捕まり癒やされし異世界

蝋梅

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21.知らされた夜1

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 「彼らを陛下やヴィセル達を庇うわけではないのですが、そう決めたのは俺です」

 存在が迷惑とか消すと言われたのは人生初だった。

「ミライ?」
「あっ、ごめん。ちゃんと聞いてるよ」

 覗きこまれていたようでアップのグラン君が目の前にいて、動揺し頭が揺れそれにあわせてカップも。

「あつっ」

 手にかかったお茶を拭いてくれるグラン君の姿に思わず。

「お母さん」

 予想に反してじとりと睨まれ「俺は、ミライのお母上でもお父上でもないし、なりたくない」と怒り出した。

そんなに嫌なの?

「あー、そうです。貴方を消し損ねたのは貴女が寝言で言ったんです」
「えっ、変な事を言った?!」
「オトウサン、オカアサン、ゴメン。イツキゴメンと泣きながら言ってました」

なんだよ。
不意討ちじゃないか。

 私の闇時代を忘れたはずの辛さを思い出しそうになる。

「…不用な奴を慰める必要ないよ」

緩く抱きしめられた。制服の硬い生地が頬にあたる。

「泣かせたくない。髪の毛でさえ、たとえライアンでも触れさせたくない。他の奴に笑いかけているのを見ると、とても腹が立つ」

何を言ってるの?

「俺のこの気持ちは、好きというモノで合ってますか? 離したくないとずっと側にいたいと思うのは、ミライや皆が思う好きと同じですか?」

 スッポリ腕の中に入っている私は、顔を無理やり出したら。いまにも泣きそうな顔がいた。

「これ以上大事な物を増やしたくなかった。だけど、知ってしまったら無理ですね」

「グラン君?」
「俺の過去」

コツンと額と額がくっついた。

「視て」

熱いに近い熱と光を感じて思わず目を閉じた。

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