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3章.槍使い
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仕事が完了した事をダイタに告げるため、サントたちはパスの村に戻っていた。予定よりも時間が掛かっていた事を心配していたダイタだったが、無事に荷物を運んでもらえた事にホッとした表情を浮かべていた。サントは仕事の報告をして、マイットに頼まれた丸薬も忘れずに手渡した。
「怪我する事を知っているなら、避ける方法を教えてくれれば良いのに」
と、ナリティはぶつぶつと文句を言っていた。ダイタも苦笑いを浮かべていたが、怪我の心配をしてくれて丸薬をくれた事には感謝をしていた。その上、普段よりも多めの代金が支払われていた。怪我の事も考慮してくれたようだ。そこまでされてはダイタもナリティも納得するしかなかった。ダイタはサントたちにお礼を言い、お金を払おうとしたが、サントはそれを丁寧に断った。自分たちのせいではないとはいえ、怪我を利用してしまったようで申し訳ないと思ったからだ。
ダイタはそれでは悪いと言いながらどうした物か考えて、こう尋ねてきた。
「これからノリントバーグに行くんだよな?」
「はい」
「何か当てはあるのか?」
「いえ、特には無いです。行ってから考えるつもりです」
「ギルドには?」
「いくつもりですが、どうなるのかは分からないです。前も苦労しましたし…」
ミリアバウスの時の事を思い出して、サントは言った。
「そうか、ちょっと待ってろ」
そう言うと、ダイタはちょっと考えてから、紙を取り出して何かを書き始めた。
「どれだけ、役に立つかは分からないが、俺もそこそこ長く仕事をしてきているから、少しは融通を利かせてもらえるだろう」
そう言ってその紙を渡された。それはノリントバーグのギルドへの紹介状だった。
「良いんですか?」
思わずサントはそう言ってしまった。
「ああ、構わないさ。しっかり仕事はしてもらったしな」
「ありがとうございます」
サントは素直にお礼を言って受け取った。駆け出しの冒険者であるサントにとってこれほどありがたい物は無かった。ミリアバウスで仕事をもらう事に苦労したことを考えると感謝してもしきれないと思った。
「本当にありがとうございます」
何度もお礼を言われて、そこまで感謝されると思わなかったダイタが逆に戸惑った。そこまで効果は無いと思うぞと念押しされた。それでも、サントは少し認められた気がして嬉しかった。
こうして、サントとリラ、そして、新たに加わったラテアの三人はパスの村を後にして、ノリントバーグへの道を再び進むことになった。
「怪我する事を知っているなら、避ける方法を教えてくれれば良いのに」
と、ナリティはぶつぶつと文句を言っていた。ダイタも苦笑いを浮かべていたが、怪我の心配をしてくれて丸薬をくれた事には感謝をしていた。その上、普段よりも多めの代金が支払われていた。怪我の事も考慮してくれたようだ。そこまでされてはダイタもナリティも納得するしかなかった。ダイタはサントたちにお礼を言い、お金を払おうとしたが、サントはそれを丁寧に断った。自分たちのせいではないとはいえ、怪我を利用してしまったようで申し訳ないと思ったからだ。
ダイタはそれでは悪いと言いながらどうした物か考えて、こう尋ねてきた。
「これからノリントバーグに行くんだよな?」
「はい」
「何か当てはあるのか?」
「いえ、特には無いです。行ってから考えるつもりです」
「ギルドには?」
「いくつもりですが、どうなるのかは分からないです。前も苦労しましたし…」
ミリアバウスの時の事を思い出して、サントは言った。
「そうか、ちょっと待ってろ」
そう言うと、ダイタはちょっと考えてから、紙を取り出して何かを書き始めた。
「どれだけ、役に立つかは分からないが、俺もそこそこ長く仕事をしてきているから、少しは融通を利かせてもらえるだろう」
そう言ってその紙を渡された。それはノリントバーグのギルドへの紹介状だった。
「良いんですか?」
思わずサントはそう言ってしまった。
「ああ、構わないさ。しっかり仕事はしてもらったしな」
「ありがとうございます」
サントは素直にお礼を言って受け取った。駆け出しの冒険者であるサントにとってこれほどありがたい物は無かった。ミリアバウスで仕事をもらう事に苦労したことを考えると感謝してもしきれないと思った。
「本当にありがとうございます」
何度もお礼を言われて、そこまで感謝されると思わなかったダイタが逆に戸惑った。そこまで効果は無いと思うぞと念押しされた。それでも、サントは少し認められた気がして嬉しかった。
こうして、サントとリラ、そして、新たに加わったラテアの三人はパスの村を後にして、ノリントバーグへの道を再び進むことになった。
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