44 / 45
第ニ章 異世界側開拓
第44話 魔王さんの自白
しおりを挟む
そして、翌朝。
「居るか?」
「まだです」
モニターを眺める捜査員。
「一応、周辺も見ておけ」
「はっ」
そして、八時四十分。いきなり反応が出る。
「マルタイ、出現。人数二名」
「二名?」
山勢は腕時計を見る。
「八時四十分か。まあ九時という約束。そこまで待つか」
そして八時五十五分。
「行くぞ」
三人そろって、玄関へ向かう。
二分ほど早いが、ドアをノックする。
出てきたのは、改。
「おはようございます。時間通りですね。ところで、警官というか捜査員の方も一緒に行くのでしょうか?」
「いや先に、我々だけ、下見に行く。頼めるかね」
「分かりました。家に飛ぶので、靴は脱いで持って行ってください」
そう言うと、報告で見た空間の揺らぎが現れる。
「どうぞ」
改に続き、三人は中へ入る。
抜けた先は、家。それも日本家屋の玄関。かなり広め。
「ここは?」
山勢は問う。
「異世界側の俺の家です。玄関に靴は置いておいてください。みんなを紹介します」
そう言って、リビング側へ移動する。
そして、山勢達は驚く。色とりどりの女性。だがその顔は、万結や凪紗に似ている。
「彼女達は、全員エレメンタル。精霊です。髪色で判断がつきますが、土、火に光。闇。水。そして、昨日言った通りそらが、空間。つくし、出来たのか?」
「はい。これが建物用。四隅に設置します。そしてこれが捕縛用。体のどこでも良いですが、首なら、切って逃げることが出来ませんので首に。後ろから押し当てれば巻き付き一体化します」
そう言って、招き猫が四体と、二センチメートル幅の平べったい物差しのような黒い棒が並べられる。
「それじゃあ、魔王城を見学に行きますか。一応居る危険性もあるので、静に」
「分かった」
三人ともこっくりと、頷く。
玄関から出て、魔王城へ繋ぐ。
直接ではなく、少し離れた森の所。
「そら、誰か居るか?」
「いえ。今は誰も居ません」
「つくし、周りに魔道具は?」
「ありません」
そこで、そらから、追加情報。
「建物全体に結界。魔物よけですね」
「分かったありがとう」
山勢達三人は、写真を撮っている。
「別方向からも写真を撮りたい。良いかね」
「ええ。行きましょう」
そうして、四方向。林の中に精霊石のマーカーを置き、その間に写真を撮る。
「よし良いよ」
「じゃあ、一度日本に戻って、部隊をこちらに連れてきますか?」
「そうだな」
だが、予想に反して魔王が現れるのに、二週間の時間を要した。
その間に宿舎を建て、隊員は異世界での生活を送ることになる。
そして、魔王は。
「やっと、買うことが出来た。フレームは錬成して、何とかなるが。マットレスなどは買わないといけないからな。きっと改が持っているが、返せとも言えないし」
文句を言いながら、城に到着。
持っているマットレスを、床に下ろす。
フレームを錬成しようと、魔力を練る。
「………… あれ?」
魔力が練られない?
「うん、どうしたんだ? 悠翔」
「ああ、改か。おまえが、ベッドを持って行くから。いま、ベッドのフレームを錬成しようとしてな」
そう言いながら、じっとこっちを見る。
「悠翔。ちょっと見ない間に老けたな」
今の見た目は、どう見ても五十過ぎ。
「小学校五年の時に、こっちへ召喚されて、千年位。こっちで、暮らしたからな。老けたんだよ。せっかく日本へ帰ったが、元の時間へ繋がった。訳が分からん」
そう言って、近付いてくる。
今は、魔道具ではなく。
そら達が、悠翔の魔力をおさえている。
ぐっと近付いてきて、人の首に腕を絡める。
いつもやっている、おふざけ。
「備品を返せ。改」
ちょっとためらったが、悠翔の首に魔道具を押しつける。
「なんだこれ?」
パシッと言う感じで、首にはまる。
「魔力封じの首輪かな?」
「バカやろう。ふざけるな。外せよ」
そう言いながらも、外そうとしているが、外れない。
「精霊の業物だからな。外れないよ」
「おまえなあ。俺は此処では、魔王みたいな者だが、おまえの友人だと思うんだが」
「俺にとっても友人だがな、国の方は許してくれないみたいだぞ」
