Aviara(アヴィアラ)

Ilysiasnorm

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第8話 雲の峰と天空の試練

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ループス族の森「アースエルド」を後にしたエイラは、次の目的地「雲の峰」へと向かっていた。
雲の峰はアヴィア大陸の中でも最も高い山脈の一つで、その名の通り、山頂は常に雲に覆われている。
そこにはアヴィアンの伝説に語られる「天空の神殿」があり、何世代にもわたって忘れ去られた試練の地であるとされていた。 
エイラは大地の石を手にしたことで、己の旅が単なる探求ではなく、アヴィア全体に関わる使命を帯びていることを理解し始めていた。
 「次は天空の神殿…。何が待っているのかしら?」 彼女は翼を大きく広げ、冷たい風を切り裂くように山脈へと飛翔した。
 山の民との出会い 雲の峰の中腹に差し掛かったとき、突如として激しい風が吹き荒れ、エイラは制御を失いかけた。
翼を必死に羽ばたかせながら降下し、やっとのことで岩場に着地した。
すると、彼女の前に一人の青年が立っていた。
「危ないところだったな。お前、何者だ?」 
青年はエイラをじっと見つめていた。
彼の体は獅子のようにたくましく、金色のたてがみを風に揺らしている。
彼は「レオナール」と名乗り、雲の峰に暮らす「レオグリフ族」の一員だった。
レオグリフ族はライオンのような獣人で、山の厳しい環境に適応しながら生きている種族だった。 
「私はエイラ。アヴィアンの旅人よ。天空の神殿を目指しているの」
 レオナールはしばらく考えた後、険しい表情を浮かべた。 
「天空の神殿か…。そこに行きたいなら、まずは試練を受けてもらおう」
 エイラは彼の言葉に驚いた。 
「試練?」 「そうだ。この山を越えるには、ただの飛行技術だけでは足りない。山の意思を理解し、自然と一体となることが求められる」 
エイラはその試練を受けることを決意し、レオナールの案内でレオグリフ族の集落へ向かった。
 風の試練と山の怒り レオグリフ族の集落は、断崖絶壁に沿って築かれた城砦のような場所だった。
強靭な体を持つレオグリフたちは、険しい地形の中でも自由に動き回り、まるで山の一部のように見えた。 エイラが試練の場へと案内されると、そこには巨大な石碑がそびえ立ち、古代の文字が刻まれていた。 「この試練は、風と対話し、山の怒りを鎮めることが目的だ」 
レオナールがそう言うと、周囲の大気が急にざわめき始めた。突如として強烈な風が吹き荒れ、砂と小石が渦を巻く。 
「この暴風を制御しなければならない」 
エイラは翼を広げて風を感じようとしたが、その力は強大すぎて体が持っていかれそうになった。
彼女は必死に耐えながら考えた。 (この風はただの自然現象じゃない…まるで意思を持っているようだ) 彼女は大地の石にそっと手を触れた。その瞬間、心の中に古代の声が響いた。 
「風を恐れるな。それと共に在れ」 
エイラはゆっくりと呼吸を整え、風の流れを読み始めた。
強引に逆らうのではなく、風と同調するように動きを調整すると、不思議なことに暴風が少しずつ和らいでいった。 
レオナールはその光景を見て驚いた。 
「なるほど…お前には風を理解する力があるようだ」 試練を乗り越えたエイラは、レオナールと共に天空の神殿へ向かうことを許され、再び山の頂を目指した。 天空の神殿への到達 山頂に近づくにつれ、空気は薄くなり、冷気が肌を刺した。
しかし、その先には確かに神殿が存在していた。
雲の中から姿を現したそれは、まるで天空に浮かぶ遺跡のようだった。 
「これが…天空の神殿…!」 
エイラは感嘆の声を漏らした。
神殿の壁には古代アヴィアンの紋様が刻まれており、彼女のペンダントが微かに光を放った。
「お前の持つペンダント…やはりここに導かれていたのか」 
レオナールもその様子を見て、ただならぬものを感じていた。 
神殿の扉に手を触れた瞬間、エイラの意識はどこか遠くへと引き込まれた。
次の瞬間、彼女は広大な空を飛ぶ幻影を見た。
それはかつてアヴィアに存在した偉大なアヴィアンたちの記憶だった。 
「私たちアヴィアンは…何を忘れてしまったの…?」 目を覚ますと、神殿の奥へと続く道が開かれていた。そこには彼女が探し求める、さらなる秘密が待ち受けているのだった。
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