192 / 194
第六章
断罪
しおりを挟む
グリフォンの言葉に反応し、国王は顔を上げ「バティル、其方……!?」と困惑していた。同じく顔を上げたコリン王太子は、怒りを宿した目で眼下のバティルを睨みつけている。
『貴様は小賢しい悪魔の手を借り、我を謀り忌々しい『呪い』を植え付け、そして我を……我の愛するカルカンヌと子孫を、よくも甚振ってくれたな……!!』
「ひっ、あ……!!」
『!?……バティルの目が!』
己を守ろうとしてか、バティルの目が薄く茜色になっている。
だが、永い時を経て聖獣となったグリフォンには、国王達や数多の者達を操っていた奴の『魅了』など効く訳がない。
にしても、奴の双眼の色は随分と弱々しいな。
魔力はそこそこあるのはわかるが、砦の前で見たものとは明らかに違う。……もしかすると、ラウルが奴の『目』を底上げしていたのかもしれない。
「バティル様!!」
その時、怯えるバティルの前に、ラシャド達親衛隊が立ちはだかった。
青褪め震えているが、気丈にもグリフォンから奴を守ろうとしている。どうやら奴等は魅了ではなく、自発的に忠誠を誓っているらしい。
『厭わしい、失せろ!』
一喝し、翼を羽ばたかせたグリフォンから強い突風が放たれた。
途端、ラシャド達は悲鳴をあげる間もなく薙ぎ払われ、左右に吹き飛ばされてしまう。
「ぎゃあっ!!」
しかも、平伏していた騎士達の頭上を超えて壁に次々と激突したのだ。
強かに打ち付けられたラシャド達は、そのまま床へ落ちて動かなくなった。
「断罪者」であるグリフォンの圧倒的な力を見せつけられ、平伏していなかった者達は顔に大量の汗を噴き出させると、慌ててグリフォンに首を垂れていく。
それらに頓着する事なく、宙を浮いていたグリフォンは絨毯にふわりと降り立つ。
そして守る盾が無くなり、ガクガクと震えへたり込むバティルへと一歩、二歩と歩み寄った。
「ひっ!せ、聖獣さま……!!ど、どうかっ、お許し下さい……!!」
傲慢かつ自信満々だった顔は、今や恐怖に歪み切っている。
ここにきて命乞いをするバティルの姿は、ついさっきのラウルを思い出した。そして、奇しくも対するグリフォンの反応はベルの時と同じだった。
『薄汚い口を塞げ、痴れ者が!貴様は我やカルカンヌだけでなく、盟友であるオンタリオ国王や王太子……果ては民達をも害し、爭の礎にせんとした。万死に値する愚行とはこの事よ』
「いっ、いえっ!!わたっ、わたしは!アミール殿下に強要されただけ……」
「アミール、だと!?」
バティルが口にした王弟の名。それにいち早く反応したのはグリフォンではなく国王で、信じられないとばかりに目を見開き、震える声を零す。
「そういえば、私は……一体いつから意識が無かったのだ?聖獣様が仰られた事が真実ならば……」
「父上……」
「悪魔の手を借り、貴様とアミールが共謀し、恐れ多くも聖獣様を害し……カルカンヌとこの国を……!?」
「父上!!」
声を上擦らせ興奮していく国王を制したのは、横にいたコリン王太子だった。
「父上のお気持ちと憤りは分かります。ですが今は、聖獣様の御前でございますれば……」
肩に手を置き静かに諭す息子に、父王も我に返り口を閉ざす。そして非礼を詫びるように、グリフォンへと再び首を垂れた。
国王を咎める事なく、王弟が「いる」場所……。多分生きているとは思うけど、めり込んでいる壁の方を一瞥したグリフォンは、侮蔑の色を混ぜた嘲笑と共に声を発した。
『成る程、あそこな肥え太った男に主な責任がある……と。生憎だが、鑑定眼を持つ我に嘘は通じぬ。貴様の魂は、口程に真偽を語っておるわ!!』
グリフォンの翼が僅かに揺れた。と同時にバティルの絶叫が響き渡る。
「ぎゃあああ!!」
階段から転げ落ちたバティルは両手で顔を覆い、悲鳴を上げながら絨毯の上でもがき苦しむ。それを見下しながら、グリフォンは尾をふるりと揺らした。
『先程から不快な……。貴様の最も害悪な『部位』は、この世に存在するべきではない』
害悪な部分とは、きっとラシャドの『魅了』を司る双眼の事だ。
そして存在を消したとは、二度と奴がそれらを使えなくした……という事。更にグリフォンは、苦しみ呻くバティルへと翼を軽く羽撃かせた。
「ぎゃ!?ぐぁあ!!」
再びバティルから絶叫が上がる。
いく数もの風の刃に華美なローブが切り裂かれ、鮮血が舞い散った。あちこちから恐怖の悲鳴が上がる中、凛としたグリフォンの声が響き渡る。
『貴様には、我が受けた痛みの一部を与える。だが、殺しはせぬ。共謀した者達も、我によって然るべき制裁を与えた後、この国の裁きを受けさせよう!』
ばさりと大きく広げた翼が、グリフォンの魔力を帯びて黄金の光を纏う。
そしてぶわりと大量の羽が宙に高く舞い散った、と思う間も無くそれらが金の矢となり、ひれ伏す群衆に降り注いだのだった。
「がぁあーっ!!う、腕がぁ!?」
「ぎゃあああ!!い、痛いっ!!痛いぃ!!」
「ぐぁあ……!?せ、背中が熱いっ!!誰か、誰か助け……!!」
グリフォンが「有罪」と断定した者達に、容赦のない鉄槌が下された。
何度目かの阿鼻叫喚だったが、身体的な痛みを伴ったのはこれが初めてだろう。謁見の間にいる騎士、貴族、従者達に満遍なく金の矢が突き刺さり、あちこちで苦痛の絶叫が上がる。
『貴族達は、ほぼ全員。騎士達は半分強。従者達は三分の一……ってとこか』
ちなみにだが、壁に激突したラシャド達と、めり込んでいる王弟には羽?矢?は刺さっていなかった。
まぁ、瀕死な今の状態でアレ受けたら確実に死ぬから、グリフォンも免除したのかな?
