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条約と舞踏会
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「まあ、とっても綺麗なガーデンね。お花がたくさん咲き乱れていて、本当に美しいわ」
翌日の朝。
フィルが執事に連れられて国王との密談に向かうと、クリスティーナはケイティと名乗る若い侍女に案内してもらい、城のガーデンを見て回っていた。
「バラもたくさんあるのね」
「はい。バラはスナイデルの国の花なのです」
「そうなの?コルティア国の国花もバラなのよ」
「まあ、そうなのですか?」
「ええ。私達、そんなところも仲良くなれそうね」
クリスティーナが笑いかけると、まだあどけなさの残るケイティは少し頬を緩め、すぐまた真顔に戻った。
緊張しているせいかとも思ったが、どうやら違うらしい。
(何かに怯えている…?)
なんとなくそんな気がする中、クリスティーナはガーデンを抜けて広い庭園に出た。
「ここからお城が一望できるのね」
そびえ立つ白亜の城の全貌に、クリスティーナは圧倒されたようにため息をつく。
「素敵なお城ね。おとぎ話に出てきそうだわ」
「コルティア国の王宮はどんな感じなのですか?」
「そうねえ。こんなにメルヘンな感じではないわね。国のカラーのブルーを所々に取り入れてるの」
「そうなのですね、素敵!見てみたいです」
珍しく目を輝かせるケイティに、クリスティーナも微笑む。
「ケイティもいつか遊びに来て。今度は私が案内するから」
「まあ、もったいないお言葉ですわ」
歩きながら話していると、ふと、城の端の塔が目についた。
「あの塔は?見張り台かしら?」
え?とケイティがクリスティーナの視線を追う。
「あ、いえ。あちらは普段使われていない塔でございます」
「そうなのね」
何気なく返事をして、また歩き出そうとした時だった。
塔の窓にほんの少し人影が動き、誰かがそっとこちらの様子をうかがっているのが見えた。
(え、誰?男の人?なんだか不気味な雰囲気…)
「クリスティーナ様?どうかなさいましたか?」
「いえ、なんでもないわ」
結局大した情報は得られないまま、クリスティーナはなんとも言えない違和感だけを感じて、ケイティのあとをついて行った。
*****
「それではこれより、我がスナイデル王国とコルティア国との平和友好条約締結の儀を執り行います」
外務大臣が高らかに宣言し、きらびやかな大広間に集められた要人達は、入場してきたスナイデル国王とフィルに注目する。
クリスティーナも、スナイデルの王妃と並んでその様子を見守った。
まずは、友好条約の内容を外務大臣が読み上げる。
「第一条
スナイデル王国及びコルティア国は、両国間の永久の平和及び永続する友好関係を維持するものとする。
第二条
両締約国は、他方の締約国の主権、独立及び領土の保全を尊重することを約束する。
第三条
両締約国は、両国間に生ずることがあるいかなる紛争をも、平和的手段によって解決し及び武力又は武力による威嚇に訴えないことを約束する。
第四条
両締約国は、他のいずれの地域においても覇権を求めるべきではなく、また、このような覇権を確立しようとする他のいかなる国又は国の集団による試みにも反対することを表明する。
第五条
両締約国は、善隣友好の精神に基づき、かつ、平等及び互恵並びに内政に対する相互不干渉の原則に従い、両国間の経済関係及び文化関係の一層の発展並びに両国民の交流の促進のために努力する。
第六条…」
ガクンと頭が揺れ、クリスティーナはハッと目を覚ます。
子守唄のような条約の読み上げは続いており、慌てて居住まいを正すと何食わぬ顔で微笑みながら顔を上げた。
と、フィルとバッチリ目が合う。
寝てたな?と言わんばかりのフィルの目つきに、何のことやら?と、クリスティーナはとぼけて視線を逸らした。
ようやく読み上げが終わり、スナイデル国王とフィルがそれぞれ羽のついた万年筆でサインをする。
固い握手を交わしたあと、記念撮影をして無事に条約は締結された。
*****
部屋に戻って着替えると、ソファでお茶を飲みながら休憩することにした。
「ふう、無事に終わってなによりね」
「ああ。誰かさんが居眠りしている間にね」
フィルの嫌味にギクリとしながら、クリスティーナは素知らぬフリで話題を変える。
「ホッとしたらなんだかお腹が空いちゃった」
「寝てただけなのに?」
