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終わりと始まりの日
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やった…!ついにこの日がやってきたのねっ!!
最愛の推し"HAYATO"に会える日が…!!
今日は私の推しのアイドルグループ『Black&White』
通称"ぶらほわ"の初のリアル握手会イベントの日だ。
毎日毎日残業で、上司からの理不尽な要求にも耐え、
社畜として働く日々に生きる活力与えてくれる推し活!!
この日をどれだけ待ち望んだことか…!
Black&Whiteは"キラキラスマイル王子"こと白担当の"TAKUMI"と、
私の推しである"クールなゼロスマイル王子"こと黒担当の"HAYATO"の
2人で結成された、対照的な白黒コンビが売りのアイドルグループだ。
そんな『推しに直接会える』という、人生初のビッグイベントを迎えようと、私はいま会場へと向かって歩いている。
推しカラーに身を包み、推しのグッズで覆い尽くされたバックの中には、想いを込めた推しへのプレゼントが入っている。
同じように全身白コーデ、全身黒コーデで歩く人たちの行き先はきっと同じなのだろう。
現に信号待ちをしている私の前に立っているのは、全身フリフリの白コーデをして、同じくグッズだらけのバックを身につけている女の子だ。
握手会の会場は、この信号を渡った先にある。
会場が近づくにつれて段々と実感が湧き、高まる興奮が抑えられなくなっていた。
信号が青に変わって歩き出すと、突然後ろから悲鳴が聞こえた。
何事だろう…と振り向こうとしたが、何故だか身体が動かず振り向くことはできなかった。
私の記憶は、そこまでで途絶えていた。
………えっ?握手会は!?
"HAYATO"に会った記憶は!?
どうなってるの!!?っていうかここは何処よ!?
「やあやあ、不運だったねぇ…可哀想に」
ぬいぐるみのようなずんぐりむっくりな体型をした何かが現れ、宙に浮きながら話しかけてきた。
「……!?あんた誰!?
いや、あんたが誰でも別に良いや!
とにかくこんなとこにいる時間はないの!
早く私を元の場所に戻してっ!」
「それは出来ないんだよなぁ…」
「はぁ!?ここには私とあんたしかいないみたいだし、あんたのせいなんでしょ!?
もしも握手会の時間に遅れでもしたら、死んでも許さないからねっ!!?」
「うーん…もう死んでるんだけどね?
あまりにも可哀想な最後だったから、今度の人生ではちょっとくらい優遇してあげようかと思って、ここに連れてきてあげたんだよ♪
むしろ感謝してくれないと~」
「……へ?どういう…こ…と……って騙されないわよ!?
あんた宇宙人か何か?本当に存在したのね…って今はそんな事どうでもいいわ。
一体何が望みなの?私の荷物はどこ?
早く地上に帰してよ!」
「僕は宇宙人じゃないよ~?
強いていうなら…神様ってやつかな♪」
「……っふざけないで!
私はこれから人生最大の喜びを迎える目前だったの!
"HAYATO"に会った後なら、命でも何でもくれてやるわ…!
さっさと私を元の場所に戻しなさい?」
「聞き分けのない子達だなぁ~
だーかーらー、道路に突っ込んできた車とぶつかって死んじゃったんだってばー!
もうあの世界に戻ることは出来ないの!
可哀想な君達に、代わりに僕が新しい世界を用意してあげたよ♪
きっと気にいるはずさ!それじゃあ…
"今度の世界では、たくさんの愛を貰って幸せになって…!"」
そういい放つと、自称神様とやらは消えて居なくなった。
「……は、はぁ?なにそれっ!
私がどんだけ楽しみに…っ……ううっ…」
ひとり取り残され、やるせない気持ちで悔し涙が止まらなかった。
泣き続けて疲れたのか、私はいつの間にか再び意識を失っていた。
目を覚ますと、私はベットに横になっていた。
そこは豪華な内装と凝った装飾の家具が置かれた、全く見覚えのない部屋だった。
ベットから降り、カーテンを開けて窓の外を見ると、朝日が登り始めていた。
朝かぁ~それにしても綺麗な街並み…
……で?一体、ここは何処?
