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第五章 夏休み、宙色市歴史探訪
第80話 二日目は助っ人を交代いたします
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夜が明けて、夏休み二日目。そして同時に調査二日目。
これは俺の勘だが、おそらく、調査の方は今日で終わる。そんな気がする。
「えッ! じゃあ『宙船坂』と『集』って、あんたのお父様のことだったの!?」
「……らしい、ですねぇ」
朝、ウチにやってきたミフユに、昨日のことを説明した。
大層驚いたが、しかしすぐに納得する。
「ふぅん、なるほどね……。あの『△』はそういうことかぁ」
「あれ、何か変な納得のしかたしてません?」
「変は昨日のあんたでしょうが。シイナの占いのあとから、時々変だったわよ」
「えぇ……、マジで?」
問い返すと、ミフユはコクリとうなずいた。
う~む、自分としてはなるべく普通を装ってたんだが、見抜かれていたか。
「なるほどねぇ。そっか、『集』はお父様の名前だったのね」
「『宙船坂』が親父の旧姓なのには驚いたけどな……」
「そうね。てっきり地名か建物の名前かと思ったら、まさかの苗字だったかぁ」
「だけどこれで七星句のうちの大半の意味は知れたことになるな」
「『1844』は隕石が降ってきた年号。『七つ目石』は何かの儀式魔法に使われている祭器で、他にも同じようなものが市内に存在する。『鬼詛』と『カディルグナ』は異世界に由来する言葉で、『宙船坂』と『集』はあんたのお父様を示してる」
「と、すると、残りは――」
「「『観神之宮」」
今のところ、それだけは全くのノーヒントだった。
まずはそれの調査と、あとは『七つ目石』以外の儀式の祭器を探したくもある。
「今日はどうしようかしらね。シイナはこれから仕事だっていうし、二人で行く?」
「タマキは?」
「朝も早くから女磨きに行っちゃったわよ」
……ああ、道場破りですか。
「絶対、努力の方向性間違ってると思うんだけどな、あいつ……」
「それを言ったって理解してくれるタマキじゃないでしょ」
う~ん、この高い解像度と深い諦観。
「ああ、そうだ。シイナはまだいるんだよな?」
「部屋にいるけど、それがどうしたの?」
「実は――」
俺は、電話で親父に言われた『△』に関する部分を説明する。
「シイナに聞けばわかる、か。何かしらねぇ、随分と回りくどいっていうか……」
「親父はそういう『制約』だって言ってたけどな」
「しばり、か。魔法で行動を縛る手段は幾つもあるから、絞り切れないわね」
とりあえず『△』について確認すべく、ミフユの部屋へ。
おおう、随分とさっぱり片付いてるじゃねぇか、そしてピンクな彩り!
「どう、可愛いでしょ。一昨日、やっと部屋の模様替えが終わったわ」
「そこはかとなく花の香りがするね。いいじゃん、おまえらしい部屋になったな」
「でしょ~!」
と、そこで胸を張るミフユ。そのときだった。
「リア充の波動を感じますゥ~! ラブラブ滅ぶべしィ~~~~!」
閉じたドアの向こうから、今日も元気に呪いを叫ぶシイナの声。
昨日、あれだけ盛大に潰れてたからちょっと心配だったが、大丈夫そうですねぇ。
「シイナ、おはようさん。ちょっと聞きたいことがあるんだが――」
「えッ、父様、ちょっと待っ……!」
俺はドアを開ける。
すると、そこには着替え真っ最中のピンクの下着姿のシイナがいた。
シイナと、目が合う。俺は固まる。シイナも固まる。
俺はドアを閉じる。
「おまえ、着替えてる最中にリア充呪ってんじゃねぇよッッ!」
「朝からラブラブしてる二人が悪いんでしょおォ~~!」
互いに醜い言い合いをする俺とシイナ。
でも、今のは俺は悪くない。絶対に悪くないと、俺は思うんだが!
