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何も知らない聖女
勇者の動向
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それからの一週間、クララは、薬作りと魔王軍演習の手伝い、筋トレ、サーファとの鬼ごっこをして過ごしていた。
薬作りは相変わらず、前に作ったものの量産しか出来ていない。薬草の種類が少ないのが原因だ。こればかりはすぐに解決するような事では無いので仕方がない。
だが、クララはそれでつまらないと感じる事はなく、いつも楽しそうに薬作りをしていた。
演習の手伝いは、基本的に何もする事は無かった。クララが最初に見学した際に起こったサーファの一件以来、大怪我を負う魔族はいなかったからだ。なので、ボードゲームを持っていって、観客席でリリンと遊んでいる事が多かった。そして、休憩時間にはサーファに突撃されるのが恒例となっていた。
サーファが異常なまでに懐いているので、クララ達と一緒に昼ご飯を食べる魔族が増えていき、最終的に演習に参加する魔族全員と食べるようになった。最初こそ緊張していたクララだが、サーファが間を取り持つので、段々と仲良く話すことが出来るようになっていった。
筋トレの効果も出て来て、身体に少しだけ筋肉が付き始めていた。ただ、同時に脂肪もほんのりとついているので、筋肉質になったわけではない。腹筋や背筋もようやく身体を上げる事が出来るようになった。それでも、まだ五回くらいしか出来ないので、リリンによるサポートは行われている。腕立てに関しては、まだ一回も出来ないが……
サーファとの鬼ごっこは、最初を除いて、一回しか時間が取れなかった。そして、最初と同じく捕まえる事は出来なかったが、クララは本当に楽しそうに走り回っていた。教会に連れ去られるまでの日々を思い出していたからだった。
リリンは、それを見守っていたが、クララが一緒にやろうと誘って、クララと一緒にサーファを追い掛けていた。リリンは、基本的にクララのサポートをする形で、本気で追い掛けることはなかったが、リリンも一緒になったことで、クララはより楽しそうに遊ぶようになった。
食事、睡眠、運動、これらが改善してきた事で、クララは、確実に健康体に近づいていった。そして、リリン達との楽しい遊びによってストレスも、あまり溜まらずに過ごす事が出来ていた。
ただ、クララが不満に思っているところもあった。それは、自由に魔王城の外に出る事が出来ない事だった。唯一の外出である演習場への移動も、カーテンを閉め切った馬車で移動するので、外の様子を見ることも叶わない。
だが、それが仕方のないことだとクララも理解しているので、無理を言うことは無かった。
こんな風に楽しい生活を送っていたが、ここで魔王城に勇者が動きを止めたという報告が入った。ガーランド達は、再び会議を開くことになった。
「それで、勇者はどこで動きを止めたんだ?」
ガーランドが、バーボンに訊く。バーボンをスッと立ち上がり、滑らかに話し始める。
「勇者が止まったのは、南東の平原です。この近くには、人族の街と魔族の街があります。その中間地点の平原です。一応、領界線を超えてはいないようですが、ギリギリの場所ですね」
「近くの街というと……ラビオニアか」
ラビオニアは、人族領に近い魔族の街の一つだ。そこまで大きい街ではないので、占領する旨みは一切ない。
「目的は、虐殺か」
「人族は、我々を絶滅させたいと考えていますので、それ以外はあり得ないかと」
ガウリオが、ガーランドの考えを肯定する。魔族達の認識では、人族は自分達を絶滅させるために動いている。そして、それは事実だ。だからこそ、勇者や聖女を魔族領付近まで送り出している。
「ここだと、近くの街から物資を徴集しやすいので、戦闘が長引く可能性もあり得るかと」
「……どうしたものか」