やっぱり、ただの悪夢じゃなかったんだ…
最愛の推し"HAYATO"に会える日が…!!
今日は私の推しのアイドルグループ『Black&White』
通称"ぶらほわ"の初のリアル握手会イベントの日だ。
毎日毎日残業で、上司からの理不尽な要求にも耐え、
社畜として働く日々に生きる活力与えてくれる推し活!!
この日をどれだけ待ち望んだことか…!
Black&Whiteは"キラキラスマイル王子"こと白担当の"TAKUMI"と、
私の推しである"クールなゼロスマイル王子"こと黒担当の"HAYATO"の
2人で結成された、対照的な白黒コンビが売りのアイドルグループだ。
そんな『推しに直接会える』という、人生初のビッグイベントを迎えようと、私はいま会場へと向かって歩いている。
推しカラーに身を包み、推しのグッズで覆い尽くされたバックの中には、想いを込めた推しへのプレゼントが入っている。
同じように全身白コーデ、全身黒コーデで歩く人たちの行き先はきっと同じなのだろう。
現に信号待ちをしている私の前に立っているのは、全身フリフリの白コーデをして、同じくグッズだらけのバックを身につけている女の子だ。
握手会の会場は、この信号を渡った先にある。
会場が近づくにつれて段々と実感が湧き、高まる興奮が抑えられなくなっていた。
信号が青に変わって歩き出すと、突然後ろから悲鳴が聞こえた。
何事だろう…と振り向こうとしたが、何故だか身体が動かず振り向くことはできなかった。
私の記憶は、そこまでで途絶えていた。
………えっ?握手会は!?
"HAYATO"に会った記憶は!?
どうなってるの!!?っていうかここは何処よ!?
「やあやあ、不運だったねぇ…可哀想に」
ぬいぐるみのようなずんぐりむっくりな体型をした何かが現れ、宙に浮きながら話しかけてきた。
「……!?あんた誰!?
いや、あんたが誰でも別に良いや!
とにかくこんなとこにいる時間はないの!
早く私を元の場所に戻してっ!」
「それは出来ないんだよなぁ…」
「はぁ!?ここには私とあんたしかいないみたいだし、あんたのせいなんでしょ!?
もしも握手会の時間に遅れでもしたら、死んでも許さないからねっ!!?」
「うーん…もう死んでるんだけどね?
あまりにも可哀想な最後だったから、今度の人生ではちょっとくらい優遇してあげようかと思って、ここに連れてきてあげたんだよ♪
むしろ感謝してくれないと~」
「……へ?どういう…こ…と……って騙されないわよ!?
あんた宇宙人か何か?本当に存在したのね…って今はそんな事どうでもいいわ。
一体何が望みなの?私の荷物はどこ?
早く地上に帰してよ!」
「僕は宇宙人じゃないよ~?
強いていうなら…神様ってやつかな♪」
「……っふざけないで!
私はこれから人生最大の喜びを迎える目前だったの!
"HAYATO"に会った後なら、命でも何でもくれてやるわ…!
さっさと私を元の場所に戻しなさい?」
「聞き分けのない子達だなぁ~
だーかーらー、道路に突っ込んできた車とぶつかって死んじゃったんだってばー!
もうあの世界に戻ることは出来ないの!
可哀想な君達に、代わりに僕が新しい世界を用意してあげたよ♪
きっと気にいるはずさ!それじゃあ…
"今度の世界では、たくさんの愛を貰って幸せになって…!"」
そういい放つと、自称神様とやらは消えて居なくなった。
「……は、はぁ?なにそれっ!
私がどんだけ楽しみに…っ……ううっ…」
ひとり取り残され、やるせない気持ちで悔し涙が止まらなかった。
泣き続けて疲れたのか、私はいつの間にか再び意識を失っていた。
目を覚ますと、私はベットに横になっていた。
そこは豪華な内装と凝った装飾の家具が置かれた、全く見覚えのない部屋だった。
ベットから降り、カーテンを開けて窓の外を見ると、朝日が登り始めていた。
朝かぁ~それにしても綺麗な街並み…
……で?一体、ここは何処?
やっぱり、ただの悪夢じゃなかったんだ…
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