「ミフユ、おまえはどう思……」
振り向くと、ミフユが恐ろしくジトっとした目で俺を見て、いや、睨んでいた。
「あの、ミフユさん……?」
「ど~せ、わたしはまだぺったんこですよ~。悪かったわね。つ~ん」
「めんどくせぇ拗ね方をするなァァァァ――――ッ!」
真夏の朝から叫んだせいで、体温バカ上がったわ。クソ暑ィ……。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
シイナが着替え終わるのを待って『△』について尋ねてみた。
「はぁ、父様の父様が、私に聞けばわかる、と?」
「そんな風なことを言ってた」
「う~ん?」
と、シイナは俺が渡した『△』の描かれた紙を見て、小さく唸る。
「…………あ、これ、もしかして」
三十秒も経たずに、シイナは何かに気づいて、声をあげる。
「何かわかるのか?」
「はい、確証はないですけど、これ『三極式儀典』なんじゃないですか?」
「さんきょくしき……、大規模儀式魔法のか!」
三極式儀典。
正三角形に配置した三つの祭器と、三角形の中心に置かれた神器。
その四つのアイテムを用いて行なわれる、広範囲大規模魔法儀式を示す名称だ。
「じゃあ、昨日の『七つ目石』は三極式の一角を担ってた、ってことか?」
「多分、ですけど。そうなると、他に二つの祭器と、儀式の中心になる神器が……」
「ふむ……」
俺は考え込む。
昨日、俺達が行った『九ツ目神社』は宙色市の北西側の端にあった。
宙色市全体は、形状としては割と三角形に近い。
三極式儀典の魔法効果が及ぶ範囲が宙色市内と仮定した場合――、
「宙色市内全体を収められる形で正三角形を描けば、それぞれの角になる場所に『七つ目石』以外の祭器がある、ってことになるのか?」
「そういうことになりますね。――で、申し訳ないんですがそろそろお仕事が」
「あ、ごめん。昨日今日と、ありがとな、シイナ!」
「いえいえ、また飲みましょうねぇ~!」
小学二年生を気軽に飲みに誘ってんじゃねぇよ……。飲むけど。
シイナが、仕事へと向かっていった。駅ビルで占いか。儲かるのかねぇ……。
「あ、シイナ帰ったのね」
「あれ、ミフユはどこ行ってたの……?」
俺とシイナが話してる間、そういえば部屋にいなかったな、ババア。
「今日の助っ人を連れてきたわよ~」
「父上、本日はよろしくお願いいたしまする」
ミフユが連れてきたのは、シンラだった。あれ、ひなたは?
「ひなたは、本日は藤咲の義両親のもとに預けておりますれば、余は今日は一日フリーにてございます。聞けば『出戻り』が出現する原因を調べておいでとの仕儀、余はそういった調査には関心を持っておりまして、是非とも同行させていただきたく」
「助かるわ。おまえもシイナほどじゃないにせよ、魔法分野得意だったモンな」
「は。必ずやお役に立てるかと」
「OKOK、心強いわ。じゃあ朝めし食ったら早速――」
「お、俺も連れてってくださ~い……」
と、俺が言いかけたところですぐ外から声。
開いたままの玄関を見ると、そこには力なく立っているケントがいた。
「……ゾンビかと思った」
「ヘヘヘ、生きてますよ。かろうじて」
とか言うけど、顔に生気が感じられないんだが。
「ちょっと、このところあんまり寝れてなくて……」
寝不足かー。まだ小学二年生の俺には実感できない悩みだな。毎日快眠よ。
「今、すげー体動かしたい気分なんて、ついてっていいですかね?」
「別にいいけど、多分、結構歩くぞ?」
「いいです。ジッとしてると色々と考えちゃいそうなんで……」
と、言うケントの目の下には鮮やかなクマ。
本当に寝られてないっぽい。ここ最近は寝苦しいのは確かだが、それだけか?
