夢ノコリ

hachijam

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記憶喪失と言われる夢

4.

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表紙をめくると上空からの集合写真。三年生全員が写っている、はずだ。たくさんいて、一人一人の顔までははっきりと見えないから良く分からない。当日、休んだ人とかも写っていないだろうし、これだけ多いと、いなくても分からない気がした。どっから撮ったんだろう少し気になる。ヘリとか、そんなので、撮るなんて事、予算的にも無理だろうし、それだったら、この大きさにはならないだろう。多分、校舎の上の階、屋上からカメラを向けた感じだろうか。

いきなり、記憶が無い写真が出て来て、驚いた。写真を撮った時に自分もいただろうし、卒業アルバムを貰った時に、一度くらいみていたはずなのに、全く記憶が無くて驚く。本当にこれは自分の卒業アルバムなんだろうか。ちょっと疑って表紙を見直すけど、多分、間違いはない。

当たり前だけど、みんな同じ制服で見分けがつかない。たまに、スーツらしき服装の人がいて、先生だと分かる。何となくあの先生かなと予想はつくけどあまり自信は持てなかった。どこかにいるはずの自分の姿も赤岡さんの姿も見つけられなかった。

次のページから、クラスごとの集合写真。これははっきりと顔が分かる。見た事のある顔が写っていて自分の卒業アルバムだとようやく認識する。当日、欠席した人は丸囲みで写っている。

そう言えばと思い出す。中学時代、同学年で一番、有名だった奴が休んで丸囲みになっていたはずだ。目立ちたがり屋なので、卒業アルバムの集合写真で何かを企んでいたなんて噂もあったけど、結局、出来ずに丸囲みになってしまった。

今、思うと、わざと休んで目立つためにしたんだろうかと疑いたくなってしまう。でも、丸囲みの中の写真は別撮りである事が不満気でそれは考え過ぎなんだろうかとも思う。

ページをめくり、自分のクラスの集合写真を見つける。この時の記憶は何となくあるけど、はっきりしない。目をつぶらないでと何度も注意を受けたのが微かに残っている。自分がどこにいるのかはすぐには分からなかった。よく考えれば、自分の顔なんて、写真とか、鏡で見るくらいしかない。だから、身近にある物だけど、探すのは意外と難しいのかもしれない。

赤岡さんを見つける方がずっと簡単だった。すぐに分かった。と言うより、そちらを先に探していただけかもしれないけど。そこから視線を横にずらしたら、僕の姿があった。自分の気持ちの中ではこの頃から自分は変わっていないと思っていたけど、やっぱり、変化はある。単純に言えば、とても幼く見えた。中学三年生って、もっと大人だった印象があるんだけど、そんなものかなと思う。カメラの方をじっと睨んでいて、その視線に恥ずかしさを感じてしまう。
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