ダンジョンのできた世界で、俺は世界を救えと望まれる。えっ、やだよ。ーその男、神の遊戯に巻き込まれて最強となるー

久遠 れんり

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始まった新世界

第45話 えー、想定外でございます

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 夢野のおかげ? で無事にカップルが誕生となった。

 だがまあ、臨海と高原は良いのだが、夢野一人対神保と紫雲のチームは微妙だ。

 そんな中で夢野本人は、妄想の中でどっちにも抱かれたことがあるし、覚悟はできていると。謎の宣言をしてきた。

「どうする?」
「うーん。興味は有るんだが、夢野を好きかどうかだと微妙だなぁ」
 神保と紫雲は微妙な顔で悩む。

「まあな。変態だしなぁ」
「変態と違うし…… 二人ともが好きなんだもん」
 真っ赤な顔でそう言われても、うーんと言う感じ……

「まあ、俺達もお友達から始めるからな。それで良いんじゃ無いか?」
「おう、そうだな」
「そんじゃ、よろしく」
 とまあ、ゴタゴタあったのだが、なんとか収まった。
 だが、『暁の兵団』は三人では無い。

 珠水たまみず 龍也りゅうや龍端りゅうばた 天明てんめいは話しを聞いて愕然とする。

 何であいつらだけという思いが言葉に出来ずに、「おまえら、気合いが足りねえ」とか叫んだとか……


 だが叫んだ珠水も、龍端も当然経験者枠で、引率を行う。
 そのため班分けに期待をしていた。

 そう、そこに期待をした二人。
 二年一組の珠水たまみず 龍也りゅうやの元で出来た班は、見事思いが通じたのか彼のことが好きな颯馬そうま 香織かおりが入って来た。
 それにくっ付いて来た斉藤さいとう 舞依まいと、この二人の女の子が好きな野郎共が追加された。

 加藤かとう 逸人はやとは香織がすきで、八柳やなぎ 和仁かずひとは舞依がすきだったりする。

 そんな奇妙な、緊張感がある班が出来上がる。


 そして、二年四組の龍端りゅうばた 天明てんめいが引率をするのは見事に男ばかりだった。
 永谷ながや 俊英としひで と本山もとやま 圭介けいすけだが、この二人はとことんやる気がなし。
 龍端が強そうだから、このチームへ入った。

 法村のりむら 啓司けいじはなんとなく入り、柴田しばた 輝瑠ひかるはなんとなく、龍端のチームに入った方が良いと感じたから。


 そう、そうして学校行事としてのダンジョン探索が始まった。

 だが管理室側も初めての事。
 当然だが、最近は魔石や五階で、採取を行う者達も増えていて人も増えていた。

 そんな所に大量の人間が投入されると…… そう……

 覚えているだろうか? 過去に自衛隊達がボス戦をしたときに、隊員達の人数により、ボスのオークが三体になっていたことがあった。

 当然だが、それは通常フロアでも起こる。

「ちっ、なんだよこれ。うぜえ」
 一般の探索者達は、彼等を見てうんざりする。

「オラじゃまだ。前に行かせろよ」
 団体の側を強引に進んでいく。

 そんな時だ……

 ダンジョンの一階フロアが、ドンという感じに揺れた。


「―― うん? なんだ」
「シンどうしたんだ?」
「ダンジョンの一階に、大量の人間がいる」
 最近お気に入りの、六階に建てた東屋でまったりしていた二人だが、シンが反応をした。
 
「なんで?」
「分からないが、KKKシステムが発動をした」
「なんだそのKKKシステムって?」
「機会は、均等に、配るシステムだ」
 最近こんな言い回しが気に入ったシン。

「どうなるんだ?」
「一階だから一人につき三体から五体のゴブリンが割り当てられる。だが急に人間が増えたら免疫システムが働くかもな」
 ここに来て、シンから訳の分からない説明がされる。
 変な顔をしていると教えてくれた。

「免疫ユニットというのはだな、ダンジョン内を最適化するために、普段いないモンスターが設置される。と言っても一階のダンジョンなら五階にいるボスが出るくらいだからオークだな」
「おそろしい。初心者にオークかよ。まあだけど、それなら数で押せるだろう」
 なんて司は自分レベルで考えて安心をしたのだが、実際はなぜか一人に一匹のオークが配置された。

 だから、地響きが起こったのだ。


 「なんだ今の揺れ?」
 一般探索者も、そして、行事の中に混ざっていた『レッドラスティネイル』達はいつもと違う事が起こったのを感じて警戒をする。

「何があったの?」
「分からないけれど、前方に強い気配。これって、オークかも」
「何で一階にオークが出るのよ」
「分からないけれど、普通の子じゃまずいと思う」
 そう彼女達の周りには、大量の素人がいる。
 ゴブリンならまだしも、オークとなると絶望としか言えない。


 そう、その悲劇は幕を開けた。
「何でこんなのが一階にいるんだぁ」
「知るか」
 一般の探索者は、戦いながら入り口方向へと速やかに戻る。

 だが途中で大量の学生に前を阻まれる。

 元々洞窟型で横幅など二十メートルくらい。広いところでも三十メートル。
 狭いところなら十メートルも無い。

 そんな所に、高校生がひしめいている。

「じゃまだどけぇ」
 薄暗い中で流れを逆に突っ切る。
 当然だが、胸を触られたとか、お尻を触られたとかの声が聞こえてくる。

 そんな中で、『暁の兵団』は異常を感じて、クラスの塊の中から抜けて集まろうとする。
 当然、班の連中も一緒だ。

「こら勝手に動くな」
 引率の先生から命令が振ってくる。

 だが、先生はヘッドライトを付けているレベル。

「先生そんな事を言っている場合じゃ無い。何か普段と違うんだ」
「何が違うんだ?」
「それは分からないんだけれど、体がなんか鳥肌が立っているんだよ」
「まあ、中は涼しいからな」
 それは違う。違うんだ先生…… とまあ、龍端は思う。

「とりあえずおかしいので、仲間のいる二年一組へ行きます。前ですよね」
「あっああ」
 すっとぼけた先生だが、龍端の気合いに負ける。


 そんな頃、二階に向かう階段近くでは、追われた一般探索者達が集まってきていた。
「大丈夫だ。二階には異常が起こっていない」
「よし、とりあえず二階に逃げ込め。弱い奴らは階段からあまり離れるな。二階からはゴブリンが複数で来るぞ。初心者は気を付けろ」
 などと説明される。

 そう、たかだか三キロのフロアに、数百のオークが出現。

 それは地獄のような光景。
 幾匹か倒されて、ドロップした豚骨が地獄感を演出をする。
「うわあ畜生。彼女を返せぇ」
 時間が経つにつれ、幾人か悲劇も起こり始めたようで、惨劇の場となってくる。

「くっ数が多い」
 『レッドラスティネイル』達は、先生の忠告を無視して前に出た。当然だが、人から離れないと武器が使えない。そう彼女達はデスサイズを振るうのだが、敵の数が多すぎる。そして、ドロップした豚肉や豚骨で足元が悪くなる。
「ええい。今日に限って、どうしてこんなにドロップが多いのよ」
 ドロップしても、当然だが拾う暇が無い。

 やがて、彼女達の脇をすり抜けたオーク達によって、飲み込まれ始めた高校生。

「助けてください。司さんっ」
 誰かの念話が、悲痛な声を上げる。
 
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