勇者の行動にガーランドは、頭を悩ませる。ここで、一人の男が立ち上がる。その男は、金髪碧眼で端整な顔立ちをしている。最大の特徴は、少し尖った耳をしている事だ。この特徴を有している魔族は、エルフ族と呼ばれている。
エルフ族の特徴は長命とマナを扱う事が出来るということだ。マナは、自然から発せられる力の事だ。これを使う事で、自然を操る事が出来る。これが出来るのは、エルフ族の他には、ドワーフ族、妖精族、精霊族だ。操れるマナの量は、大きい順に精霊族、妖精族、エルフ族、ドワーフ族だ。エルフとドワーフ以外の二種族は、かなり珍しい種族なので、あまり見かける事はない。
「アルミタイルか。どうした?」
「ここまで、勇者に好き勝手させるのは、得策ではないかと。もはや、戦争も止む無しと、進言させて頂きます」
アルミタイルがそう言うと、他にもその通りだと言う魔族達もいた。ガーランドは、瞑目して考える。その間にも魔族達の中で様々な意見が飛び交う。
「我々は、戦争の準備が十分とは言えない。このまま戦争すれば、不利な戦場も出て来るぞ」
「それに、あの勇者がいる限り、こっちの被害は大きくなる。勇者に対抗出来る何かが必要になる」
「いや、戦争をすれば、どのみち被害が出るのは抑えられない」
「それは覚悟するしかないことだ。逆に奴等を絶滅させれば、我々も平和に暮らせる!」
魔族達の意見が、戦争へと傾いていく。
「そうだ! 我々のところにいる聖女を差し出すのはどうだ?」
一人の魔族がクララを人族に差し出すと言い出した。
「聖女がこちらにいると分かれば、こちらの交渉に応じざるを得ないだろう!? そうすれば、勇者はともかく、人族の軍は止まるはずだ!」
そう言いきった瞬間、ガーランドがテーブルに拳を叩きつける。すると、ガウリオとバーボン、カタリナ以外の魔族達がビクッと震える。
「クララを奴等に引き渡すのは却下だ。それで、現状が回避出来るとは思えない。それほどまで、クララを重要視しているとは思えないからだ。クララを受け取って、そのまま攻撃に移ってくるだろう」
ガーランドが鋭い目線と共にそう言うと、戦争と息巻いていた魔族達は押し黙った。
「今回の戦いで重要なのは、どうやって殲滅するかよりも、どうやって撃退するかだ。こっちは、相手を退けることが出来れば、勝ちと同じだ」
「防衛のためなら、戦力をラビオニアへ集中させるのは、問題ないかと」
ガウリオが、防衛の案を出す。それは、街を守るためなら、戦力の集中は有りというものだった。
「だが、魔王軍本隊は動かせないだろう。さすがに、主戦力を動かしてしまえば、戦争に発展する。周辺軍を動かせ。駐留している隊と合流させる」
「すぐに連絡を回しましょう」
ガウリオはそう言うと、一礼をしてから部屋を出て行く。いつ敵が攻めてくるか分からないので、なるべく早く連絡を回さないといけないのだ。
「今回の会議は、ここまでだ。全員、最悪の事態だけは考えておいてくれ」
ガーランドがそう言うと、全員が一斉に立ち上がって、礼をしてから部屋を出て行く。カタリナ以外の全員が去った後も、ガーランドは悩み続ける。
(あの勇者共を止めるには、もう戦争を覚悟するしかないのか……)
ガーランドの悩みは、いつも人族との戦争に関しての事だった。無闇に戦争をして、民や街に被害がいく事を許容出来ないのだ。
「大丈夫ですか、あなた?」
「ああ……」
カタリナが気遣うように、ガーランドの肩に手を置く。カタリナもガーランドの悩みを理解している。だから、なるべく力になりたいのだが、どうしようもない事にも気が付いていた。
カタリナに出来る事は、こうしてガーランドの傍で悩みに理解を示すことくらいだった。
「今回の件をクララにも知らせておいてくれ」
「分かりました。リリンに伝えさせます」
ガーランドは、今回の事態を、クララにも知らせておくことにした。どこか自分達の知らない場所で知ってしまって、勝手に行動されるよりも、こちらから伝えて、釘を刺しておいた方が良いと判断したのだ。
