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第59話 紅い妖精
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洞窟の先でスビルトと幻で現れた妖精マル。
消える直前で、ルマの記憶が戻ったようだが、俺の腕の中で消えた。
2度も俺の手の中で失った……。
スビルトはそんな俺を見て笑っている。
『兄ちゃん……、僕と合体して……』
マリスの声が震えている。
『兄ちゃん! 早く!! 僕と合体して!!』
マリスの声が強くなる。
わかった……スビルトを倒す!
「白く猛り狂う聖なる風よ 盟約に基づきその真なる姿を見せよ!」
白い魔法陣が現れ、魔法陣から竜巻が起き 魔法陣へ入る。
マリスの心と繋がる。
マリスの怒りが伝わってくる。
『兄ちゃん……、倒すんじゃないよ。 殺す!!』
マリスの怒りが俺の心にも作用しているのか、今まで以上の速さでスビルトの腕を難なく切り落とす。
「ぐわっ! な、なんだと!」
スビルトには俺が見えなかったのか、斬り飛ばされた左腕に回復魔法をかけている。
『絶対に許さない。 直ぐには殺さない。 四肢の全てを切り落としてから首を切ってやる!!』
マリスの怒りが高まる程、力が上がって行く気がする。
おい、どうしたマリス!
マリスはこんな事を言う子じゃ無いはずだ。
俺の体と魂はマリスと融合している為、マリスに体を引っ張られている感じだ。
マリスが竜巻を魔法陣から飛ばすと、スビルトを吹き飛ばす。
すると、青空や草原、木々が消え、薄暗い洞窟に変わる。
「ちっ! まさかここまでとは……」
スビルトは吹き飛ばされた時に千切れた右腕部分を押さえ、魔法陣を展開する。
「こいつに会いたいんだろ!? 大判は振る舞いだ!」
魔法陣から出て来たのは大量のルマ。
サイズは妖精のサイズだが、顔が違う。 化け物の顔だ。
偽物のルマが一斉に襲いかかって来る。
『やめろ……、こんなのルマじゃ無い。 僕の友達をこれ以上いじめるなあああぁ!!』
スビルトの足元に大きい魔法陣が浮かび上がると、巨大な竜巻がスビルトと偽物のルマを飲み込んだ。
その巨大な竜巻は洞窟の天井を砕き、大きな穴を開ける。
偽物のルマは全て消し飛ばされ、手足が吹き飛ばされボロボロとなったスビルトは、浮かんで逃げようとしている。
「逃すかーー!!」
俺は飛び上がると、スビルトを一刀両断した。
「ば、ばかな……」
スビルトは捨て台詞を吐く間も無く塵となって消えて行った。
スビルトを倒し、マリスとの融合を解こうとするが、解けない。
『ああああ!、 殺す! 全員殺す!!』
マリスどうした!
マリスの感情が止まらない。
倒れているジュリムさん、エクリシュさんの方を振り向くと、魔法陣を展開し、狙いを定める。
マリスやめるんだ!!
くそっ、マリスに体の意識を取られて言う事が効かない。
突然、首飾りが光り光の粒が俺の周りを包み込んで目の前に集まり、紅く長い髪、赤い服を着た人間サイズのルマが現れる。
ルマは俺とマリスを抱きしめると、マリスの心が落ち着き出した。
そして、融合を解く事が出来た。
『……? あれ? 僕どうしたんだっけ?』
マリス、元に戻ったか。
人間サイズのルマは段々と小さくなり、いつものルマになる。
「……ルマ?」
「……ふぅ……。 まったく……。 私がいないとやっぱりだめね」
ルマは俺の鼻先に指を刺して来る。
「ほん……もの……なのか?」
「ちょっと違うけど、偽物じゃ無いわよ」
『ルマ! よ゛がっ゛だ~』
マリスの大泣きが頭の中に響く。
ちょ、マリス落ち着け。
『だっ゛で~』
『マリスちょっと騒がしいぞ」
『そうですわ』
『また会えて良かったですね』
『本当にね』
皆んなも涙ぐんで喜んでいる感じだ。
「でも、本当に本物か? また幻とかじゃ無いだろうな?」
「失礼ね。 本物よ」
ルマは手の小指を出すと、「また一緒に旅に行くんでしょ?」 と、前にした約束のポーズをしてくる。
「ルマ!!」
俺も感極まって抱きしめようとするが、ひょいっと避けられてしまう。
天井がすっかり無くなった天井からは、雪がちらちらと降ってきた。
そしてルマにどうやって復活したのか聞いてみる。
「その首飾りのおかげね」
「この首飾りの?」
「大精霊様と別れる時、首飾りの本当の力を教えてもらったの。 私が消えそうな時、魂を首飾りに移す事が出来たのよ。 だから首飾りを売られたり、返しちゃったりしなくて良かったわ」
「この首飾りにそんな力が……?」
「でも魂だけじゃカケルのやっている事は見えても、話せないし何も出来ないから、スビルトの実体化する幻の力を取り込んで、こうしてカケルの前に出てこれたってわけ」
「そうか……、よかった……」
「良くないわよ! カケルったら相変わらずダメダメなんだから。 幻も見抜けないし。 私の幻だってわからないし、毒だって幻だったのに。 この場所も幻なのに、炎の精霊様と融合しようとしてたし、もし炎の精霊様と融合して戦ってたら崩落してたかも知れないのよ!」
ルマは俺の回りを飛び回りながらダメ出しをしてくる。
『翔さん、もしかして、エルザと融合が出来なかったのはルマさんが関係しているのかも知れません』
シャルは予想が当たったと話す。
「もしかしてエルザとの融合をさせなかったのはルマがやったのか?」
「そうよ。 まぁ、この状態だから出来たんだけどね」
シャルの予想は当たっていたようだ。
「それに、さっきの黒い魂と精霊様を引き剥がすの大変だっんだから!」
『マリスの暴走も、ルマさんが止めたようですね。 封印の力では私を上回っているかも知れません』
今まで邪竜の魂を封印していたラジュナが言うなら本物だ。
「ありがとう。 助かったよ」
「まぁいいわよ、あ!」
ルマの体が光の粒になって行く。
「まだこの姿でいるのは難しいみたい。 少し眠るわ」
光の粒になったルマは首飾りに消えていった。
目を覚ましたジュリムさんに事情を説明すると、エクリシュさんを抱え、魔法で消えて行った。
俺達も戻ろう。
八首斬影のスビルトを倒す事ができた。
残るはルーギィとヴァティントの2人だけだ。
洞窟を抜け、町まで辿り着くと、町には誰一人いない。
町の人も幻だったのか……。
急に意識が遠退き俺は誰もいない町で倒れた。
消える直前で、ルマの記憶が戻ったようだが、俺の腕の中で消えた。
2度も俺の手の中で失った……。
スビルトはそんな俺を見て笑っている。
『兄ちゃん……、僕と合体して……』
マリスの声が震えている。
『兄ちゃん! 早く!! 僕と合体して!!』
マリスの声が強くなる。
わかった……スビルトを倒す!
「白く猛り狂う聖なる風よ 盟約に基づきその真なる姿を見せよ!」
白い魔法陣が現れ、魔法陣から竜巻が起き 魔法陣へ入る。
マリスの心と繋がる。
マリスの怒りが伝わってくる。
『兄ちゃん……、倒すんじゃないよ。 殺す!!』
マリスの怒りが俺の心にも作用しているのか、今まで以上の速さでスビルトの腕を難なく切り落とす。
「ぐわっ! な、なんだと!」
スビルトには俺が見えなかったのか、斬り飛ばされた左腕に回復魔法をかけている。
『絶対に許さない。 直ぐには殺さない。 四肢の全てを切り落としてから首を切ってやる!!』
マリスの怒りが高まる程、力が上がって行く気がする。
おい、どうしたマリス!
マリスはこんな事を言う子じゃ無いはずだ。
俺の体と魂はマリスと融合している為、マリスに体を引っ張られている感じだ。
マリスが竜巻を魔法陣から飛ばすと、スビルトを吹き飛ばす。
すると、青空や草原、木々が消え、薄暗い洞窟に変わる。
「ちっ! まさかここまでとは……」
スビルトは吹き飛ばされた時に千切れた右腕部分を押さえ、魔法陣を展開する。
「こいつに会いたいんだろ!? 大判は振る舞いだ!」
魔法陣から出て来たのは大量のルマ。
サイズは妖精のサイズだが、顔が違う。 化け物の顔だ。
偽物のルマが一斉に襲いかかって来る。
『やめろ……、こんなのルマじゃ無い。 僕の友達をこれ以上いじめるなあああぁ!!』
スビルトの足元に大きい魔法陣が浮かび上がると、巨大な竜巻がスビルトと偽物のルマを飲み込んだ。
その巨大な竜巻は洞窟の天井を砕き、大きな穴を開ける。
偽物のルマは全て消し飛ばされ、手足が吹き飛ばされボロボロとなったスビルトは、浮かんで逃げようとしている。
「逃すかーー!!」
俺は飛び上がると、スビルトを一刀両断した。
「ば、ばかな……」
スビルトは捨て台詞を吐く間も無く塵となって消えて行った。
スビルトを倒し、マリスとの融合を解こうとするが、解けない。
『ああああ!、 殺す! 全員殺す!!』
マリスどうした!
