《完結》神と少女の恋物語 【全23話】

なつ

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2章 神様仕事

3.過去話

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ミウ。その少女は誰にでも優しく明るくて人気ものだった。なのに死んでしまった。死因はトラックの信号無視。即死だったという。

でも少女にとってその死ぬ間際の瞬間は時間が止まったようにゆっくり流れていた。それは後悔。
幼い幼い小さな記憶。


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同じ住宅街に女の子がいた。子供が少ないその住宅街でその女の子たちはすぐに打ち解け仲良くなった。なにをするにも一緒。姉妹のように育った。5歳離れてても私のことを本当の妹のように可愛がってくれた。

4歳だった私はほとんど記憶にない。でもあの時の光景は忘れようとも忘れられない記憶。

私たちの親は忙しく2人でスーパーにご飯を買いに行く事もよくあった。今考えるとハルちゃんは9歳なのに9歳とは思えないほどにしっかりしていて近所の人達からも評判がよかった。

いつもどうり、2人でお昼ご飯を買いに行った帰りだった。信号待ちをしていた時。私はハルちゃんとの買い物が楽しくてフライング気味に道路に飛び出した。歩行者の信号は確かにまだ赤だった。車の方も赤に近い黄色でまさかその車がほぼ信号無視で道路に突っ込んでくるなんて思ってもいなかった。あっちも子供が飛び出してくるとは思ってなかったみたいでビックリした勢いのままスピードを落とさず私を避けるためにハンドルを切った。でもハンドルを切った先にはそうハルちゃんがいた。スピードが出過ぎた車はもう止まれなくてハルちゃんを引きずったまま電柱にぶつかった。

飛び出してきた車が悪い。世間はそう私に言った。でも私が先に道路に出なければあの事件は起こってない。しかもひき逃げだった。電柱に突っ込んで車は凹み動くのかどうかも分からないのにその車は行ってしまった。捕まるのが嫌だったから逃げたかもしれない。でもその人は急いでいた。周りが見えないほどに。

泣き叫ぶ事も出来ずになにが起こったのかも理解出来なかった。ただひたすら動かなくなったハルちゃんを見てることしか、

周りは慌てながらも警察や救急車をよんでくれて救急搬送されたが病院で死亡が確認された。仕事で忙しい私とハルちゃんの両親。直ぐに病院に来てくれた。ハルちゃんのお母さん達は泣きじゃくっていて泣きながらあなたは悪くないと言ってくれたけれどその当時の私は何も耳に入ってこなかった。

ほぼほぼ母から聞いた話。私がハッキリ覚えていたのは事故の瞬間。私は一生あの一瞬を忘れられない。そう思っていた時の事故だった。

ハルちゃんとほぼ同じ事故。
緩やかなカーブの信号で起きた事故。
相手の信号無視で起きた事故。

私は大きなトラックに轢かれた。緩やかなカーブでスピードを落とさず信号に突っ込んでくる事故は多数発生していて押しボタン信号だったから尚更事故が多かった。轢かれたのは私1人。痛みを感じないほど即死だったと思う。でも轢かれる瞬間時間が止まったようにゆっくり風景が見れた時に、私があそこで最後に思ったことは「あぁ、やっぱりあの時死ぬべきだったのは私だったんだな」そう思った。

そう思っていたのに私はまだ存在してる。神様によってここに存在している。話してどうなるのなんて知らない。この後悔は神様でも解決できない。

これがミュウの人生か。幼い頃の記憶がずっと心に染み付いてる状態。普通の人はあまり経験しない話で実に興味深い。

まぁ呼び出したのはミュウの人生や後悔を聞きたいわけじゃないけどね。
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