『貴様は小賢しい悪魔の手を借り、我を謀り忌々しい『呪い』を植え付け、そして我を……我の愛するカルカンヌと子孫を、よくも甚振ってくれたな……!!』
「ひっ、あ……!!」
『!?……バティルの目が!』
己を守ろうとしてか、バティルの目が薄く茜色になっている。
だが、永い時を経て聖獣となったグリフォンには、国王達や数多の者達を操っていた奴の『魅了』など効く訳がない。
にしても、奴の双眼の色は随分と弱々しいな。
魔力はそこそこあるのはわかるが、砦の前で見たものとは明らかに違う。……もしかすると、ラウルが奴の『目』を底上げしていたのかもしれない。
「バティル様!!」
その時、怯えるバティルの前に、ラシャド達親衛隊が立ちはだかった。
青褪め震えているが、気丈にもグリフォンから奴を守ろうとしている。どうやら奴等は魅了ではなく、自発的に忠誠を誓っているらしい。
『厭わしい、失せろ!』
一喝し、翼を羽ばたかせたグリフォンから強い突風が放たれた。
途端、ラシャド達は悲鳴をあげる間もなく薙ぎ払われ、左右に吹き飛ばされてしまう。
「ぎゃあっ!!」
しかも、平伏していた騎士達の頭上を超えて壁に次々と激突したのだ。
強かに打ち付けられたラシャド達は、そのまま床へ落ちて動かなくなった。
「断罪者」であるグリフォンの圧倒的な力を見せつけられ、平伏していなかった者達は顔に大量の汗を噴き出させると、慌ててグリフォンに首を垂れていく。
それらに頓着する事なく、宙を浮いていたグリフォンは絨毯にふわりと降り立つ。
そして守る盾が無くなり、ガクガクと震えへたり込むバティルへと一歩、二歩と歩み寄った。
「ひっ!せ、聖獣さま……!!ど、どうかっ、お許し下さい……!!」
傲慢かつ自信満々だった顔は、今や恐怖に歪み切っている。
ここにきて命乞いをするバティルの姿は、ついさっきのラウルを思い出した。そして、奇しくも対するグリフォンの反応はベルの時と同じだった。
『薄汚い口を塞げ、痴れ者が!貴様は我やカルカンヌだけでなく、盟友であるオンタリオ国王や王太子……果ては民達をも害し、爭の礎にせんとした。万死に値する愚行とはこの事よ』
「いっ、いえっ!!わたっ、わたしは!アミール殿下に強要されただけ……」
「アミール、だと!?」
バティルが口にした王弟の名。それにいち早く反応したのはグリフォンではなく国王で、信じられないとばかりに目を見開き、震える声を零す。
「そういえば、私は……一体いつから意識が無かったのだ?聖獣様が仰られた事が真実ならば……」
「父上……」
「悪魔の手を借り、貴様とアミールが共謀し、恐れ多くも聖獣様を害し……カルカンヌとこの国を……!?」
「父上!!」
声を上擦らせ興奮していく国王を制したのは、横にいたコリン王太子だった。
「父上のお気持ちと憤りは分かります。ですが今は、聖獣様の御前でございますれば……」
肩に手を置き静かに諭す息子に、父王も我に返り口を閉ざす。そして非礼を詫びるように、グリフォンへと再び首を垂れた。
国王を咎める事なく、王弟が「いる」場所……。多分生きているとは思うけど、めり込んでいる壁の方を一瞥したグリフォンは、侮蔑の色を混ぜた嘲笑と共に声を発した。
『成る程、あそこな肥え太った男に主な責任がある……と。生憎だが、鑑定眼を持つ我に嘘は通じぬ。貴様の魂は、口程に真偽を語っておるわ!!』
グリフォンの翼が僅かに揺れた。と同時にバティルの絶叫が響き渡る。
「ぎゃあああ!!」
階段から転げ落ちたバティルは両手で顔を覆い、悲鳴を上げながら絨毯の上でもがき苦しむ。それを見下しながら、グリフォンは尾をふるりと揺らした。
『先程から不快な……。貴様の最も害悪な『部位』は、この世に存在するべきではない』
害悪な部分とは、きっとラシャドの『魅了』を司る双眼の事だ。
そして存在を消したとは、二度と奴がそれらを使えなくした……という事。更にグリフォンは、苦しみ呻くバティルへと翼を軽く羽撃かせた。
「ぎゃ!?ぐぁあ!!」
再びバティルから絶叫が上がる。
いく数もの風の刃に華美なローブが切り裂かれ、鮮血が舞い散った。あちこちから恐怖の悲鳴が上がる中、凛としたグリフォンの声が響き渡る。
『貴様には、我が受けた痛みの一部を与える。だが、殺しはせぬ。共謀した者達も、我によって然るべき制裁を与えた後、この国の裁きを受けさせよう!』
ばさりと大きく広げた翼が、グリフォンの魔力を帯びて黄金の光を纏う。
そしてぶわりと大量の羽が宙に高く舞い散った、と思う間も無くそれらが金の矢となり、ひれ伏す群衆に降り注いだのだった。
「がぁあーっ!!う、腕がぁ!?」
「ぎゃあああ!!い、痛いっ!!痛いぃ!!」
「ぐぁあ……!?せ、背中が熱いっ!!誰か、誰か助け……!!」
グリフォンが「有罪」と断定した者達に、容赦のない鉄槌が下された。
