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第4話 刺客
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バタン、バタン、とドアを開け閉めする音が響く。
「………幻覚じゃぁ…ねえみたいだなー…」
てかあいつの幻覚なんか俺が見るわけねえか、とブツブツ言いながらルーアはそれでも未練がましくドアの開閉を続ける。ついに諦めたルーアはハァ、と大きくため息をつくと
「………起きろクソ野郎ォ‼︎」
「ファイ‼︎」
ルーアの怒鳴り声で驚き飛び起きたシティア。どうやら寝起きが悪いようで頭がフラフラしている。
「ありぇ…ルーア…? 駄目だよこんな年頃の女の子のベッドルームに忍び込むなんてー…」
「23は年頃をとっくに過ぎてんだろが…あとお前が忍び込んで来たんだ俺ん家に‼︎」
呆れと怒りが6対4なルーアはとりあえず自分のベッドからお眠り聖人を引きずりおろす。当然シティアは嫌がったが、そこは実力行使なのだった。
「いあー…もっと寝させてー」
「断る。お前は自分の家に帰れ」
「あー、そうだ…。あそこの掃除で手伝って欲しいことがあってここに来たんだった…」
シティアは少しずつ意識が覚醒してきたのか訪問してきた理由を思い出し、説明し始めた。
「えっとー、まずー、掃除してたらー、私1人じゃ運べない物が出てきてー、手伝ってもらおうと思ったんだけどー、仕事あるって言ってたからー、それ以外の掃除を終わらせてルーアの家で待たせてもらってたんだけどー、疲れが溜まっててー、ベッド借りて少しだけ休ませてもらってたらー、今」
「手伝わん。帰れ。俺は疲れたから寝たいんだ」
そう言い、今度はベッドからではなく家からシティアを追い出そうとしたルーアだったがその行動は中断されることになった。何故なら、
ガラガラガラガラガラガラガラァァァァァ‼︎‼︎‼︎
という轟音と共にルーアの家が家のあった洞窟ごと崩れたからだ。
「……………こうもあっさり死なれると拍子抜けだね、聖人サマ」
そう呟いたのは洞窟の外にいたエルフの男だった。横には切り株に座る獣人の女がいる。
「まぁいくら聖人サマとはいえ専門は人助け。こんな不意打ち防げる訳はないか~」
飄々と続ける男に女は
「…そっちの聖人はともかく、うちの罪人は生きている可能性が高い。戦闘に備えろ、ガリン」
と返す。なんだかテンションの高低が真逆なコンビだ。ガリンと呼ばれた男は
「分かってるよ。それにあんなこと言ったけど、聖人サマも戦闘能力がない訳じゃあない。援護は頼んだよ、ネミン」
2人が話終わると同時、
「アー、アー、アー、お前らか? 俺ん家壊したのは?」
「ケホッケホッ、あれ、貴方達は?」
と、ルーアとシティアが岩と岩の間から這いずり出てきた。
「やーやー聖人サマ。僕はガリン。こっちの子はネミン。僕の相棒で、2人で殺し屋をやっていてね。悪いけど依頼されて君たちを殺しに来たんだ」
「ア? 依頼?」
「私はお前、罪人ルーアを。こっちの馬鹿はそっちの聖人シティアを。それぞれ別々にお前らを殺すよう依頼された」
「…ちなみに誰に?」
当然と言えば当然の疑問を聞いたのはシティアだ。
「聖人サマはエルフ平和共和国の権力者サンから。罪人クンはビステス王国の王女サマからだね」
「そういうことは言わない決まりだろうが…!」
軽々しく答えたガリンの耳を引きちぎる勢いで引っ張るネミン。
「痛い痛い! ま、とりあえずそーゆーことだからさ。抵抗したければどうぞ」
その言葉を最後に、会話が消えた。
殺し合いが、始まる。
「………幻覚じゃぁ…ねえみたいだなー…」
てかあいつの幻覚なんか俺が見るわけねえか、とブツブツ言いながらルーアはそれでも未練がましくドアの開閉を続ける。ついに諦めたルーアはハァ、と大きくため息をつくと
「………起きろクソ野郎ォ‼︎」
「ファイ‼︎」
ルーアの怒鳴り声で驚き飛び起きたシティア。どうやら寝起きが悪いようで頭がフラフラしている。
「ありぇ…ルーア…? 駄目だよこんな年頃の女の子のベッドルームに忍び込むなんてー…」
「23は年頃をとっくに過ぎてんだろが…あとお前が忍び込んで来たんだ俺ん家に‼︎」
呆れと怒りが6対4なルーアはとりあえず自分のベッドからお眠り聖人を引きずりおろす。当然シティアは嫌がったが、そこは実力行使なのだった。
「いあー…もっと寝させてー」
「断る。お前は自分の家に帰れ」
「あー、そうだ…。あそこの掃除で手伝って欲しいことがあってここに来たんだった…」
シティアは少しずつ意識が覚醒してきたのか訪問してきた理由を思い出し、説明し始めた。
「えっとー、まずー、掃除してたらー、私1人じゃ運べない物が出てきてー、手伝ってもらおうと思ったんだけどー、仕事あるって言ってたからー、それ以外の掃除を終わらせてルーアの家で待たせてもらってたんだけどー、疲れが溜まっててー、ベッド借りて少しだけ休ませてもらってたらー、今」
「手伝わん。帰れ。俺は疲れたから寝たいんだ」
そう言い、今度はベッドからではなく家からシティアを追い出そうとしたルーアだったがその行動は中断されることになった。何故なら、
ガラガラガラガラガラガラガラァァァァァ‼︎‼︎‼︎
という轟音と共にルーアの家が家のあった洞窟ごと崩れたからだ。
「……………こうもあっさり死なれると拍子抜けだね、聖人サマ」
そう呟いたのは洞窟の外にいたエルフの男だった。横には切り株に座る獣人の女がいる。
「まぁいくら聖人サマとはいえ専門は人助け。こんな不意打ち防げる訳はないか~」
飄々と続ける男に女は
「…そっちの聖人はともかく、うちの罪人は生きている可能性が高い。戦闘に備えろ、ガリン」
と返す。なんだかテンションの高低が真逆なコンビだ。ガリンと呼ばれた男は
「分かってるよ。それにあんなこと言ったけど、聖人サマも戦闘能力がない訳じゃあない。援護は頼んだよ、ネミン」
2人が話終わると同時、
「アー、アー、アー、お前らか? 俺ん家壊したのは?」
「ケホッケホッ、あれ、貴方達は?」
と、ルーアとシティアが岩と岩の間から這いずり出てきた。
「やーやー聖人サマ。僕はガリン。こっちの子はネミン。僕の相棒で、2人で殺し屋をやっていてね。悪いけど依頼されて君たちを殺しに来たんだ」
「ア? 依頼?」
「私はお前、罪人ルーアを。こっちの馬鹿はそっちの聖人シティアを。それぞれ別々にお前らを殺すよう依頼された」
「…ちなみに誰に?」
当然と言えば当然の疑問を聞いたのはシティアだ。
「聖人サマはエルフ平和共和国の権力者サンから。罪人クンはビステス王国の王女サマからだね」
「そういうことは言わない決まりだろうが…!」
軽々しく答えたガリンの耳を引きちぎる勢いで引っ張るネミン。
「痛い痛い! ま、とりあえずそーゆーことだからさ。抵抗したければどうぞ」
その言葉を最後に、会話が消えた。
殺し合いが、始まる。
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誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。
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