うぐっと言葉に詰まり、クリスティーナは唇を尖らせる。
「だってあんなに堅苦しい言葉を長々と述べられたって、頭の中に入ってこないんだもの」
「ヤレヤレ。王太子妃よ、頼むから今夜の舞踏会でそんなこと言わないでくれよ?」
「分かってるわよ。心配しなくても、美味しいお料理を食べるのに夢中で、居眠りしてる暇はないわ」
「そっちの話じゃないってば!」
フィルが頭を抱える隣で、「あー、楽しみ!たくさん食べよう」と、クリスティーナは満面の笑みを浮かべていた。
*****
「コルティア国王太子、フィリックス=アーサー殿下と、王太子妃、クリスティーナ=アンジェ妃殿下にあらせられます」
夜になり、着飾った紳士淑女が集まる中、フィルとクリスティーナは腕を組んでにこやかに大広間に足を踏み入れた。
「まあ、なんて麗しいお二人ですこと」
うっとりとした感嘆のため息の中、二人は優雅にお辞儀をする。
早速グラスが配られ、皆で乾杯すると、軽やかに音楽が奏でられ始めた。
「王太子様、クリスティーナ様。どうかお二人のダンスをご披露くださいませ」
年配の婦人に前のめりに話しかけられ、フィルとクリスティーナは少し苦笑いしてからグラスを置いた。
「いいの?クリスティーナ。お腹が減って動けないんじゃない?」
「ちょうどいい準備運動だわ。あとでお腹がはち切れるまで食べるから」
「うわー、目が本気だな」
「当然よ」
小声でやり取りしながら、フィルはクリスティーナの手を取って、中央にエスコートした。
向かい合ってお辞儀をすると、周りの人達が二人に場所を譲って注目する。
フィルはクリスティーナのウエストをグッと抱き寄せ、軽快なワルツに合わせてステップを踏み始めた。
クリスティーナも微笑みながらフィルを見つめ、軽やかに息の合ったワルツを踊る。
クリスティーナのブルーのドレスがフワリと揺れて、皆はうっとりとその美しさに見とれていた。
「クリスティーナ。君がこんなにダンスが上手いなんて思わなかったよ」
フィルの言葉に、クリスティーナは首を傾げる。
「あら、どうして?」
「だって君は筋金入りの不器用で、女の子らしいことは全部苦手じゃないか。料理も刺繍もからっきしだし、読書もしなけりゃ勉強だって…」
「フィル?かかとで足を踏んづけて差し上げましょうか?」
ヒエッ!とフィルは首をすくめた。
クリスティーナはピタリとフィルに寄り添ったまま、華麗なステップでドレスを美しく揺らす。
「身体を動かすのは得意なのよ。乗馬や剣術と同じで」
「なるほどね。でも初めて君の女性らしさを垣間見たよ」
「ちょっと!さっきからもう…。褒めてるの?けなしてるの?」
「恋に落ちてるんだよ。改めて君にね」
「は?!もう、バカ!」
真っ赤になったクリスティーナは、恥ずかしさに思わずフィルの胸に頬を寄せる。
周りからより一層、うっとりとしたため息が聞こえてきた。
「ティーナ。俺の可愛いプリンセス」
耳元でフィルがささやき、クリスティーナは顔から火が出そうになる。
「ちょっと…。絶対面白がってるわよね?フィル」
「んー?違うよ。愛してるんだよ」
「何言ってるのよ、まったく」
「だって可愛いドレスを着たティーナがこんなに俺にくっついて、優雅に踊ってくれるなんてさ。俺、今夜はティーナに惚れ直したよ。心から君を愛してる」
真っ直ぐに告げられる言葉に、クリスティーナは何も言えずにうつむく。
「どうしたの?ティーナ」
「ど、どうしたって、その…。恥ずかしくて」
「なにが?」
「だから、フィルが、そんなこと言うから」
消え入りそうな声でそう言うと、フィルは嬉しそうに笑う。
「照れちゃって可愛いね。今夜のティーナは愛しくてたまらない。もうずっと俺の腕の中に閉じ込めておこう」
フィルは身を屈めてクリスティーナにささやき、優しく頬にキスをする。
「大好きだよ、ティーナ」
クリスティーナはもはや顔を上げられずに、ひたすらフィルの胸に額をくっつけていた。
翌日の朝。
フィルが執事に連れられて国王との密談に向かうと、クリスティーナはケイティと名乗る若い侍女に案内してもらい、城のガーデンを見て回っていた。
「バラもたくさんあるのね」
「はい。バラはスナイデルの国の花なのです」
「そうなの?コルティア国の国花もバラなのよ」
「まあ、そうなのですか?」
「ええ。私達、そんなところも仲良くなれそうね」
クリスティーナが笑いかけると、まだあどけなさの残るケイティは少し頬を緩め、すぐまた真顔に戻った。
緊張しているせいかとも思ったが、どうやら違うらしい。
(何かに怯えている…?)
