい王太子。実に哀れである。
側近たちは証言した。王太子の業務を押し付けられ日々虐げられている事。シャーロット嬢をも見下しビエラ様と一緒にシャーロット様を嘲笑っている事。側近たちの震えながらの証言は信憑性がでる。
そしてシャーロットは告げた。
「現時点をもってエイダン・ドルーア王太子の継承権を剥奪します。」と
動揺する息子…王太子。ビエラも何が起こっているのかわからない様子。それでも話続けるシャーロット。
「婚約破棄の件、了承しました。この話は無かったことにいたしましょう。これであなた達の望んでいた愛するものとの結婚が果たせるのです。謝るなら今のうちです。どうしますか…?」
「謝るとは?何の話だ!」
「王太子殿下は私と側近たち。ビエラ嬢はその男爵令嬢とパーティーを台無しにしてしまった謝罪です。」
王太子には心当たりがない様子。やっぱり無自覚クソだった。ビエラは必死にとぼける。
「もういいですわ。チャンスを上げたというのに…」
「チャンス…?」
シャーロットは怯えている令嬢に近づき聞いた。「本当のことを話してください。脅されて言わされたのでしょう?その問題は私が解決します。だから本当のことをはなしてください。」
任せてと言わんばかりの目。男爵令嬢は反抗したらどうなるのかが怖くて怖くて仕方がなかった。でもシャーロットの目を見てシャーロットを信じたくなった男爵令嬢は勇気を出して本当のことを話す。
「私はビエラ様に殴られそして言われました。言うことを聞いたらもう関わらないと…嘘の証言をしてしまい申し訳ありませんでした…」
ビエラは焦る。「これは誰か他の誰かの仕業ですわ!しかももう婚約者ではないのならこの国には関われないはずです!シャーロットさんはただの客人…部外者ですわ!」
シャーロットが本当に伯爵令嬢なら部外者かもしれない。しかし彼女は王国の主である帝国の皇女。部外者なわけが無い。
「哀れですね。そして王太子殿下。貴方はもっとひどい。早く本性を現しなさい。」その一言で王太子の側近たちが会場に入ってくる。
「無礼だぞ!お前たちがここに入ってきていいと思っているのか!!」
何も言わない側近たち。そしてシャーロットは言う。「私が許可したからいいのよ。」
「シャーロット嬢。さすがに調子に乗りすぎだ。俺はこの国の王になる男だぞ!!」やっと一人称が「俺」になってくれた。わかりやすい挑発にも乗ってくれるわかりやすい王太子。実に哀れである。
側近たちは証言した。王太子の業務を押し付けられ日々虐げられている事。シャーロット嬢をも見下しビエラ様と一緒にシャーロット様を嘲笑っている事。側近たちの震えながらの証言は信憑性がでる。
そしてシャーロットは告げた。
「現時点をもってエイダン・ドルーア王太子の継承権を剥奪します。」と
2
あなたにおすすめの小説
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
平民とでも結婚すれば?と言われたので、隣国の王と結婚しました
ゆっこ
恋愛
「リリアーナ・ベルフォード、これまでの婚約は白紙に戻す」
その言葉を聞いた瞬間、私はようやく――心のどこかで予感していた結末に、静かに息を吐いた。
王太子アルベルト殿下。金糸の髪に、これ見よがしな笑み。彼の隣には、私が知っている顔がある。
――侯爵令嬢、ミレーユ・カスタニア。
学園で何かと殿下に寄り添い、私を「高慢な婚約者」と陰で嘲っていた令嬢だ。
「殿下、どういうことでしょう?」
私の声は驚くほど落ち着いていた。
「わたくしは、あなたの婚約者としてこれまで――」
今さら泣きついても遅いので、どうかお静かに。
reva
恋愛
「平民のくせに」「トロくて邪魔だ」──そう言われ続けてきた王宮の雑用係。地味で目立たない私のことなんて、誰も気にかけなかった。
特に伯爵令嬢のルナは、私の幸せを邪魔することばかり考えていた。
けれど、ある夜、怪我をした青年を助けたことで、私の運命は大きく動き出す。
彼の正体は、なんとこの国の若き国王陛下!
「君は私の光だ」と、陛下は私を誰よりも大切にしてくれる。
私を虐げ、利用した貴族たちは、今、悔し涙を流している。
地味な私では退屈だったのでしょう? 最強聖騎士団長の溺愛妃になったので、元婚約者はどうぞお好きに
reva
恋愛
「君と一緒にいると退屈だ」――そう言って、婚約者の伯爵令息カイル様は、私を捨てた。
選んだのは、華やかで社交的な公爵令嬢。
地味で無口な私には、誰も見向きもしない……そう思っていたのに。
失意のまま辺境へ向かった私が出会ったのは、偶然にも国中の騎士の頂点に立つ、最強の聖騎士団長でした。
「君は、僕にとってかけがえのない存在だ」
彼の優しさに触れ、私の世界は色づき始める。
そして、私は彼の正妃として王都へ……
後悔などありません。あなたのことは愛していないので。
あかぎ
恋愛
「お前とは婚約破棄する」
婚約者の突然の宣言に、レイラは言葉を失った。
理由は見知らぬ女ジェシカへのいじめ。
証拠と称される手紙も差し出されたが、筆跡は明らかに自分のものではない。
初対面の相手に嫉妬して傷つけただなど、理不尽にもほどがある。
だが、トールは疑いを信じ込み、ジェシカと共にレイラを糾弾する。
静かに溜息をついたレイラは、彼の目を見据えて言った。
「私、あなたのことなんて全然好きじゃないの」
完結 愛人さん初めまして!では元夫と出て行ってください。
音爽(ネソウ)
恋愛
金に女にだらしない男。終いには手を出す始末。
見た目と口八丁にだまされたマリエラは徐々に心を病んでいく。
だが、それではいけないと奮闘するのだが……
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
「身分が違う」って言ったのはそっちでしょ?今さら泣いても遅いです
ほーみ
恋愛
「お前のような平民と、未来を共にできるわけがない」
その言葉を最後に、彼は私を冷たく突き放した。
──王都の学園で、私は彼と出会った。
彼の名はレオン・ハイゼル。王国の名門貴族家の嫡男であり、次期宰相候補とまで呼ばれる才子。
貧しい出自ながら奨学生として入学した私・リリアは、最初こそ彼に軽んじられていた。けれど成績で彼を追い抜き、共に課題をこなすうちに、いつしか惹かれ合うようになったのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる