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第2章 魔法の使える世界
第37話 初めての県外遠征 第四夜~
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「しまった。あそこで、ご飯のお代わりをしなければ間に合ったのに」
「仕方が無い。ホテルの人に行先聞こう」
玲己はフロントで聞くが、教えてもらえない。
「知っていても、お教えすることはできません」
びしっと断られた。
「そんな、殺生な。 ……帰って来るまで、ロビーで待っとこ」
「おい、あれ教えなくていいのか?」
「ああまあ、かわいい感じの娘だし、ロビーの賑やかしに丁度じゃないか。聞いてきたら、神崎様達がチェックアウトしたことを教えよう」
その頃、一司達。
「きゃあ」
登りの階段で、俺の目の前でわざとらしく足を踏み外して、こけそうになる美月。
当然、俺はよける。
「ぶー、ここはやっぱり支えてくれて、はずみでキスとかじゃないの?」
「それで、みんなを魔法使いにするのか?」
「……どうしてだろう? 私もその話、聞き覚えがある」
「どうしてだろうな?」
そんなこんなで、結構楽しく観光をしていた。
当然、風穴がダンジョン化とかはしていなかった。
ほかにもいくつか観光地となっている所を巡り、帰ることとした。
レンタカーは、営業所返却ができるので、車で帰ることにした。
普段来ることが無いSA・PAとかも堪能した。
遊びまわって帰り着くと夕方で、慌てて車を返却しに行く羽目になった。
私、神地玲己(かみちたまき)20歳。
今ホテルのロビーにいるの…… いい加減おかしい。
今18時。結局、朝からずっと此処にいた。
仕方がない。
「神崎さん達チェックアウトは、もうされていますよね」
「はい。今朝、出発される時にされています」
「今朝、言ってくれませんでしたよね?」
「チェックアウトに関しては、お聞きになられませんでしたので、お答えいたしませんでした。申し訳ありません」
「そうですか……」
私は、とぼとぼと家に帰る。
ふと耳にかけたイヤホンからK〇KIAさんのありがとうが流れてくる。
頭の中で自分と重なり涙があふれてくる。
泣きながら歩いている姿を、幾人かに見られたらしく、私は大学で泣きの神地として伝説となっていくことをまだ私は知らない。
次の日に、役所へと出かけて、助けられたお礼を言いたいと凸した。
きっと個人情報とかで、教えてくれるのはダメだろうと思っていたら。
「請け負ってくれたのは、○○市の株式会社 特別指定外来種対策会社です。代表者が神崎一司(かんざきかずし)さんとなっています。所在地と代表の電話番号がこれですね」
とあっさり、情報が入手できた。
しかも代表番号が、携帯の番号だ…… いいのかしら?
早速電話をかけようかと思ったが、思い直して履歴書を買ってきて書き始めた。
5枚ほど使い。
5枚目にしてようやく気に入る作品が書けた。
履歴書で、作品を書いていいのか分からないが、とにかく志望の動機についてはアピールができるはず。
まだ2回生だが、就職してはいけないという決まりはないと思う。
この時、私の頭の中では、いきも〇がかりさんのYELLが、ガンガンに鳴り響いていた。きっと。自分の足元を見つめ。過去を。これから先を見据えて…… 「一歩踏み出すのは今よ!!」
「ドン!!」「ひぃぃ」隣から壁が殴られた。やかましかったらしい。
次の日に、早速登録されている住所へとやって来た。
うん普通の独身者用のマンションね。ベルを押す。
「うん? 鳴っている気配がない?」
こういう時は、メーターを見る。動いていないわね。
あれぇ、確認のために地図アプリで住所を入れると、赤丸は私の上にある。
隣に行き、ピンポンする。
ガラの悪そうなお兄さんが、機嫌悪そうに出てきた。
「すいません、隣って引っ越したのでしょうか?」
「ああっ、知らねえよ。時間があるなら、中に入って話しようか?」
と言われたが、会った瞬間に、なめまわすような視線をくれて、そんなことを言われても危険以外の言葉が出ない。
「いえ、すみませんでした。お邪魔しました」
と身を翻したが、手首をつかみに来るのが目の端に映った。
こちとら、ダンジョンで鍛えているんでぃ。
何とか、躱して逃げた。
後ろから「ちっ」と舌打ちが聞こえたが、無視をする。
「あー怖かった」
どうしよう…… あっ、ダンジョン関係の仕事をしているなら役所でわかるかも。
地元の役所へ行き、きょろきょろと見回す。
びっくり、買取カウンターが自動化されている。
講習会は、だめだろうし…… 魔道具を売っているカウンターの脇で、さぼっている人がいる。あの人に聞いてみよう。
「すみません」
「はい? いま私、休憩中なんですが」
「そこを何とか、お願いします。株式会社 特別指定外来種対策会社の代表者、神崎さんに連絡を取りたいのですが、会社が引っ越しているみたいで」
「神崎君の所に用事? ちょっと待ってね」
携帯を取り出して、連絡を取るようだ……。
しまった、私も番号知っているじゃん。
「もしもし、私窓口のゆかちゃん、一司きゅん。お引越ししたの?」
「ぶち、つーツーツーツー」
「あれ? 切れたわね。なんで?」
と言っていると、
「遅くなりました。納品です」
そう言って、紙が差し出された。
「あら、一司きゅん。なんで電話が切れたかと思えば、すぐそばにいたのね」
「ああ納品の催促かと思って。ちょっと遠出していたので、とりあえず5千あればいいですか?」
「ああはい。前に比べれば、落ち着いたから大丈夫。それと、その子が用事があるみたいよ。私はちょっと確認するわ」
「すみません、神崎さん先日は助けていただきまして、ありがとうございました」
お礼を言うが、怪訝そうな顔。
「ああと?」
「私、ダンジョン駆除部隊Aの神地です」
「ああ、そうですか」
「覚えていません?」
「ええ全く」
私は、力なくへたり込んだ。
すると、神崎さんは言い訳を始める。
「……あの時はほら ……みんな見た目にインパクトがあって、なるべく見ない様にしていたから」
言われて、あの時は自分の汚物まみれだった格好を思い出した……。
「ああ、そうでしたね」
「それで用事とは?」
なんだか、きりっとした顔になった。
「ああ、そうなんです。お礼と就職をしに来ました」
そう言ったが、理解ができないようだ。
「はい?」
「いやだから、お礼と就職をしに来ました」
「お礼は良いとしても、就職?」
「会社を、しているのですよね?」
「ああ、まあそうだね」
まだ神崎さんは、きょとんとしている。
「それで来たんですが。住所が変わったんですか? さっき行ったら誰も居なくて」
「えーと、ああ。住所変更の届出していないね」
するとさっきの人が、顔を突っ込んできた。
「住所が変わったら、こちらにも連絡ください。個数確認しました。その子も一司きゅんの毒牙にかかったのね。でも私が先よ、うふ」
そう言われて、思い出す。
「神崎さん、婚約者って、この人なんですか?」
「いや違うよ。この人魔道具の窓口だけど、人の金を狙っているお姉さん。以上、終わりだな」
きっぱりと言い放つ。
「そんな、お金だなんて…… 少しでいいのよ」
「課長の高梨さんに、担当変えてもらおう」
「いや、それはやめて。結構切実に。普通の事務仕事で出会いもなく、数字と戦うのはもう嫌なの」
そう言って、床に沈み込んでいく。
「……とりあえず、事務所の新住所です。それじゃあ…… あれ、名前が分からない……」
「ゆかと呼んで」
「じゃあ窓口のお姉さん。また」
役所から出ると、
「とりあえず。ここじゃなんだし、事務所というか家だけど行くか」
と言ってくれた。門前払いは回避できたようだ。
「お願いします」
「仕方が無い。ホテルの人に行先聞こう」
玲己はフロントで聞くが、教えてもらえない。
「知っていても、お教えすることはできません」
びしっと断られた。
「そんな、殺生な。 ……帰って来るまで、ロビーで待っとこ」
「おい、あれ教えなくていいのか?」
「ああまあ、かわいい感じの娘だし、ロビーの賑やかしに丁度じゃないか。聞いてきたら、神崎様達がチェックアウトしたことを教えよう」
その頃、一司達。
「きゃあ」
登りの階段で、俺の目の前でわざとらしく足を踏み外して、こけそうになる美月。
当然、俺はよける。
「ぶー、ここはやっぱり支えてくれて、はずみでキスとかじゃないの?」
「それで、みんなを魔法使いにするのか?」
「……どうしてだろう? 私もその話、聞き覚えがある」
「どうしてだろうな?」
そんなこんなで、結構楽しく観光をしていた。
当然、風穴がダンジョン化とかはしていなかった。
ほかにもいくつか観光地となっている所を巡り、帰ることとした。
レンタカーは、営業所返却ができるので、車で帰ることにした。
普段来ることが無いSA・PAとかも堪能した。
遊びまわって帰り着くと夕方で、慌てて車を返却しに行く羽目になった。
私、神地玲己(かみちたまき)20歳。
今ホテルのロビーにいるの…… いい加減おかしい。
今18時。結局、朝からずっと此処にいた。
仕方がない。
「神崎さん達チェックアウトは、もうされていますよね」
「はい。今朝、出発される時にされています」
「今朝、言ってくれませんでしたよね?」
「チェックアウトに関しては、お聞きになられませんでしたので、お答えいたしませんでした。申し訳ありません」
「そうですか……」
私は、とぼとぼと家に帰る。
ふと耳にかけたイヤホンからK〇KIAさんのありがとうが流れてくる。
頭の中で自分と重なり涙があふれてくる。
泣きながら歩いている姿を、幾人かに見られたらしく、私は大学で泣きの神地として伝説となっていくことをまだ私は知らない。
次の日に、役所へと出かけて、助けられたお礼を言いたいと凸した。
きっと個人情報とかで、教えてくれるのはダメだろうと思っていたら。
「請け負ってくれたのは、○○市の株式会社 特別指定外来種対策会社です。代表者が神崎一司(かんざきかずし)さんとなっています。所在地と代表の電話番号がこれですね」
とあっさり、情報が入手できた。
しかも代表番号が、携帯の番号だ…… いいのかしら?
