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6章.隠された都市
22.
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「襲撃だ」
どこからかその声が響いた。慌てて、外を見る。音が響いた方向に見当を付けてを向くと、何か燃えているように明るくなっていて、煙が出ていた。
「あそこは」
ラテアはそういうと、外に駆け出した。昼間自分がいた場所だと思ったからだ。サントはすかさず後を追った。リラもついていきそうだったが、ファムが邪魔になるだけと留めた。リアリは全く興味を示さない。
すぐにラテアはその場所にたどり着いた。大勢の野次馬が目に入る。その野次馬を掛け分けて、中に入ろうとする。遅れてきたサントは野次馬に阻まれて立ち往生してしまった。
入り口まで近づいたラテアはそこで建物から出てきたヌラと出会った。少し疲れたような表情をしているが、眼光の鋭さは昼間と変わっていなかった。
「何があったんですか?」
と尋ねても何も言わない。ヌラ自身良く分かっていないのかもしれないとラテアは思った。火はすでに消えかかっていて、今は煙だけが立ち込めている状態だった。ヌラはラテアの方を向くと、じっと睨み、ついて来いというように合図を送った。
ラテアは黙って、ヌラの後について中に入った。
中では大声が響き、状況は混乱しているようだった。それにも関わらず、無言でヌラは中に入っていく。
「大丈夫なんですか?」
そう心配したラテアに対して、
「もう、終わってる、片が付いている」
とだけ、ヌラは言った。奥に入ると、中は荒らされて、いくつかの装置が破壊されていた。火元はいくつかあったようだが、そのひとつがここだったようだ。真っ黒に焦げていた。不機嫌そうに、ヌラは燃えてしまった装置を蹴る。ゴキッと音がなり、崩れる。
「向こうにもってけ」
そう言いながら指示をする。ラテアは何かを言おうとしたが、その前に次々と指示が飛ぶ。
「早くしないと明日の仕事が出来ない」
ヌラはそうとだけ言うと、不機嫌そうにため息をついた。
結局、ラテアが戻ったのは明け方近かった。ヌラの指示で装置の修理を手伝いをさせられていた。サントは結局、人込みに阻まれて、何もする事が出来ずに戻っていた。
襲撃自体は比較的小さなもので、火災も広がらなかった事から、一時の混乱はあったにしろ、大騒ぎにまでは至らなかった。しかし、襲撃と言う事実は、アリアドットに住む者たちにも衝撃的だったようで、これまでとは違った街の緊張を感じるようになった。噂となっていた事が現実化した事で、次は自分たちが、街全体が襲われる事になるのではと思うようになっていたのだ。
どこからかその声が響いた。慌てて、外を見る。音が響いた方向に見当を付けてを向くと、何か燃えているように明るくなっていて、煙が出ていた。
「あそこは」
ラテアはそういうと、外に駆け出した。昼間自分がいた場所だと思ったからだ。サントはすかさず後を追った。リラもついていきそうだったが、ファムが邪魔になるだけと留めた。リアリは全く興味を示さない。
すぐにラテアはその場所にたどり着いた。大勢の野次馬が目に入る。その野次馬を掛け分けて、中に入ろうとする。遅れてきたサントは野次馬に阻まれて立ち往生してしまった。
入り口まで近づいたラテアはそこで建物から出てきたヌラと出会った。少し疲れたような表情をしているが、眼光の鋭さは昼間と変わっていなかった。
「何があったんですか?」
と尋ねても何も言わない。ヌラ自身良く分かっていないのかもしれないとラテアは思った。火はすでに消えかかっていて、今は煙だけが立ち込めている状態だった。ヌラはラテアの方を向くと、じっと睨み、ついて来いというように合図を送った。
ラテアは黙って、ヌラの後について中に入った。
中では大声が響き、状況は混乱しているようだった。それにも関わらず、無言でヌラは中に入っていく。
「大丈夫なんですか?」
そう心配したラテアに対して、
「もう、終わってる、片が付いている」
とだけ、ヌラは言った。奥に入ると、中は荒らされて、いくつかの装置が破壊されていた。火元はいくつかあったようだが、そのひとつがここだったようだ。真っ黒に焦げていた。不機嫌そうに、ヌラは燃えてしまった装置を蹴る。ゴキッと音がなり、崩れる。
「向こうにもってけ」
そう言いながら指示をする。ラテアは何かを言おうとしたが、その前に次々と指示が飛ぶ。
「早くしないと明日の仕事が出来ない」
ヌラはそうとだけ言うと、不機嫌そうにため息をついた。
結局、ラテアが戻ったのは明け方近かった。ヌラの指示で装置の修理を手伝いをさせられていた。サントは結局、人込みに阻まれて、何もする事が出来ずに戻っていた。
襲撃自体は比較的小さなもので、火災も広がらなかった事から、一時の混乱はあったにしろ、大騒ぎにまでは至らなかった。しかし、襲撃と言う事実は、アリアドットに住む者たちにも衝撃的だったようで、これまでとは違った街の緊張を感じるようになった。噂となっていた事が現実化した事で、次は自分たちが、街全体が襲われる事になるのではと思うようになっていたのだ。
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