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第一話 転生
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カチャカチャカチャ...
部屋にキーボードを叩く音が鳴り響く。今日は、これぐらいでいいかな。そう思った俺は、最後の文を書き切りコンピューターを閉じた。
俺の名前は、羽崎祐馬。16歳の高校生だ。たった今、俺の唯一の趣味である小説を書いていた所だ。この調子だと明日ぐらいには、書き終わりそうだな。
俺は、机の端に置いてある時計に目をやった。もうこんな時間か。小説を書いていると、時間の流れが早く感じる。
明日も学校があることだし、俺は、電気を切り、寝ることにした。
朝起きた俺は、まず時間を確認した。まだ時間に余裕があるな。焦ることはないと思った俺は、のんびり洗顔、歯磨きを済ませ、制服に着替え、カバンを持ち、階段を降りた。
下では、親と双子の兄が朝食を食べていた。三人共俺に気がついたが、話しかけてこない。さらに、俺のぶんの朝食も用意されていない。まあ中学の頃からこんな感じだから、今更気にしないけど。もしかしたらその時から、一度も話してないかもな。俺は、三人に話しかけることも無くパンを一つキッチンから取り、玄関を出た。
俺には、双子の兄がいる。名前は、雄二。勉強も完璧で、スポーツもできる兄は、幼い頃から周りから天才と呼ばれていた。そんな兄を親は、誇りに思っていた。
しかし俺は、特に才能があるわけでもなく、凡人と呼ばれ、よく兄と比較されていた。
小学生の頃は、兄に追いつくため、必死に勉強していた。親も勉強を教えてくれたが、興味がなさそうだった。もしかしたら、その時から俺は、親に見放されていたのかもしれない。
中学に上がり、俺はより一層勉強に力を入れたが、兄との差は、更に広がった。
親は、とうとう俺に話しかけなくなり、兄は、恥ずかしいからと俺と一緒に居るのをやめた。
ばかばかしくなった俺は、勉強をやめ、余った時間をすべて自分の趣味のために使った。それが今書いている小説だ。
もともと読書が好きで、異世界に憧れていた俺は、主人公のステンを俺に見立て、自分が異世界で生活しているのを想像しながら、小説を書いていた。
それが予想以上に楽しく、気づけば小説は完成間近に迫って来た。
書き終わったら出版社に持っていき、評価してもらい、可能ならば本にして出版してもらおうと思っている。
そんなことを考えながら歩いていた俺は、気づけば学校前の交差点に立っていた。
青になったので、のんびり横断歩道を歩いていると、どこからか男性の叫び声が聞こえた。
「危ない!逃げろ!」
何事かと、辺りを見回していると一台の猛スピードで走るバイクを見つけた。
あの男性は、おれに向かって叫んでいたのだと気づき、俺は、慌てて逃げようとしたが、手遅れだった。
ズドォーン!
激しい音と共にバイクは俺にぶつかり、気づけば俺は、意識を失っていた。
数時間後、痛みが残る中俺は、意識を取り戻した。とりあえず無事みたいだな。そう思った俺だったが、すぐに違和感を覚えた。
体の下が妙に柔らかい。おかしいな、コンクリートの上に倒れたはずなのに。まあ病院のベットにでも運ばれたんだろう。そう自分に言い聞かせ、目を開けたがどうやら違うようだ。
ベットには寝ていたが、天蓋がついている。部屋を見渡すと、かなり大きめのクローゼットや鏡、勉強机があった。
部屋のサイズも俺の部屋より一回り大きいし、これが他人の部屋なのは確実だが、何故か見覚えがあるような気がした。
俺は、体を起こし、部屋の中を歩き回り、窓の外を見てみた。やっぱり見覚えがあるんだよなあ・・・
その違和感の正体は、クローゼットの隣にある鏡で自分の姿を見てすぐわかった。
あれ?これ、俺が書いていた小説の主人公、ステン・フィルメリじゃないか?
俺が描いたステンの絵と特徴がすべて一致している。
てことは俺、自分が書いた小説の世界に転生しちゃった?