早速電話をかけようかと思ったが、思い直して履歴書を買ってきて書き始めた。
5枚ほど使い。
5枚目にしてようやく気に入る作品が書けた。
履歴書で、作品を書いていいのか分からないが、とにかく志望の動機についてはアピールができるはず。
まだ2回生だが、就職してはいけないという決まりはないと思う。
この時、私の頭の中では、いきも〇がかりさんのYELLが、ガンガンに鳴り響いていた。きっと。自分の足元を見つめ。過去を。これから先を見据えて…… 「一歩踏み出すのは今よ!!」
「ドン!!」「ひぃぃ」隣から壁が殴られた。やかましかったらしい。
次の日に、早速登録されている住所へとやって来た。
うん普通の独身者用のマンションね。ベルを押す。
「うん? 鳴っている気配がない?」
こういう時は、メーターを見る。動いていないわね。
あれぇ、確認のために地図アプリで住所を入れると、赤丸は私の上にある。
隣に行き、ピンポンする。
ガラの悪そうなお兄さんが、機嫌悪そうに出てきた。
「すいません、隣って引っ越したのでしょうか?」
「ああっ、知らねえよ。時間があるなら、中に入って話しようか?」
と言われたが、会った瞬間に、なめまわすような視線をくれて、そんなことを言われても危険以外の言葉が出ない。
「いえ、すみませんでした。お邪魔しました」
と身を翻したが、手首をつかみに来るのが目の端に映った。
こちとら、ダンジョンで鍛えているんでぃ。
何とか、躱して逃げた。
後ろから「ちっ」と舌打ちが聞こえたが、無視をする。
「あー怖かった」
どうしよう…… あっ、ダンジョン関係の仕事をしているなら役所でわかるかも。
地元の役所へ行き、きょろきょろと見回す。
びっくり、買取カウンターが自動化されている。
講習会は、だめだろうし…… 魔道具を売っているカウンターの脇で、さぼっている人がいる。あの人に聞いてみよう。
「すみません」
「はい? いま私、休憩中なんですが」
「そこを何とか、お願いします。株式会社 特別指定外来種対策会社の代表者、神崎さんに連絡を取りたいのですが、会社が引っ越しているみたいで」
「神崎君の所に用事? ちょっと待ってね」
携帯を取り出して、連絡を取るようだ……。
しまった、私も番号知っているじゃん。
「もしもし、私窓口のゆかちゃん、一司きゅん。お引越ししたの?」
「ぶち、つーツーツーツー」
「あれ? 切れたわね。なんで?」
と言っていると、
「遅くなりました。納品です」
そう言って、紙が差し出された。
「あら、一司きゅん。なんで電話が切れたかと思えば、すぐそばにいたのね」
「ああ納品の催促かと思って。ちょっと遠出していたので、とりあえず5千あればいいですか?」
「ああはい。前に比べれば、落ち着いたから大丈夫。それと、その子が用事があるみたいよ。私はちょっと確認するわ」
「すみません、神崎さん先日は助けていただきまして、ありがとうございました」
お礼を言うが、怪訝そうな顔。
「ああと?」
「私、ダンジョン駆除部隊Aの神地です」
「ああ、そうですか」
「覚えていません?」
「ええ全く」
私は、力なくへたり込んだ。
すると、神崎さんは言い訳を始める。
「……あの時はほら ……みんな見た目にインパクトがあって、なるべく見ない様にしていたから」
言われて、あの時は自分の汚物まみれだった格好を思い出した……。
「ああ、そうでしたね」
「それで用事とは?」
なんだか、きりっとした顔になった。
「ああ、そうなんです。お礼と就職をしに来ました」
そう言ったが、理解ができないようだ。
「はい?」
「いやだから、お礼と就職をしに来ました」
「お礼は良いとしても、就職?」
「会社を、しているのですよね?」
「ああ、まあそうだね」
まだ神崎さんは、きょとんとしている。
「それで来たんですが。住所が変わったんですか? さっき行ったら誰も居なくて」
「えーと、ああ。住所変更の届出していないね」
するとさっきの人が、顔を突っ込んできた。
「住所が変わったら、こちらにも連絡ください。個数確認しました。その子も一司きゅんの毒牙にかかったのね。でも私が先よ、うふ」
そう言われて、思い出す。
「神崎さん、婚約者って、この人なんですか?」
「いや違うよ。この人魔道具の窓口だけど、人の金を狙っているお姉さん。以上、終わりだな」
きっぱりと言い放つ。
「そんな、お金だなんて…… 少しでいいのよ」
「課長の高梨さんに、担当変えてもらおう」
「いや、それはやめて。結構切実に。普通の事務仕事で出会いもなく、数字と戦うのはもう嫌なの」
そう言って、床に沈み込んでいく。
「……とりあえず、事務所の新住所です。それじゃあ…… あれ、名前が分からない……」
「ゆかと呼んで」
「じゃあ窓口のお姉さん。また」
役所から出ると、
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と言ってくれた。門前払いは回避できたようだ。
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