26 / 42
4.もうひとつ別の
25.
しおりを挟む
最終試験のような休日が終わった。結果として、ボクの望むように行動していただけなのだが、僕も何となくは納得してくれたようだ。しょっちゅう、何かを言いたそうな雰囲気を察して、あれこれと聞いた事が良かったのかもしれない。実際の所、それはボクにとってもかなりの助けになっていた。
自分がやってみたいと感覚的に思う事はいくつもあった。同時に、本当にそれをやって良いのかと思う気持ちもあったからだ。こういうのは昨日は無かった気がする。もっと、単純にいろいろとやる事が出来たような気がする。どう判断して良いのか分からなくなった時に、頼る相手がいる事はかなり楽だ。その時に、そんな風に感じた。
そう考えると、これまでのボクと言うのはかなり楽をしてきたのかもしれない。自分で選べる事の自由さとその責任と言うのがあるんだなと言う事を学んだ気がする。そんな事を思っていると急に不安にも思ってくる。
何をしたいのかと言うのは何となく分かっているし、それが出来る環境に入る事も分かっている。もちろん、お金とか時間の制限があるので、何もかも自由に出来るという事ではない。ただ、会社の帰りに遠回りして、いつもと違うコンビニに行って好きなお菓子を買うとか、お気に入りのアイスを我慢せずに食べるなんて事は自由に出来る。それだけで嬉しいのと思うのと同時に漠然と感じる不安感と言うのは何なんだろうか。
すでに体験しているはずの事であっても、ボクとしては初めての体験になる事が多いからなのかもしれない。それともボクになった事で新たに体験する事が出てきたりするのだろうか。それも楽しみであり、不安な気持ちもあった。ボクが感じている事は、もしかしたら僕が感じている事と同じなのかもしれない。そういう不思議な共感があった。
眠るという感覚も始めて味わった気がする。これまでだったら、僕が寝ている時でも、ボクはそこにいた気がする。だからと言って何をするわけでもなく、ただ深い水の中にいたような感じだ。そのボクがどうして表面に現れてきてしまったのだろうか。ボクがそれを望んでいたから、もしかしたら、僕の心の底にあった願望なのかもしれない。それとも全く別の何かがきっかけだったのだろうか。その事も考えなければならないのかもしれない。
考えるという事に慣れていないボクはやたらと疲れてしまう。こうやって、ちゃんと考えるようになったのはいつからなんだろうか。昨日からと言われれば、昨日からのような気もするし、もっと前からだったと言われたら、もっと前からだったのかもしれない。全く何も考えていなかったわけでは無いような気がするが、まともに考え始めたと言えば昨日からだったのかなとふと思った。
自分がやってみたいと感覚的に思う事はいくつもあった。同時に、本当にそれをやって良いのかと思う気持ちもあったからだ。こういうのは昨日は無かった気がする。もっと、単純にいろいろとやる事が出来たような気がする。どう判断して良いのか分からなくなった時に、頼る相手がいる事はかなり楽だ。その時に、そんな風に感じた。
そう考えると、これまでのボクと言うのはかなり楽をしてきたのかもしれない。自分で選べる事の自由さとその責任と言うのがあるんだなと言う事を学んだ気がする。そんな事を思っていると急に不安にも思ってくる。
何をしたいのかと言うのは何となく分かっているし、それが出来る環境に入る事も分かっている。もちろん、お金とか時間の制限があるので、何もかも自由に出来るという事ではない。ただ、会社の帰りに遠回りして、いつもと違うコンビニに行って好きなお菓子を買うとか、お気に入りのアイスを我慢せずに食べるなんて事は自由に出来る。それだけで嬉しいのと思うのと同時に漠然と感じる不安感と言うのは何なんだろうか。
すでに体験しているはずの事であっても、ボクとしては初めての体験になる事が多いからなのかもしれない。それともボクになった事で新たに体験する事が出てきたりするのだろうか。それも楽しみであり、不安な気持ちもあった。ボクが感じている事は、もしかしたら僕が感じている事と同じなのかもしれない。そういう不思議な共感があった。
眠るという感覚も始めて味わった気がする。これまでだったら、僕が寝ている時でも、ボクはそこにいた気がする。だからと言って何をするわけでもなく、ただ深い水の中にいたような感じだ。そのボクがどうして表面に現れてきてしまったのだろうか。ボクがそれを望んでいたから、もしかしたら、僕の心の底にあった願望なのかもしれない。それとも全く別の何かがきっかけだったのだろうか。その事も考えなければならないのかもしれない。
考えるという事に慣れていないボクはやたらと疲れてしまう。こうやって、ちゃんと考えるようになったのはいつからなんだろうか。昨日からと言われれば、昨日からのような気もするし、もっと前からだったと言われたら、もっと前からだったのかもしれない。全く何も考えていなかったわけでは無いような気がするが、まともに考え始めたと言えば昨日からだったのかなとふと思った。
0
あなたにおすすめの小説
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる