191 / 194
第六章
聖獣の降臨
しおりを挟む
りぃん……!
詠唱に再び応えて共鳴した魔法陣は、眩い光となって謁見の間を照らす。
だがその光は人の目を眩ませることのない、優しくも荘厳なものだった。
「おお……!!」
群衆の一部から驚愕の声が上がる。何故なら、放射線状に広がったそれは消えずに魔法陣が在った場所に集い、『形』となったからだ。
黄金の色はそのままに、気高く勇猛な……聖なる獣の姿へと。
「凄い……輝いてる!」
黄金色の光を全身に纏い顕現したグリフォンは、カルカンヌの民達が崇める聖獣そのもの。
見事な金色の毛並みこそ同じでも、ラウルの呪いによって生命力を奪われ、苦しんでいた時とは雲泥の差だった。
「綺麗だな……。まるで宝石みたいだ!」
なんてぽろりと呟いたら、ベルがシャーッと「浮気する気か!」とか訳分からないこと言っているので、聞こえなかったふりをしておく。
ってか、アホな言い合いする場面じゃないし、そもそも俺はお前の嫁じゃねぇ!!
「ヒィイ!!グッ、グリフォン……!?」
「カルカンヌの守護獣が……っ!?なっ、なぜ!?」
顕現したグリフォンを見た群衆から、悲鳴と疑問の声があちこちから沸き上がる。
「何故!」と叫んだ貴族の狼狽顔を見るに、「何故ここに」ではなく「何故生きている」……と言いたかったに違いない。
『三つ頭』のイベントを経験してない彼らだが、考えてみればこちらの方がよほど恐怖に違いない。
なにせ、この場にいる大多数がバティルと王弟の奸計に関わっているのだから。
今ここに『カルカンヌの聖獣が現れた』と言う目の前の事実。そして、それが意味するのは……。
「「「「…………!!」」」」
これから己の身に降り掛かる悪夢を直視した途端、驚愕を浮かべていた彼らの顔が一様に恐怖へと塗り替えられた。
パニックになってる群衆を、俺は醒めた気持ちで見渡した。
そう、断罪をするのは俺達じゃない。このシナリオはカルカンヌを発つ前、既にグリフォンと話し合って決めていたのだ。
ちなみに姫様達には、後宮を出て謁見の間へ赴く前に伝えていた。
あくまで俺は、ベルと共に呪いの根源を断ち切る手助けをするだけ。
オンタリオ……もといオンタリオの不穏分子達への制裁は、最大の被害者であった守護獣が行うべきだから。
グリフォンの圧倒的なオーラに気圧され、群衆は逃げたくとも逃げられないでいる。まあ、仮に動けてもベルが扉全てを封鎖してるんだけど。
周囲を冷たい真紅で睨め付けてから、ベルは無言で指を鳴らす。
すると、パリン……と薄い殻が割れたような音がして、シェンナ姫達に掛けていたドームの結界が解かれた。
「聖獣……さま……!」
「ああ……お元気に……!!……良かった……!」
膜越しでは無くなった、畏怖堂々と在るグリフォンを目にしたシェンナ姫とザビア将軍は、畏怖堂々と在るグリフォンを目にして、堪え切れなかった涙を溢れさせた。
両膝をついて最大級の敬意を示す主人達に続き、召使いちゃん達も同様に「聖獣様……!」と、涙を流して床にひれ伏している。
そんな彼らを見下ろし、グリフォンは鋭い双眼を和らげた。
「せ、聖獣様!!」
驚愕していたオンタリオ国王と王太子は、その時弾かれたように玉座から立ち上がる。
「おお……。カルカンヌの、偉大なる風の覇王……!」
国王は戸惑いを濃く浮かべていた。
無理もない、バティル達の計画が始まったかなり初期に生き人形に仕立て上げられていたのだから。
俺の『目』で自我を取り戻してからは、召喚された悪魔公が上位悪魔とバトルを始めて、とどめにグリフォンの召喚。
正直、怒涛の展開に頭もついていけてなくて、尚且つこの状況をよく飲み込めてないみたいだ。
「聖獣様。御健勝な御姿を目にでき、我が国父共々感慨無量に御座います」
けれど、大戦争の策謀を叔父と宰相に告げられ、ラウルにより生き人形にされていたコリン王太子は違う。
シェンナ姫と土精霊、そして顕現したグリフォンを前にして、明らかな安堵と……後悔を浮かべていた。
二人は揃って両膝をつき、両手を組んで深く頭を垂れた。
先刻、国王達にシェンナ姫達がした最高権力者への礼をグリフォンに取る。それは、聖獣と人間の明確な階層秩序を示していた。
己の意思ではなく、バティルとラウルに操られていた……もしくは情勢を見て阿ようとしてるのか。
半数以上の騎士達、そして三分の一程の貴族達が国王達に続いて次々とグリフォンへ平伏していく。
『…………』
グリフォンの双眼は再び鋭くなり、平伏し敬意を示す国王達を黙って見下ろす。
淡い光を放つ黄金の双眼は、何かを見定めているかのようだった。
『……久しいな国王、そして王太子よ。息災で何よりだ』
やがて、深く威厳に満ちた声が国王達にかけられた。
「勿体なきお言葉」と、二人は更に頭を垂れ、不安気に見守っていたシェンナ姫達がホッと表情を緩める。どうやらグリフォンは彼らの魂の色……真偽を確認し、納得したらしい。
だが、玉座の間にいるもう一人の男は違った。
『さて。そこなる醜悪な魂を持つ、浅ましく穢らわしき男よ。名はバティルと言ったか?』
「ひぃっ……!!」
この状況から逃れる為、必死に王座の間から下まであと一段まで這い降りていたバティルは、声と双眼に怒りを湛えたグリフォンに睥睨され、金縛りにあったように身体を硬直させた。
詠唱に再び応えて共鳴した魔法陣は、眩い光となって謁見の間を照らす。
だがその光は人の目を眩ませることのない、優しくも荘厳なものだった。
「おお……!!」
群衆の一部から驚愕の声が上がる。何故なら、放射線状に広がったそれは消えずに魔法陣が在った場所に集い、『形』となったからだ。
黄金の色はそのままに、気高く勇猛な……聖なる獣の姿へと。
「凄い……輝いてる!」
黄金色の光を全身に纏い顕現したグリフォンは、カルカンヌの民達が崇める聖獣そのもの。
見事な金色の毛並みこそ同じでも、ラウルの呪いによって生命力を奪われ、苦しんでいた時とは雲泥の差だった。
「綺麗だな……。まるで宝石みたいだ!」
なんてぽろりと呟いたら、ベルがシャーッと「浮気する気か!」とか訳分からないこと言っているので、聞こえなかったふりをしておく。
ってか、アホな言い合いする場面じゃないし、そもそも俺はお前の嫁じゃねぇ!!
「ヒィイ!!グッ、グリフォン……!?」
「カルカンヌの守護獣が……っ!?なっ、なぜ!?」
顕現したグリフォンを見た群衆から、悲鳴と疑問の声があちこちから沸き上がる。
「何故!」と叫んだ貴族の狼狽顔を見るに、「何故ここに」ではなく「何故生きている」……と言いたかったに違いない。
『三つ頭』のイベントを経験してない彼らだが、考えてみればこちらの方がよほど恐怖に違いない。
なにせ、この場にいる大多数がバティルと王弟の奸計に関わっているのだから。
今ここに『カルカンヌの聖獣が現れた』と言う目の前の事実。そして、それが意味するのは……。
「「「「…………!!」」」」
これから己の身に降り掛かる悪夢を直視した途端、驚愕を浮かべていた彼らの顔が一様に恐怖へと塗り替えられた。
パニックになってる群衆を、俺は醒めた気持ちで見渡した。
そう、断罪をするのは俺達じゃない。このシナリオはカルカンヌを発つ前、既にグリフォンと話し合って決めていたのだ。
ちなみに姫様達には、後宮を出て謁見の間へ赴く前に伝えていた。
あくまで俺は、ベルと共に呪いの根源を断ち切る手助けをするだけ。
オンタリオ……もといオンタリオの不穏分子達への制裁は、最大の被害者であった守護獣が行うべきだから。
グリフォンの圧倒的なオーラに気圧され、群衆は逃げたくとも逃げられないでいる。まあ、仮に動けてもベルが扉全てを封鎖してるんだけど。
周囲を冷たい真紅で睨め付けてから、ベルは無言で指を鳴らす。
すると、パリン……と薄い殻が割れたような音がして、シェンナ姫達に掛けていたドームの結界が解かれた。
「聖獣……さま……!」
「ああ……お元気に……!!……良かった……!」
膜越しでは無くなった、畏怖堂々と在るグリフォンを目にしたシェンナ姫とザビア将軍は、畏怖堂々と在るグリフォンを目にして、堪え切れなかった涙を溢れさせた。
両膝をついて最大級の敬意を示す主人達に続き、召使いちゃん達も同様に「聖獣様……!」と、涙を流して床にひれ伏している。
そんな彼らを見下ろし、グリフォンは鋭い双眼を和らげた。
「せ、聖獣様!!」
驚愕していたオンタリオ国王と王太子は、その時弾かれたように玉座から立ち上がる。
「おお……。カルカンヌの、偉大なる風の覇王……!」
国王は戸惑いを濃く浮かべていた。
無理もない、バティル達の計画が始まったかなり初期に生き人形に仕立て上げられていたのだから。
俺の『目』で自我を取り戻してからは、召喚された悪魔公が上位悪魔とバトルを始めて、とどめにグリフォンの召喚。
正直、怒涛の展開に頭もついていけてなくて、尚且つこの状況をよく飲み込めてないみたいだ。
「聖獣様。御健勝な御姿を目にでき、我が国父共々感慨無量に御座います」
けれど、大戦争の策謀を叔父と宰相に告げられ、ラウルにより生き人形にされていたコリン王太子は違う。
シェンナ姫と土精霊、そして顕現したグリフォンを前にして、明らかな安堵と……後悔を浮かべていた。
二人は揃って両膝をつき、両手を組んで深く頭を垂れた。
先刻、国王達にシェンナ姫達がした最高権力者への礼をグリフォンに取る。それは、聖獣と人間の明確な階層秩序を示していた。
己の意思ではなく、バティルとラウルに操られていた……もしくは情勢を見て阿ようとしてるのか。
半数以上の騎士達、そして三分の一程の貴族達が国王達に続いて次々とグリフォンへ平伏していく。
『…………』
グリフォンの双眼は再び鋭くなり、平伏し敬意を示す国王達を黙って見下ろす。
淡い光を放つ黄金の双眼は、何かを見定めているかのようだった。
