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第一話「黒煙の中で、名もなき者は笑う」
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第一話「黒煙の中で、名もなき者は笑う」
――命は軽い。
誰よりも早く、それを知ったのは、名を持たぬ足軽だった。
天正六年、春。
甲斐と信濃の境に近い小城下、野州の山中で、鉄砲隊の訓練が行われていた。
土くれ混じりの風が吹き、鉄砲の黒煙と硝石の匂いが鼻をついた。腰布を締め直す間もなく、号令が飛ぶ。
「撃てェッ!」
耳が潰れそうな破裂音。続いて、銃身から吐き出される黒煙。
十人一組の鉄砲足軽たちが、猿のような顔をしかめながら、一斉に火縄を落とす。
その列のいちばん端に、ひときわ小柄な足軽がいた。名を知られることもなく、「チビ足」と呼ばれていたその若者は、右肩をかばうように鉄砲を構えた。いや、かばうというより、もう肩の骨がずれているのかもしれなかった。火縄が火皿に触れると、瞬間、視界が白く霞んだ。
――生きているのが不思議だ。
チビ足は煙の中で、自分が何発撃ったのかもわからず、肩がどのくらい壊れているのかも知らず、ただ無心で引き金を引いていた。
終わったと思った瞬間、背後から棒で肩を殴られた。
「おいチビ、銃口が下がってんぞ!」
怒鳴ったのは、伍長の大竹だった。山賊上がりのような顔をした男で、部下をどつくのが日課になっていた。
チビ足は呻き声を押し殺し、歯を食いしばって答える。
「……すまねぇっす。」
「すまねぇじゃねぇ、命中せにゃ意味ねぇんだよ、鉄砲ってのはな!」
チビ足は、肩の骨がミシミシと音を立てるのを感じながら、黙って次の装填に入った。火薬を入れ、弾を詰め、棒で押し込み、火縄を調整する。手順だけは身体が勝手に覚えている。
隣では、仲間の足軽・犬丸が声を潜めて呟いた。
「お前、まだ生きてんのか。すげぇな。」
「死んでたら、楽だったけどな。」
「俺らの命って、火薬一匁より安いよな。」
ふたりは煙の向こうで顔を見合わせ、そして薄く笑った。
彼らはまだ十五、六歳。
だが、命の値段が安いということだけは、はっきり知っていた。
訓練が終わると、山の谷間にある仮設の陣屋に戻った。食い物の匂いはしない。芋の干からびたような飯と、ぬるい汁があるだけ。
チビ足と犬丸は、並んで木の板に腰かけた。どちらの顔にも疲労と、もうひとつ、なにか諦めたような笑みが浮かんでいた。
「これ、明日には腐るな。」
「明日を迎えられたら、な。」
犬丸は、箸も使わず指で飯をつまみながら、ぽつりと呟いた。
「なぁ……お前、名前って、あんの?」
チビ足は一瞬だけ手を止めた。
「名前……?」
「本当のやつ。家族に呼ばれてたやつ。」
しばらく間があった。やがて、チビ足は飯粒を口に放り込みながら、ぽつんと答えた。
「一蔵(いちぞう)。」
「へぇ、ちゃんとしてんじゃん。」
「だけど、誰もそう呼ばん。死んだ親父だけだ。」
「……一蔵。似合ってるよ。」
犬丸は、にやりと笑って、手のひらを差し出した。
「犬丸だ。雑兵に落ちる前は、遠山って名字もあった。今は犬みてぇに扱われてるから、犬丸さ。」
一蔵は、ためらいがちに手を取った。二人の手のひらは、どちらも土と火薬で黒く染まっていた。
「なぁ、一蔵。」
「うん。」
「俺らが死んだらさ、誰か覚えてくれるのかな。」
「さぁな。でも……」
「でも?」
「俺は……誰にも覚えてもらわなくていい。ただ、誰にも使い捨てられたまま、終わりたくねぇ。」
「はは、格好いいこと言うなぁ。」
二人は笑った。その笑いは、どこか痛々しく、けれど確かに人間の顔をしていた。
その夜。
小隊長からの呼び出しがあった。犬丸が一蔵を肘でつつく。
「おい、チビ。お呼びだぞ。」
「なんで俺が?」
「さぁな。出世でもすんじゃねぇの?」
小隊長・村井直勝は、元は僧侶だったという噂の男だった。額には深いしわがあり、常に目を伏せるように話す癖があった。
「一蔵。お前、明日から斥候だ。」
「斥候……ですか?」
「そうだ。前線に近づいて敵情を探れ。兵法では“命を捨てる者”と書く。」
「捨てる……」
一蔵は、その言葉に妙な安心を覚えた。ああ、やっぱり、命なんて、捨てるもんなんだ。そう決まってんだ。
部屋を出ると、犬丸が待っていた。
「どうだった?」
「命、捨ててこいってさ。」
「お前らしいじゃん。」
