夢ノコリ

hachijam

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怒られる夢

8.

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あれっと思ったのが、二発目の花火がなかなか打ちあがらなかったからだ。でも、音は聞こえている気がした。周りの様子を伺うと、歓声は続いている。もしかして…。その空気が伝わったのか、充がサッと立ち上がるとちょっと場所を移動した。

「あー」

充の言動でみんなが察した。どうやら、ここからだと見えない高さの花火があるらしい。最初の一発は大きめので高い所に打ち上げたから見えたのだろう、でも、二発目以降はそこまで高くなく、それだと、丁度、建物に隠されてしまうらしい。

「…」

何とも言えない雰囲気になる。すでに公園の中は人だらけで、一人二人で移動するなら大丈夫そうだけど、みんなで一緒にとなると場所を確保するのは難しかった。でも、その場にいたら花火を見る事は出来ない。大きめの花火が打ち上がれば見える可能性はあるけど、それがどれくらい用意されているのか分からなかった。

しばらく待つか、それだったらゆっくり見るのは諦めて、混んでいても近くまで行った方が良いかとか話し始める。気まずい雰囲気になりそうで、嫌だなと思っていたら、ぽたっと頬に落ちる物を感じた。上を向くと、はっきりと雨粒が見えていた。みんなも同じように上を向いて、雨を実感した。

慌てて、木の下に入る。雨は一気に強くなった。

「ありゃりゃ」

充が間抜けな声を上げるが、それはみんなの心情を表しているような感じだった。雨音が強くて、なかなか会話も出来ず、じっと雨を見ていた。

公園にいた人たちは、木の下に入れる人は入って、そうじゃない人は雨宿り出来る場所を探して、公園を出ていった。傘でどうにかなるという感じでの雨でも無くて呆然とする。

花火はどうなっているんだろうと思ったけど、ここからは見えないし、音も雨音で消されていた。これではどうにもならない。空を見てみたら、雷が鳴っていて、更に酷くなりそうな気配もあった。

このタイミングで降るのかとがっかりした気分になる。雨の音だけが続いていた。



結局、花火大会はこの雨で、中断、中止となってしまった。天気の事なので誰のせいでもないんだけど、がっかりして意気消沈と言うのがみんなの共通の認識だったと思う。その後、雨が続いた事もあり、結局、その日はそのまま別れる事になってしまった。

本来であれば、夏の最初の思い出として盛り上がって、次回に繋げるはずだったのに、何とも中途半端な結果に終わってしまった。そんな風にマイナスに考えていると、また、月曜からの試験の事も気になってしまう。

帰り、一人になった瞬間、大きくため息を吐いてしまった。
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