俺の魔力は悠々自適 〜精霊達と気ままな旅路〜

かなちょろ

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第69話 邪龍 復活!

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 八首斬影やしゅざんえいの最後の1人、ルーギィを倒す為、各国が集まり戦いを開始した。
 しかしルーギィの持っていた常闇命珠ダークネスメージュからの攻撃によって、大打撃を受けてしまう。
 そして、最後に残ったルーギィは自らの魂を常闇命珠ダークネスメージュへ捧げた。

「あっははは! これで復活よ!!」

 ルーギィの体が塵と化して行く。
 そして常闇命珠ダークネスメージュがまたも黒い光りを放ち、黒い液体がどんどん膨れ上がって行く。

「なんかヤバそうだぞ!」

『兄ちゃん、嫌な感じが凄いするよ』
 マリスも何か感じ取っているようだ。
 これ以上何かあるのはまずい。

 マリス、ありったけの力で攻撃するぞ!
『うん!』
 真空の刃、竜巻、剣撃、全てパワーアップしているマリスの力を全力でぶつけるが全て効果が無い。

「くそ、ダメか」
 
 邪龍の魂を取られた俺は前ほど融合している時間が無い。
 全力で攻撃した分、融合の時間も短くなって来ている。
 仕方ない、一度船まで戻って対策を考えるしか無いか。

 船まで戻り融合を解く。

「様子はどうじゃった?」
 
 マリウス師匠が開口一番に聞いてくる。

「ルーギィは死にました。 でも、常闇命珠ダークネスメージュがまた動き出しました」
八首斬影やしゅざんえいがいなくなったのに常闇命珠ダークネスメージュは作動しているなんて」
 
 ジュリムさんもまたさっきの様な事が起きないかと心配している様子だ。

「さっきとは違って膨らんでいるだけですが、俺の攻撃はいっさい効きませんでしたね」
 
 どこまで大きくなるのか?

「王達は?」
「今は各国の代表と会議しておる」
 
 話ししていても解決方法は無さそうだが。

「大変です!」
 
 突然扉を勢いよく開けて入って来た兵士は怯えながら外を指差す。

「何事じゃ?」
「あ、あれ、あれを……」
 
 俺達も甲板に出て確認する。 いやしなくても一目瞭然だ。

「な、なんじゃ?」
「あれは……」
 
 見た所、常闇命珠ダークネスメージュが膨らみ続け、大陸からかなり離れているこの場所でもわかる程、大きく膨らんでいる。

「でかい……」
 
 やな予感がひしひしと感じる。

『翔、あれが復活したらヤバいぞ』
『わたくし達では勝ち目がなくなりますわ』
『兄ちゃん……』
『今の内に破壊しないと』
『私達に勝てるのでしょうか?』
 精霊達も不安がっている。
 何か感じるのだろう。

 突然首飾りからルマが飛び出してくると、俺の前に止まる。

「ついに私の出番ね。 カケル、行くわよ!!」
「ルマ! また心配させやがって……。 行くって何処へ?」
「もちろんあそこよ」
 
 ルマが示すのは常闇命珠ダークネスメージュの場所。

「何か考えがあるのか?」
「もちろん!」

 ここで考えていても始まらない。
 ルマの考えに乗って、あの黒い球体に向かう。
 とりあえずマリウス師匠には伝言をしておいた。

 近くで見るとデカい。 デカすぎる。
 ちょっとした山位はあるんじゃ無いか?
 いや、もっと大きいか?
 思わず眺めてしまった。

『翔、遊んでる暇は無さそうだぜ』
『翔さん、あれを』
 シャルに言われた場所を見て見ると、黒い球体にヒビが入り始めている。

 これ、もしかして卵のような物なのか?
 中に入っているとしたら邪龍しかいないだろうな。

「カケル、準備はいい?」
 
 ルマに促される様に少し離れた場所に立たされた。

「これからカケルには精霊様全員と融合してもらいます」
「全員と!? 今じゃ1人が限界なのに、出来るわけが無いじゃないか?」
 
 1人との融合でも魔力がギリギリだ。

「カケル、融合になんで詠唱が必要だと思う?」
 
 急に問題を出されたな。

「いや、わからないけど……」
 
 そういうものだとしか思えて無い。

「それは適切に融合するためよ。 詠唱無しに融合しようとすれば、カケルも精霊様達も魔力が噛み合わなくて、融合が出来ない。 つまり、適切な詠唱をすれば全員の魔力を上手く融合させる事が出来るってわけ」
「そんな事が……。 なら最初から教えてくれれば」
「無理よ」
 
 食い気味に否定された。

「魔力が上手く融合しても、元々の魔力はカケル自身だもの。 精霊様達の魔力によってカケルの魔力が耐えられない。 多分この融合が出来るのは一度きり。 二度は無いわ」
「そうだったのか……」
「その力にカケルが耐えられるかもわからない。 耐えられなければ最悪……」
「でも、それしか無いだろ。 やってやるさ。 約束も守らないといけないしな」
「……わかったわ」
 
 そしてルマに全員と融合するための詠唱呪文を教えてもらう。

「みんな! やるぞ!!」
 
 皆んなも気合いを入れる。

「我が力は炎、我が技は氷、我が蒼穹は嵐、我が魔は地、我が天は光、盟約で結ばれし5つの誓いを今、一つに! エレメタージュ!!」

 五芒星を描くように、魔法陣が出現し、左右には赤の魔法陣、青の魔法陣、後ろには白の魔法陣、緑の魔法陣、前には黄色の魔法陣があらわれ、魔法陣からは炎が上がり、水流が登り、竜巻が舞い、土が舞い上がり、雷が立ち登る。
 その魔法陣が中心にいる俺の足元に集まり、全て重なる。

 魔力がどんどん流れ混んでくる。
 体が破裂しそうだ。
 その膨大な魔力を紅い光りが包み込んでくれた。
 この光りはルマなのか。
 魔法陣が消え、姿が変わった俺はゆっくりと目を開く。
 力が、魔力が今まで感じた事が無い程溢れてくる。
 これが皆んなとの融合。

『やってやろうぜ!』
『やりましょう!』
『負けないよ!』
『頑張りましょう!』
『やってやるにゃ!』
『行くわよ! カケル!!』
「おう!!」

 剣を抜き近寄ると、球体が割れ、その衝撃で飛ばされるが、体勢を立て直す。
 中から現れたのは、球体より巨大となり、蛇の様な頭を持った顔が八つ、黒く四つ足の邪龍が現れた。
 一声出すだけでその衝撃は海上にいる船を揺らす。
 その巨体は一本歩くだけで地形が変わる。
 口から吐く魔力は山を簡単に吹き飛ばす。

 これが邪龍【アルヴァニスオロチ】
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