マリスの感情が止まらない。
倒れているジュリムさん、エクリシュさんの方を振り向くと、魔法陣を展開し、狙いを定める。
マリスやめるんだ!!
くそっ、マリスに体の意識を取られて言う事が効かない。
突然、首飾りが光り光の粒が俺の周りを包み込んで目の前に集まり、紅く長い髪、赤い服を着た人間サイズのルマが現れる。
ルマは俺とマリスを抱きしめると、マリスの心が落ち着き出した。
そして、融合を解く事が出来た。
『……? あれ? 僕どうしたんだっけ?』
マリス、元に戻ったか。
人間サイズのルマは段々と小さくなり、いつものルマになる。
「……ルマ?」
「……ふぅ……。 まったく……。 私がいないとやっぱりだめね」
ルマは俺の鼻先に指を刺して来る。
「ほん……もの……なのか?」
「ちょっと違うけど、偽物じゃ無いわよ」
『ルマ! よ゛がっ゛だ~』
マリスの大泣きが頭の中に響く。
ちょ、マリス落ち着け。
『だっ゛で~』
『マリスちょっと騒がしいぞ」
『そうですわ』
『また会えて良かったですね』
『本当にね』
皆んなも涙ぐんで喜んでいる感じだ。
「でも、本当に本物か? また幻とかじゃ無いだろうな?」
「失礼ね。 本物よ」
ルマは手の小指を出すと、「また一緒に旅に行くんでしょ?」 と、前にした約束のポーズをしてくる。
「ルマ!!」
俺も感極まって抱きしめようとするが、ひょいっと避けられてしまう。
天井がすっかり無くなった天井からは、雪がちらちらと降ってきた。
そしてルマにどうやって復活したのか聞いてみる。
「その首飾りのおかげね」
「この首飾りの?」
「大精霊様と別れる時、首飾りの本当の力を教えてもらったの。 私が消えそうな時、魂を首飾りに移す事が出来たのよ。 だから首飾りを売られたり、返しちゃったりしなくて良かったわ」
「この首飾りにそんな力が……?」
「でも魂だけじゃカケルのやっている事は見えても、話せないし何も出来ないから、スビルトの実体化する幻の力を取り込んで、こうしてカケルの前に出てこれたってわけ」
「そうか……、よかった……」
「良くないわよ! カケルったら相変わらずダメダメなんだから。 幻も見抜けないし。 私の幻だってわからないし、毒だって幻だったのに。 この場所も幻なのに、炎の精霊様と融合しようとしてたし、もし炎の精霊様と融合して戦ってたら崩落してたかも知れないのよ!」
ルマは俺の回りを飛び回りながらダメ出しをしてくる。
『翔さん、もしかして、エルザと融合が出来なかったのはルマさんが関係しているのかも知れません』
シャルは予想が当たったと話す。
「もしかしてエルザとの融合をさせなかったのはルマがやったのか?」
「そうよ。 まぁ、この状態だから出来たんだけどね」
シャルの予想は当たっていたようだ。
「それに、さっきの黒い魂と精霊様を引き剥がすの大変だっんだから!」
『マリスの暴走も、ルマさんが止めたようですね。 封印の力では私を上回っているかも知れません』
今まで邪竜の魂を封印していたラジュナが言うなら本物だ。
「ありがとう。 助かったよ」
「まぁいいわよ、あ!」
ルマの体が光の粒になって行く。
「まだこの姿でいるのは難しいみたい。 少し眠るわ」
光の粒になったルマは首飾りに消えていった。
目を覚ましたジュリムさんに事情を説明すると、エクリシュさんを抱え、魔法で消えて行った。
俺達も戻ろう。
八首斬影のスビルトを倒す事ができた。
残るはルーギィとヴァティントの2人だけだ。
洞窟を抜け、町まで辿り着くと、町には誰一人いない。
町の人も幻だったのか……。
急に意識が遠退き俺は誰もいない町で倒れた。
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