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第三章 日常時々非日常
拓哉の作戦
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週末の土曜日。
この週は特に代わり映えはなく、ただただ時間だけ経過した拓也と光。
(この間に朝田と川俣の不倫が公になり、修羅場となっていたが…)
明日は間宮との遠征…という前日。
拓也と光には少しだけ重要なイベントがあった。
--
[少し相談があるんだけど・・・良い?]
--
数日前の金曜日。
拓哉はskypoで宮田と会話していた。
[相談?珍しいな。何?]
[金なら貸さねーよ?w]
[そういうのではないんだけど・・・]
---
そして拓哉は現在の状況をある程度宮田に相談した。
未来人と言うことは伏せたが、ある程度状況を話さないと話にならない。
とりあえず光は身元不明住所不定で保護してるって体だ。
だが、元々人と話すのが得意ではない拓哉。
更に言うと良い意味でも悪い意味でも実直であり、嘘を吐いた経験も少ない。
嘘を吐くというのは簡単な事じゃない。
嘘を吐くのにもセンスと思慮深さ、そして経験がいる。
それらすべてが備わってない拓哉の『作り話』は当然綻びも多い。
ざっくりと説明した内容だと、光は住所不定無職戸籍無しの状態で拓哉に保護されている。
ついでに今は未来に行く方法を探しているといった感じだ。
何ともお粗末なストーリである。
--
[なるー。なんとなくだが把握したぜ。]
宮田の返事は何とも軽かった。
[何とかなるかな?]
[うーん、わからんwとりあえずだけど、今度その子と会わせてよ。会ってみないと何とも言えないしw]
またこのパターンか・・・と拓哉は思った。
唯志の時も似たような感じだったっけ。
だが拓哉は気づいていないが、唯志の場合と今回はわけが違う。
唯志は色々と考えた上で自分の目で確かめたかった。
だが、宮田はどこまで考えているのか謎だ。
[うーん、会って何か解決するなら・・・]
[解決も何も、会ってみて話してみないとわからないだろ?とりあえず会わせてよ]
どうやら宮田は光と会うの最優先の様だ。
「光ちゃん。この会話相手の宮田ってやつが光ちゃんと会いたいみたいなんだけど・・・」
「そうなの?私は良いんだけど、未来人とか伏せてるんだよね?それで良い案出てくるかな?」
「それは会ってみないとわからない・・・かな?とりあえず協力者は多いに越したことないし、来週の土曜日とかでどうかな?」
「うん、それはタク君に任せるけど・・・本当に唯志君に相談しなくていいんだよね?」
「大丈夫、俺に任せて!」
--
先週の金曜日にこの様なやり取りがあり、現在に至る。
拓哉としては光の情報は隠しつつ、宮田の協力と人脈、知識などを得るというのが目的だ。
拓哉としては上手く行けば一気に唯志を出し抜ける・・・などと色気も出ているかもしれない。
正直なところ、この拓哉の考えは甘い。
自分の目的がどれほど自分にだけメリットがある目的になっているか気づいていないからだ。
交渉と言うのは相手にもある程度メリットを与えないと上手く行くことは無い。
圧倒的に優位な立場にいれば別だが、現状で宮田を一方的に利用できるほどの優位性は拓哉には無い。
だが唯志への対抗心から、自分も交渉で上手く立ち回ってみせると功を焦りすぎているのは明らかだ。
光に良いところを見せたかったのだろう。
・・・だが強いて言えば、拓哉たちがやろうとしている未来に帰るという奇跡を成就する為には、この程度の事は当たり前の様に出来ないといけないのかもしれない。
拓哉がそれを意識しているか否かは別として・・・
--待ち合わせ時間の10分前。16時50分。阪急梅田駅改札を降りた某大型書店前の待ち合わせ場所に拓哉と光はいた。
例によって遅刻上等で行動しようとする拓哉に、光が尻を叩いて早めの行動をとっていた。
17時3分。待ち合わせ時間に3分遅れで宮田が現れた。
拓哉ほどではないが、宮田も時間にはルーズな方だった。
(平気で三十分遅れる拓哉とは大違いだが・・・)
「おー、吉田っち久しぶりー」
そう言って宮田は気さくに声をかけてきた。
拓哉も社交辞令で挨拶を返す。どうやら拓哉は宮田には『吉田っち』と呼ばれている様だ。
「で、そっちが噂の子?・・・めっちゃ可愛いじゃん!」
宮田の表情が見るからに明るくなり、テンションが跳ね上がっていた。
「えっと・・・結城光って言います。」
当の光は少し引いていた。
ここに来るにあたって光はある程度拓哉が話した情報を聞いてはいる。
前述した雑なストーリーのことを。
それゆえに光も少し不安があった。
今日はその自分を演じなければならない。
唯志の様にどうしろと明確に指示があるわけでもなく、ただただそのキャラを演じる・・・
根が素直で嘘を吐けない光には少し・・・いや、かなり不安があった。
「で、話をってことで集まったけど、この後どうするの?」
拓哉は宮田に今日のプランを聞いてみた。
「いやーあんまり考えてない。その辺の適当な居酒屋で良くない?」
・・・案の定の答えだ。
言ってることは唯志と近いんだが、明確に違う。
こいつは明らかに考え無しで動いている。
それは拓哉も重々承知していた。
しょうがなしに宮田に誘われるがまま少し梅田を彷徨い、本当に適当な居酒屋に入った。
この週は特に代わり映えはなく、ただただ時間だけ経過した拓也と光。
(この間に朝田と川俣の不倫が公になり、修羅場となっていたが…)
明日は間宮との遠征…という前日。
拓也と光には少しだけ重要なイベントがあった。
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[少し相談があるんだけど・・・良い?]
