命がけのルーレット

いく

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命がけのルーレットゲーム 0

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「またか」


佐々木大祐は新聞の見出しを見てそう呟いた。

でかでかと記事が載っているこの事件。去年の今頃も同じような事件が起きていた。いまだ解決されていないどころか、再び似たような事件が起きた。世間が騒ぐのも無理はない。


「……眠」


新聞を置いて大きく伸びをする。まぁ今回もきっと未解決に終わるんだろうなと、ぼんやり考える。別に関係ないけど。

そういえば去年のこの事件の犠牲者は、大祐の通う学校でも出た。だから学校としてはこの事件に結構敏感になっている気がする。今日行ったらなんかピリピリした空気が漂っていそうで嫌だ。

警戒したってなにが出来るわけでもないのに。

 憂鬱な気分のまま大祐は家を出た。重たい鞄が歩くたびに肩に食い込んだ。




思ったよりも学校は普通だった。教室では事件のことが大きな話題となっていたけれど、それだけだ。

なんだ、授業が無くなればいいのに。

大祐は一人溜め息をつく。

確かに関係ないと言ってしまえばそれまでだ。外から見ているだけなら、この事件は面白い。

過去の事件での犠牲者は五人。だから今回も五人の犠牲者がでる可能性がある。日本にいる人の中から五人だ。

自分が殺されるかもなんて考えは微塵もない。そういう人がほとんどだろう。例え過去の犠牲者が近くで出たとしても、その意識は変わらない。

表面上は「怖い」だの言っているが、自分が犠牲者になるなんて考えもしない。

大祐も同じだからなんとも言えない。でも、あの殺され方は悪くないと思う。

自分で気づかないうちに死んでしまう。恐怖を感じる暇も、走馬灯が駆け巡る暇もないのだろう。

一瞬のうちに命の灯火が消えてしまうのだから。

ぼうっとそんなことを考えている間に、一時間目が始まってしまった。
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