その点においては、リリンは適任と言えるだろう。ダメな事はダメと、しっかり言えるからだ。
薬作りは相変わらず、前に作ったものの量産しか出来ていない。薬草の種類が少ないのが原因だ。こればかりはすぐに解決するような事では無いので仕方がない。
だが、クララはそれでつまらないと感じる事はなく、いつも楽しそうに薬作りをしていた。
演習の手伝いは、基本的に何もする事は無かった。クララが最初に見学した際に起こったサーファの一件以来、大怪我を負う魔族はいなかったからだ。なので、ボードゲームを持っていって、観客席でリリンと遊んでいる事が多かった。そして、休憩時間にはサーファに突撃されるのが恒例となっていた。
サーファが異常なまでに懐いているので、クララ達と一緒に昼ご飯を食べる魔族が増えていき、最終的に演習に参加する魔族全員と食べるようになった。最初こそ緊張していたクララだが、サーファが間を取り持つので、段々と仲良く話すことが出来るようになっていった。
筋トレの効果も出て来て、身体に少しだけ筋肉が付き始めていた。ただ、同時に脂肪もほんのりとついているので、筋肉質になったわけではない。腹筋や背筋もようやく身体を上げる事が出来るようになった。それでも、まだ五回くらいしか出来ないので、リリンによるサポートは行われている。腕立てに関しては、まだ一回も出来ないが……
サーファとの鬼ごっこは、最初を除いて、一回しか時間が取れなかった。そして、最初と同じく捕まえる事は出来なかったが、クララは本当に楽しそうに走り回っていた。教会に連れ去られるまでの日々を思い出していたからだった。
リリンは、それを見守っていたが、クララが一緒にやろうと誘って、クララと一緒にサーファを追い掛けていた。リリンは、基本的にクララのサポートをする形で、本気で追い掛けることはなかったが、リリンも一緒になったことで、クララはより楽しそうに遊ぶようになった。
食事、睡眠、運動、これらが改善してきた事で、クララは、確実に健康体に近づいていった。そして、リリン達との楽しい遊びによってストレスも、あまり溜まらずに過ごす事が出来ていた。
ただ、クララが不満に思っているところもあった。それは、自由に魔王城の外に出る事が出来ない事だった。唯一の外出である演習場への移動も、カーテンを閉め切った馬車で移動するので、外の様子を見ることも叶わない。
だが、それが仕方のないことだとクララも理解しているので、無理を言うことは無かった。
こんな風に楽しい生活を送っていたが、ここで魔王城に勇者が動きを止めたという報告が入った。ガーランド達は、再び会議を開くことになった。
「それで、勇者はどこで動きを止めたんだ?」
ガーランドが、バーボンに訊く。バーボンをスッと立ち上がり、滑らかに話し始める。
「勇者が止まったのは、南東の平原です。この近くには、人族の街と魔族の街があります。その中間地点の平原です。一応、領界線を超えてはいないようですが、ギリギリの場所ですね」
「近くの街というと……ラビオニアか」
ラビオニアは、人族領に近い魔族の街の一つだ。そこまで大きい街ではないので、占領する旨みは一切ない。
「目的は、虐殺か」
「人族は、我々を絶滅させたいと考えていますので、それ以外はあり得ないかと」
ガウリオが、ガーランドの考えを肯定する。魔族達の認識では、人族は自分達を絶滅させるために動いている。そして、それは事実だ。だからこそ、勇者や聖女を魔族領付近まで送り出している。
「ここだと、近くの街から物資を徴集しやすいので、戦闘が長引く可能性もあり得るかと」
「……どうしたものか」
勇者の行動にガーランドは、頭を悩ませる。ここで、一人の男が立ち上がる。その男は、金髪碧眼で端整な顔立ちをしている。最大の特徴は、少し尖った耳をしている事だ。この特徴を有している魔族は、エルフ族と呼ばれている。