右手を挙げると、バラバラと隊員達が、周りを囲む。
「君が魔王かね」
山勢さんが聞く。
「自称だがね。元はこの国に拉致された日本人さ。誰も救出に来なかった」
「そうか、それはすまない。だが、これとそれとは別だ。世界中でモンスターの出現。それに対する関与は君だね」
「そうだね」
あっさりと、認める。
「その理由は?」
「彼女が欲しかった」
「「「はっ?」」」
山勢を始め、みんなが間抜けな声を出す。
悠翔は話を続ける。
「いや大学に入って、みんなが、かの女を連れ出し始めて、すでに枯れた感情だったが、俺も彼女が欲しくなってね。ただまあ、普通に声かけても、ジェネレーションギャップというのか、千歳以上の年の差のせいか振られてね。モンスターに攫われた後に助ければ、多少のことには、目をつむってくれるかと考えて」
山勢さんは、がっくりと肩を落とす。
「そんなことで。君は世界中で、無実の人たちの拉致、並びに不同意性交その他の罪を」
そこまで言ったところで、悠翔が口を挟む。
「俺は、時空を繋ぎ、道を開いただけ。その後は、モンスターの勝手。まさか向こうに行くなんて。ましてや、人を攫うなんて考えもしませんでした」
しらっと、ほざく。
さっきナンパ目的で、攫われてた女の子を助けてと、言ったばかりじゃ無いか。
「居るか?」
「まだです」
モニターを眺める捜査員。
「一応、周辺も見ておけ」
「はっ」
そして、八時四十分。いきなり反応が出る。
「マルタイ、出現。人数二名」
「二名?」
山勢は腕時計を見る。
「八時四十分か。まあ九時という約束。そこまで待つか」
そして八時五十五分。
「行くぞ」
三人そろって、玄関へ向かう。
二分ほど早いが、ドアをノックする。
出てきたのは、改。
「おはようございます。時間通りですね。ところで、警官というか捜査員の方も一緒に行くのでしょうか?」
「いや先に、我々だけ、下見に行く。頼めるかね」
「分かりました。家に飛ぶので、靴は脱いで持って行ってください」
そう言うと、報告で見た空間の揺らぎが現れる。
「どうぞ」
改に続き、三人は中へ入る。
抜けた先は、家。それも日本家屋の玄関。かなり広め。
「ここは?」
山勢は問う。
「異世界側の俺の家です。玄関に靴は置いておいてください。みんなを紹介します」
そう言って、リビング側へ移動する。
そして、山勢達は驚く。色とりどりの女性。だがその顔は、万結や凪紗に似ている。
「彼女達は、全員エレメンタル。精霊です。髪色で判断がつきますが、土、火に光。闇。水。そして、昨日言った通りそらが、空間。つくし、出来たのか?」
「はい。これが建物用。四隅に設置します。そしてこれが捕縛用。体のどこでも良いですが、首なら、切って逃げることが出来ませんので首に。後ろから押し当てれば巻き付き一体化します」
そう言って、招き猫が四体と、二センチメートル幅の平べったい物差しのような黒い棒が並べられる。
「それじゃあ、魔王城を見学に行きますか。一応居る危険性もあるので、静に」
「分かった」
三人ともこっくりと、頷く。
玄関から出て、魔王城へ繋ぐ。
直接ではなく、少し離れた森の所。
「そら、誰か居るか?」
「いえ。今は誰も居ません」
「つくし、周りに魔道具は?」
「ありません」
そこで、そらから、追加情報。
「建物全体に結界。魔物よけですね」
「分かったありがとう」
山勢達三人は、写真を撮っている。
「別方向からも写真を撮りたい。良いかね」
「ええ。行きましょう」
そうして、四方向。林の中に精霊石のマーカーを置き、その間に写真を撮る。
「よし良いよ」
「じゃあ、一度日本に戻って、部隊をこちらに連れてきますか?」
「そうだな」
だが、予想に反して魔王が現れるのに、二週間の時間を要した。
その間に宿舎を建て、隊員は異世界での生活を送ることになる。
そして、魔王は。
「やっと、買うことが出来た。フレームは錬成して、何とかなるが。マットレスなどは買わないといけないからな。きっと改が持っているが、返せとも言えないし」
文句を言いながら、城に到着。
持っているマットレスを、床に下ろす。
フレームを錬成しようと、魔力を練る。
「………… あれ?」
魔力が練られない?
「うん、どうしたんだ? 悠翔」
「ああ、改か。おまえが、ベッドを持って行くから。いま、ベッドのフレームを錬成しようとしてな」
そう言いながら、じっとこっちを見る。
「悠翔。ちょっと見ない間に老けたな」
今の見た目は、どう見ても五十過ぎ。
「小学校五年の時に、こっちへ召喚されて、千年位。こっちで、暮らしたからな。老けたんだよ。せっかく日本へ帰ったが、元の時間へ繋がった。訳が分からん」
そう言って、近付いてくる。
今は、魔道具ではなく。
そら達が、悠翔の魔力をおさえている。
ぐっと近付いてきて、人の首に腕を絡める。
いつもやっている、おふざけ。
「備品を返せ。改」
ちょっとためらったが、悠翔の首に魔道具を押しつける。
「なんだこれ?」
パシッと言う感じで、首にはまる。
「魔力封じの首輪かな?」
「バカやろう。ふざけるな。外せよ」
そう言いながらも、外そうとしているが、外れない。
「精霊の業物だからな。外れないよ」
「おまえなあ。俺は此処では、魔王みたいな者だが、おまえの友人だと思うんだが」
「俺にとっても友人だがな、国の方は許してくれないみたいだぞ」
右手を挙げると、バラバラと隊員達が、周りを囲む。
「君が魔王かね」
山勢さんが聞く。
「自称だがね。元はこの国に拉致された日本人さ。誰も救出に来なかった」
「そうか、それはすまない。だが、これとそれとは別だ。世界中でモンスターの出現。それに対する関与は君だね」
「そうだね」
あっさりと、認める。
「その理由は?」
「彼女が欲しかった」
「「「はっ?」」」
山勢を始め、みんなが間抜けな声を出す。
悠翔は話を続ける。
「いや大学に入って、みんなが、かの女を連れ出し始めて、すでに枯れた感情だったが、俺も彼女が欲しくなってね。ただまあ、普通に声かけても、ジェネレーションギャップというのか、千歳以上の年の差のせいか振られてね。モンスターに攫われた後に助ければ、多少のことには、目をつむってくれるかと考えて」
山勢さんは、がっくりと肩を落とす。
「そんなことで。君は世界中で、無実の人たちの拉致、並びに不同意性交その他の罪を」
そこまで言ったところで、悠翔が口を挟む。
「俺は、時空を繋ぎ、道を開いただけ。その後は、モンスターの勝手。まさか向こうに行くなんて。ましてや、人を攫うなんて考えもしませんでした」
しらっと、ほざく。
さっきナンパ目的で、攫われてた女の子を助けてと、言ったばかりじゃ無いか。
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
管理世界が発展しないから、お前ら何とかしろと言う駄女神
久遠 れんり
ファンタジー
日常は簡単に壊れ、異世界へ。あの女神本気か?
公務員の共稼ぎ両親に、とびぬけた才能なんかなくても良い。普通の暮らしのできる普通の人であれと、普人(ひろと)と名付けられ、その思いに答えるように、標準偏差の中央値を目指して努力?をする主人公、佐藤普人。
高校生なら「彼女の一人でも居るものだ」と言う友人の一言からの流れで彼女ができた。それから1週間後。帰宅時に家の方向が違うため、彼女と別れるいつもの交差点……。
青信号で横断歩道を渡り始める彼女。途中でふとこちらを振り返り、俺に向かって笑顔で手を振る彼女。俺も手を振り返し、そして彼女は向き直り歩き始める……。
それが……彼女を見た最後となった……。
そして異世界へ……俺が……。
管理世界が発展しないから、お前ら何とかしろと言う女神。
そこは……。
技術と恋愛は両立するのか?
昔書いたもの、推敲しつつアップします。
スローライフとは何なのか? のんびり建国記
久遠 れんり
ファンタジー
突然の異世界転移。
ちょっとした事故により、もう世界の命運は、一緒に来た勇者くんに任せることにして、いきなり告白された彼女と、日本へ帰る事を少し思いながら、どこでもキャンプのできる異世界で、のんびり暮らそうと密かに心に決める。
だけどまあ、そんな事は夢の夢。
現実は、そんな考えを許してくれなかった。
三日と置かず、騒動は降ってくる。
基本は、いちゃこらファンタジーの予定。
そんな感じで、進みます。
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。
人類最強は農家だ。異世界へ行って嫁さんを見つけよう。
久遠 れんり
ファンタジー
気がつけば10万ポイント。ありがとうございます。
ゴブリン?そんなもの草と一緒に刈っちまえ。
世の中では、ダンジョンができたと騒いでいる。
見つけたら警察に通報?
やってもいいなら、草刈りついでだ。
狩っておくよ。
そして、ダンジョンの奥へと潜り異世界へ。
強力無比な力をもつ、俺たちを見て村人は望む。
魔王を倒してください? そんな事、知らん。
俺は、いや俺達は嫁さんを見つける。それが至上の目的だ。
そう。この物語は、何の因果か繋がった異世界で、嫁さんをゲットする物語。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる