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2Tuesday
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言い合った後につい慧の腕を取ったのはある意味無意識だった。わざとではなく、自然に普通に腕を取っていた。もしかしたらこの間の夜に腕をつかませたりしたせいで、何となく境界線が自分の中で曖昧になっていたのだろうかと雫は思う。
いや、それよりも何よりも、とだが口元をひきつらせる。
……何がもっとキモいことだよ俺……!
一体自分は何をしたのか。実際イラついた。それは間違いない。慧の、どうあっても喧嘩腰の態度や心底どうでもよさげな物言いに雫は確かにイライラした。
だからといって、なぜキスしてしまったのか。慧などに。男などに。おまけに言うに事欠いて「ざまぁみろ」とはなんだ。
ガキかよ……!
あの時は妙にスッキリした気分だったのに、今はもはや最悪だと雫はため息つく。
幸い昼は拓実と見回りだったので慧と顔を合わせずに済んだ。その代わり見回りの時に「とうとう頭、どうにかなったのか」と拓実に言われた。
「……何だそのサラリとすげぇ失礼なのは」
「普段はどちらかといえば君は色々無関心そうな顔してるのに、さっきから嫌そうな顔したり赤くなったり微妙そうな表情したり忙しい」
「……気のせいだ」
「へえ?」
ますます微妙な顔になって雫が拓実に言い返すと、拓実はそれ以上何も言ってこなかった。
放課後に慧が風紀室に入ってきた時、雫はそれに気づいたが、あえて顔すら向けなかった。とりあえず自分の中で色々整理すらついていないせいだからかもしれない。慧はその後気づけばもう帰っていた。
多分慧は相当腹を立てているだろうなと、雫も寮へ戻る時思った。イライラしているだろう。
だがそう思うと、今まで落ち込んでさえいたはずの雫は申し訳ないと思うどころか、むしろ楽しい気持ちになった。改めてその上で、この間から気づいたことがきっと間違いないのだと実感し、そして自分はやはり「ガキ」なのだとも実感する。先ほどまで整理つかなかった雫の中が、そして妙にはっきりした。
おまけに実感したせいだろう、慧が自分に対して腹を立てているのが楽しくて、そして嬉しくて仕方ないという自分をさらに自覚する。
雫に対して腹を立ててくるということ、それは無関心ではない、ということだ。本当にどうでもよければ無関心だろうと雫は思う。
いや、慧の攻撃的な性格上もしかしたら誰に対してであろうがいちいち腹を立てる可能性も、もしかしたらあるかもしれない。それでもやはり雫に対して無関心ではない慧の態度は嬉しい。
気づけばいつも競っており、そしていちいち絡んでいたのでいつからそんな風に思っていたのかわからない。ずっと無自覚のままでいたかったと、正直なところ思う。
自分が、恋愛対象は異性だった自分が、知らない内から慧のことがずっとそういう意味で好きだったなど、気づきたくなかった。ひたすらライバルとして、いちいち鬱陶しい相手として、喧嘩しているだけだとずっと思っていたかった。
とはいえ気づいてしまったのだから仕方ない。理解した以上、その気持ちに対して向き合うしかない。
雫はため息つきながら寮へ入った。
「どうした性少年。悩みごとか?」
いつもなら大抵自分の部屋か最上階のラウンジにいるらしい寮長の白根が、丁度事務室から出てきて雫に気づいた。
雫と、一年前の薬事件の時以外あまり話したこともない白根は、寮生たちから人気あるらしい。多分恋愛的な意味でだろう。
「ここにいる寮生に青年はいないんっすから別に少年でいいんじゃ」
「そっちの青少年じゃないよ性少年」
「……は? まあ、悩みごとっていうか、考えごとっす」
「そうか。で? 考えはまとまった?」
「はぁ、まあ。ただいっそまとまらないほうがよかったなあ、と」
ニコニコ言ってくる白根を、雫は怪訝な気持ちで見る。いつ見ても年齢不詳だよなとぼんやり思っていると「ちょっと待ってろ」と白根は一旦事務所へ入っていった。そしてすぐ出てくると、雫の手に缶ジュースを持たせてくる。
「ほら、これ飲んで元気だすといい」
見ると、この寮でしか売っているのを見たことない「アップルスペシャル」という名前のジュースだった。普段ジュースを飲まない雫も前に飲んだことはあるが、確かに美味しい。
「ありがとうございます……。でもなんっすか……。ていうか事務所に置いてんですか」
「ああ、事務所にも俺の部屋にもストックはある。その上でたまにラウンジでも飲んでる」
「……どんだけ好きなんっすか。つか、このジュースだけで? もしくはなんか混ぜて、とか」
「その辺は企業秘密だ」
白根はまたニコニコ雫を見返してきた。きっとたまにアルコールと混ぜてるよなと何となく察するが、雫はそれ以上何も言わず改めて礼を言うとエレベーターに乗った。
そしてぼんやり缶ジュースを見る。そこに描かれている気の抜けるようなりんごの絵を見ていると何となく気分が変わってきた。
俺がケイをどう思おうが、ケイにとってはそれこそ関係のないことだよな。だというのに自分の気持ちが整理できず勝手にイライラしてキスまでするとか、いくらなんでも最低だよな。好きだと思ってするならまだしも。
慧なんかに、男なんかに、などと思うなど、いくらいつも喧嘩している相手である慧に対してでも失礼だろう。
喧嘩はまだお互いやり合っているという感じがする。だがいきなりイラついて勝手にキスするというのはあまりに一方的過ぎて自分勝手でしかない気がした。慧からすればそれこそ男、それもいつも腹立てている相手、雫にいきなり気持ち悪いことをされただけでしかないだろう。
「……さすがにこればっかは謝らねぇとな」
ぼそりと呟いたが、喧嘩相手である慧にきちんと謝れるかどうか微妙だった。
部屋へ戻ると桂真はいなかった。どうするかと思いつつ、一旦ベッドにドサリと体を投げ出す。そして「やはりちゃんと謝るか」「でも慧相手に頭下げたくねえ」「にしてもキスはねぇだろ」「でもアイツの態度だって」と一人二役でうだうだと考えているとドアからノックが聞こえてきた。
桂真は基本鍵を忘れることないが、たまに忘れて入れない時はこうしてドアを叩いてくる。インターフォンがあることをそろそろ学習してもいい頃だと毎回雫は思っている。
「お前なー、鍵忘れたんにしてもそろそろピンポン押せよ」
今も呆れながらベッドから起き上がり、雫はそう言いながらドアを開けた。
「は? 何の話だよ」
だが目の前にいたのは慧だった。
「あ? なんでてめぇがいんだよ」
じゃねえよ俺……!
喧嘩腰に言われ、つい自分も喧嘩腰に返してしまい雫は内心自分に突っ込んだ。
「俺だって本当はこんなとこ来たくない。だけどムカつくから一言、言わないとイライラして楽しく飯も食えないからな」
慧は忌々しげに雫を睨んできた。その表情と言葉に、雫は腹を立てるどころかやはりどこか嬉しく思う。
いや、マゾとかそういうのではない。ただ、腹が立っているからとはいえ落ち着かないほど自分のことを考えていたと思え、それが妙に楽しいのだ。
「聞いてんのかっ?」
「あ? あー……」
今が謝る時だと、だが我に返る。自分で謝りに向かっていないところが何とも男らしくないが、それでも今謝らなくてどうする。そう思い口を開けた際におそらくシャンプーか何かの香りだろう、雫の鼻に入ってきた。
「……風呂?」
「はっ? お前何なの、マジキモいやつなの? 意味わからないだろが!」
「る、るせぇな。その、あれだ。話は聞いてる。そしてその、何だ。あー」
思わず匂いに反応していた。そして目の前にイライラ自分を睨みつけてきている相手に謝るのがどうにも難しい。
何と言おうかと逡巡している雫は、ふと自分の手にある缶ジュースに気づいた。
「これ、やる」
「は?」
咄嗟にジュースを差し出すと、慧は思わず受け取りつつも怪訝な顔をしている。
「……学校での……いきなりは悪かった」
ジュースを渡す行為は関係ないにしてもきっかけがつかめたからだろうか、不意に言いやすくなり、雫は明確な謝罪というわけではないがサラリと口にしていた。
「お……」
それに対し慧が何か言いかけたところで「あれ? 客?」という桂真の声が聞こえてきた。慧は少しピクリとその声に反応すると、結局なにも言わず雫を睨んだ後、この場から離れていった。
「あれ? 用事だったんじゃないのか?」
「……どこ行ってたんかしらねえけどおかえり……」
帰ってきたらしい桂真に対し、気が抜けた雫は微妙な顔になりながら桂真を通すべくドアから退いた。
いや、それよりも何よりも、とだが口元をひきつらせる。
……何がもっとキモいことだよ俺……!
一体自分は何をしたのか。実際イラついた。それは間違いない。慧の、どうあっても喧嘩腰の態度や心底どうでもよさげな物言いに雫は確かにイライラした。
だからといって、なぜキスしてしまったのか。慧などに。男などに。おまけに言うに事欠いて「ざまぁみろ」とはなんだ。
ガキかよ……!
あの時は妙にスッキリした気分だったのに、今はもはや最悪だと雫はため息つく。
幸い昼は拓実と見回りだったので慧と顔を合わせずに済んだ。その代わり見回りの時に「とうとう頭、どうにかなったのか」と拓実に言われた。
「……何だそのサラリとすげぇ失礼なのは」
「普段はどちらかといえば君は色々無関心そうな顔してるのに、さっきから嫌そうな顔したり赤くなったり微妙そうな表情したり忙しい」
「……気のせいだ」
「へえ?」
ますます微妙な顔になって雫が拓実に言い返すと、拓実はそれ以上何も言ってこなかった。
放課後に慧が風紀室に入ってきた時、雫はそれに気づいたが、あえて顔すら向けなかった。とりあえず自分の中で色々整理すらついていないせいだからかもしれない。慧はその後気づけばもう帰っていた。
多分慧は相当腹を立てているだろうなと、雫も寮へ戻る時思った。イライラしているだろう。
だがそう思うと、今まで落ち込んでさえいたはずの雫は申し訳ないと思うどころか、むしろ楽しい気持ちになった。改めてその上で、この間から気づいたことがきっと間違いないのだと実感し、そして自分はやはり「ガキ」なのだとも実感する。先ほどまで整理つかなかった雫の中が、そして妙にはっきりした。
おまけに実感したせいだろう、慧が自分に対して腹を立てているのが楽しくて、そして嬉しくて仕方ないという自分をさらに自覚する。
雫に対して腹を立ててくるということ、それは無関心ではない、ということだ。本当にどうでもよければ無関心だろうと雫は思う。
いや、慧の攻撃的な性格上もしかしたら誰に対してであろうがいちいち腹を立てる可能性も、もしかしたらあるかもしれない。それでもやはり雫に対して無関心ではない慧の態度は嬉しい。
気づけばいつも競っており、そしていちいち絡んでいたのでいつからそんな風に思っていたのかわからない。ずっと無自覚のままでいたかったと、正直なところ思う。
自分が、恋愛対象は異性だった自分が、知らない内から慧のことがずっとそういう意味で好きだったなど、気づきたくなかった。ひたすらライバルとして、いちいち鬱陶しい相手として、喧嘩しているだけだとずっと思っていたかった。
とはいえ気づいてしまったのだから仕方ない。理解した以上、その気持ちに対して向き合うしかない。
雫はため息つきながら寮へ入った。
「どうした性少年。悩みごとか?」
いつもなら大抵自分の部屋か最上階のラウンジにいるらしい寮長の白根が、丁度事務室から出てきて雫に気づいた。
雫と、一年前の薬事件の時以外あまり話したこともない白根は、寮生たちから人気あるらしい。多分恋愛的な意味でだろう。
「ここにいる寮生に青年はいないんっすから別に少年でいいんじゃ」
「そっちの青少年じゃないよ性少年」
「……は? まあ、悩みごとっていうか、考えごとっす」
「そうか。で? 考えはまとまった?」
「はぁ、まあ。ただいっそまとまらないほうがよかったなあ、と」
ニコニコ言ってくる白根を、雫は怪訝な気持ちで見る。いつ見ても年齢不詳だよなとぼんやり思っていると「ちょっと待ってろ」と白根は一旦事務所へ入っていった。そしてすぐ出てくると、雫の手に缶ジュースを持たせてくる。
「ほら、これ飲んで元気だすといい」
見ると、この寮でしか売っているのを見たことない「アップルスペシャル」という名前のジュースだった。普段ジュースを飲まない雫も前に飲んだことはあるが、確かに美味しい。
「ありがとうございます……。でもなんっすか……。ていうか事務所に置いてんですか」
「ああ、事務所にも俺の部屋にもストックはある。その上でたまにラウンジでも飲んでる」
「……どんだけ好きなんっすか。つか、このジュースだけで? もしくはなんか混ぜて、とか」
「その辺は企業秘密だ」
白根はまたニコニコ雫を見返してきた。きっとたまにアルコールと混ぜてるよなと何となく察するが、雫はそれ以上何も言わず改めて礼を言うとエレベーターに乗った。
そしてぼんやり缶ジュースを見る。そこに描かれている気の抜けるようなりんごの絵を見ていると何となく気分が変わってきた。
俺がケイをどう思おうが、ケイにとってはそれこそ関係のないことだよな。だというのに自分の気持ちが整理できず勝手にイライラしてキスまでするとか、いくらなんでも最低だよな。好きだと思ってするならまだしも。
慧なんかに、男なんかに、などと思うなど、いくらいつも喧嘩している相手である慧に対してでも失礼だろう。
喧嘩はまだお互いやり合っているという感じがする。だがいきなりイラついて勝手にキスするというのはあまりに一方的過ぎて自分勝手でしかない気がした。慧からすればそれこそ男、それもいつも腹立てている相手、雫にいきなり気持ち悪いことをされただけでしかないだろう。
「……さすがにこればっかは謝らねぇとな」
ぼそりと呟いたが、喧嘩相手である慧にきちんと謝れるかどうか微妙だった。
部屋へ戻ると桂真はいなかった。どうするかと思いつつ、一旦ベッドにドサリと体を投げ出す。そして「やはりちゃんと謝るか」「でも慧相手に頭下げたくねえ」「にしてもキスはねぇだろ」「でもアイツの態度だって」と一人二役でうだうだと考えているとドアからノックが聞こえてきた。
桂真は基本鍵を忘れることないが、たまに忘れて入れない時はこうしてドアを叩いてくる。インターフォンがあることをそろそろ学習してもいい頃だと毎回雫は思っている。
「お前なー、鍵忘れたんにしてもそろそろピンポン押せよ」
今も呆れながらベッドから起き上がり、雫はそう言いながらドアを開けた。
「は? 何の話だよ」
だが目の前にいたのは慧だった。
「あ? なんでてめぇがいんだよ」
じゃねえよ俺……!
喧嘩腰に言われ、つい自分も喧嘩腰に返してしまい雫は内心自分に突っ込んだ。
「俺だって本当はこんなとこ来たくない。だけどムカつくから一言、言わないとイライラして楽しく飯も食えないからな」
慧は忌々しげに雫を睨んできた。その表情と言葉に、雫は腹を立てるどころかやはりどこか嬉しく思う。
いや、マゾとかそういうのではない。ただ、腹が立っているからとはいえ落ち着かないほど自分のことを考えていたと思え、それが妙に楽しいのだ。
「聞いてんのかっ?」
「あ? あー……」
今が謝る時だと、だが我に返る。自分で謝りに向かっていないところが何とも男らしくないが、それでも今謝らなくてどうする。そう思い口を開けた際におそらくシャンプーか何かの香りだろう、雫の鼻に入ってきた。
「……風呂?」
「はっ? お前何なの、マジキモいやつなの? 意味わからないだろが!」
「る、るせぇな。その、あれだ。話は聞いてる。そしてその、何だ。あー」
思わず匂いに反応していた。そして目の前にイライラ自分を睨みつけてきている相手に謝るのがどうにも難しい。
何と言おうかと逡巡している雫は、ふと自分の手にある缶ジュースに気づいた。
「これ、やる」
「は?」
咄嗟にジュースを差し出すと、慧は思わず受け取りつつも怪訝な顔をしている。
「……学校での……いきなりは悪かった」
ジュースを渡す行為は関係ないにしてもきっかけがつかめたからだろうか、不意に言いやすくなり、雫は明確な謝罪というわけではないがサラリと口にしていた。
「お……」
それに対し慧が何か言いかけたところで「あれ? 客?」という桂真の声が聞こえてきた。慧は少しピクリとその声に反応すると、結局なにも言わず雫を睨んだ後、この場から離れていった。
「あれ? 用事だったんじゃないのか?」
「……どこ行ってたんかしらねえけどおかえり……」
帰ってきたらしい桂真に対し、気が抜けた雫は微妙な顔になりながら桂真を通すべくドアから退いた。
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