「あ、そうだ。ケント」
「はい、何ですかね、団長」
タマキに聞こうと思ってたんだけど、もういないから代わりにケントに尋ねる。
「おまえ、だぁくういんぐ何たらって知ってる?」
「『堕悪天翼騎士団ですか? 知ってますよ。宙色市近辺じゃ、割と規模のデカいグループですね。それがどうかしたんですか」
「いや、実はな――」
俺がそう言いかけたとき、ケントの肩越しに見覚えのある連中が姿を見せる。
それは、まさに今、話題に出していた『堕悪天翼騎士団』の野郎達。
数は四人。
中には、あの柳原とかいうピアス野郎もいる。
だが、その様子は昨日までとは、まるで一変していた。
見開かれたまままばたきをしない、濁った瞳。
開いたままの口からはよだれがダラダラ垂れている。
真夏なのに肌の色は青ざめていて、命の熱が少しも感じられない。
何よりこの四人、令和の日本じゃあり得ないものを全身から発散している。
「……魔力だと?」
「何よ、こいつら。何で魔力なんて持ってるのよ……」
気づいて振り返ったミフユも、いぶかしみつつ呟く。
「な、何ですか、こいつら……!?」
「今、話してただぁく何たらって連中だよ」
「ほぉ、この者共が。騎士団を名乗る割に、礼節の何たるかも知らぬようですな」
ゆっくり近づいてくる柳原達を見て、シンラが目を細めた。
俺は、目の前の四人の姿に小さな既視感を覚え、続けてケントに確認する。
「ケント、そのグループのボスの名前はわかるか?」
「ええ、有名なヤツだから知ってますよ。司馬誡徒っていう名前ですよ」
司馬誡徒。……カイト。カイト、か。
「……チッ、なるほどね。カイト・ドラッケンだな、そいつ」
舌を打つ俺に、反応したのはやはりケントだった。
「ちょ、団長。それって『不死者の王』の名前じゃ……!」
「そうだな。つまり、司馬誡徒は『人外の出戻り』ってことだ」
めんどくせぇ野郎が出てきたモンだ。
カイトの眷属と化した柳原達を前にして、俺はもう一度、舌を打った。
これは俺の勘だが、おそらく、調査の方は今日で終わる。そんな気がする。
「えッ! じゃあ『宙船坂』と『集』って、あんたのお父様のことだったの!?」
「……らしい、ですねぇ」
朝、ウチにやってきたミフユに、昨日のことを説明した。
大層驚いたが、しかしすぐに納得する。
「ふぅん、なるほどね……。あの『△』はそういうことかぁ」
「あれ、何か変な納得のしかたしてません?」
「変は昨日のあんたでしょうが。シイナの占いのあとから、時々変だったわよ」
「えぇ……、マジで?」
問い返すと、ミフユはコクリとうなずいた。
う~む、自分としてはなるべく普通を装ってたんだが、見抜かれていたか。
「なるほどねぇ。そっか、『集』はお父様の名前だったのね」
「『宙船坂』が親父の旧姓なのには驚いたけどな……」
「そうね。てっきり地名か建物の名前かと思ったら、まさかの苗字だったかぁ」
「だけどこれで七星句のうちの大半の意味は知れたことになるな」
「『1844』は隕石が降ってきた年号。『七つ目石』は何かの儀式魔法に使われている祭器で、他にも同じようなものが市内に存在する。『鬼詛』と『カディルグナ』は異世界に由来する言葉で、『宙船坂』と『集』はあんたのお父様を示してる」
「と、すると、残りは――」
「「『観神之宮」」
今のところ、それだけは全くのノーヒントだった。
まずはそれの調査と、あとは『七つ目石』以外の儀式の祭器を探したくもある。
「今日はどうしようかしらね。シイナはこれから仕事だっていうし、二人で行く?」
「タマキは?」
「朝も早くから女磨きに行っちゃったわよ」
……ああ、道場破りですか。
「絶対、努力の方向性間違ってると思うんだけどな、あいつ……」
「それを言ったって理解してくれるタマキじゃないでしょ」
う~ん、この高い解像度と深い諦観。
「ああ、そうだ。シイナはまだいるんだよな?」
「部屋にいるけど、それがどうしたの?」
「実は――」
俺は、電話で親父に言われた『△』に関する部分を説明する。
「シイナに聞けばわかる、か。何かしらねぇ、随分と回りくどいっていうか……」
「親父はそういう『制約』だって言ってたけどな」
「しばり、か。魔法で行動を縛る手段は幾つもあるから、絞り切れないわね」
とりあえず『△』について確認すべく、ミフユの部屋へ。
おおう、随分とさっぱり片付いてるじゃねぇか、そしてピンクな彩り!
