恋をする

蝋梅

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2.理解できない侵入者

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 とりあえず両手に抱えていた荷物を下ろす。

次にするのは通報だ。

 焦らず騒がず、とはいえ動揺しているのか、バックの中からなかなか携帯が見つからない。あった! 番号どっちだっけ?もたもたしていたのがいけなかった。

あと部屋に背を向けていたのも。

「誰ですか?」

 気づいた時には口は手で塞がれ、携帯を持っていた腕を強く捕まれていた。

 背中に知らない人の身体が密着している。何で玄関にいたんだろう。何ですぐ外に出なかったの私。日本人は警戒心ないって甘いって、この前久しぶりに帰国した花音言ってたのに。

腕が痛い。
怖い、怖いよ。
カタカタ体が震えだす。
目尻に涙が出てきた。

「大人しくしてもらえますか?危害を加えるつもりはないです。もちろん泣かせるつもりも」

 ふいに、頭の上から困ったような声がした。

 最初より幾分優しい声。もちろん私は、頷いた。ゆっくり手は離れ、解放された瞬間、膝の力が抜け倒れると思ったら、浮いた。

「怖がらせてすみません」

 横抱きに抱えられていた。つい上を見上げたら、水色の瞳と目が合った。

「泣かせてしまいました」

 困ったようにまた謝られた。赤い髪と水色の瞳、うっすらそばかすの美形の若い外人さんだった。

「あの、大丈夫なので降ろしてもらえますか」

 急に恥ずかしくなってきた。私は、そっとソファーに座らされ、ふと自分と彼の足元に目がいく。

あー!

掃除したばっかりなのに! 悲しすぎる! つい恐怖を忘れ怒鳴る。

「靴!脱いでください!」

ポカンと見下ろしてくる外人さん。
あれ?

 服装が映画で歴史物に出てくる騎士の格好。腰には剣が。また最初に戻る。

私が聞きたい。

「あなたは誰ですか?」
「私はランスロット・ユル・ジルバーグと申します。ザーキッドの騎士です。城にいたはずなんですが」

 私の家の中を見渡し、何故か手を開き力を込める仕草をすると、あれっ一瞬光が。外人さんがこちらを向き。

「力もあまり使えないようです」

──もう駄目だ。私の頭では処理できない。目をつぶり、こめかみを押し。

「とりあえずお互い靴を脱ぎ、床を拭き、荷物を入れてから話すのはどうですか?」

 まずそこからだ。私は彼を玄関に促し荷物を手伝わせる事にした。




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