夢ノコリ

hachijam

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怒られる夢

6.

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何となく会話についていけなくて、何となく疎外感を感じてしまう。こういう時、自分から積極的に会話に参加するタイプではない自分と言うのが嫌になる。たぶん、充なら分からないことがあれば、何々を聞いてくるだろう。本心でどこまで聞きたいのか、良く分からないのも悩ましい。恐らく、そうやっていろいろと聞く事が出来る人は心の底から知りたいという気持ちが強いのだろう。でも、僕はそこまででもないし、聞いたからと言って、何か上手く反応する事も出来ないし、したくも無いというややこしい気持ちだったりする。結果、何となく話の流れは察していますよと言う雰囲気を出しているつもりになる。

「天気大丈夫かな?」

そう僕に話しかけてくれたのは、赤岡さんだった。話の輪に上手く加われていない僕に対してのフォローだったように感じたのは気のせいだろうか。

「あっ、うん…。大丈夫じゃない。持ちそうな気がするよ」

あんまり考えずにそう答えた。さっき、歩いている時も雲は多かったが、今日はこんな感じで持ちそうとも思えたからだ。

「何か、この間のカレーの時も雨だったよね」

そうだっけと思いながら、傘を持つ持たないで悩んでいた事をちょっと思い出す。あの時はと考える。結局、降っていたんだろうか。少し降っていた気もする。

「それは、しょうがない羽田は雨男だから」

僕と赤岡さんの会話に反応して、充が答えた。

「そうなのか?」

三ヶ嶋君も言ってきた。

「違う違う」

とちょっとムキになって否定してみた。そして、それをきっかけに自然に会話に参加できるようになった。会話している内に、僕がいなかった時の出来事を普通に聞けて、また会話が続いていく。結局、こういう小さなきっかけがあれば、何でもない事なんだなと思ったりするけど、それが自然に出来るのか、意識しないと出来ないのか、意識しても出来ないのかの違いはやっぱり大きいのかなと思ったりする。

アイスを食べ終えて外に出る。アイスを食べたせいか、室内が涼しかったか、さっきはそれほど感じなかった蒸し暑さをちょっと感じた。梅雨は明けていないけど、夏なんだなと実感する。

空を見てみると、雲が厚くなっていて、そのためより湿気を感じているのかもしれない。自分で大丈夫じゃないと言ってしまった手前、本当に大丈夫なのか心配になってきてしまった。僕なのかもしれないけど、この中に、本当に雨男、もしくは雨女が存在するのではと、ちょっと思ってしまった。
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