月と太陽

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18話 ※

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 お前のがいい、と日陽の言葉を聞いた途端、那月は堪えられずに日陽の中へ自身を突き入れていた。
 普段シンとしている自分の家に日陽の声が響けばいいのにとさえ思うが、日陽は自分の肩に噛みついてまで堪えようとしている。だったら後でこちらに噛みついてもらおうと思いつつ、那月はゆっくり入るところまで全部入れていく。
 散々解したそこは見た目も感触も、本当に尻の穴とは思えない様子だった。しかもその本体は日陽なのだ。どうしようもなくおかしくなりそうなくらい、堪らない。入れた途端、下手すれば達しそうで、那月は必死になって堪える。
 中は相変わらず驚くほど熱くて、そしてぎゅうぎゅう那月のものを搾り取ろうとする勢いで締めつけてくる。日陽が呼吸し、それに合わせて無意識にいきんだり締めつけたりしてくるせいで、動かさなくとも押し出されそうになったり吸い込まれそうになったりする。
 その度に那月は必死になって堪える。日陽はむしろ背中を仰け反らせて快楽をひたすら享受しているように見えて、それがさらに那月を煽ってくる。
 ただ、苦しそうでもある。そりゃそうだろうなと那月は気を逸らせるためにも考えた。尻にあんなものを入れているのだ。それを受け入れてくれているだけでも那月は日陽に土下座してもし足りないと思う。自分なら到底受け入れられない。

 ……いや、でも日陽のなら……やっぱり無理じゃないかも?

 それでもやはり怖いと思う。那月もそうだが、男は基本的に痛みや傷に弱い。女より強そうに見えて、実のところ弱い。
 だからこそ、自分のものを無条件で受け入れてくれる日陽には尊敬すら湧く。そして感謝と、愛しさ。
 日陽が先約を優先する人だとは前から知っている。だけれども切ないし悲しい気持ちをどうすることもできず、それを発散するかのように、今日来てくれた日陽を散々弄ぶかのように堪能していた。だがそんな負の感情もこうして繋がっていると消えてくれる。

「苦しい?」

 愛しさと、そして今にも達しそうな状態を堪えているせいで自分の声のほうがまるで苦しそうに聞こえる。バレバレだったのか日陽には逆に「イきたい?」と聞かれた。

「すごく。でも堪えてる」
「な、んで」
「日陽に沢山気持ちよくなって欲しいから」
「俺も気持ち、いいから。……だからいっぱい動いていいよ」

 必死になって堪えている那月に、日陽の囁きはある意味毒だ。即座に反応したのを日陽も感じたのか、また少し苦しげに呻いた。だがもう抑えることはできそうにない。

「ごめん、ね」

 何とか謝ると、那月は今までなるべくゆっくりと動くようにしていたのだが堪えられず、激しい律動を始めた。

「っぁ、あ、あっ」

 本当は何も考えずめちゃくちゃに動きたい。だがせめてとばかりに日陽の弱い部分に傘が擦れるようにしながら、ごりごりと削るかのように動かした。こんなに激しくしたら日陽の尻穴の口部分がめくれてしまうんじゃないかと思いつつも、激しく動かすのだけは止められなかった。

「っひ、ぁっ、あっあっ、ああっ」

 ずっと自らの肩に噛みついて声を我慢していた日陽から、堪えられないとばかりに喘ぎ声が漏れ聞こえる。

 こんなに酷く突き上げて、日陽の中がおかしくなってしまったらどうしよう。

 そんなことが頭に過る。せめて体勢を変えたら動きを抑えられるだろうかと、今すぐにでも最後までやりきりたい気持ちを飲み込みながら那月は何とか一旦日陽の中から自身を引き抜いた。抜かずとも変えられたのかもしれないが、中に入ったまま動きをやめることがまずできそうになかった。

「ど、うかした……?」
「ん……? ちょっと、そうだな、日陽を抱きしめながらしたく、なって」

 どうせ抜いたのなら、全然違う体位になろうと那月は座り、その上に日陽にも座ってもらう。

「こ、んな体勢じゃ入らないだろ……」
「大丈夫、入るよ。もうちょっと俺に体、寄せて? ん、そう。その辺りだと当たるでしょ」

 当たるでしょと言うと、日陽が少し顔を赤くしてきた。おかげでまた那月のものが痛いほどになる。

「腰、上げて? そんで、下ろせる?」

 言われるがまま動いてくれる日陽がかわいくて仕方ない。ただ、途中までは下ろしてくれたが、そこで動きがとまった。

「ごめん、……は、ぁ。っちょっと、俺、これ以上、は無理」

 俯きながら苦しそうに言う日陽に、那月は思い切りぎゅっと抱きしめた。

「限界超えそ……」
「え? ぁ、っんんっ?」

 自分のものの先を何とか受け入れてくれている日陽を、那月は下からまた一旦ゆっくりと突き上げる。ぐぐっと、受け入れていく日陽のそこもとてつもなく愛おしくて、那月は突き上げながら手を回して指でその口の辺りを撫でた。

「ぁ、触る、な」
「好き。日陽、大好きだよ……」

 言われた通り指を離すと、那月は日陽をまたぎゅっと抱きしめながら腰を動かす。

「ぁ、あっ、んんっく……っは、あっ」
「声、嫌?」

 どうしても漏れる声を何とか堪えようとしている日陽にそっと聞く。コクコクと頷く日陽に那月はキスした。

「んん、ん」
「は……、キス、で抑えたらお互い、息切れしそう、だな。ねえ、日陽。ん……っ、さっき、自分でしてたみたいに俺の肩、噛んで……」
「な、んで……っ、ぁ、あっあっ」
「いいから。俺が、して欲しいから」

 耳元で囁き、耳にキスをした後で那月は抱きしめながら自分の肩を日陽に差し出す。手で日陽の後頭部を肩に押してもよかったが、那月の手は日陽の下肢に触れて濡れている。体に触れるのはいいとして、何となく日陽の髪まで汚したくなかった。
 目の前に肩がある状態の日陽は、また激しく突き上げるとようやく噛みついてきた。肩の痛みが嬉しく感じる。

「日陽、大好き」

 何度も何度も好きだと言いながら、何度も何度も日陽の中を押し上げるようにして味わった。

「んんっん……っ」

 びくんびくんと日陽の体が跳ねた。かと思うと、ぎゅっと中が締まった。がくがく体を震わせながら、那月の腹に熱いものを浴びせてくる。そして放心したように肩から口を離す日陽を促し、那月はまたキスした。唇を合わせながら今度こそ思い切り好きに動く。

「んっ、んん、んっ」

 日陽がまた小さく震えだした。それにも構わず激しく突き上げると、中が改めてぎゅっと那月を締めつけてくる。

 日陽、本当に、大好き……。

 キスしたままなので心の中で叫ぶように思いながら、那月もようやく果てた。ふるりと体が震え、力が抜けていく。

 いっそこのまま溶けて混じり合いたい。

 そんな馬鹿なことすら思いながら、那月は思い切り日陽の中に熱を吐き出した。
 その後二人でシャワーを浴びたが、夜一人になってからも那月は改めてゆっくり湯に浸かった。日陽のことを思い返して幸せにも浸る。
 体を洗う時、ふと肩に目がいった。そこにはまだ噛まれた跡が残っていて、那月をさらに幸せな気持ちにさせてきた。
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