何度目かの阿鼻叫喚だったが、身体的な痛みを伴ったのはこれが初めてだろう。謁見の間にいる騎士、貴族、従者達に満遍なく金の矢が突き刺さり、あちこちで苦痛の絶叫が上がる。
『貴族達は、ほぼ全員。騎士達は半分強。従者達は三分の一……ってとこか』
ちなみにだが、壁に激突したラシャド達と、めり込んでいる王弟には羽?矢?は刺さっていなかった。
まぁ、瀕死な今の状態でアレ受けたら確実に死ぬから、グリフォンも免除したのかな?
15
あなたにおすすめの小説
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結、恋愛ルート、トマといっしょに里帰り編、完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
悪役令息(Ω)に転生したので、破滅を避けてスローライフを目指します。だけどなぜか最強騎士団長(α)の運命の番に認定され、溺愛ルートに突入!
水凪しおん
BL
貧乏男爵家の三男リヒトには秘密があった。
それは、自分が乙女ゲームの「悪役令息」であり、現代日本から転生してきたという記憶だ。
家は没落寸前、自身の立場は断罪エンドへまっしぐら。
そんな破滅フラグを回避するため、前世の知識を活かして領地改革に奮闘するリヒトだったが、彼が生まれ持った「Ω」という性は、否応なく運命の渦へと彼を巻き込んでいく。
ある夜会で出会ったのは、氷のように冷徹で、王国最強と謳われる騎士団長のカイ。
誰もが恐れるαの彼に、なぜかリヒトは興味を持たれてしまう。
「関わってはいけない」――そう思えば思うほど、抗いがたいフェロモンと、カイの不器用な優しさがリヒトの心を揺さぶる。
これは、運命に翻弄される悪役令息が、最強騎士団長の激重な愛に包まれ、やがて国をも動かす存在へと成り上がっていく、甘くて刺激的な溺愛ラブストーリー。
【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる
路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか?
いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ?
2025年10月に全面改稿を行ないました。
2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。
2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。
2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。
2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
【完結】婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。
フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」
可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。
だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。
◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。
◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。
【本編完結】死に戻りに疲れた美貌の傾国王子、生存ルートを模索する
とうこ
BL
その美しさで知られた母に似て美貌の第三王子ツェーレンは、王弟に嫁いだ隣国で不貞を疑われ哀れ極刑に……と思ったら逆行!? しかもまだ夫選びの前。訳が分からないが、同じ道は絶対に御免だ。
「隣国以外でお願いします!」
死を回避する為に選んだ先々でもバラエティ豊かにkillされ続け、巻き戻り続けるツェーレン。これが最後と十二回目の夫となったのは、有名特殊な一族の三男、天才魔術師アレスター。
彼は婚姻を拒絶するが、ツェーレンが呪いを受けていると言い解呪を約束する。
いじられ体質の情けない末っ子天才魔術師×素直前向きな呪われ美形王子。
転移日本人を祖に持つグレイシア三兄弟、三男アレスターの物語。
小説家になろう様にも掲載しております。
※本編完結。ぼちぼち番外編を投稿していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる