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第1章
3.プライド
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おそるおそる、遥可は中指を将大の穴に入れる。
クチュっといやらしい音が鳴り…
中の壁が指の進む方向に開きながら、吸い付いていく。
「なんかすごい…」
「はっ……もっと…欲しっ…」
将大は腰を動かして、自分で遥可を求めていく。
遥可が人差し指と薬指も中に入れて、出し入れしてやると、将大は悦びの声を上げる。
「あんっ…気持ち良いっ…んっ」
蕩ける顔…
でも、やがて…
絶頂を迎えられない焦燥も色濃くなっていく。
「も…っと…もっと奥ぅ…」
将大は腰を大きく回して、なんとか奥の方に届かせようとする。
グチュグチュと音が鳴る。
「はあっ…奥…届かない…んんっ」
動いていた将大の身体が急に止まる。
「どうした?」
「やっぱ無理…指じゃイけない。止めて良いよ」
遥可が指を中から出すと、将大は絡んだ液を舐めとった。
「ごめんね?付き合わせちゃって。もう帰って良いよ」
「え?まだイけてないんだろ?」
遥可は将大の脚を見る。
奥が疼いているのか、その脚は震えている。
「良いんだよ。高い金払ったんだろ?俺なんかの介護して、あんた馬鹿みたいじゃん?早く受付でクレーム上げなよ。全額返金してくれるよ」
「そんなこと…」
「ほんとごめん、帰って…」
そこまで言うと、将大は布団を被って向こうを向いてしまった。
「なあ…?」
遥可が布団を剥がすと、丸まって震えていた将大が恐ろしい顔で遥可を睨んだ。
「帰れっつっただろうが」
「やだよ。まだ帰りたくない」
遥可は将大を見下ろして言う。
「はあ?」
将大は顔を歪める。
「あのさ、俺の中のプライドが許さないんだよね。興味あってここまで来たのに、中途半端で終わるのが…そりゃ、お前だったのは完全予想外だし、最初から分かってたら絶対来なかったけど…でも、そんなの言い訳だよな。やっぱり、興味持ったら最後までやらないと…お前とやらないと…」
そこまで遥可が言うと、将大が大きな声で笑い出した。
「『お前とやらないと』か…さっき、『誰がお前はなんかとやるかよ』って言ってたのはどこの誰なんだよ?『汚い』とも言ってた。そこまで言われたら、俺だって嫌だよ」
そう言うと、将大は起き上がり遥可と向き合う形になる。
神妙な顔になって話す。
「まあ…さっきの俺の醜さは認める。自分が刺して傷つけた奴の友達に『俺に入れて』なんて言って…自制心がなさすぎた」
「媚薬打たれたからだろ?」
遥可の言葉に将大は目を見開く。
「明らかに様子おかしいもん。分かるよ。腕に布付けてるのも、注射の跡を隠すためだろ?」
「まあね。毎日何本打たれてるのか分かんないくらい打たれるから…」
自分の腕をさすりながら将大は笑う。
「でも、俺にもプライドがあるからさ、同情されながら抱かれたくないよ。汚いって思いながら俺を抱くんだろ?嫌だよ…」
「汚いかどうか、実際やってみないと分からないって思い直した。それに…」
「あっ…」
遥可は将大を押し倒す。
「お前に選択する権利なんてねーんだよ。『ご自由にお使いください』って言われたんだぜ、こっちは?」
悔しそうに遥可を睨む将大の目は潤んでいる。
遥可には誘っているようにしか見えない。
クチュっといやらしい音が鳴り…
中の壁が指の進む方向に開きながら、吸い付いていく。
「なんかすごい…」
「はっ……もっと…欲しっ…」
将大は腰を動かして、自分で遥可を求めていく。
遥可が人差し指と薬指も中に入れて、出し入れしてやると、将大は悦びの声を上げる。
「あんっ…気持ち良いっ…んっ」
蕩ける顔…
でも、やがて…
絶頂を迎えられない焦燥も色濃くなっていく。
「も…っと…もっと奥ぅ…」
将大は腰を大きく回して、なんとか奥の方に届かせようとする。
グチュグチュと音が鳴る。
「はあっ…奥…届かない…んんっ」
動いていた将大の身体が急に止まる。
「どうした?」
「やっぱ無理…指じゃイけない。止めて良いよ」
遥可が指を中から出すと、将大は絡んだ液を舐めとった。
「ごめんね?付き合わせちゃって。もう帰って良いよ」
「え?まだイけてないんだろ?」
遥可は将大の脚を見る。
奥が疼いているのか、その脚は震えている。
「良いんだよ。高い金払ったんだろ?俺なんかの介護して、あんた馬鹿みたいじゃん?早く受付でクレーム上げなよ。全額返金してくれるよ」
「そんなこと…」
「ほんとごめん、帰って…」
そこまで言うと、将大は布団を被って向こうを向いてしまった。
「なあ…?」
遥可が布団を剥がすと、丸まって震えていた将大が恐ろしい顔で遥可を睨んだ。
「帰れっつっただろうが」
「やだよ。まだ帰りたくない」
遥可は将大を見下ろして言う。
「はあ?」
将大は顔を歪める。
「あのさ、俺の中のプライドが許さないんだよね。興味あってここまで来たのに、中途半端で終わるのが…そりゃ、お前だったのは完全予想外だし、最初から分かってたら絶対来なかったけど…でも、そんなの言い訳だよな。やっぱり、興味持ったら最後までやらないと…お前とやらないと…」
そこまで遥可が言うと、将大が大きな声で笑い出した。
「『お前とやらないと』か…さっき、『誰がお前はなんかとやるかよ』って言ってたのはどこの誰なんだよ?『汚い』とも言ってた。そこまで言われたら、俺だって嫌だよ」
そう言うと、将大は起き上がり遥可と向き合う形になる。
神妙な顔になって話す。
「まあ…さっきの俺の醜さは認める。自分が刺して傷つけた奴の友達に『俺に入れて』なんて言って…自制心がなさすぎた」
「媚薬打たれたからだろ?」
遥可の言葉に将大は目を見開く。
「明らかに様子おかしいもん。分かるよ。腕に布付けてるのも、注射の跡を隠すためだろ?」
「まあね。毎日何本打たれてるのか分かんないくらい打たれるから…」
自分の腕をさすりながら将大は笑う。
「でも、俺にもプライドがあるからさ、同情されながら抱かれたくないよ。汚いって思いながら俺を抱くんだろ?嫌だよ…」
「汚いかどうか、実際やってみないと分からないって思い直した。それに…」
「あっ…」
遥可は将大を押し倒す。
「お前に選択する権利なんてねーんだよ。『ご自由にお使いください』って言われたんだぜ、こっちは?」
悔しそうに遥可を睨む将大の目は潤んでいる。
遥可には誘っているようにしか見えない。
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