なんとなくそんな気がする中、クリスティーナはガーデンを抜けて広い庭園に出た。
「ここからお城が一望できるのね」
そびえ立つ白亜の城の全貌に、クリスティーナは圧倒されたようにため息をつく。
「素敵なお城ね。おとぎ話に出てきそうだわ」
「コルティア国の王宮はどんな感じなのですか?」
「そうねえ。こんなにメルヘンな感じではないわね。国のカラーのブルーを所々に取り入れてるの」
「そうなのですね、素敵!見てみたいです」
珍しく目を輝かせるケイティに、クリスティーナも微笑む。
「ケイティもいつか遊びに来て。今度は私が案内するから」
「まあ、もったいないお言葉ですわ」
歩きながら話していると、ふと、城の端の塔が目についた。
「あの塔は?見張り台かしら?」
え?とケイティがクリスティーナの視線を追う。
「あ、いえ。あちらは普段使われていない塔でございます」
「そうなのね」
何気なく返事をして、また歩き出そうとした時だった。
塔の窓にほんの少し人影が動き、誰かがそっとこちらの様子をうかがっているのが見えた。
(え、誰?男の人?なんだか不気味な雰囲気…)
「クリスティーナ様?どうかなさいましたか?」
「いえ、なんでもないわ」
結局大した情報は得られないまま、クリスティーナはなんとも言えない違和感だけを感じて、ケイティのあとをついて行った。
*****
「それではこれより、我がスナイデル王国とコルティア国との平和友好条約締結の儀を執り行います」
外務大臣が高らかに宣言し、きらびやかな大広間に集められた要人達は、入場してきたスナイデル国王とフィルに注目する。
クリスティーナも、スナイデルの王妃と並んでその様子を見守った。
まずは、友好条約の内容を外務大臣が読み上げる。
「第一条
スナイデル王国及びコルティア国は、両国間の永久の平和及び永続する友好関係を維持するものとする。
第二条
両締約国は、他方の締約国の主権、独立及び領土の保全を尊重することを約束する。
第三条
両締約国は、両国間に生ずることがあるいかなる紛争をも、平和的手段によって解決し及び武力又は武力による威嚇に訴えないことを約束する。
第四条
両締約国は、他のいずれの地域においても覇権を求めるべきではなく、また、このような覇権を確立しようとする他のいかなる国又は国の集団による試みにも反対することを表明する。
第五条
両締約国は、善隣友好の精神に基づき、かつ、平等及び互恵並びに内政に対する相互不干渉の原則に従い、両国間の経済関係及び文化関係の一層の発展並びに両国民の交流の促進のために努力する。
第六条…」
ガクンと頭が揺れ、クリスティーナはハッと目を覚ます。
子守唄のような条約の読み上げは続いており、慌てて居住まいを正すと何食わぬ顔で微笑みながら顔を上げた。
と、フィルとバッチリ目が合う。
寝てたな?と言わんばかりのフィルの目つきに、何のことやら?と、クリスティーナはとぼけて視線を逸らした。
ようやく読み上げが終わり、スナイデル国王とフィルがそれぞれ羽のついた万年筆でサインをする。
固い握手を交わしたあと、記念撮影をして無事に条約は締結された。
*****
部屋に戻って着替えると、ソファでお茶を飲みながら休憩することにした。
「ふう、無事に終わってなによりね」
「ああ。誰かさんが居眠りしている間にね」
フィルの嫌味にギクリとしながら、クリスティーナは素知らぬフリで話題を変える。
「ホッとしたらなんだかお腹が空いちゃった」
「寝てただけなのに?」
うぐっと言葉に詰まり、クリスティーナは唇を尖らせる。
「だってあんなに堅苦しい言葉を長々と述べられたって、頭の中に入ってこないんだもの」
「ヤレヤレ。王太子妃よ、頼むから今夜の舞踏会でそんなこと言わないでくれよ?」
「分かってるわよ。心配しなくても、美味しいお料理を食べるのに夢中で、居眠りしてる暇はないわ」
「そっちの話じゃないってば!」
