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<9> 潮吹き編 *エロサンプル
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禁止令から二週間。こんなに辛いのに、まだ半分しか経っていないことに絶望する。一日が、二十四時間が、異様に長く感じた。
トイレで用を足しながら、「こういう狭いところでやるシチュエーションいいかも」と妄想してたらもよおしてきたので、便座に座って擦る。イッてもすぐそこにティッシュがあるし、便器の中に流せばいいだけだからめちゃくちゃ楽だ。
「父さ、んっ……声、我慢しなきゃだめだよ……」
バレちゃうよ、と妄想の中の恋人に言葉責めをする。舞台は公衆トイレにした。壁にもたれながら擦っていると、「違う、明後日だってば」とリビングに向かって話しかけながら、公園の汚いトイレで犯されてる張本人がドアを開いた。
「…………」
「…………」
鍵をかけるのを忘れてた。ガニ股で自分の息子を握っている、言い逃れのできない状況。予想していた通り、思いっきりバンッと扉を閉められた。ドアが壊れるんじゃないかと心配になるくらいに。
「トイレ、なんかあった?」「あー、樹生がシコってたんだろ」とドア越しに能天気なトモ兄の声が聞こえる。なまじ当たっているから、余計にムカついた。
宣言から三週間。あれから父さんは俺の部屋もトイレも必ずノックするようになった。
毎日のようにパジャマで抜いていたら、「もう洗濯追いつかないから駄目!」と怒られ、物理的なオカズの供給もストップした。
自分でも危うさを感じている。行き場のないフラストレーションが渦巻いているのがわかる。無理矢理父さんを押し倒すか、手から血が出るまで壁を殴り続けるか、どっちに転ぶのか自分でもわからなかった。
明日はクリハンの新作の発売日だ。日付が変わった瞬間にダウンロードできるので、家族全員楽しみにしていた。俺が子供の頃からずっと追いかけてきたシリーズだからだ。なんでも、父さんとトモ兄が付き合うきっかけになったのもこのゲームだったらしい。
日付が変わる十分前に、ゲームの開発陣がカウントダウン生配信をやることになっている。配信が終わったあと、すぐに遊べるというわけだ。
今日はトモ兄が十時過ぎに帰ってきて、そこから父さんがご飯を出してやっていると十一時を過ぎ、「やべっ、間に合わない!」と忙しなくお風呂に消えていった。
俺が皿を洗って戻ると、静かになったなーと思っていた社畜リーマンは、予想通りYシャツのままソファに沈んでいた。「んごぁ……」と奇妙な寝言を発している。
いつも定位置にあるクッションが落ちていたので拾い上げると、ふわりと父さんの甘い匂いがした。きっと昼間、同じようにここで昼寝をしていたんだろう。
「っ……」
条件反射で下半身がもぞもぞしてくる。最近オカズを取り上げられていたので、こうして父さんの匂いを思いっきり吸い込めるのは久しぶりだった。
四角いそれを持ったまま部屋に戻る。下を脱ぐと、育っていたものが勢いよく飛び出した。
「ふ、くっ……」
顔に押し当てて、右手でモノを扱く。もうすっかり手慣れてしまった一連の動作。日なたの匂いと父さんの匂いが入り混じってて、なんだか安心する。ちょっと手をずらしてタマに触れてみると、パンパンに張っていた。ああ、ティッシュがあんなに遠くにある。面倒くさいなと思った瞬間、
「おい、もう配信始まるぞ!」
ワクワクが声色からにじみ出た、子供みたいに笑った父さんが突撃してきた。このところノックは欠かさなかったのに、浮かれすぎて頭からすっ飛んでいたみたいだ。
「あ……」
俺は椅子に座って片足を立てて、たまたまちょっと扉側を向いていたので、父さんの位置からモロ見えだった。
「っ……!」
バツの悪そうな顔をして、ばっと目を逸らす。
「……、もうっ……」
日付が変わったら一緒にゲームする、って前から約束していたのに、俺が勝手にオナニーしていたから怒ったのかもしれない。確かに台無しにした。謝らないと……。でもそれは、父さんが触らせてくれなくて、パジャマもくれないからで……。
「~~、……って……!」
父さんは片手で自分の顔を覆い、じり……と後ろに下がった。俺の自慰現場に遭遇するのは、これで四回目だろうか。何か言ってるけど、下を向いて喋っていて聞こえない。
「父さん、ごめ……配信には間に合うから……」
「………で、する……くらいなら……」
耳の先が赤くなっているのが見える。
「俺の中に出せって言ってんだよ!」
何を言っているのか、言われているのか、すぐには理解できなかった。俺の妄想か? 夢か? だって、俺の妄想以外で、父さんがこんなこと言うわけない……。脳みそが言葉を理解した瞬間、下半身にぐわっと血が集まった。
頭で考えるより先に身体が動いて、そのまま廊下の壁に押し付けてキスした。
「んっ……! んんっ……」
欲しくてたまらない目の前の恋人に、いきり勃っているものをぐりぐり押し付ける。
「っ……うぅ……っ」
ゲームと配信のことも頭から吹き飛んで、もうしばらく使っていなかった寝室に押し込んだ。
「ぅあ、あっ……!」
お風呂上がりだから、ほんのり甘いシャンプーの匂いがする。履いたばかりであろうスウェットをパンツごと脱がせて、俺を受け入れてくれる場所にしゃぶりついた。
「ひ、ぃっ……! ぁ、嫌っ」
俺の頭を太ももで挟んでやめさせようとしてくる。ずっとヤる予定はなかったわけだから、当然ローションの気配はなく、慣らされていない。
「う、んぅうっ……」
一ヶ月前、あんなに深く交わったのが嘘みたいに、そこは固く閉じていた。寂しさと興奮が同じくらい押し寄せる。無理矢理舌を突き入れてそこを舐めると、「あっ!」と大袈裟に身体が跳ねた。
「あっ、ひ…あぁ……っ」
俺の中に出せ……って言われたとおり、そうするために舌をねじ込む。太ももはお風呂上がりだから湿ってしっとりしている。久しぶりに触れた父さんの身体。触れてるだけで射精しそうだった。
「はあっ、嫌だっ……ぁ、う、ぅ」
夢中になって狭いところを探っていると、俺の目線のすぐ上で父さんのものが持ち上がって、透明の液を零しはじめた。……早い。いつもはもっと反応は緩やかで、俺が二回出す間に一回イくかイかないかくらいなのに。明らかにいつもより感じている。
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