二人は再び笑った。どこまでも、痛々しくて、まっすぐな笑いだった。
明け方、霧が山を覆っていた。
鳥の声も、風の音も、硝煙の匂いもない――静寂。それは、死の気配に限りなく近い空気だった。
一蔵は草を踏まぬよう、山中を這うように進んでいた。
鉄砲は持たされていない。斥候に鉄砲など不要、というのがこの部隊の方針だった。持って逃げると、敵に奪われるからだ。つまり「お前は逃げるな、殺されろ」という意味だった。
全身を地に伏せ、草をかき分ける。
風が吹く。敵の声がかすかに聞こえる。前方、わずかに開けた谷に、数人の人影。
一蔵は、息を殺して目を凝らす。敵兵はまだこちらに気づいていない。
じっと観察する。着ている甲冑、背負っている旗印……「三河」の紋。やはり、噂通り徳川軍がこの山に潜んでいる。
帰らなければ。
伝えねば。自分の命で、仲間たちが殺されることになる。
だが、身体は動かなかった。
足が、手が、重い。あれほど無心で歩いてきたのに、今になって怖気がこみ上げた。
(このまま、俺が逃げたら――)
その瞬間、後ろから枝がパキ、と鳴った。
振り向いた。
目が合った。
敵兵のひとり。若い、同い年くらいの顔。
だが、その目にためらいはなかった。敵兵は、刀を抜いた。
一蔵は立ち上がった。逃げるには遅い。戦うにも武器はない。
やがて、敵兵が踏み込んできた――
その瞬間、一蔵はとっさに、近くの石をつかんだ。
それを相手の顔面めがけて振り下ろす。石が当たる感触。肉が裂ける音。骨が砕ける音。返り血。
敵兵が崩れた。
一蔵は、震えながら立ち尽くしていた。
血のついた石を見つめ、指を見つめ、自分の胸が上下するのを見つめていた。
――生きてる。俺は、まだ、生きてる。
その足で、陣に戻った。
報告を終えたとき、隊の者たちは誰も、一蔵に声をかけなかった。
ただ、犬丸がぽつりと言った。
「おかえり。」
その一言に、一蔵は初めて、小さくうなずいた。
「……ただいま。」
火薬より軽い命が、ひとつ、今日も燃え尽きずに残っていた。
それは奇跡ではなかった。ただの偶然だった。だが、偶然にも意味を刻みたいと、一蔵は思った。
彼はこの夜、自分の名前を初めて日記に書いた。
「一蔵、十五歳。生きて帰った。今日、誰かを殺した。」
そう記した紙は、寝床の下、血のついた布にくるんで隠された。
誰にも見せないまま。
名もなき者が、名を刻む夜だった。
――命は軽い。
誰よりも早く、それを知ったのは、名を持たぬ足軽だった。
天正六年、春。
甲斐と信濃の境に近い小城下、野州の山中で、鉄砲隊の訓練が行われていた。
土くれ混じりの風が吹き、鉄砲の黒煙と硝石の匂いが鼻をついた。腰布を締め直す間もなく、号令が飛ぶ。
「撃てェッ!」
耳が潰れそうな破裂音。続いて、銃身から吐き出される黒煙。
十人一組の鉄砲足軽たちが、猿のような顔をしかめながら、一斉に火縄を落とす。
その列のいちばん端に、ひときわ小柄な足軽がいた。名を知られることもなく、「チビ足」と呼ばれていたその若者は、右肩をかばうように鉄砲を構えた。いや、かばうというより、もう肩の骨がずれているのかもしれなかった。火縄が火皿に触れると、瞬間、視界が白く霞んだ。
――生きているのが不思議だ。
チビ足は煙の中で、自分が何発撃ったのかもわからず、肩がどのくらい壊れているのかも知らず、ただ無心で引き金を引いていた。
終わったと思った瞬間、背後から棒で肩を殴られた。
「おいチビ、銃口が下がってんぞ!」
怒鳴ったのは、伍長の大竹だった。山賊上がりのような顔をした男で、部下をどつくのが日課になっていた。
チビ足は呻き声を押し殺し、歯を食いしばって答える。
「……すまねぇっす。」
「すまねぇじゃねぇ、命中せにゃ意味ねぇんだよ、鉄砲ってのはな!」
チビ足は、肩の骨がミシミシと音を立てるのを感じながら、黙って次の装填に入った。火薬を入れ、弾を詰め、棒で押し込み、火縄を調整する。手順だけは身体が勝手に覚えている。
隣では、仲間の足軽・犬丸が声を潜めて呟いた。
「お前、まだ生きてんのか。すげぇな。」
「死んでたら、楽だったけどな。」
「俺らの命って、火薬一匁より安いよな。」
ふたりは煙の向こうで顔を見合わせ、そして薄く笑った。
彼らはまだ十五、六歳。
だが、命の値段が安いということだけは、はっきり知っていた。
訓練が終わると、山の谷間にある仮設の陣屋に戻った。食い物の匂いはしない。芋の干からびたような飯と、ぬるい汁があるだけ。
