あの視線の主人【高校〜のストーリー】

kouji

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はるとにあえた喜び

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午後の編集会議が終わって、エレベーターホールに向かう途中だった。
 休憩室の自販機の前に見慣れない人影があるのを、なんとはなしに視界が捉えた。

 視線を向けた瞬間、息が止まった。

 ――はると、だった。

 ネイビーのジャケットに、白いシャツ。

 けれどその顔には、見慣れないほどの疲れが滲んでいた。

 「……なんで、ここに……」

 声が震えた。

 はるとは、自販機の缶コーヒーを片手に、ゆっくりと結人に目を向けた。

 「やっと、会えた」

 その声に、笑みはなかった。
 ただ、まっすぐに感情を押し殺した声だった。

 「連絡、全部無視しやがって、、、」

 知らないうちに、そんな顔をさせてた。

 喉の奥がつまったまま、言葉が出てこない。

 「どうして逃げるんだよ。俺、何か……した?」

 「違う……そうじゃない。はると先輩は、悪くない」

 そう言った瞬間、はるとの眉がピクリと動いた。

 「じゃあ……誰に、何を吹き込まれたの」

 息を呑んだ。

 目が合う。逃げられない。
 まるで全部を見抜いているようなまなざし。

 「……あの人だろ」

 その名前を口にされた瞬間、背中がぞくりとした。

 「気づいてる。あいつが結人の周りを囲ってるの。」

 はるとは一歩、近づいてくる。

 「……俺、まだ結人のこと、好きだ、、、ずっとずっと、会いたかった」

 鼓動が速くなる。
 職場の白い蛍光灯の下、真っ直ぐなその想いが、まぶしすぎて苦しい。

 その時スマートフォンが震えた。

 画面には【神谷徹】の名前。

 なぜか、背筋がひやりと冷えた。
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