フィルが頭を抱える隣で、「あー、楽しみ!たくさん食べよう」と、クリスティーナは満面の笑みを浮かべていた。
*****
「コルティア国王太子、フィリックス=アーサー殿下と、王太子妃、クリスティーナ=アンジェ妃殿下にあらせられます」
夜になり、着飾った紳士淑女が集まる中、フィルとクリスティーナは腕を組んでにこやかに大広間に足を踏み入れた。
「まあ、なんて麗しいお二人ですこと」
うっとりとした感嘆のため息の中、二人は優雅にお辞儀をする。
早速グラスが配られ、皆で乾杯すると、軽やかに音楽が奏でられ始めた。
「王太子様、クリスティーナ様。どうかお二人のダンスをご披露くださいませ」
年配の婦人に前のめりに話しかけられ、フィルとクリスティーナは少し苦笑いしてからグラスを置いた。
「いいの?クリスティーナ。お腹が減って動けないんじゃない?」
「ちょうどいい準備運動だわ。あとでお腹がはち切れるまで食べるから」
「うわー、目が本気だな」
「当然よ」
小声でやり取りしながら、フィルはクリスティーナの手を取って、中央にエスコートした。
向かい合ってお辞儀をすると、周りの人達が二人に場所を譲って注目する。
フィルはクリスティーナのウエストをグッと抱き寄せ、軽快なワルツに合わせてステップを踏み始めた。
クリスティーナも微笑みながらフィルを見つめ、軽やかに息の合ったワルツを踊る。
クリスティーナのブルーのドレスがフワリと揺れて、皆はうっとりとその美しさに見とれていた。
「クリスティーナ。君がこんなにダンスが上手いなんて思わなかったよ」
フィルの言葉に、クリスティーナは首を傾げる。
「あら、どうして?」
「だって君は筋金入りの不器用で、女の子らしいことは全部苦手じゃないか。料理も刺繍もからっきしだし、読書もしなけりゃ勉強だって…」
「フィル?かかとで足を踏んづけて差し上げましょうか?」
ヒエッ!とフィルは首をすくめた。
クリスティーナはピタリとフィルに寄り添ったまま、華麗なステップでドレスを美しく揺らす。
「身体を動かすのは得意なのよ。乗馬や剣術と同じで」
「なるほどね。でも初めて君の女性らしさを垣間見たよ」
「ちょっと!さっきからもう…。褒めてるの?けなしてるの?」
「恋に落ちてるんだよ。改めて君にね」
「は?!もう、バカ!」
真っ赤になったクリスティーナは、恥ずかしさに思わずフィルの胸に頬を寄せる。
周りからより一層、うっとりとしたため息が聞こえてきた。
「ティーナ。俺の可愛いプリンセス」
耳元でフィルがささやき、クリスティーナは顔から火が出そうになる。
「ちょっと…。絶対面白がってるわよね?フィル」
「んー?違うよ。愛してるんだよ」
「何言ってるのよ、まったく」
「だって可愛いドレスを着たティーナがこんなに俺にくっついて、優雅に踊ってくれるなんてさ。俺、今夜はティーナに惚れ直したよ。心から君を愛してる」
真っ直ぐに告げられる言葉に、クリスティーナは何も言えずにうつむく。
「どうしたの?ティーナ」
「ど、どうしたって、その…。恥ずかしくて」
「なにが?」
「だから、フィルが、そんなこと言うから」
消え入りそうな声でそう言うと、フィルは嬉しそうに笑う。
「照れちゃって可愛いね。今夜のティーナは愛しくてたまらない。もうずっと俺の腕の中に閉じ込めておこう」
フィルは身を屈めてクリスティーナにささやき、優しく頬にキスをする。
「大好きだよ、ティーナ」
クリスティーナはもはや顔を上げられずに、ひたすらフィルの胸に額をくっつけていた。
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❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
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