チビ足と犬丸は、並んで木の板に腰かけた。どちらの顔にも疲労と、もうひとつ、なにか諦めたような笑みが浮かんでいた。
「これ、明日には腐るな。」
「明日を迎えられたら、な。」
犬丸は、箸も使わず指で飯をつまみながら、ぽつりと呟いた。
「なぁ……お前、名前って、あんの?」
チビ足は一瞬だけ手を止めた。
「名前……?」
「本当のやつ。家族に呼ばれてたやつ。」
しばらく間があった。やがて、チビ足は飯粒を口に放り込みながら、ぽつんと答えた。
「一蔵(いちぞう)。」
「へぇ、ちゃんとしてんじゃん。」
「だけど、誰もそう呼ばん。死んだ親父だけだ。」
「……一蔵。似合ってるよ。」
犬丸は、にやりと笑って、手のひらを差し出した。
「犬丸だ。雑兵に落ちる前は、遠山って名字もあった。今は犬みてぇに扱われてるから、犬丸さ。」
一蔵は、ためらいがちに手を取った。二人の手のひらは、どちらも土と火薬で黒く染まっていた。
「なぁ、一蔵。」
「うん。」
「俺らが死んだらさ、誰か覚えてくれるのかな。」
「さぁな。でも……」
「でも?」
「俺は……誰にも覚えてもらわなくていい。ただ、誰にも使い捨てられたまま、終わりたくねぇ。」
「はは、格好いいこと言うなぁ。」
二人は笑った。その笑いは、どこか痛々しく、けれど確かに人間の顔をしていた。
その夜。
小隊長からの呼び出しがあった。犬丸が一蔵を肘でつつく。
「おい、チビ。お呼びだぞ。」
「なんで俺が?」
「さぁな。出世でもすんじゃねぇの?」
小隊長・村井直勝は、元は僧侶だったという噂の男だった。額には深いしわがあり、常に目を伏せるように話す癖があった。
「一蔵。お前、明日から斥候だ。」
「斥候……ですか?」
「そうだ。前線に近づいて敵情を探れ。兵法では“命を捨てる者”と書く。」
「捨てる……」
一蔵は、その言葉に妙な安心を覚えた。ああ、やっぱり、命なんて、捨てるもんなんだ。そう決まってんだ。
部屋を出ると、犬丸が待っていた。
「どうだった?」
「命、捨ててこいってさ。」
「お前らしいじゃん。」
二人は再び笑った。どこまでも、痛々しくて、まっすぐな笑いだった。
明け方、霧が山を覆っていた。
鳥の声も、風の音も、硝煙の匂いもない――静寂。それは、死の気配に限りなく近い空気だった。
一蔵は草を踏まぬよう、山中を這うように進んでいた。
鉄砲は持たされていない。斥候に鉄砲など不要、というのがこの部隊の方針だった。持って逃げると、敵に奪われるからだ。つまり「お前は逃げるな、殺されろ」という意味だった。
全身を地に伏せ、草をかき分ける。
風が吹く。敵の声がかすかに聞こえる。前方、わずかに開けた谷に、数人の人影。
一蔵は、息を殺して目を凝らす。敵兵はまだこちらに気づいていない。
じっと観察する。着ている甲冑、背負っている旗印……「三河」の紋。やはり、噂通り徳川軍がこの山に潜んでいる。
帰らなければ。
伝えねば。自分の命で、仲間たちが殺されることになる。
だが、身体は動かなかった。
足が、手が、重い。あれほど無心で歩いてきたのに、今になって怖気がこみ上げた。
(このまま、俺が逃げたら――)
その瞬間、後ろから枝がパキ、と鳴った。
振り向いた。
目が合った。
敵兵のひとり。若い、同い年くらいの顔。
だが、その目にためらいはなかった。敵兵は、刀を抜いた。
一蔵は立ち上がった。逃げるには遅い。戦うにも武器はない。
やがて、敵兵が踏み込んできた――
その瞬間、一蔵はとっさに、近くの石をつかんだ。
それを相手の顔面めがけて振り下ろす。石が当たる感触。肉が裂ける音。骨が砕ける音。返り血。
敵兵が崩れた。
一蔵は、震えながら立ち尽くしていた。
血のついた石を見つめ、指を見つめ、自分の胸が上下するのを見つめていた。
――生きてる。俺は、まだ、生きてる。
その足で、陣に戻った。
報告を終えたとき、隊の者たちは誰も、一蔵に声をかけなかった。
ただ、犬丸がぽつりと言った。
「おかえり。」
その一言に、一蔵は初めて、小さくうなずいた。
「……ただいま。」
火薬より軽い命が、ひとつ、今日も燃え尽きずに残っていた。
それは奇跡ではなかった。ただの偶然だった。だが、偶然にも意味を刻みたいと、一蔵は思った。
彼はこの夜、自分の名前を初めて日記に書いた。
「一蔵、十五歳。生きて帰った。今日、誰かを殺した。」
そう記した紙は、寝床の下、血のついた布にくるんで隠された。
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