部屋にキーボードを叩く音が鳴り響く。今日は、これぐらいでいいかな。そう思った俺は、最後の文を書き切りコンピューターを閉じた。
俺の名前は、羽崎祐馬。16歳の高校生だ。たった今、俺の唯一の趣味である小説を書いていた所だ。この調子だと明日ぐらいには、書き終わりそうだな。
俺は、机の端に置いてある時計に目をやった。もうこんな時間か。小説を書いていると、時間の流れが早く感じる。
明日も学校があることだし、俺は、電気を切り、寝ることにした。
朝起きた俺は、まず時間を確認した。まだ時間に余裕があるな。焦ることはないと思った俺は、のんびり洗顔、歯磨きを済ませ、制服に着替え、カバンを持ち、階段を降りた。
下では、親と双子の兄が朝食を食べていた。三人共俺に気がついたが、話しかけてこない。さらに、俺のぶんの朝食も用意されていない。まあ中学の頃からこんな感じだから、今更気にしないけど。もしかしたらその時から、一度も話してないかもな。俺は、三人に話しかけることも無くパンを一つキッチンから取り、玄関を出た。
俺には、双子の兄がいる。名前は、雄二。勉強も完璧で、スポーツもできる兄は、幼い頃から周りから天才と呼ばれていた。そんな兄を親は、誇りに思っていた。
しかし俺は、特に才能があるわけでもなく、凡人と呼ばれ、よく兄と比較されていた。
小学生の頃は、兄に追いつくため、必死に勉強していた。親も勉強を教えてくれたが、興味がなさそうだった。もしかしたら、その時から俺は、親に見放されていたのかもしれない。
中学に上がり、俺はより一層勉強に力を入れたが、兄との差は、更に広がった。
親は、とうとう俺に話しかけなくなり、兄は、恥ずかしいからと俺と一緒に居るのをやめた。
ばかばかしくなった俺は、勉強をやめ、余った時間をすべて自分の趣味のために使った。それが今書いている小説だ。
もともと読書が好きで、異世界に憧れていた俺は、主人公のステンを俺に見立て、自分が異世界で生活しているのを想像しながら、小説を書いていた。
それが予想以上に楽しく、気づけば小説は完成間近に迫って来た。
書き終わったら出版社に持っていき、評価してもらい、可能ならば本にして出版してもらおうと思っている。
そんなことを考えながら歩いていた俺は、気づけば学校前の交差点に立っていた。
青になったので、のんびり横断歩道を歩いていると、どこからか男性の叫び声が聞こえた。
「危ない!逃げろ!」
何事かと、辺りを見回していると一台の猛スピードで走るバイクを見つけた。
あの男性は、おれに向かって叫んでいたのだと気づき、俺は、慌てて逃げようとしたが、手遅れだった。
ズドォーン!
激しい音と共にバイクは俺にぶつかり、気づけば俺は、意識を失っていた。
数時間後、痛みが残る中俺は、意識を取り戻した。とりあえず無事みたいだな。そう思った俺だったが、すぐに違和感を覚えた。
体の下が妙に柔らかい。おかしいな、コンクリートの上に倒れたはずなのに。まあ病院のベットにでも運ばれたんだろう。そう自分に言い聞かせ、目を開けたがどうやら違うようだ。
ベットには寝ていたが、天蓋がついている。部屋を見渡すと、かなり大きめのクローゼットや鏡、勉強机があった。
部屋のサイズも俺の部屋より一回り大きいし、これが他人の部屋なのは確実だが、何故か見覚えがあるような気がした。
俺は、体を起こし、部屋の中を歩き回り、窓の外を見てみた。やっぱり見覚えがあるんだよなあ・・・
その違和感の正体は、クローゼットの隣にある鏡で自分の姿を見てすぐわかった。
あれ?これ、俺が書いていた小説の主人公、ステン・フィルメリじゃないか?
俺が描いたステンの絵と特徴がすべて一致している。
てことは俺、自分が書いた小説の世界に転生しちゃった?
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