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ハンサーラ公国と亡国の思惑
リックとアンジュ3
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あれから色々と調査を重ねてはみたが、思った以上な成果も無く、2人は研究所に侵入を決起。
現在は研究所の資料室にて、研究内容の把握等の調査を実施していた。
位置的には中層位であろうか。
かなり奥へと侵入をした。
「しかし、アレだな。」
「アレ?ですか?」
「本当にレビウスゾンビを研究し、兵器にしようと……狂気じみてる。」
「そうね。」
リックは資料を読みながら、感想を述べ、アンジュはドアの出入口近郊にて、警戒しながら相槌を打った。
餌付け、脳解剖……なんでも、やったと言う感じの資料だ。
やられた被験者達は、拷問より酷い、正しく生き地獄であろう。
死ぬに死ねず、なのだから。
そこに自我が残留しているかは別として、だ。
「……ふむ。エルフ、ドワーフ、ホビットや獣人。ゴブリン、ホブゴブリン、コボルド、オーガ、オーク……他、諸々。人の形した者は当たり前……っと。」
「他には?」
「ん?」
「……犬に猫、蛇とか色々だな。うわっ、コレは結構エグい実験だな。」
リックは水晶で出来ている『写画撮具』で、次々と内容を録画していった。
写画撮具は、動画機能の他に、写真撮影みたいな機能を持った、高級な道具である。
一つで良い家が2軒買える値段であり、投射器を合わせると5軒は土地付きで買えるだろう。
しかも、エージェント専用のコレは、薄くて頑丈、更に小型。故に3倍の値はする代物だ。
コチラの世界のスマホに近い形ではあるが、通話・通信の無い様な物だ。
「……リック、足音が近付いて来ているわ。隠れて。」
全ての撮影を終えたリック達は、あらかじめ速やかに脱出が出来る様にした通気孔へと、サッと素早く入り込み、無音で移動を開始した。
『……おかしいな?さっき人の気配があった様な?気のせいか』
背後の方から声が聞こえた。
どうやら気付かれずに済んだ様だ。
暫く進むと、通気孔から各部屋ね状況が見える。
ある部屋では、牢屋の中に実験対象を留置している場所。
ある部屋では、レビウスゾンビになった者が入っている牢のある部屋。
ある部屋では、レビウスゾンビを解剖している部屋。
ある部屋では、何かの実験をしているのか、フラスコやビーカー、試験管等の様々な器具があり、研究員が実験をしている部屋。
食堂やら風呂場やら寄宿舎やらを穴から観察した。
2人は倉庫らしき場所にたどり着くと、その部屋に降り、これからの事の相談を始めた。
「さて、どうする?このままにするのはマズイな。」
アンジュは木箱に腰を下ろし、リックの言葉を考えた。
「確かに、このままですと、研究が完成すれば危険ですね。でも完全破壊、いいえ、制圧するにしても、レビウスが一匹残れば……」
2人は、その後の世界にゾッとした。
死者が国境有る無しに関わらず、世界に増加し溢れる様を想像したのだ。
そして制圧するには、人数が足りなさ過ぎる。
「ここは、一時撤退だな。副長の部隊と合流し、体制を立て直した方がいい。幸い、資料を撮影出来たし、マッピングも完璧だ。」
リックの提案に、アンジュは無言で頷く。
「じゃあ、決まりだ。撤退しよう。」
そう言って2人はダクトの中を再び通るのであった。
現在は研究所の資料室にて、研究内容の把握等の調査を実施していた。
位置的には中層位であろうか。
かなり奥へと侵入をした。
「しかし、アレだな。」
「アレ?ですか?」
「本当にレビウスゾンビを研究し、兵器にしようと……狂気じみてる。」
「そうね。」
リックは資料を読みながら、感想を述べ、アンジュはドアの出入口近郊にて、警戒しながら相槌を打った。
餌付け、脳解剖……なんでも、やったと言う感じの資料だ。
やられた被験者達は、拷問より酷い、正しく生き地獄であろう。
死ぬに死ねず、なのだから。
そこに自我が残留しているかは別として、だ。
「……ふむ。エルフ、ドワーフ、ホビットや獣人。ゴブリン、ホブゴブリン、コボルド、オーガ、オーク……他、諸々。人の形した者は当たり前……っと。」
「他には?」
「ん?」
「……犬に猫、蛇とか色々だな。うわっ、コレは結構エグい実験だな。」
リックは水晶で出来ている『写画撮具』で、次々と内容を録画していった。
写画撮具は、動画機能の他に、写真撮影みたいな機能を持った、高級な道具である。
一つで良い家が2軒買える値段であり、投射器を合わせると5軒は土地付きで買えるだろう。
しかも、エージェント専用のコレは、薄くて頑丈、更に小型。故に3倍の値はする代物だ。
コチラの世界のスマホに近い形ではあるが、通話・通信の無い様な物だ。
「……リック、足音が近付いて来ているわ。隠れて。」
全ての撮影を終えたリック達は、あらかじめ速やかに脱出が出来る様にした通気孔へと、サッと素早く入り込み、無音で移動を開始した。
『……おかしいな?さっき人の気配があった様な?気のせいか』
背後の方から声が聞こえた。
どうやら気付かれずに済んだ様だ。
暫く進むと、通気孔から各部屋ね状況が見える。
ある部屋では、牢屋の中に実験対象を留置している場所。
ある部屋では、レビウスゾンビになった者が入っている牢のある部屋。
ある部屋では、レビウスゾンビを解剖している部屋。
ある部屋では、何かの実験をしているのか、フラスコやビーカー、試験管等の様々な器具があり、研究員が実験をしている部屋。
食堂やら風呂場やら寄宿舎やらを穴から観察した。
2人は倉庫らしき場所にたどり着くと、その部屋に降り、これからの事の相談を始めた。
「さて、どうする?このままにするのはマズイな。」
アンジュは木箱に腰を下ろし、リックの言葉を考えた。
「確かに、このままですと、研究が完成すれば危険ですね。でも完全破壊、いいえ、制圧するにしても、レビウスが一匹残れば……」
2人は、その後の世界にゾッとした。
死者が国境有る無しに関わらず、世界に増加し溢れる様を想像したのだ。
そして制圧するには、人数が足りなさ過ぎる。
「ここは、一時撤退だな。副長の部隊と合流し、体制を立て直した方がいい。幸い、資料を撮影出来たし、マッピングも完璧だ。」
リックの提案に、アンジュは無言で頷く。
「じゃあ、決まりだ。撤退しよう。」
そう言って2人はダクトの中を再び通るのであった。
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