竜探しのお話

hachijam

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4章.竜の研究者

48.

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パリンとガラスが割れたような音が響いた。リアリが握っていた黒い石が落ち、砕けたのだった。そこから、光があふれだす。まぶしさに目を逸らすと、その光はリアリの元へと収束していく。

そして、そこに現れたのは、小さな生き物だった。その小さな生き物は、爬虫類のような姿、大きな翼を持つ、まるで…。

「竜?」

バナはその姿を見て、思わずそう呟いていた。それに応えるように小さな咆哮を上げた。

「どういう…事だ」

「…恐らく、リアリは自らの体を犠牲にして実験を行ったんです」

ファムの問いに苦々しくバナが言った。

「…そうか、それで全て辻褄が合う…」

考えながらバナは続ける。

「リアリの実験計画で、疑問だったところがいくつかありました。何かが足りないと感じていたんです。それが何かが私には分からなかった…。リアリは、その足りない部分を自らで補おうとしていたんです。細かいところまでは推測するしかありませんが、最終的には自らの体を使って実験をしようと考えていたんだと思います」

バナは自分が考え付いた結論を話す。恐らく、リアリはリラの竜の力に気づき、その力を利用しようとした。同時にホウミに相談を受けて、ドレロの企みも利用する事を考えたのだろう。

細かい筋書きまでは分からなかったが、恐らくホウミを利用して、リラとドレロを戦わせる事を企んだのではないか。そして、その戦いでリラが竜の力を発揮したら、その力を上手く黒い石に取り込ませようとしていたに違いない。

ところが、ドレロの方が悪事に関しては一枚上手、それともサントたちやバナが想定していなかった動きをしたのか、いずれにしろ予定外にサントたちがここにやって来てしまった。しかも、成り行きで戦う事になってしまう。

これでは竜の力を得る事が出来ないとリアリは落胆しただろう、しかし、その時に、サントがマガモノではあるが、竜の力を持っている事を知る。そこでその力を利用する事を思いついたのだろう。黒い石により竜の呪いを封じ込めてドレロと戦わせると同時にその力を黒い石に取り込ませたのだ。

そして、自らが核となり、魔法生物として竜を誕生させようとしたというところだろう。竜の遺物を核とする限り知的な生物を生むことは、難しい、不可能と考えていたのかもしれない。リアリは否定してするかもしれないが、ドレロが自らの体を使って実験した結果が最後の一押しになったのかもしれないとバナは考えた。

そうだとすると、バナはひとつため息を着いた。

「リアリ、お前なのか?」

その小さな竜に向かってバナはそう言った。
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