「どう、可愛いでしょ。一昨日、やっと部屋の模様替えが終わったわ」
「そこはかとなく花の香りがするね。いいじゃん、おまえらしい部屋になったな」
「でしょ~!」
と、そこで胸を張るミフユ。そのときだった。
「リア充の波動を感じますゥ~! ラブラブ滅ぶべしィ~~~~!」
閉じたドアの向こうから、今日も元気に呪いを叫ぶシイナの声。
昨日、あれだけ盛大に潰れてたからちょっと心配だったが、大丈夫そうですねぇ。
「シイナ、おはようさん。ちょっと聞きたいことがあるんだが――」
「えッ、父様、ちょっと待っ……!」
俺はドアを開ける。
すると、そこには着替え真っ最中のピンクの下着姿のシイナがいた。
シイナと、目が合う。俺は固まる。シイナも固まる。
俺はドアを閉じる。
「おまえ、着替えてる最中にリア充呪ってんじゃねぇよッッ!」
「朝からラブラブしてる二人が悪いんでしょおォ~~!」
互いに醜い言い合いをする俺とシイナ。
でも、今のは俺は悪くない。絶対に悪くないと、俺は思うんだが!
「ミフユ、おまえはどう思……」
振り向くと、ミフユが恐ろしくジトっとした目で俺を見て、いや、睨んでいた。
「あの、ミフユさん……?」
「ど~せ、わたしはまだぺったんこですよ~。悪かったわね。つ~ん」
「めんどくせぇ拗ね方をするなァァァァ――――ッ!」
真夏の朝から叫んだせいで、体温バカ上がったわ。クソ暑ィ……。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
シイナが着替え終わるのを待って『△』について尋ねてみた。
「はぁ、父様の父様が、私に聞けばわかる、と?」
「そんな風なことを言ってた」
「う~ん?」
と、シイナは俺が渡した『△』の描かれた紙を見て、小さく唸る。
「…………あ、これ、もしかして」
三十秒も経たずに、シイナは何かに気づいて、声をあげる。
「何かわかるのか?」
「はい、確証はないですけど、これ『三極式儀典』なんじゃないですか?」
「さんきょくしき……、大規模儀式魔法のか!」
三極式儀典。
正三角形に配置した三つの祭器と、三角形の中心に置かれた神器。
その四つのアイテムを用いて行なわれる、広範囲大規模魔法儀式を示す名称だ。
「じゃあ、昨日の『七つ目石』は三極式の一角を担ってた、ってことか?」
「多分、ですけど。そうなると、他に二つの祭器と、儀式の中心になる神器が……」
「ふむ……」
俺は考え込む。
昨日、俺達が行った『九ツ目神社』は宙色市の北西側の端にあった。
宙色市全体は、形状としては割と三角形に近い。
三極式儀典の魔法効果が及ぶ範囲が宙色市内と仮定した場合――、
「宙色市内全体を収められる形で正三角形を描けば、それぞれの角になる場所に『七つ目石』以外の祭器がある、ってことになるのか?」
「そういうことになりますね。――で、申し訳ないんですがそろそろお仕事が」
「あ、ごめん。昨日今日と、ありがとな、シイナ!」
「いえいえ、また飲みましょうねぇ~!」
小学二年生を気軽に飲みに誘ってんじゃねぇよ……。飲むけど。
シイナが、仕事へと向かっていった。駅ビルで占いか。儲かるのかねぇ……。
「あ、シイナ帰ったのね」
「あれ、ミフユはどこ行ってたの……?」
俺とシイナが話してる間、そういえば部屋にいなかったな、ババア。
「今日の助っ人を連れてきたわよ~」
「父上、本日はよろしくお願いいたしまする」
ミフユが連れてきたのは、シンラだった。あれ、ひなたは?
「ひなたは、本日は藤咲の義両親のもとに預けておりますれば、余は今日は一日フリーにてございます。聞けば『出戻り』が出現する原因を調べておいでとの仕儀、余はそういった調査には関心を持っておりまして、是非とも同行させていただきたく」
「助かるわ。おまえもシイナほどじゃないにせよ、魔法分野得意だったモンな」
「は。必ずやお役に立てるかと」
「OKOK、心強いわ。じゃあ朝めし食ったら早速――」
「お、俺も連れてってくださ~い……」
と、俺が言いかけたところですぐ外から声。
開いたままの玄関を見ると、そこには力なく立っているケントがいた。
「……ゾンビかと思った」
「ヘヘヘ、生きてますよ。かろうじて」
とか言うけど、顔に生気が感じられないんだが。
「ちょっと、このところあんまり寝れてなくて……」
寝不足かー。まだ小学二年生の俺には実感できない悩みだな。毎日快眠よ。
「今、すげー体動かしたい気分なんて、ついてっていいですかね?」
「別にいいけど、多分、結構歩くぞ?」
「いいです。ジッとしてると色々と考えちゃいそうなんで……」
と、言うケントの目の下には鮮やかなクマ。
本当に寝られてないっぽい。ここ最近は寝苦しいのは確かだが、それだけか?
「あ、そうだ。ケント」
「はい、何ですかね、団長」
タマキに聞こうと思ってたんだけど、もういないから代わりにケントに尋ねる。
「おまえ、だぁくういんぐ何たらって知ってる?」
「『堕悪天翼騎士団ですか? 知ってますよ。宙色市近辺じゃ、割と規模のデカいグループですね。それがどうかしたんですか」
「いや、実はな――」
俺がそう言いかけたとき、ケントの肩越しに見覚えのある連中が姿を見せる。
それは、まさに今、話題に出していた『堕悪天翼騎士団』の野郎達。
数は四人。
中には、あの柳原とかいうピアス野郎もいる。
だが、その様子は昨日までとは、まるで一変していた。
見開かれたまままばたきをしない、濁った瞳。
開いたままの口からはよだれがダラダラ垂れている。
真夏なのに肌の色は青ざめていて、命の熱が少しも感じられない。
何よりこの四人、令和の日本じゃあり得ないものを全身から発散している。
「……魔力だと?」
「何よ、こいつら。何で魔力なんて持ってるのよ……」
気づいて振り返ったミフユも、いぶかしみつつ呟く。
「な、何ですか、こいつら……!?」
「今、話してただぁく何たらって連中だよ」
「ほぉ、この者共が。騎士団を名乗る割に、礼節の何たるかも知らぬようですな」
ゆっくり近づいてくる柳原達を見て、シンラが目を細めた。
俺は、目の前の四人の姿に小さな既視感を覚え、続けてケントに確認する。
「ケント、そのグループのボスの名前はわかるか?」
「ええ、有名なヤツだから知ってますよ。司馬誡徒っていう名前ですよ」
司馬誡徒。……カイト。カイト、か。
「……チッ、なるほどね。カイト・ドラッケンだな、そいつ」
舌を打つ俺に、反応したのはやはりケントだった。
「ちょ、団長。それって『不死者の王』の名前じゃ……!」
「そうだな。つまり、司馬誡徒は『人外の出戻り』ってことだ」
めんどくせぇ野郎が出てきたモンだ。
カイトの眷属と化した柳原達を前にして、俺はもう一度、舌を打った。
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