エルフ族の特徴は長命とマナを扱う事が出来るということだ。マナは、自然から発せられる力の事だ。これを使う事で、自然を操る事が出来る。これが出来るのは、エルフ族の他には、ドワーフ族、妖精族、精霊族だ。操れるマナの量は、大きい順に精霊族、妖精族、エルフ族、ドワーフ族だ。エルフとドワーフ以外の二種族は、かなり珍しい種族なので、あまり見かける事はない。
「アルミタイルか。どうした?」
「ここまで、勇者に好き勝手させるのは、得策ではないかと。もはや、戦争も止む無しと、進言させて頂きます」
アルミタイルがそう言うと、他にもその通りだと言う魔族達もいた。ガーランドは、瞑目して考える。その間にも魔族達の中で様々な意見が飛び交う。
「我々は、戦争の準備が十分とは言えない。このまま戦争すれば、不利な戦場も出て来るぞ」
「それに、あの勇者がいる限り、こっちの被害は大きくなる。勇者に対抗出来る何かが必要になる」
「いや、戦争をすれば、どのみち被害が出るのは抑えられない」
「それは覚悟するしかないことだ。逆に奴等を絶滅させれば、我々も平和に暮らせる!」
魔族達の意見が、戦争へと傾いていく。
「そうだ! 我々のところにいる聖女を差し出すのはどうだ?」
一人の魔族がクララを人族に差し出すと言い出した。
「聖女がこちらにいると分かれば、こちらの交渉に応じざるを得ないだろう!? そうすれば、勇者はともかく、人族の軍は止まるはずだ!」
そう言いきった瞬間、ガーランドがテーブルに拳を叩きつける。すると、ガウリオとバーボン、カタリナ以外の魔族達がビクッと震える。
「クララを奴等に引き渡すのは却下だ。それで、現状が回避出来るとは思えない。それほどまで、クララを重要視しているとは思えないからだ。クララを受け取って、そのまま攻撃に移ってくるだろう」
ガーランドが鋭い目線と共にそう言うと、戦争と息巻いていた魔族達は押し黙った。
「今回の戦いで重要なのは、どうやって殲滅するかよりも、どうやって撃退するかだ。こっちは、相手を退けることが出来れば、勝ちと同じだ」
「防衛のためなら、戦力をラビオニアへ集中させるのは、問題ないかと」
ガウリオが、防衛の案を出す。それは、街を守るためなら、戦力の集中は有りというものだった。
「だが、魔王軍本隊は動かせないだろう。さすがに、主戦力を動かしてしまえば、戦争に発展する。周辺軍を動かせ。駐留している隊と合流させる」
「すぐに連絡を回しましょう」
ガウリオはそう言うと、一礼をしてから部屋を出て行く。いつ敵が攻めてくるか分からないので、なるべく早く連絡を回さないといけないのだ。
「今回の会議は、ここまでだ。全員、最悪の事態だけは考えておいてくれ」
ガーランドがそう言うと、全員が一斉に立ち上がって、礼をしてから部屋を出て行く。カタリナ以外の全員が去った後も、ガーランドは悩み続ける。
(あの勇者共を止めるには、もう戦争を覚悟するしかないのか……)
ガーランドの悩みは、いつも人族との戦争に関しての事だった。無闇に戦争をして、民や街に被害がいく事を許容出来ないのだ。
「大丈夫ですか、あなた?」
「ああ……」
カタリナが気遣うように、ガーランドの肩に手を置く。カタリナもガーランドの悩みを理解している。だから、なるべく力になりたいのだが、どうしようもない事にも気が付いていた。
カタリナに出来る事は、こうしてガーランドの傍で悩みに理解を示すことくらいだった。
「今回の件をクララにも知らせておいてくれ」
「分かりました。リリンに伝えさせます」
ガーランドは、今回の事態を、クララにも知らせておくことにした。どこか自分達の知らない場所で知ってしまって、勝手に行動されるよりも、こちらから伝えて、釘を刺しておいた方が良いと判断したのだ。
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