『……久しいな国王、そして王太子よ。息災で何よりだ』
やがて、深く威厳に満ちた声が国王達にかけられた。
「勿体なきお言葉」と、二人は更に頭を垂れ、不安気に見守っていたシェンナ姫達がホッと表情を緩める。どうやらグリフォンは彼らの魂の色……真偽を確認し、納得したらしい。
だが、玉座の間にいるもう一人の男は違った。
『さて。そこなる醜悪な魂を持つ、浅ましく穢らわしき男よ。名はバティルと言ったか?』
「ひぃっ……!!」
この状況から逃れる為、必死に王座の間から下まであと一段まで這い降りていたバティルは、声と双眼に怒りを湛えたグリフォンに睥睨され、金縛りにあったように身体を硬直させた。
15
あなたにおすすめの小説
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結、恋愛ルート、トマといっしょに里帰り編、完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
悪役令息(Ω)に転生したので、破滅を避けてスローライフを目指します。だけどなぜか最強騎士団長(α)の運命の番に認定され、溺愛ルートに突入!
水凪しおん
BL
貧乏男爵家の三男リヒトには秘密があった。
それは、自分が乙女ゲームの「悪役令息」であり、現代日本から転生してきたという記憶だ。
家は没落寸前、自身の立場は断罪エンドへまっしぐら。
そんな破滅フラグを回避するため、前世の知識を活かして領地改革に奮闘するリヒトだったが、彼が生まれ持った「Ω」という性は、否応なく運命の渦へと彼を巻き込んでいく。
ある夜会で出会ったのは、氷のように冷徹で、王国最強と謳われる騎士団長のカイ。
誰もが恐れるαの彼に、なぜかリヒトは興味を持たれてしまう。
「関わってはいけない」――そう思えば思うほど、抗いがたいフェロモンと、カイの不器用な優しさがリヒトの心を揺さぶる。
これは、運命に翻弄される悪役令息が、最強騎士団長の激重な愛に包まれ、やがて国をも動かす存在へと成り上がっていく、甘くて刺激的な溺愛ラブストーリー。
【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる
路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか?
いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ?
2025年10月に全面改稿を行ないました。
2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。
2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。
2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。
2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
【完結】婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。
フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」
可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。
だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。
◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。
◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。
【本編完結】死に戻りに疲れた美貌の傾国王子、生存ルートを模索する
とうこ
BL
その美しさで知られた母に似て美貌の第三王子ツェーレンは、王弟に嫁いだ隣国で不貞を疑われ哀れ極刑に……と思ったら逆行!? しかもまだ夫選びの前。訳が分からないが、同じ道は絶対に御免だ。
「隣国以外でお願いします!」
死を回避する為に選んだ先々でもバラエティ豊かにkillされ続け、巻き戻り続けるツェーレン。これが最後と十二回目の夫となったのは、有名特殊な一族の三男、天才魔術師アレスター。
彼は婚姻を拒絶するが、ツェーレンが呪いを受けていると言い解呪を約束する。
いじられ体質の情けない末っ子天才魔術師×素直前向きな呪われ美形王子。
転移日本人を祖に持つグレイシア三兄弟、三男アレスターの物語。
小説家になろう様にも掲載しております。
※本編完結。ぼちぼち番外編を投稿していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる