Dear Dandelion,

響也

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第18話 再戦

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「今ならやれるかもな」

「やれますかね?」

盗賊の下っ端Aが聞く。

「俺たちはまだスキルを使ってない。お前らあの男にスキル使う前にやられちまったんだろ?」

「それは兄貴が痺れを切らして向かっていっちまったからっすよ。あのおっさん、俺たちのスキルを使う隙を全然与えてくれなかったんすから」

と下っ端Bが弁解する。

「うるせぇ!相手の実力を図るために戦闘したまでだ。今度は奇襲で行くぞ」

「最初からそうすればよかったのに。子供が2人だからって油断して....」

「なんか言ったか?」

「いや、なんでもないっすよ」

「よし、あいつらが回復し切る前にやるぞ。まさかこんなに速くくるとは思ってないだろうしな。幸い俺たちはあまりダメージはない。俺が小僧2人を相手する。あの怪物小僧が怖いが暴走しちまったらこっちのもんだろ。行くぞ」

「おう!」
「うす!」


「おーい、レオ!カイ!薪を拾ってきたぞー」

クリスが薪を拾って戻ってきた。

「ん?なんだ?」

 クリスは異変を感じてレオとカイの元に駆け寄った。レオとカイは倒れていた。腹を刺されているようで血を流している。意識はない。どういうことだ?気配はなかった。何故だ。油断した。これほど腕の立つ奴らがいたとは。しかし、ここでクリスは絶対にあるはずのものが、ないことに気がつく。

「これは!」

そういうと、クリスは自分の頬を思い切り叩いた。すると見ていたものが変わっていく。そこはレオたちがいるところではなくまだ森の中だった。

 キィン!

クリスはギリギリのところで盗賊Aのナイフを受ける。

「クソっ!なぜ気づいた」

「そうか、お前が幻術をかけていたのか。なら、カイが怪我をしていて包帯を巻いていることなんてわからないはずだな。どこからか様子をうかがってたんだろうが、流石に服の中までは見えなかったんだろうな」

「あの一瞬でそんなところ見てたのか。バケモンかよあんた」

「あいつらに教える立場として俺が慌てるわけにはいかんからな」

「だが、俺たちもさっきまでの俺たちじゃないぜ」

すると、どこからか矢が飛んでくる。

「もう1人はコソコソ遠距離攻撃か」

 クリスはしっかりと矢の動きを確認し避けた。と思っていた。矢は見事にクリスの太ももに刺さっていたのだ。

「くっ」

「おいおい、もう忘れちまったのか? 俺の幻術をよ」

そう言うとクリスに向かってきた。それと同時にもう1人も茂みの中からクリスの方に向かってくる。

「あの世で後悔しろ! 俺たちを生かしたことをよ!」

 ドスっ

 剣が体を貫いた....
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