幼馴染みですが、一緒に恋愛しませんか?

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幼馴染みの奏斗について2

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奏斗に唐突に「マネージャーをやってみないか」と告げられた紫音は、思考回路が停止していた。

けれど、そもそも応えは最初から分かりきっているじゃないか、と驚きから回復してすぐに返答を口にする。


「いや、やらないよ?」


元々紫音は文芸部。運動部とは欠片も縁が無い。

奏斗だってそれは分かっているはずなのに、いったいどうしてそんな突拍子もない申し出をしてきたのだろうか。


「そこを何とか」


「いやいやいや、やれないってば。人見知りだし、一応私も部活やってるし」


じつのところ、紫音の所属している文芸部は、一週間に1度活動があるかないかという緩い部だ。

しかもそれすら参加の強制はなく、幽霊部員だろうが文句を言われることもない。
かく言う紫音もその1人だったりするのだけれど、それを奏斗に告げる義理もないので黙っておいた。


(まぁ、嘘は言ってないし)


「でも週の半分以上はまっすぐ帰ってるだろ?」


「それは、まぁ?」


なぜ頻繁に放課後部活のある奏斗がそれを知っているのかという疑問がかすめる。が、すぐにもう一人の幼馴染みである透磨に聞いたのだろうとあたりがつけられた。

何せ透磨は紫音と同じ学年で同じクラス。透磨もバレー部に所属しているし、奏斗との仲も良い。情報が筒抜けなのにも合点がいった。

透磨に後で多少の口止めをしなければとは思うが、紫音の返答になにか変化が起こるということでもない。


「私はマネージャーなんて、やりません」


奏斗の諦めの悪さは、長い付き合いから重々承知している。
そのため、奏斗に仄かでも期待をもたせないよう、紫音はそう断言した。


奏斗が分かりやすくシュンとしたのを確認し、紫音は他の話題を奏斗に振りつつ、残りの帰路についたのだった。


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