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数日前の金曜日。
拓哉はskypoで宮田と会話していた。
[相談?珍しいな。何?]
[金なら貸さねーよ?w]
[そういうのではないんだけど・・・]
---
そして拓哉は現在の状況をある程度宮田に相談した。
未来人と言うことは伏せたが、ある程度状況を話さないと話にならない。
とりあえず光は身元不明住所不定で保護してるって体だ。
だが、元々人と話すのが得意ではない拓哉。
更に言うと良い意味でも悪い意味でも実直であり、嘘を吐いた経験も少ない。
嘘を吐くというのは簡単な事じゃない。
嘘を吐くのにもセンスと思慮深さ、そして経験がいる。
それらすべてが備わってない拓哉の『作り話』は当然綻びも多い。
ざっくりと説明した内容だと、光は住所不定無職戸籍無しの状態で拓哉に保護されている。
ついでに今は未来に行く方法を探しているといった感じだ。
何ともお粗末なストーリである。
--
[なるー。なんとなくだが把握したぜ。]
宮田の返事は何とも軽かった。
[何とかなるかな?]
[うーん、わからんwとりあえずだけど、今度その子と会わせてよ。会ってみないと何とも言えないしw]
またこのパターンか・・・と拓哉は思った。
唯志の時も似たような感じだったっけ。
だが拓哉は気づいていないが、唯志の場合と今回はわけが違う。
唯志は色々と考えた上で自分の目で確かめたかった。
だが、宮田はどこまで考えているのか謎だ。
[うーん、会って何か解決するなら・・・]
[解決も何も、会ってみて話してみないとわからないだろ?とりあえず会わせてよ]
どうやら宮田は光と会うの最優先の様だ。
「光ちゃん。この会話相手の宮田ってやつが光ちゃんと会いたいみたいなんだけど・・・」
「そうなの?私は良いんだけど、未来人とか伏せてるんだよね?それで良い案出てくるかな?」
「それは会ってみないとわからない・・・かな?とりあえず協力者は多いに越したことないし、来週の土曜日とかでどうかな?」
「うん、それはタク君に任せるけど・・・本当に唯志君に相談しなくていいんだよね?」
「大丈夫、俺に任せて!」
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先週の金曜日にこの様なやり取りがあり、現在に至る。
拓哉としては光の情報は隠しつつ、宮田の協力と人脈、知識などを得るというのが目的だ。
拓哉としては上手く行けば一気に唯志を出し抜ける・・・などと色気も出ているかもしれない。
正直なところ、この拓哉の考えは甘い。
自分の目的がどれほど自分にだけメリットがある目的になっているか気づいていないからだ。
交渉と言うのは相手にもある程度メリットを与えないと上手く行くことは無い。
圧倒的に優位な立場にいれば別だが、現状で宮田を一方的に利用できるほどの優位性は拓哉には無い。
だが唯志への対抗心から、自分も交渉で上手く立ち回ってみせると功を焦りすぎているのは明らかだ。
光に良いところを見せたかったのだろう。
・・・だが強いて言えば、拓哉たちがやろうとしている未来に帰るという奇跡を成就する為には、この程度の事は当たり前の様に出来ないといけないのかもしれない。
拓哉がそれを意識しているか否かは別として・・・
--待ち合わせ時間の10分前。16時50分。阪急梅田駅改札を降りた某大型書店前の待ち合わせ場所に拓哉と光はいた。
例によって遅刻上等で行動しようとする拓哉に、光が尻を叩いて早めの行動をとっていた。
17時3分。待ち合わせ時間に3分遅れで宮田が現れた。
拓哉ほどではないが、宮田も時間にはルーズな方だった。
(平気で三十分遅れる拓哉とは大違いだが・・・)
「おー、吉田っち久しぶりー」
そう言って宮田は気さくに声をかけてきた。
拓哉も社交辞令で挨拶を返す。どうやら拓哉は宮田には『吉田っち』と呼ばれている様だ。
「で、そっちが噂の子?・・・めっちゃ可愛いじゃん!」
宮田の表情が見るからに明るくなり、テンションが跳ね上がっていた。
「えっと・・・結城光って言います。」
当の光は少し引いていた。
ここに来るにあたって光はある程度拓哉が話した情報を聞いてはいる。
前述した雑なストーリーのことを。
それゆえに光も少し不安があった。
今日はその自分を演じなければならない。
唯志の様にどうしろと明確に指示があるわけでもなく、ただただそのキャラを演じる・・・
根が素直で嘘を吐けない光には少し・・・いや、かなり不安があった。
「で、話をってことで集まったけど、この後どうするの?」
拓哉は宮田に今日のプランを聞いてみた。
「いやーあんまり考えてない。その辺の適当な居酒屋で良くない?」
・・・案の定の答えだ。
言ってることは唯志と近いんだが、明確に違う。
こいつは明らかに考え無しで動いている。
それは拓哉も重々承知していた。
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