子猫のような君が愛しくて……

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18話

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 どうやらぼんやりしていたらしい。気づけば佑二に鼻をつままれて、実央はおもわずブッと変な音を出しつつ手を離させた。立ち上がると無言で足を思い切り佑二の目の前で真っ直ぐ上げる。

「すみません、もうしません」

 隣に座っていた佑二は土下座する真似をしながら謝ってきたが、すぐに普通に笑いかけてくる。

「脳天叩き割られるかと思ったわ。お前、足上がり過ぎ。バレリーナかよ」
「空手やってたの知っててわざとそういうの選択してくんな」
「つか、何をそんなにぼんやりしてたんだよ。授業終わったんも気づいてねえだろ」
「き、気づいてるし。そんなにぼんやりしてねえし」
「し過ぎてるくらいしてたけどな。宮野さんとのめくるめく絡み愛か?」

 佑二が冗談で言っているのはわかっているのに、顔が赤くなるのを止めることはできない。実央は何も言い返せずに顔をふいと逸らした。

「……おいおいおい。聞くんじゃなかった。さすがに俺にはレベル高いぞ、お前らのエロい話は」
「安心しろ。何一つ言う気はねえし、そういうんじゃないから。ほんっとお前、俺に変な絡み方するのやめろよ。お前がそんなだから俺もつい顔が赤くなんだろ」
「ねえ、だから岬さん? そういう思わせぶりな言い方を大きな声で言うのはやめようね? また女子が通りすがりに変な顔で俺見てったからね?」
「うるさい」

 実際、ぼんやりしているのはめくるめく絡み愛のせいと言えばそうかもしれない。
 貴が尻を弄ってくれるようになってそこそこ経つ。最初は指ですら痛い時もあれば違和感で気持ち悪い時もあった。前立腺の近くに触れられるときつさもあった。だが今ではとても気持ちがいい。尻の穴を弄られなかった頃もこのままでは繋がれないという不満はあれどもかなり充実した性生活を送られていたとは思うが、幅が広がり過ぎておかしくなりそうなくらい、最高に幸せかもしれない。

 ……これで俺のケツに貴くんのが入ってきた日には俺、狂っちゃうか死んじゃわない?

 少なくとも気持ちよさと幸福感で死ねる気がする。
 いや、挿入し始めはやはりきついかもしれない。貴は何故か自覚がないようだが、はっきり言って貴のものは大きい。さすが身長も大きいだけあると実央は初めて目の当たりにした時は感心すら覚えた。形がとても綺麗ながらに長くて太い。多分最高のものなのだろうが、尻穴に埋めるには最悪かもしれないとも思った。貴の考えと違って尻穴は身長の高低とは関係ないと実央は思っているが、どのみちあれを入れるとなると誰でもきついだろう。
 だがこれほど慣らしてくれているのだ、多分すぐに貴のものも慣れる気がする。そうなったらきっともう、嬉しさと気持ちよさでどうにかなってしまう自分しか浮かばない。
 とはいえそれほどぼんやりしていたらしいとなると、気をつけないとなと実央は反省した。
 実を言うとストレッチは頻繁にしてくれていたが、穴の開発に関しては毎日してくれない。実央としては毎日でもして欲しい勢いだが「体にリスクもあるし駄目」と言われる。確かに慣らされた翌日しばらくは肛門の締まりが微妙かもしれないが、緩みっぱなしということはない。気づけば元に戻っている。それを言えば「それもあるけど緩んでると普段は隠れてるみぃの大切な内臓がわりと丸出しになっちゃうんだよ。あとそっちが気に入ってくれて何よりだけど、そのせいで集中力がなくなっちゃうと駄目だしね。ちゃんと大学の勉強、してる? それに穴でばかりいってるとみぃ、立ち辛くなるかもだよ」などと最後に一番怖いことを言われた。

「う、嘘だ」
「嘘なんかじゃないよ。それにホルモンバランスだって崩れやすくなるだろうし。体調不良だけじゃなく、肌荒れとかもするかもだよ? 前立腺だって弄ってばかりじゃ炎症起こすかもだし。あとね、ホルモンバランスが崩れちゃったら、みぃ、男らしくなくなっちゃうかもだけど、いいの?」
「ぜ、絶対嫌」

 勃起しなくなるかもしれないだけでなく、メス化するかもしれないなど、恐ろしすぎる。実央は渋々、日を開けて弄ってもらうことを了承するしかなかった。
 そのため、貴と絡み合ったことを思ってぼんやりしていたとバレたら「やっぱり集中力なくなってる」とますます回数を減らされるかもしれない。メス化も恐ろしいが、だからといって減らされるのもごめんこうむりたい。実央は気合いを入れ直し、残りの授業を真剣に受けた。
 家へ帰る途中でスーパーマーケットに立ち寄りながら「でもマジでそろそろ貴くんのちんこ、入れてくれても絶対大丈夫な気がする」となすびを手に思う。はっきり言って指だけで達することができる時点で相当慣らされている気がする。その指も二本どころか三本入れる目標だってクリアしているはずだ。
 適当に見た感じや値段に伴っていそうな野菜をいくつかと、鶏肉と魚を選び、実央は会計を済ませた。貴から料理を教えてもらっていた実央だが、今では難しいものでなければわりとできる。栄養を考えながら作ることもできる。
 その上、尻の穴でもイけちゃうし、俺、貴くんと暮らすようになってから確実にアップグレードしてんな。
 一人得意げに笑うと、実央は家路についた。

 今日は特に精力のつくもの、色々作ってやる。そんで、今日こそ貫通だ。

 授業に対する気合いとは雲泥の差な気合いを入れつつ、とりあえず買って来たものを実央は一旦片付けていった。
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